効果的なセールス&マーケティングSLAを作成する方法

    著者: Sam Shoolman

    Date

    2016年01月07日

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    企業が持続可能な成長を望むのであれば、セールスの取り組みとマーケティングの取り組みを整合させることが戦略的に不可欠です。しかしセールスとマーケティングを整合させることでビジネスパフォーマンスが向上するというデータが出ているにも関わらず、完全な整合を実現している企業というのはまだまだ少ないのが現状です。ただ、この問題は以前よりも注目を集めつつあり、進展を見せる企業もでてきました(参照記事はこちら:Eliminate The Disruption That Drags Down B2B Sales Growth)。

    一般的にこの問題がなかなか解決しない一番の原因は、経営陣が整合の問題を戦略的に考えている場合でも、実際に整合を持続させるために必要な施策や構造的変更がほとんど行われていないことにあります。

    短期的には話し合いや社員同士の意志の力で、ある程度結果を出すことは可能ですが、整合した状態を持続し、取り組みの成果を享受するには、構造的な変更がどうしても不可欠です。そこで、セールスとマーケティングでサービスレベルアグリーメント(SLA:Service Level Agreement)を作成することが重要となります。

    マーケティングとセールスとの連携を高めるための簡易版SLAの無料テンプレートはこちらからダウンロードできます。

    HubSpotの2015年インバウンドマーケティング動向年次報告によると、SLAを設定している企業には、実際に以下のような素晴らしい成果が表れています。

    現行SLAを有する企業は、そうでない企業と比較して:

    • 対前年比投資利益率(ROI)が上がる確率が34%高い
    • 割り当て予算が増加する確率が21%高い
    • 需要に応じるため追加スタッフを雇用する確率が31%高い

    なぜSLAが重要なのか

    私はこれまで自社やクライアントのために数多くのSLAを作成してきました。その経験から断言できることは、SLAの作成は(十分な検討と細かい調整が必要なため)確かに骨が折れるものの、その効果は絶大である、ということです。よく言われることですが、コミュニケーションにおいて重要となるのは「理解してもらうこと」ではなく「誤解されないこと」です。

    また、「計測できるものは達成できる、計測かつモニタリングできるものはさらに速く達成できる」とも言われます。SLAを作成して、計測する指標とモニタリングプロセスを正式に設定することで、進歩と成果を確実にすることことができます(参照記事はこちら:3 Data-Backed Reasons Why You Need A Sales & Marketing SLA)。

    効果的なセールス&マーケティングSLA

    SLA作成プロセスは、すべての関係部門のトップが顔を合わせ、役割、責務、プロセス、目標、アカウンタビリティについて話し合うところから始まります。最低でも、マーケティングとセールスのトップは関与してください。今日、セールスディベロプメント部門の役割も成長、成熟しつつありますから、セールスディベロプメント部門が存在する企業では、そのトップも参加すべきでしょう。

    1)バイヤーペルソナ/理想的なクライアントプロフィールを定義する

    すべてがデマンドジェネレーションのプロセスと同様に、サービスレベルアグリーメントも、惹きつけようとしている対象は誰なのか明確に定義し、共有するところから始まります。細かく明確であればあるほど理想的です(参照記事はこちら:How to Use Buyer Personas to Create Content)。

    このステップを省略してしまうと(残念ながら多くの企業が省略しています)、対象が誰なのかという点について、完全に個人の解釈に委ねることになってしまいます。耳が痛いかもしれませんが、元来セールスパーソンやマーケターというのは、行き当たりばったりになりがちなところがありますから、正式に定義しないかぎり、クライアントプロフィールにぶれが生じ、デマンドジェネレーションのプロセスは停滞してしまいます。

    2)リードの定義を標準化する

    私は日常的にクライアントのセールスディベロプメントやセールスプロセスを見直しています。その際、私が最初に確認することはリードの定義とセールスファネルにおける各段階の定義です。大抵の場合、返ってくるのは「あの、えー、それは良い質問ですね。えーと、それはまあ、場合によるかと…」という答えです。

    最低でも、MQL(Marketing Qualified Lead:関心の高いリード)とSQL(Sales Qualified Lead:営業案件リード)は明確に定義しなければなりません。細かいところまで突き詰めるのは大変ですが、デマンドジェネレーションの規模の拡大を可能にするため、そして持続性を実現するにはとても重要な作業です(参照記事はこちら:Shorten The Sales Cycle By Defining A Sales Qualified Lead (SQL))。

    3)明確なゴールを設定する

    ゴールを設定する際は、チームメンバーおよび担当業務の成熟度/成長度、過去の業績、リードジェネレーションの要因を考える必要があります。ここは高い数字を掲げてモチベーションあげていくタイミングではありません。現実的な状況に基づいたゴールを設定してください。

    そして、マーケティングチーム(および、存在する場合はセールスディベロプメントチーム)に、獲得すべきリード数、ファネルの各段階における目標、セールスチームに引き渡すべきSQL数といったゴールを割り当てます。

    SLAの当事者である全チームで、毎月ミーティングを持って成果をレビューし、ゴールを更新するようにしてください。

    4)ハンドオフ方法を定義する

    リードの「足を速める」ことは、チームワークなくしては成しえません。いくら素晴らしいデマンドジェネレーションのプロセスでも、ハンドオフ次第で暗礁に乗り上げかねないのです。

    そのため、SDR(Sales Development Representative:セールスディベロプメント担当者)という役割を設けるのか、設けた場合どのような業務を専門とするのか、リードをSDRに引き渡す条件は何か、さらにSDRからセールスチームに引き渡す条件は何かといったことを定義する必要があります。

    そのためにも前述のようにリードをきちんと定義しておくことが欠かせません。こうした定義をないがしろにしてしまうと、プロセスが曖昧になり、チーム間の整合や成長を維持することが難しくなります。

    5)リード管理のプロトコルを確立する

    セールスチームとマーケティングチームがお互いに対して最もよく口にする苦情は、「リード管理がなっていない」というものです。これも、SLAを設定すれば解消できる問題です。

    リードをどのように管理すべきか、つまり、いつどのくらいの頻度で何回「タッチ」すべきかを明確に定義しましょう。またクローズドループの取り組みも重要です。セールスが引き受けたリード、却下したリードをどのように報告すべきかを決めてください。クローズドループレポーティングは、プロセス改善において重要な役割を果たします。

    6)パフォーマンス指標をトラッキング、測定、評価する

    デマンドジェネレーションの進捗と効果を評価するため、SLAでは全チームで共通して使用する評価指標(KPI)を定める必要があります。またトラッキングは、チームメンバーのパフォーマンスの問題/機会を明らかにし、全員が向上できるような人材開発を明確化・促進するために使用します。

    7)SLAレビュープロセスを標準化する

    SLAで定めた前提、プロセス、目標の包括的なレビューを実施する期間を定めます。多くの場合、半年に1回レビューを行えば十分でしょう。急速に成長している企業では、四半期ごとにレビューすることをお勧めします。

    SLAの作成は労を要するタスクですが、それだけの価値があるものです。セールスチームとマーケティングチームの見込みや期待を明確に定義し共有することは、設定した収益目標の達成、突破への大きな推進力となるはずです。

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    編集メモ:この記事は、 2015年10月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。 Doug Davidoffによる元の記事はこちらからご覧いただけます。 

    著者情報  Sam Shoolman

    After joining HubSpot's Boston headquarters sales team in 2011, Sam lead the EMEA international expansion in Dublin in 2013. Most recently, he launched the APAC operations in Sydney and under his leadership has grown HubSpot's APAC customer base to over 600 customers, setting the foundation for a Singapore's sales team to launch in 2016. He is passionate about working with SMB's, emerging technology and the environment.

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