マーケティングの世界にディスプレイ広告が登場した当初、多くのマーケターが苦杯を嘗めさせられました。当時のディスプレイ広告はコンテキストと価値に欠いており、その結果、すぐに多くの人から「信頼に値しない」と見なされてしまったのです。

HubSpotでも、しばらくの間はそう考えていました。関連性が低く、当社に適さないバナーにお金を出すことは考えられなかったのです。しかしその状況に変化が訪れます。

技術が進歩するに従い、HubSpotでも新しい視点でディスプレイ広告を見直すようになりました。デジタル広告全般を見直したと言ってもいいかもしれません。もちろん今でもスパム的な酷い広告はあちこちに存在しますが、一方で効果的な広告も多数見られるようになりました。

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では、価値のある広告と無価値な広告の違いとは何なのでしょう? 今回は、ディスプレイ広告の進化について説明したのち、ディスプレイ広告を実際にインバウンドマーケティングと合わせてマーケティング戦略に組み込み、ビジネスに役立てる方法について見ていきたいと思います。

ディスプレイ広告とは?

ディスプレイ広告とは、簡単に言うとウェブサイト上に掲載する広告のことです。その形式はテキスト、動画、音声とさまざまです。広告主は、サイトコンテンツと一緒にページに掲載される広告に対して、サイトオーナーである企業に広告掲載料を支払います。つまり企業はディスプレイ広告を通じてウェブサイトトラフィックをマネタイズすることができるわけです。

このコンセプトは当初、企業にとっても広告主にとっても魅力的なものでした。しかし初期のディスプレイ広告には残念ながらスケーラビリティが不足していました。ウェブサイトへの広告掲載は、広告主とサイトオーナーの直接取引に依存しており、広告枠はCPM(インプレッション 1,000 回に対する広告料)ベースで購入されるのが常でした(参照記事はこちら:HOW REAL-TIME BIDDING CHANGED ONLINE DISPLAY ADVERTISING)。

このアプローチはしばらく続きましたが、広告主とサイトオーナーの取引は必ずしもコンテキストありきではなかったため、広告の内容が掲載ページの内容とほとんど関連がないケースが多々ありました。そのためサイトの訪問者は広告に対して懐疑的になり、結果として今日の「バナーブライドネス」を引き起こすことになったのです(関連記事はこちら:Who Actually Clicks on Banner Ads? [Infographic])。

しかしその後、より洗練された方法が登場し、広告主はコンテンツ連動型広告を打つことが可能になりました。これは初期のディスプレイ広告に比べ、訪問者にも受け入れやすいものでした。さらにアドエクスチェンジやRTB(リアルタイム・ビッディング)のおかげで、広告主はターゲットとするオーディエンスの要件に基づいて、広告内容に関連する広告枠のみを入札することが可能になりました。

このようなプロセスの変化に加え、ネイティブ広告リターゲティングなどにより、人々のオンライン広告の見方、さらにエンゲージの仕方も変化していきました(ネイティブ広告の関連記事はこちら:How to Build a Successful Native Advertising Campaign)(リターゲティングの関連記事はこちら:見込み客を集めるためのリターゲティング広告【入門編】)。

ディスプレイ広告は今後もさらに進化していくことが考えられますが、結局のところ、こうした変化について学び、理解しなければ利用することはできません。有料広告の掲載をプランニングする際に検討すべき事項は多々あります。また、成功するディスプレイ広告についての明確なコンセプトのない企業にとって、その手段をマスターするのは容易なことではありません。

ディスプレイ広告およびバナー広告に関する衝撃的な(しかし真実である)10の統計

  1. 2013年と2014年でディスプレイ広告のビューアビリティ率は変わっていない(ソース:comScore

  2. あらゆるフォーマットと掲載場所を通じてディスプレイ広告の平均クリックスルー率は0.06%(ソース:Display Benchmarks Tool

  3. 過去12カ月間における世界全体の広告ブロック成長率は41%(ソース:PageFair

  4. 広告ブロックのアクティブユーザーは世界中で1億9800万人(ソース:PageFair)

  5. 2013年の調査によると、インターネットユーザーの28%が自分のオンラインアクティビティを広告主から隠している(オンラインアクティビティを隠す相手の第1位はハッカーなどの犯罪者、第2位が広告主)(ソース:Pew Research Center

  6. ある調査では、ウェブサイトの広告に関連性があると答えたのは回答者の2.8%のみ(ソース:Infolinks and bannerblindness.org

  7. 2014年1月の調査によると、18~34才の人々は、従来のテレビ、ラジオ、新聞の広告と比較して、バナーやソーシャルメディア、検索エンジンなどのオンライン広告を無視する可能性が非常に高い(ソース:eMarketer

  8. モバイルデバイスおける広告クリックの50%が間違ってクリックしたもの(ソース:GoldSpot Media

  9. ユーザーの54%は、バナー広告を信用していないという理由でクリックしない(ソース:BannerSnack

  10. インターネットユーザーの33%がディスプレイ広告をまったく我慢できないものだと考えている(ソース:Adobe

ディスプレイ広告の正しい打ち方

前述のように、有料オンライン広告は、その登場から大きな進歩を遂げてきました。しかしそれでも、Unbounceによると98%の広告主が広告費を無駄にしています(関連記事はこちら:98% Of Your Paid Ads Are A Colossal Waste of Money [Videos])。一体何が間違っているのでしょうか?

一言で言うと、理解が足りないためと考えられます。ビジネスの特定のゴールに適したやり方でチャネルを活用する方法や、そのために必要なソフトウェアをマスターできていないのです。

今や、効果的なディスプレイ広告というのは、バナーやスカイスクレイパーといった従来の広告枠に制限されません。Facebookのニュースフィードや、LinkedInのアップデートに広告を流すことができる時代です(関連記事はこちら:Facebookに初めて広告を出すための実践ガイド)。冒頭にも書きましたが、HubSpotもこの事実に気付くまでにしばらくかかりました。

実はディスプレイ広告の効果について私たちを納得させてくれたのは、HubSpotのユーザーの方たちでした。HubSpotのCTOで共同設立者のDharmesh Shahが最近このトピックに関する記事を投稿しましたが、それによると、HubSpotのお客様の実に53%がインバウンドの取り組みと並行して広告を使用していると答えています。これはかなり大きな数字です。

そこで、お客様がディスプレイ広告の新しい波に乗り、成功を収められるよう、HubSpotはLinkedInおよびGoogleと組み、HubSpot Ads Add-Onを開発しました。広告業界のリーダーであるこの二社は、優れた方法でデジタル広告キャンペーンを実施するためのサービスを提供しています。その内容を見ていきましょう。

例1:LinkedInディスプレイネットワーク

スポンサードアップデート

インターネットユーザーにほとんど認識されなくなってしまった従来のバナー広告と異なり、LinkedInのスポンサードアップデートは、ユーザーの信頼を勝ち得たプロフェッショナルプラットフォームにシームレスに表示されます。オーガニックアップデートという形をとっているため、これらの「広告」は特定のオーディエンスに向けて詳細なターゲティング条件に基づいてカスタマイズされており、下記のUberflipのスポンサードアップデートのように、そのオーディエンスの関心やニーズに適したものになっています。

LinkedInディスプレイネットワーク

例2:Googleディスプレイネットワーク

AdWords

AdWordsを使えば、キーワードとビジネスゴールを整合させ、押しつけがましい印象を避けつつ、潜在顧客・既存顧客から認知してもらうことが可能です。AdWordsの検索広告では、オーディエンスがあなたの製品やサービスに合致した検索を実施したときに広告が表示されるので、リアルタイムにオーディエンスに効果的にリーチすることができます。

以下の画像をご覧ください。「lunch delivery boston(ランチ デリバリー ボストン)」と検索した場合、検索内容に関連した広告が表示されているのが分かります。

Googleディスプレイネットワーク

広告の表示位置や料金にも選択肢があるため、ディスプレイ広告の未来は今まで以上に明るいと言えるでしょう。

適切に実施されたディスプレイ広告の成功を示す8の統計

  1. ネイティブ広告のビュー率はバナー広告に比べ53%高い(ソース:Dedicated Media

  2. Magoosh Online Test Prepのリターゲティングキャンペーンでは$58,608(約713万円)の寄与利益を計上、キャンペーンのトータルコストは$11,000(133万円)でROIは486%(ソース:Retargeter

  3. リターゲットされた人はコンバートする確率が70%高い(ソース:Digital Information World

  4. Heineken LightはFacebookでの動画広告により、たった3日間でオーディエンスの54%(3500万人)にリーチ(ソース:Facebook

  5. Airbnbはプロモツイートでエンゲージメント率4%超を達成(ソース:Twitter

  6. リッチメディアを含むネイティブ広告でコンバージョン率が最大60%増加(ソース:Social Times

  7. Julian BakeryはGoogleディスプレイネットワークでコンバージョンが35%増、インプレッションは330%増(ソース:Google

  8. LinkedInでターゲットを定めたステータスアップデートを1年間活用したところ、ADPの企業ページのフォロワーはそれまでの2倍の8万5000人に(ソース:LinkedIn

ディスプレイ広告を試されたことはございますか? 経験談を下記のコメント欄にお寄せください。

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編集メモ:この記事は2015年9月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Carly Stecによる元の記事はこちらからご覧いただけます。

元記事発行日: 2015年11月25日、最終更新日: 2018年11月14日