Web広告の利点は計測が可能なことだと言われています。

すでにバナー広告やディスプレイ広告、リスティング広告のほかにもYouTubeやFacebook、TwitterなどのSNS広告を活用している方も多いでしょう。

しかし、そのすべての広告効果を計測し、分析していますか?

Web広告の役目は、ユーザーがクリックしてコンバージョンするためだけにあるのではありません。ブランド認知を高めたり、製品やサービスに興味を持ってもらったり、広告は消費者一人ひとりのカスタマージャーニーに合わせ、それぞれの役目を果たしています。

こうした様々なWeb広告の効果を測定することで、どの広告媒体にどれだけの予算を投資することが一番大きなリターン(=収益)を得られるのかが見えてきます。それが広告アトリビューション分析です。

本稿では、アトリビューション分析の手法と分析モデルを説明し、分析レポートを活用するポイントをお伝えします。

アトリビューション分析とは?なぜアトリビューション分析が必要なのか?

アトリビューション(attribution)の動詞形「attribute」は、ある出来事に対して「~が原因だと考える」と発言する際に使われる言葉です。

金融業界では「何が全体のリターンに貢献したか?」を多面的に分析する手法として「アトリビューション分析」が活用されてきました。やがてこの手法は、広告やマーケティングの領域でも応用されるようになりました。

まずは広告やマーケティングで使われているアトリビューション分析について、基礎から確認してみましょう。

アトリビューションとは何か?

広告やマーケティング業界での「アトリビューション分析」とは、ユーザーがコンバージョンに至るまでに接触してきた広告を、履歴を元に洗い出し、それぞれの広告の貢献度を分析することです。この各広告の貢献度を分析する流れについて、分かりやすい例を使って説明しましょう。

日本でも2019年にラグビーワールドカップが大変に盛り上がりました。日本勢の活躍もさることながら、フォワードが前線でぶつかり合って確保したボールを、バックスが受け取ってトライにつなげるという、全員がひとつの流れを作りだすラグビーのおもしろさに夢中になった人も多かったと思います。

現代の広告もラグビーの攻撃とよく似ています。1人の見込み客がコンバージョンする(トライを上げる)まで、リスティング広告やディスプレイ広告、ブログやFacebookなど、多くの広告が協力し合い、ひとつの流れを作り出しています。

仮にあなたがラグビーチームの監督であれば、選手一人ひとりの動きを細かく追うことでしょう。攻撃に強い選手がいれば「この選手を軸にした攻撃を組み立てよう」と考えますし、「ちょっと力不足だな」と感じればもっとふさわしい別の選手を考えるかもしれません。

アトリビューション分析もまったく同じです。「コンバージョン」に至る流れの中で、個々の広告があげている効果を分析し、注力すべき広告媒体や見直すべき媒体を見極め、より効果を上げる広告戦略を立てるために、アトリビューション分析を行います。

「そんな面倒くさいことをしなくても、解析ツールを使えばコンバージョンの決め手となったラストクリック(コンバージョン直前のクリック)がどこからなのかはすぐ分かる」と考える人もいるかもしれません。そんな人には、ぜひ次のデータを見てほしいと思います。

上図のグラフはデータ解析を行うヒープ社が、eコマースビジネスを対象に、500万を超えるWebサイトのアクセスを解析する中から明らかになった「どの広告チャネルがもっとも高いコンバージョン率を上げているのか?」という調査結果です。

横軸がコンバージョン率(Conversion Rate)になっています。このグラフでは、Google(8.2%)やBing(7.9%)などの検索エンジンの広告からコンバージョンする人が最も多いことを示しています。

しかし、消費者は検索からそのままコンバージョンに至るばかりではありません。広告を見てそこからWebサイトを訪れ、商品をいろいろ見比べてコンバージョンする人も多いでしょう。Webサイトへのトラフィックを誘導している広告チャネルを見ると、上位の顔ぶれはコンバージョン率の順位とは異なっています。

このグラフの縦軸は、広告チャネルからWebサイトへと流れる平均的なトラフィック(アクセス)の割合を示しています。FacebookからWebサイトへ13.9%、SnapchatからWebサイトへは13.0%と、Google検索サイトよりも高い割合でアクセスされていることを示しています。

上記のデータはeコマースでの統計で、購入金額も1,600ドル以下の商品が対象となっていました。このような商品の場合、購入までの検討期間も短く、消費者が触れる広告チャネルも限られています。

しかし、もっと高額な商品やサービス、購入に際して企業全体での検討が必要となるBtoBの場合は、購入までのプロセスはさらに複雑になっていきます。

次は自動車の購入を検討している消費者が、検討から購入に踏み切るまでに、広告を始めとしたデジタルコンテンツとどのくらい接点を持っているかを見てみましょう。

車の購入までの3か月間に消費者は平均900回、デジタルコンテンツに触れる

耐久消費財を購入する消費者は、1つの広告を視聴しただけで購入を決定することはありません。必要性を感じると、多くの場合は自分から進んで情報収集を行います。

Google社はクリックストリーム(Webサイトを訪問した1人のユーザーが、離脱までどのようにページを遷移したかを記録したデータ)をもとに、ユーザーが車の購入を決意して、実際に購入するまでの3か月間の行動モデルを明らかにしました。

  1. 車の購入のためにデジタルコンテンツと接触(サイトや広告を閲覧したり、広告をクリックしたりスワイプしたり、動画広告を見たり、問い合わせを行ったりすることを含む)したのは、3か月間で900回
  2. 接触はモバイルが71%
  3. グーグルで検索した回数は139回
  4. 購入に向けてユーチューブビデオを視聴した回数は14回
  5. 購入に向けて画像を閲覧した回数は89回
  6. ディーラーとの接触は69回
  7. メーカーとの接触は186回
  8. 始めに候補に挙がった車の銘柄は14つ
  9. 検討した銘柄は6つ
  10. 最終検討した銘柄は2つ

これほど多くの接触を持っている以上、コンバージョンする直前の広告が「効果があった」と判断することはできません。「どの広告チャネルが効果を上げているか」を評価するためには、「コンバージョン前の最後のクリック」だけでは十分ではありません。

同様に、購買決定に多数の人が関与し、多額の資金が投入されるBtoBの商材も、多数のデジタルコンテンツが検討されます。長時間でコンバージョンした消費者に影響を及ぼしたのは、1つの広告チャネルだけではなく、さまざまなチャネルです。

とりわけ企業と顧客が直接接点を持つSNSは急速に普及が進んでいますが、SNSが収益にどれほど効果を上げているかを正確に測定するツールは、今のところありません。しかし、アトリビューション分析を導入すれば、SNSの効果も測定できるようになります。

ラストクリックだけで効果を測定するとSNSは評価できなくなってしまう

広告効果をラストクリックだけに注目して分析すると、FacebookやSnapchat、InstagramなどのSNSや、Webサイトでのコンテンツマーケティングの広告効果を無視することになります。

オンライン統計を行うStatistaの統計によるSNSは全世界で28億2000万人と推定されており、なかでも最大のFacebookのユーザーは、2019年8月の統計によると24億1千万人を超えています。圧倒的多数のユーザーは、Facebookを始めとしたSNSで日常的に企業と接触しており、Facebook内の投稿を読んで「いいね」をクリックしたことが、ファーストクリック(コンバージョンのきっかけとなる最初のクリック)になっている場合もあります。

アクセス解析を利用すれば、コンバージョン直前に閲覧していた広告やWebページは分かりますが、そのページ以外にも、間接的な効果を上げている広告チャネルを評価する基準が必要です。アトリビューション分析の目的の中には、通常の手法では測定しにくいSNSの効果を測ることも含まれています。

アトリビューション分析を進めていくために

アトリビューション分析を実際に始める前に、どのような企業がアトリビューション分析に向いているのか、また、実際にアトリビューション分析を導入するためにはどのような準備が必要なのかについて説明します。

アトリビューション分析が必要な企業とは?

もし扱っている商材が購入までの検討期間がほとんどない日用品のようなものであれば、アトリビューション分析を利用しなくても、広告の貢献度は履歴やA/Bテスト(2つのものを比較するテスト)などで把握することができます。

しかし、以下のような企業はアトリビューション分析を導入し、投資の最適化を行う必要があります。

  • 提供している製品・サービスの検討期間が長く、見込み客が何度も広告やSNS、Webサイトと接触
  • 多額の広告予算を投下したキャンペーンを複数のチャネルで活用検討
  • 複数の広告チャネルを活用し、コンバージョンすることでダブルコストが頻発
  • SNSやコンテンツマーケティングを通じてブランディングや認知拡大を目指し、SNSやブログなどの効果確認

アトリビューション分析導入までに準備すること

では次に、アトリビューション分析を実際に導入する前に、必要な準備を説明します。

ステップ1. データ収集

アトリビューション分析は、データを元に行います。そのため広告を出稿している媒体や予算などのデータを収集します。また、ディスプレイ広告のデータや検索広告のデータ、動画広告やネイティブ広告など、今までに出稿した実績のある媒体のデータ(CPAやコンバージョン数など)を用意しておきます。

ステップ2. 使用するアトリビューションモデルを検討する

アトリビューション分析はモデルを使って行います。現実のユーザーの行動は、1人ずつ、また1社ごとに異なり、複雑な経路をたどっているものですが、モデルを用いて単純な型に当てはめることでおおまかな流れを把握したり、原因と結果の関係を突き止めたり、今後の方向性を立てることができるようになります。

ステップ3. アトリビューション分析を行うツールを決定する

アトリビューション分析の目的は、コンバージョンに対する各広告チャネルの貢献度を可視化することにあるのではなく、あくまでも得られた分析データを基にして広告費の投資を最適化することにあります。そのため、アトリビューション分析を踏まえたレポートの作成が重要になってきます。ツールを導入すれば、複数のアトリビューションモデルでレポートを自動で作成してくれます。

アトリビューションレポートは、Google広告やGoogleアナリティクス、またHubSpotなどが提供しているツールを利用することで作成できます。

8つのアトリビューションモデルの特徴を知り、ビジネスに最適なモデルを探そう

アトリビューション分析は、1件のコンバージョンが達成されるまでの各接点のROI(投資利益率)を推定するものです。一般的にROIは以下の数式で求められます。

ROI = (コンバージョン数 × 平均利益単価 - コスト) ÷ コスト × 100(%)

しかし、この数式では広告全体のROIしか求めることはできません。そこで1件達成されたコンバージョンのうち、あらかじめSNS・メール・Webサイトのそれぞれの貢献度の割合を決めておけば、接点ごとにROIを算出することができます。

アトリビューションモデルとは、各接点の貢献度合いを「いかに割り振るか」というモデルです。ユーザーが最初に持った接点こそコンバージョンに最大の貢献があるとするモデル、さまざまな接点がそれぞれ同じくらい貢献したとするモデルなど、考え方によっていくつもあります。

そこで、共通して各チャネルに貢献度合を割り振り、全体で100%になるようにします。接点は左端がコンバージョンの起点となるもの、右端がコンバージョンの直前に来るものを配置し、カスタマージャーニーに沿ってチャネルを設定します。

今から下記の8つのアトリビューションモデルを紹介します。

  • ファーストクリック・アトリビューションモデル(※)
  • ラストクリック・アトリビューションモデル(※)
  • 線形アトリビューションモデル(※)
  • 接点アトリビューションモデル
  • 減衰アトリビューションモデル
  • フルパス・アトリビューションモデル(※)
  • U型アトリビューションモデル(※)
  • W型アトリビューションモデル(※)

※はHubSpotで利用可能なアトリビューションモデルです

それぞれのモデルの特徴を確認していきましょう。

ファーストクリック・アトリビューションモデル

グラフではユーザーがコンバージョンまでにたどる接点を、左からSNS、ブログ、ランディングページ、メール、PPC(クリック報酬型広告)、価格ページ の順に配置しています。

顧客の最初の接点がコンバージョンに貢献したと判断するモデルです。SNSを積極的に活用している場合は、この分析を通じてSNSの貢献度を測定できます。

また、認知の薄いユーザーに対してキャンペーンを行う場合は、ファーストクリックが重要になるために、このモデルが利用されます。

ラストクリック・アトリビューションモデル

従来の評価方法でもある、顧客が最後にクリックした広告がコンバージョンに貢献したと判断するものです。

たとえば期間限定のキャンペーンを行った際などの分析に使われることも多いモデルです。ファーストクリックとラストクリックを比較しながら検討する場合にも使われます。

線形アトリビューションモデル

コンバージョンに至るまでに顧客が接触した広告すべてが等しく貢献したとみなすモデルです。顧客との接点が販売サイクル全体を通じて重要であると考えるような場合に最適のモデルです。

接点アトリビューションモデル

コンバージョンに至るまでの起点と終点に貢献度を配分するモデルです。ここでは最初と最後に50%ずつ割り振られていますが、それを30%ずつに減らし、途中の接点に10%ずつ割り振るという方法もあります。

顧客にブランドを最初に認知させたチャネルと、最後にコンバージョンを決定づけたチャネルを重視する場合は、このモデルを利用します。

減衰アトリビューションモデル

顧客のコンバージョンに至るまでの接点すべてに貢献度があったと考えますが、最後に接触した広告が最も大きな貢献をしたと判断し、時間的にさかのぼるにつれ貢献度合いを減らすように設定します。

販売サイクルの検討期間が比較的短い商材の場合に向いているモデルです。

フルパス・アトリビューションモデル

フルパスモデルは、見込み客がSNSやWebサイト、イベント、検索、CTAなどを介して企業と接触したことをもとに「初回の接触」「リード(見込み客)となった接触」「機会創出となった接触」「受注」の4つの接点を作成します。そして、4つの接点に貢献度をそれぞれ22.5%ずつ割り当て、残った10%の貢献度は各接触の間の接点で均等に割り振ります。

フルパス・アトリビューションモデルは、もっとも包括的なモデルで、多くのデータを必要としますが、非常に効果的だと考えられています。ユーザーのライフサイクルが長い場合に使われることが多いモデルです。

U型アトリビューションモデル

U型もフルパス同様に、見込み客の「初回の接触」「リードとなった接触」「機会創出となった接触」「受注」の四つの接点を作成しますが、「初回」と「受注」に40%ずつの貢献度を割り振り、残りの20%は中間点の接点で均等に分割します。ユーザーの「入口」と「出口」を重視するモデルです。

W型アトリビューションモデル

W型もフルパスと同様に、見込み客の「初回の接触」「リードとなった接触」「機会創出となった接触」「受注」の四つの接点を作成しますが、「初回」「リード」「案件創出」の3つに30%ずつ割り振り、残りの10%を中間点の接点で均等に分割します。ユーザーのライフサイクルが長く、なおかつ「リードとなった接触」を重視するモデルです。

どのモデルで分析を行うかによって結果は異なってくる

アトリビューション分析はどのモデルを利用するかによって、分析結果が変わってきます。どれほど異なってくるかの一例は下図をご覧ください。

アドビ社はeコマースのWebサイトのファーストクリック・アトリビューションモデルと、ラストクリックアトリビューションモデルの両方を使って、ユーザー1人当たりがもたらす収益を算出しました。

青いグラフがファーストクリック・アトリビューションモデルを用いて割り出した、顧客1人当たりの収益です。緑のグラフがラストクリック・アトリビューションモデルを用いて割り出した、顧客1人当たりの収益です。

Facebookに着目すると、ファーストクリックモデルでの顧客1人当たりの収益が1.13ドルであるのに対し、ラストクリックモデルでは0.6ドルにしかなっていません。

このようにどの分析モデルを使うかによって結果が大きく異なってくるので、何を分析したいか、たとえば「ブランド認知に役に立つ接点は何か?」「短期間のキャンペーンの成果は?」というように、知りたい内容によって分析モデルをいろいろ試してみることもいいでしょう。また、複数のモデルを使ってアトリビューション分析を行うことは非常に有効で、ファーストクリックモデルとラストクリックを比較するのは、よく使われる手法です。

アトリビューションレポートを活用しよう

ここまでさまざまな面からアトリビューション分析について説明してきました。「アトリビューション分析が大切なことは分かったけれど、割り当てとか接点とか、なんだかすごく大変そうだ」と思われた方もいるかもしれません。

しかしアトリビューション分析ツールを使えば、モデルを選んだり、いくつか設定を行うだけで、すぐにアトリビューションレポートを自動作成することが可能です。

アトリビューションレポートは、無料のGoogle Analyticsに標準装備されていますし、Google広告を利用していれば、Google広告にもアトリビューションレポートを作成する機能があります。

また、HubSpotでもアトリビューションレポートを作成することができます。ここからは作成されたアトリビューションレポートで何が分かるかについて説明します。

アトリビューション分析からの各チャネルのCPA(顧客獲得単価)

アトリビューションモデルをもとに、各チャネルに割り振った貢献度のことをアトリビューションスコアといいます。

例えば、線形モデルを採用して5つのチャネルに20%ずつ割り振ったとします。そのアトリビューションスコアをもとに、アトリビューションCPAを算出することができます。

通常のCPAであれば「CPA = 広告費用 ÷ コンバージョン数」で算出できますが、アトリビューションCPAは以下の数式で算出できます。

アトリビューションCPA = そのチャネルに投下した広告費用 ÷ アトリビューションスコア

アトリビューションCPAを出すことによって、最も効率の良かったチャネルはどこか、2番目に効率の良かったチャネルはどこか、とランク付けすることができます。

ブログコンテンツから生成されるリード件数

アトリビューションレポートから、ユーザーがコンバージョンの前にブログ投稿をクリックしているかどうかの情報を知ることができます。アトリビューション分析によってブログの効果も測定できるのです。

コンテンツマーケティングを重視している企業は増えています。しかし、実際にはブログコンテンツがどれだけ効果を上げているのか、見込み客の育成に役に立っているのかは、アトリビューション分析を行わなければ見えてきません。

ブログやSNSなどの効果を測ることによって、さらにユーザーに合った適切な内容を届けることもできるようになります。

多くのリードを創出しているチャネル

アトリビューションレポートによって、コンバージョンの過程でユーザーが行った手順や訪れたページを把握できるため、リードを多く創出しているチャネルも洗い出すことができます。

たとえばメールマーケティングによって少ない労力で多くの見込み客を獲得しているということが分かれば、優先順位をそちらに振り向けることができます。

コンバージョンしなかったユーザーの動き

コンバージョンしたユーザーと、コンバージョンしなかったユーザーの行動を比較することで、WebサイトやSNS、ブログを閲覧するだけのユーザーの行動を理解することができます。

彼らをコンバージョンへと引きつけるキーワードや提案を分析するだけでなく、コンバージョンの役に立たないチャネルやコンテンツを特定することもできます。不要な領域での支出を削減し、より効果的なチャネルに予算を再配分します。

Google広告アトリビューションレポートの使い方

Google広告を利用しているのであれば、ぜひアトリビューションを利用してみましょう。

Google広告では「検索アトリビューション」からアトリビューションレポートを設定することができます。

Google広告アトリビューションでは、以下の6つのモデルでアトリビューションレポートを作成することができます。

  • ラストクリックモデル(デフォルト)
  • ファーストクリックモデル
  • 線形モデル
  • 減衰モデル
  • 接点ベースモデル
  • データドリブンモデル

「データドリブンモデル」は、過去に十分なコンバージョンデータがある場合に利用できるモデルです。過去のデータをもとにどの接点の貢献度が最も高かったかを判断し、各チャネルに貢献度を割り当てたモデルです。

Google広告アトリビューションレポートを活用することで、出稿した広告がいかにコンバージョンに貢献したかを追跡できます。具体的に知ることができるのは以下の5点です。

  • ラストクリックだけでなく、広告のアシストクリックによってコンバージョンされた数も表示
  • クリックされた広告だけでなく、コンバージョンまでに広告が表示された回数も確認
  • ユーザーがコンバージョンするまでにアクションした広告や、その過程で使ったデバイスなどを確認
  • Googleアナリティクスと関連付けて利用
  • Google広告だけのメリットとして、アトリビューション分析を通して入札単価を最適化

Googleアナリティクスアトリビューションレポートの使い方

無料で使える解析ツールのGoogleアナリティクスにもアトリビューション機能が装備されています。Googleアナリティクスをすでに解析などで利用している場合は、アナリティクスレポート画面の左サイドバーに表示されている[アトリビューション]からすぐにアトリビューション分析を始めることができます。

Googleアナリティクスの大きな特徴は、モデル比較ツールを使ってアトリビューション分析ができることです。Googleアナリティクスで利用できるアトリビューション分析モデルは以下の7種類です。

  • ラストクリックモデル
  • ファーストクリックモデル
  • 線形モデル
  • 減衰モデル
  • 接点ベースモデル
  • 最後の間接クリック(ユーザーがコンバージョンに至る前、最後にクリックしたチャネルに貢献度の100%を割り当てる)

Googleアナリティクスにはモデル比較ツールがあり、3つまでのモデルを比較しながら使うことができます。

最初のうちは、ラストクリックモデルとファーストクリックモデル、線形モデルの3つを比較しながら、分析に慣れていくといいでしょう。

ラストクリックモデルで最も効果を上げているチャネルはどこか、それにくらべてファーストクリックモデルで最も効果を上げているのは、線形モデルでは…と比較することによって、実際にユーザーへ効果を与えているチャネルが見えてきます。

今後のアトリビューション分析をどう進めるべきか?

アトリビューション分析は、単にどのチャネルがコンバージョンに貢献しているかを視覚化するために行うものではありません。ここからはアトリビューション分析とレポートで得られた結果をどのように活用していくかについて説明します。

アトリビューションマネジメントでリアロケーション(予算の再配分)を行おう

何よりも大切なことが、コンバージョンに最も貢献しているチャネルや、見込み客獲得に効果を上げているチャネルに広告予算を多く当て、そのチャネルを最適化することです。

さらに、効果に乏しいチャネルを割り出して予算を削減するだけでなく、ユーザーに届くようにするためにはどのように改善すれば良いかを検討します。

コンバージョン率の向上につなげよう

未だにコンバージョンに直接関連するチャネルだけを重視している企業は少なくありません。そうした企業はリスティング広告だけにしか出稿していません。

しかし、アトリビューション分析を活用することで間接効果を上げているチャネルにも目を向け、複合的な広告・マーケティング活動を行えば確実にコンバージョンは増加するはずです。

アトリビューション分析は導入してすぐに結果が出るというわけにはいきませんが、複数の媒体によるメディアプランを立てリスクを回避しつつ新しいチャネルも開拓していくことで、中長期的には必ずコンバージョン率の向上に結びつくはずです。

HubSpotでアトリビューションレポートを作成しよう

HubSpotでアトリビューションレポートを作成すれば、HubSpotのCRMに登録している連絡先にレポートを関連付けることができます。特定のペルソナや連絡先のグループ、ライフサイクルステージ、またビジネスカテゴリなどに、アトリビューションレポートを関連付けるのです。

そうすることで、登録した見込み客がコンテンツとどのように接触しているのかをきめ細かく把握することができ、アトリビューションレポートを見込み客への提案につなげていくことができます。

まとめ

アドテクノロジーの進化によってあらゆるものが測定可能になりました。かつてはコンバージョンした顧客は「どこのページからやってきたか?」ということしか分からなかったのが、今ではユーザーが接触したあらゆる媒体を追跡することができます。

一方、アドテクノロジーの進化はユーザー側の購買行動の変化も生み出しました。今日のユーザーは購入までに数百回もSNSや広告、Webサイトなどと接触します。

企業側は、SNSやブログ、広告や動画など、さまざまなデジタルコンテンツを通じてブランドの認知度を高め、ユーザーに向けて商材についての情報を提供するだけでなく、ユーザーが抱える問題を気付かせ、問題の解決策を提示しエンパワーするという多面的な役割を担うようになってきています。

必要とする人に必要とする情報を届け、より良い顧客体験を提供するためにも、アトリビューション分析はこれからの広告・マーケティング活動の中心になっていくに違いありません。

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元記事発行日: 2019年12月18日、最終更新日: 2019年12月19日