Statistaの調査(英語)によると、eコマースの全世界売上高は2021年までに246.15%増加すると予測されています(金額で見た場合、2014年の時点では1.3兆ドルでしたが、2021年の時点では4.5兆ドルになると見込まれています)。

eコマース業界は活況を呈しており、その勢いが衰える兆しは見せていません。

今日の小売企業は優れたeコマースオプションを提供しなければ、競争に打ち勝つことができません。また、実店舗での購入の56%が、デジタルコマースに何らかの影響を受けています(詳しくはこちらの英語ページをご覧ください)。つまり、顧客にオンラインで接触しなければ、期待される収益の半分を失うおそれがあるのです。

デジタルマーケティングを解説した無料資料はこちらからダウンロード

eコマースの急激な成長は、急激な変化をもたらします。商品の画像をウェブサイトに掲載し、理想的な顧客が見つけてくれることをただ待っているだけでは不十分です。2018年、さまざまな新しいトレンドが生まれており、eコマース企業はこのトレンドに目を向けることで、きっと飛躍的な成長を遂げられるでしょう。

2018年も、さらにその先も、皆さんがeコマースの多くのメリットを得られるように、オンラインでの売買の方法を大きく変えると思われる10のトレンドをご紹介します。

1. ネイティブショッピング

ハブスポットが2017年に行った実験によると、ネイティブの動画コンテンツを閲覧したFacebookのオーディエンスは、非ネイティブコンテンツを閲覧したオーディエンスの160倍にのぼることがわかりました。

ネイティブコンテンツは、eコマースでも同じく人気です。現在では多くの人々がInstagramやPinterestなどの優れたビジュアルプラットフォームを利用していますが、大半のユーザーはわざわざプラットフォームを離れて企業のウェブサイトにアクセスしようとは思いません。それなら、プラットフォームの中で商品購入へと導けるオプションを提供してみてはいかがでしょうか?

ネイティブショッピングを可能にする代表的な機能が、Pinterestのアイテムタグです。たとえば、好みのコーディネート写真を見つけたとき、購入したいと思ったアイテムをクリックすると、Pinterestアプリ内で商品の詳細情報が表示されます。購入の意思が固まったら、アプリからウェブサイトに移動します(ピンを保存して後で戻ってくることも可能です)。

2. 拡張現実と仮想現実

購入前に店舗で商品を見るよりもずっと良い方法をご存じですか?

それは、自宅で商品を見ることです。

2018年、拡張現実(AR)と仮想現実(VR)は本格的に勢いを増す見込みです。いつか企業がARオプションとVRオプションを提供することが標準になるでしょう。

TechCrunchの記事(英語)には、住宅の設計や室内装飾を手掛ける「Houzz」がアプリにAR機能を採用したところ、顧客の商品購入率が11倍、アプリ滞在時間が2.7倍に伸びたと紹介されています。

大手家具メーカー「IKEA」も3Dの世界で商品を自宅に配置できるARアプリを提供しています。これらの商品は、正確な縮尺で描画されているため、商品が部屋に収まるかどうか、部屋の中で商品がどのように見えるかを確認することができます。

最終的にこれだけのメリットが加われば、新しいテクノロジーの初期投資は無駄になりません。eコマースのさらなる成長に伴い、消費者は、購入前に商品を視覚的にテストさせてくれる企業を選ぶようになるでしょう。

3. オンライン注文の自動処理とチャットボット

Facebook Messengerの利用者数は全世界で10億人にものぼるため、マーケティング、カスタマーサービス、営業にチャットボットを活用するのはとても有意義なことです。

さらにeコマースには、一歩進んだボットの活用方法があります。

米国のピザチェーン「Domino’s Pizza」は、全メニューの注文に対応するFacebook Messengerのチャットボット「Dom」をリリースしました。この影響は大きく、消費者が速さと簡単さを優先したとき、Domino’sはすべての競合他社を打ち負かすでしょう。

さらに、チャットボットによる注文受付を開始したことによって、Domino’sは新しい方法でオーディエンスにサービスを提供する、便利で進歩的な企業であることを証明するチャンスを得ました。

もし皆さんのビジネスにも効果が見込めるようなら、普及率が低いうちにDomのようなチャットボットを作成することをお勧めします。数年後には、この注文方法が主流となり、現在の斬新さが薄れてしまうからです。

4. 音声検索への対応

Amazon EchoやGoogle Homeなどの音声対応デバイスの普及に伴い、音声検索が検索方法としてよく使用されるようになるでしょう。Shopifyのブログ記事(英語)によると、既にミレニアル世代の40%がオンライン購入時に音声検索を使用しています。

2018年は、ビジネスを音声検索に最適化することが重要です。そうしないと、音声入力対応デバイスでショッピングする消費者の大半を失うおそれがあります。

世界大手のスーパーマーケットチェーン「Walmart」は、同社のブログ記事(英語)で紹介しているとおり、Google Homeへの音声入力によって商品を注文できるようにしました。将来は、Google Homeで注文した商品を店舗で受け取れるサービスを開始する予定です。現在、TargetやCostco、Kohl’s、Staples、Walgreensといった大手の小売企業各社も、同様の消費者向けサービスを準備しています。詳しくはTechCrunchの記事(英語)をご覧ください。

音声検索では、3倍の確率で地域に関する情報が検索されています。そのため、Googleに出稿しているリスティング広告を更新して、地域内の検索ユーザーにアプローチすることが重要です(正確な営業時間、最新の住所、写真、レビューなどを掲載します)。

5. モバイルファースト、デスクトップセカンド

こちらの記事(英語)を見ると、過去6か月以内にモバイルデバイスでオンライン購入を行ったことがあるのは、スマートフォンユーザーの62%にのぼります。モバイルでの購入数は増加し続けているため、モバイル用に最適化されたeコマースサイトを構築することが重要です。

指紋認証や顔認証、1クリック決済などのテクノロジーにより、モバイルでの支払いが簡単になり、デスクトップからモバイルへの切り替えがさらに進みます。近い将来、モバイルはeコマース取引の支払い方法として最も推奨されるようになるでしょう。こちらのページ(英語)では、2018年末までにモバイルはeコマーストラフィックの70%を占めるようになることが予測されています。

GeekWireの記事(英語)によれば、コーヒーチェーン「Starbucks」は2015年に注文と決済を処理できるモバイルアプリを作成し、2017年までに同社が受けた注文のうち30%がモバイル経由で行われました。このモバイルアプリが普及した結果、スターバックスの各店舗は混雑し、長蛇の列ができたため、その対策としてバリスタの雇用を拡大しました。モバイルデバイスからの注文に対応するおかげで店舗への来客数が増えるならば、投資する価値は十分にあると思います。

6. ROPO(オンラインで調べてオフラインで購入)

デジタル化の取り組みがオフラインの売上にどのようにつながるかを追跡することは、容易ではありません。

幸いなことに、ROPO(オンラインで調べてオフラインで購入)の追跡ツールが、来年にはさらに進化し、信頼性が向上していきます。これによって小売企業は、デジタル広告が実店舗の売上にどの程度寄与しているかを正確に計測できるようになります。

ROPOの追跡ツールは、ソーシャルメディア、モバイルトラッキング/位置情報、モバイル決済、店舗在庫管理、アナリティクスツール、CRMシステムなどの情報を組み合わせ、消費者がどの広告やサイトページを通じて店舗で商品を購入するに至ったかを解明するためのものです。

これは非常に貴重な情報です。どのデジタル広告が最も売上に寄与しているかがわかれば、eコマース企業はコンバージョンを促進できるだけでなく、さらに対象を絞ったキャンペーンを実施することができます。また、オンラインでの方策が消費者に対して有効であると確信を強める材料にもなります。

7. 機械学習およびAI

皆さんは毎日のように機械学習やAIに遭遇していますが、実感がないかもしれません。

動画配信サービス「Netflix」の事例(英語)をご紹介しましょう。Netflixは、ユーザーを年齢や場所、性別で分けるのではなく、1,300の「テイストコミュニティー」と呼ばれるグループに分類しました。コミュニティー内で最も人気があるコンテンツに基づいて、ユーザーの好みに似た映画やテレビ番組をお勧めしています。これこそ、機械学習の新しい活用方法です。

今後は他のeコマースプラットフォームでも、機械学習やアルゴリズムを活用して、どのコンテンツをどのオーディエンスに提供するかを判断できるようになるため、ユーザーにとってさらに利便性が向上します。将来的にコンテンツは機械学習やAIによって分類され、消費者の関心に応じたコンテンツ(または商品)のみが表示されるようになるでしょう。

8. 画像検索

想像してみてください。店頭でとてもステキな長椅子を見つけましたが、定価を出す気にはなれません。そこで、長椅子の写真を撮ってeBayの画像検索を活用すれば、もっと安い類似の商品を探すことができます。

eコマースのモバイル移行が進めば、ユーザー個人の写真やオンラインで見つけた写真を使用して商品を視覚的に検索できるオプションを提供する企業が増えるでしょう。画像検索と音声検索は、2020年までにすべての検索の50%を占めるだろうという試算(英語)も発表されています。

画像検索を駆使すれば、オンラインでもっと安い類似の商品を発見できる可能性もあります。そのため、消費者はまず実店舗に足を運んだとしても、最終的にオンラインで購入に至る傾向が強くなります。

一部のeコマース企業は、既に画像検索機能をオンラインプラットフォームに実装して、成功を収めています。たとえばMediumの記事(英語)に書かれているように、Pinterestは独自の画像検索機能を実装しています。それは、保存したピンの画像内のオブジェクトにズームインして、類似のオブジェクトを検索できる「Lens」という機能です。Adweekの記事(英語)によると、小売大手の「Target」はPinterestのLens機能を採用し、同社のオンラインカタログ上で類似の商品を探せる画像検索機能を提供する予定です。

9. 高品質の商品紹介動画

消費者はオンラインページを見ていても、実店舗を訪れたときと同じように、商品の機能やデザインについて疑問を抱きます。eコマース業界で勝ち残るには、消費者のあらゆる疑問に対してデジタルな方法で回答する必要があります。そのためには、動画を活用するのが一番の近道です。

商品の販売促進として最も有効なのが、製品のデザインや機能を説明する高品質の動画を作成することです。動画は消費者の感情に訴えられるので、文章よりも説得力が高まります。

これにうまく取り組んでいるのが、オーストラリアのベビーカー企業「Redsbaby」です。同社は俳優を起用して、ベビーカーを使用している日常的な風景を撮影した動画(英語)を作成しました。これを見れば、実際に店頭で確認しなくても、どのような商品か理解したうえで安心して購入することができます。

10. 当日配達や翌日配達

Amazonは主要都市の近郊に多数の配送センターを開設し、Amazon Prime会員に対して当日配達を行えるようにしました。また、TechCrunchの記事(英語)によると、Googleはこれと競合する当日配達サービスとして「Google Shopping Express」を開始しています。これは、WalmartやTargetなどの小売企業が提供する商品を当日中に配達するサービスです。

このように大手のeコマースサイトは、当日配達サービスを導入することで、ニーズをすばやく満たしてほしいと考えている消費者の大半を獲得できます。そして、これが一般的になれば、消費者は当日配達の追加料金を快く受け入れてくれるようになるはずです。

当日配達や翌日配達に対応しなければ、消費者はそれらのオプションを提供している競合他社に流れていってしまうでしょう。

デジタルマーケティングを解説した無料資料はこちらからダウンロード

How to Run an Inbound Marketing Campaign

元記事発行日: 2018/11/18 19:30:00, 最終更新日: