なぜSEOランキングが下がってしまったのか? 手遅れになる前に気付き、対処するには

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まず、皆さんに恐ろしいものをお見せしましょう。

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ご覧のとおり、明らかにグラフが下降しています。これは、かつて多いときに月1万ビューを稼いでいたあるブログ記事の閲覧数の推移です。

このようなグラフを見慣れている方もそうでない方も、こうした状況は何としても避けたいはずです。

企業ブログの管理にかかわるマーケターの皆さんはもちろん、どの役職の方もぜひ続きをお読みください。

この記事では、こうした恐ろしい現象に出会わないために、また、この経験を何度も繰り返さないための対処法をご紹介します。

ここではまず、SEO(検索エンジン最適化)ランキングの下降に気づいたときのチェックポイントを説明します。

そこで基本を押さえたら、次に、ランキング上位に居続けるためにやるべきことと、ブログのSEO健全性を保つために身に付けるべき習慣をご紹介します。

今回のブログでは、ハブスポットの本社のマーケターがどのようなコンテンツ分析と改善策を行なっているかをご紹介しますので、ぜひご参考ください。

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ではまず、問題のブログ記事を診断してみましょう。

ここでは、ブログ記事「40 Sales Interview Questions to Recruit the Best Reps in 2018 (営業面接で優秀な人材を見つけるための40の質問)」を診断に使います。この記事の閲覧数は、5月から9月の間に24%近くも下がってしまいました。

診断には、GoogleアナリティクスSEMrushを利用します。

1. 検索ワードそのものの魅力が薄れてきた?

SEMrushの上部にある検索バーに、この記事のURLを入力します。Googleアナリティクス(GA)はURLの「https://」の部分は読み込まないため、必ず手入力してください。

トップ5以内にランクインしているキーワードのうち、最も検索ボリュームの多いものを特定します。このキーワードは一般的な語であることが重要です。40 Sales Interview Questions to Recruit the Best Reps in 2018 (営業面接で優秀な人材を見つけるための40の質問)の記事は、2017年9月に「sales interview questions(営業面接での質問)」というキーワードで2位にランクインしているので、今回はこれが該当します。

Googleトレンドでこのキーワードを検索します。期間は既定で1年に設定されています。

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もっと短期間のトレンドを知りたい場合は、日付を変更します。ここでは2017/5/1から2017/9/30に設定し、5月から9月の間の変化を見てみましょう。

trends

調べた結果、この期間の検索数が一定か右肩上がりだった場合は、ランキング低下の原因はオーディエンスではなく、記事自体にあると特定できます。

2. 検索数の多いキーワードで記事のランキングが低下している?

SEMrushに戻り、上部の検索バーにこの記事のURLを再び入力します。右上の[LIVE DATA(最新データ)]の期間を、トラフィック量が最も多い月に変更します([Historical data(履歴データ)]が表示されます)。

このリストをCSVとしてエクスポートします。なお、このSEMrushページは、あとでまた利用するので閉じないでください。

エクスポートしたスプレッドシートを開き、タブ名を「[年][トラフィック量が最も多い月]」に変更します(例:「2017年5月」)。

D列~K列までを削除します。

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SEMrushのウィンドウに戻って、期間を最新の月に変更します。

このリストをCSVとしてエクスポートします。

D列~K列までを削除します。このスプレッドシートの内容を最初のスプレッドシートの別のタブにコピー&ペーストし、タブ名を「[年][最新の月]」に変更します(例:「2017年9月」)。

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最初のタブを開きます。D列を追加して、「[年][最新の月]のランキング」というタイトルを付けます(例:「2017年9月のランキング」)。

セルD2に次の数式を入力します。

=VLOOKUP(A2, 2017年9月!A:B, 2, FALSE)

右下の小さい四角をクリックして、この数式が残りの行に適用されるようにします。

E列を追加して、「増減」というタイトルを付けます。

E2に次の数式を入力します。

=B2-D2

E列を強調表示します。[条件付き書式の適用]、[セルの強調表示ルール]、[指定の値より小さい]の順に選択して、「0」を入力します。

これで、ランキングが下がった部分がすべて赤で強調表示されます。

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このように、検索数の多いキーワードでランキングが下がっている場合は、特に注意が必要です。この例では、月間検索数2,900件の「sales interview questions(営業面接での質問)」でのランキングが1位から2位に下がり、月間検索数720件の「inside sales interview questions(社内における営業面接での質問)」でのランキングが1位から3位に下がっています。

3. 最近、記事を更新したか?

6か月以上放置している場合、より鮮度が高く情報量の多いリンクが人気を集めている可能性があります。

対処方法:新たなコンテンツや最新のリンクを追加するなどして、記事を更新してください。

4. 最近、記事のEメールプロモーションを実施したか?

通常、Eメール購読者からのトラフィックが急増すれば、ランキングは上昇します。

email-promotion

対処方法:送信するEメールに、記事のリンクを含めます。このとき、上から1番目か2番目に記載するようにしてください(それより下だとクリックされる可能性が減り、効果を期待できません)。

5. 検索エンジンの結果ページで自社より上位にランクインしている記事は品質面で勝っている? 情報量の豊富さ、事例が多い、わかりやすいグラフが表示されている、見栄えが良いなど

おそらく、他社の記事のほうが読者がページに滞在する時間が長く、バウンス率が低いことが考えられます。さらに、リファーラルトラフィックが自社の記事より多いかもしれません。

対処方法:他社が行っていることを、自社でもやってみます。この場合、他社を上回るやり方をする必要があります。たとえば、他社が1人の専門家について取り上げている場合は、2名を取り上げるようにします(ただし、この方法は時間と手間がかかるので、最終手段として行うか、競争上きわめて重要なキーワードに対してのみ行うようにしてください)。

6. 他社に比べてバックリンクの数が少ない? あるいは、バックリンクの数が減少している?

ウェブサイトが削除されたりURLが変更されたりすると、バックリンクも自然に減少していきます。

この状況を把握するには、SEMrushの上部の検索バーに該当の記事のURLを入力したあと、下方向にスクロールして以下の情報を確認します。

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対処方法:1人または数人のインフルエンサーの言葉を引用します。たとえば、そのインフルエンサーの出版物に使われている言葉、あるいは、直接インタビューして得た発言を引用します。また、その記事をオーディエンスに共有してもらえるようにインフルエンサーに依頼します。

7. ランキング自体は下がっていない場合は?

何らかの検索機能がキーワードの結果表示に影響していないか確認する。

こうした検索機能には、次のようなものがあります。

  • 強調スニペット(FS)
  • People also ask(PAA)
  • カルーセル

以下は、営業に関連するトピックの検索結果が、カルーセルで表示された例です。

また、FSとPAAの例は以下のとおりです。

これらは通常、「ポジション0」と呼ばれる場所に表示されます。つまり、これ以外のすべての検索結果が後方に下げられてしまうということです。トップにあった記事が、ある日突然、2番手に追いやられてしまうのです。

対処方法:現行のFSの状況改善に取り組みます。専門用語の使用を控えて同じ内容を説明できないか、より詳しく正確に説明できないかを考えます。もちろんケースバイケースで対処の仕方は異なりますが、スニペットへの対処だけだと効果は限定的です。

広告が表示されるか確認する。

上記の検索機能のほかに、有料広告が影響している場合もあります。

下は「How to use CRM(CRMの利用方法)」の検索結果です。

残念ながら、こうした有料広告への有効な対策はあまりなく、トラフィックの減少を受け入れるしかありません。

Google Search Consoleを利用する。

Google Search Consoleもこうした問題の診断に役立ちます。

左側のサイドバーで[検索トラフィック]、[検索アナリティクス]の順に選択します。

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次に[ページ]、[ページをフィルタ]、[次を含むURL]の順にクリックして、分析する記事のURLをペーストします。

[URLが一致]よりも[次を含むURL]を選択することをおすすめします。これで、UTMパラメーターが付加されたものなど、すべてのURLの形態をカバーできます。

続けて、[日付]、[期間を設定]、[過去90日間]の順にクリックし、Googleがさかのぼれる最長期間を指定します。

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最上部の各チェックボックスの意味は以下のとおりです。

  • クリック数:SERPでクリックされた回数
  • インプレッション数:SERPにページが表示された回数
  • クリックスルー率(CTR):クリック数をインプレッション数で割ったもの
  • 掲載順位:あらゆる検索クエリにおけるページの平均ランク値(測定値は、鵜呑みにしないようにしてください。なぜなら、たとえば、検索数の少ないクエリで1位になり、検索数の多いクエリで9位になった場合、この2つの順位の重要度は大きく違いますが、掲載順位としては5位となるためです)。

クリック数、インプレッション数、クリックスルー率の変化を確認しましょう。3つすべてにチェックを入れます。

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これだとわかりづらいですね。

まず、クリック数だけを見てみましょう(ここでも分析に「40 Sales Interview Questions to Recruit the Best Reps in 2018 (営業面接で優秀な人材を見つけるための40の質問)」の記事を使っています)。

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クリック数はわずかに減っているようです(谷間の部分は週末に当たります。週末に仕事や勉強関連のコンテンツを検索する人はかなり少ないようです)。

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インプレッション数を見てみましょう。こちらは非常に安定しています。

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次にクリックスルー率を見てみます。問題はここにありました。9月の終わりごろからクリックスルー率が下がり始めています。

分析の基本

  • インプレッション数が安定しているのに、クリック数(それに付随してクリックスルー率)が下がっている場合は、ランキングの低下や、先ほどの検索機能の影響によって検索結果の下の方に追いやられている可能性が考えられます。
  • また、インプレッション数が減っているのにクリック数やクリックスルー率が一定の場合は、おそらく季節的なものか、検索インタレストの低下が原因です。Googleトレンドで確認してください。
  • インプレッション数が増えてクリックスルー率が減っている場合は、クリック数がインプレッション数に比例して伸びていないということです。この場合、画像検索で記事が上位に表示されるか確認してください。また、記事がより多くのロングテールキーワードで表示されるようになってきたかも確認してください。多くのキーワードで表示されることは、もちろん良い傾向であり(キーワードよりも関連トピック重視で検索結果が表示される場合もあります)、インプレッション数の増加につながりますが、ロングテールキーワードで常に上位に表示されない場合は、クリック数が増えない可能性があります。

ここで下にスクロールし、主にどんなクエリによってユーザーがこのページに呼び込まれてるか見てみましょう。この記事のコンテンツはユーザーが知りたい内容と一致しているでしょうか?

この記事でカバーできていないクエリを赤でハイライトしてみました。

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記事を更新してこのクエリをカバーすべきかどうかは、検討が必要です。この記事はあくまで営業面接に関するもので、マーケティングは関係ありません。

つまり、ここにマーケティングの要素を盛り込むとかなり場違いな印象になるため、追加する必要はないと判断できます。また、「sales interview exercises(営業面接の練習)」もこの記事とは関係のない内容なので、追加は見送ります。

しかし、このように視点を変えることで、必要な要素が記事に足りていなかったことに気付くことがあります。そのような場合は、その要素を記事に盛り込むようにしてください。

ランキングの上位に居続けるためには

ランキングの上位に居続けるには、ブログの執筆者、編集者、管理者の皆さんが、毎回月末にレポートを作成し、上位のURLのうちトラフィック量が減ったものがないか確認することです。

このように定期的に確認すると、以下のメリットがあります。

  • ランキングから完全に脱落する前に対処できる
  • 検索トレンドを把握できる
  • オーディエンスが何に興味があるのか、根強い興味と変化を把握できる

分析を初めて行う場合は、過去半年間で最もトラフィック量が多かった月を分析に使ってください。トラフィック量が中程度の月や少ない月を使うと、オーガニックトラフィックが減っているURLの推測が難しく、問題のページが見つけづらくなります。

Googleアナリティクスの左側にあるサイドバーで、[行動]、[サイト コンテンツ]、[すべてのページ]の順にクリックします。

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セグメントを追加して、期間を選択します。

既定のセグメントが設定されていないプロパティーを分析する場合は、[アドバンス]をクリックして、次のフィルターを適用します。

[一致][ページ][含む][プロパティーのURL]

ページの一番下までスクロールして、[表示する行数]を「500」に変更します。

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[エクスポート]、[CSV]の順にクリックします。

スプレッドシートを開いて、最初のタブに「[年][月]」という名前を付けます。B列の名前を「[年][月]の閲覧数」に変更して、それ以降の列をすべて削除します。

Googleアナリティクスに戻って、期間を直近の満了月に変更します(今が10月30日なら、期間を「2017/9/1 - 2017/9/30」とします)。

フィルターと行数は、先ほどの月で設定したものがそのまま適用されるので、あとは、[エクスポート]、[CSV]の順にクリックするだけです。

スプレッドシートを開いて、B列の名前を「[年][月]の閲覧数」に変更して、それ以降の列をすべて削除します。このスプレッドシートの内容を、最もトラフィック量が多かった月のスプレッドシートの2つめのタブにコピー&ペーストします。この2つめのタブに「[年][月]」という名前を付けます。

最初のタブに戻って、C列に「[年][月]の閲覧数」という名前を付けます。

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セルC7に、次の数式を挿入します。

=VLOOKUP(A7, '2017年9月'!A:B, 2, FALSE)

セルの右隅の四角をクリックして、この数式を残りの行にも適用します。

D列に「15%以上低下」という名前を付けます。

D7に、次の数式を挿入します。

=IF(C7<(B7-(B7*0.15)), "YES", " ")

この数式を残りの行にも適用します。

[条件付き書式]、[セルの強調表示ルール]、[文字列]の順に選択して、「YES」を含む特定の文字列を赤く表示するよう設定します。

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これだけは押さえておきたいこと

ここまでの内容をまとめましょう。

1. レポートを毎月作成して、上位の記事のうちトラフィック量が減っているものがないか確認する。

2. 検索ワードのトラフィック量が減っているのか(この場合、対処できることはない)、記事自体のランキングが下がっているのか(対処できることがある)を判断する。

3. 記事自体のランキングが下がっている場合は、SEMrushやGoogle Search Consoleを使って問題を診断する。

お気付きかと思いますが、これは時間も手間もかかる方法です。しかし、新車を買うよりも、手元にある車を修理する方が簡単ではあります(欠陥車でなければ)。

人気のあったブログをメンテナンスするほうが、新しく作り込むより時間も手間も抑えられ、成果にも結び付きやすいのです。ぜひお試しください。

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