modern-inbound-prビジネスを成長させたい思っている方(思っていない方はいないと思いますが)、マーケティングの鍵となるのはPRかもしれません。

PRを的確に実施することで、ブランドのアウェアネスを高め、新しい見込み客や顧客とつながり、ブランドのコアメッセージを拡大することが可能です。

現代では人々がメディアと関わる時間は増える一方です。これは私たちにとって朗報です。しかし、残念なことに従来のPRは20年ほど前に効果のあった施策が土台となっています。では、このギャップを埋めるにはどうすれば良いのでしょう?

今回の記事では、既存のPRアプローチを現代に通用するものに刷新するための7つの施策をご紹介します。さらに21世紀におけるPRの成功に向け、ブログ、ピッチ、パブリシティですでに一歩先を行く優れた企業の例も見ていきましょう。

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1)無料サービスで記者とつながる

皆さんは、ジャーナリストや記者と専門知識を持つ人たち(「ソース」と呼ばれます)をつなげるHARO(Help A Reporter Out)のようなサービスを活用していますか? もしまだなら、毎年何十もの記事で自社のビジネスをアピールする機会を逃してしまっているかもしれません。

またHAROや同様のツールが無料だからといって、利用ルールを無視していませんか? 実際には、HAROでは記者からのリクエストの大部分に対して、ソースから多くの返答が寄せられています。ですから、その中で群を抜くには、記者の立場に立ってHAROから指定された範囲の中で返答することが非常に重要です。

どうすれば良いかよく分からないという方は、以下の一般的なルールに従ってみてください。これは無料のサービスを使う場合も有料のサービスを使う場合も同様です。

自社の専門分野に関してのみ返答する:長いこと一緒に仕事をしたいと願っていた記者がHAROにリクエストを載せていたとします。しかしそのレポートが書こうとしているストーリーはあなたのビジネスと関連がありません。

そのような場合は返答するのはやめてください。記者たちの特定分野に関する問い合わせに対して、質の高いレスポンスを提供できるところにHAROの価値があります。ですから、自社が真に価値を提供できる問い合わせに対してだけ返答し、ルールを守って使用してください。

あなたが規約を守ることで、記者たちはスムーズに作業できるので、一緒に働きやすい相手だと思ってもらえるでしょうし、何よりHAROのようなサービスが今度も継続的に成長する助けとなります。

締切を守る:(ソーシャルメディア、HARO、またはその他の場所で)投稿されたリクエストで、記者は今夜原稿を送る予定だと言っています。そのような状況では、指定された締切に確実に間に合う場合のみ返答しましょう。締切に間に合わないのであれば時間の無駄ですし、記者の時間も無駄にしてしまいます。

短く、端的に、要点を押さえる:HAROのリクエストの利点の1つは、多くの場合記者が求めている内容が複雑ではない点です。そのため、返答する側も、質問内容に的確に答えた、簡潔かつ明確な返答をタイミングよく返すことが大切です。

また記者が必要に応じて詳細の確認やフォローアップのためにあなたにコンタクトを取れるよう、ウェブサイトや電話番号など一通りの連絡先情報を含めてください。

2)メディアだけに頼るのをやめる

自社に関して説得力のあるストーリーを公表したい場合、以前は2つしか選択肢がありませんでした。ジャーナリストが書いてくれるのを待つか、有料広告でストーリーをプロモートするかです。

しかし、ソーシャルメディアとブログが急速に普及したことにより、インパクトのあるストーリーを公開するための選択肢は増え、またメディアに対して自社の影響力を示す機会も増えました。例えば、HubSpotの共同設立者Dharmesh Shahのビジネスやテクノロジーに関する最近の考えはonstartups.comで読むことができますし、HubSpotの元CMOのMike Volpeのセールス&マーケティングの整合に関する意見はSalesforce.comのゲスト投稿で読むことができます。

このどちらの機会も、従来のメディアリレーションズの結果ではなく、コンテンツの作成に投資し、同じ業界の人たちと強固な関係を築いたことにより実現されたものです。

自社ブログに投稿する場合でも、別の場所でゲスト投稿する場合でも(そしてそのメディアが大規模であろうと小規模であろうと)、自社のインバウンドマーケティングアセットを活用し、業界におけるトレンド、所見、アイデアなどを共有するようにしてください。

こうすることで、メディアに対して人々が関心を持っている問題を示すことができますし、自社の意見を明確にすることで、記者たちが自社にアプローチしやすくなります。 

fotobridge

説得力のある形で自らのストーリーを語っている素晴らしい例として、ニュージャージー州を拠点とする写真スキャン会社のFotoBridgeがあげられます。FotoBridgeの共同オーナーたちはインバウンドマーケティングに力を入れ、自社のブランド、プロダクト、顧客満足に関する説得力のあるストーリーを、ウェブサイトとソーシャルメディアの両方で展開しています。

結果として同社はFacebookで14,300人ものファンを持ち、インバウンドマーケティングでビジネスを成長させた成功例としてニューヨーク・タイムズ紙のウェブサイトでも取り上げられました。新しい顧客を惹きつけるのは簡単なことではありません(参照ページこちら:A Photo-Scanning Service Learns How to Get Exposure)。

ですから向こうからやってくるのを座して待つのではなく、自社のブログやソーシャルメディアで説得力のあるストーリーを共有して、人々の関心を高め、記者や潜在顧客から見つけてもらいやすくしましょう。

3)語るだけでなく見せる

これまではストーリーを語る手段がテキストに限られていたため、PRは、プレスリリースやメールにおける言葉の使い方に大きく依存してきました。しかし状況は一変しました。アウトリーチで群を抜くには、インフォグラフィック、動画、写真、顧客のサクセスストーリーなどを活用する必要があります。

また、ますます多くのニュースがブログやソーシャルメディアで読まれるようになってきていますから、記者たちは(私たちと同じく)よりクリエイティブで共有しやすいコンテンツを作ることにフォーカスするようになってきています。

そのため、説得力のあるビジュアル要素を記者に提供し、自社のストーリーが突出するようにすることこそ、メディアリレーションズで成功する秘訣と言えます。

例えば、3月14日は円周率の日(パイデー)でしたが、マサチューセッツ工科大学は、この日の午後に未来の学生たちの合格発表を行い、積極的かつコンスタントにパイデーをニュースジャックしています。

またオンライン画像サービスのShutterstockも、パイデーにちなんだインフォグラフィック(画像数から見るパイの人気度ランキング)を発表し話題になりました。

パイデー

質の高いビジュアルコンテンツを使って、より楽しく関連性の高いトピックに、自社ブランドをからめることができれば効果的です。記者たちからは話題を提供したことを感謝してもらえるでしょうし、潜在顧客たちは共有しやすいエンゲージングなコンテンツを楽しみ、ソーシャルメディアで共有してくれるはずです。

4)アセットを先に提供する

日々の業務において、皆さんの受信箱がどのような状態か思い浮かべてください。次に全国的なニュースメディアや著名な業界ブログの記者の受信箱を想像してみてください。

彼らは、ストーリーのピッチやプロダクト、エグゼクティブやトレンドに関するメールを日々どれほど受け取っていることでしょうか。こうした大量のメールの中に埋もれないようにするのは至難の技です。

そこで、記者がストーリーを書くのに必要なアセットを事前にまとめて提供しましょう。これは非常に大きな効果があります。提供するものの例としては以下が考えられます。

  • 自分の考えを裏付ける動画や写真に言及している場合、それらを保存したDropboxのリンクをメールに含め、必要に応じて記者が参照できるようにしましょう。

  • 自分が売り込んでいるストーリーやトレンドを裏付けるために第三者に言及している場合、その人の氏名、肩書き、人物履歴へのリンクをメールに含め、その人の背景とその人の発言があなたの主張に付加する価値を、記者が理解できるようにしましょう。

  • プロダクトローンチの場合は、プロダクトのスクリーンショットや説明を含め、記者が確認したり、場合によってはストーリー内で使用したりできるようにしましょう。

5)アウトリーチをパーソナライズする

「関係者様」で始まり、挨拶やパーソナライゼーションが全くないマスマーケティングのメッセージを受け取ってうれしい人はいません。記者も同じです。メディアの種類に関わらず、ストーリーを語るのは記者やジャーナリストですから、彼らの視点を理解することは、PRの取り組みを成功させるために非常に重要です。以下は、記者へのメールを送信する前にチェックすべきポイントです。

  • あなたがピッチしようとしているトピックに関して、その記者が過去1~2週間に書いた内容

  • 該当トピックに関してその記者が過去にソーシャルメディアに投稿した内容

  • あなたが過去に行ったピッチに対してその記者から受けとったフィードバック(注意:過去に返答がもらえなかった場合には、同じ方法を用いるのはやめ、異なるアプローチをとりましょう)

  • その記者が属するメディアの編集ガイドラインの最近の状況(例:その記者が最近論調を変えた、フォーカスするトピックを変えた、あるいは編集部が業界のある項目だけに焦点を当てることを宣言したなど。そのメディアの現在の状況を把握し、それに合ったピッチを行いましょう)

6)ジャーナリストが自社のエキスパートを見つけやすようにする

皆さんは、潜在顧客が自社を見つけやすいようにサイトを最適化していることと思います。では、ジャーナリストが社内のエキスパートにコンタクトしやすいようにデジタルアセットを最適化していますか?

記者がストーリーのソースを必要としている場合、ソースを見つけ、コンタクトし、インタビューし、それを記事の中で引用するのに1日未満の時間しかない場合がほとんどです。ですから彼らが社内のチームにコンタクトしやすいようにすることが重要です。

自社がいる業界で重要なソートリーダーシップに関するニュースが起こったとして、業界のエキスパートを検索エンジンで検索した場合、自社のエグゼクティブは検索結果に表示されますか?

表示される場合、そのエグゼクティブやあるいはマーケティングチームに簡単にコンタクトし、そのエグゼクティブとすぐに話せるような仕組みが用意されていますか? もし用意されていないのであれば、記者を社内のエキスパートにつなげるプロセスを可能な限り簡易化するためにどうすれば良いかを考えてみてください。

  • 各エキスパートの肩書、顔写真、専門分野をサイトに掲載する

  • 社内の各エキスパートが、各自ソートリーダーシップを確立したい専門分野についてブログ記事を書くようにし、マーケティングチームがそれを業界の重要専門ワードに最適化する

  • メディア用ページに目立つCall-To-Action(CTA)を設置し、ジャーナリストが自社にコンタクトを取りやすくする。このCTAから入ってくるメールは定期的に確認すること

  • 自社のサイトやソーシャルメディアで、エグゼクティブが作成したソートリーダーシップの記事(関連トピックに関するゲストブログ、エグゼクティブプロフィール、社内のホワイトペーパーなど)をトラッキング、プロモーションする

7)プレスリリースを退屈なものにしない

書いている本人がプレスリリースに飽きているとしたら、自社のビジネスに関してほとんど何も知らない記者が読んだ場合はどうなってしまうでしょう。居眠りすることは必至です。

そのプレスリリースから、記者は本当に必要な情報を抽出することができますか? 同じ記者グループに、過去2週間同じようなリリースを4回も送っていませんか? もし心当たりがあるなら、以下の方法を試してみてください。

新しいフォーマットにする:HubSpotがソーシャルメディアマーケティング会社のonefortyを吸収した時は、すべてツイートで構成されたプレスリリースで発表しました。これはThe Wall STreet Journalなど各メディアで取り上げられました(参照記事はこちら:Annals Of PR : HubSpot Buys Oneforty, Says "Tweet This")。

従来のフォーマットのプレスリリースで十分な関心が得られない場合には、変化を付けることを考えてみましょう。

ビジュアルコンテンツを追加したり、ソーシャルメディアで共有しやすい形式にしたり、あるいはYouTubeでリリースしても良いかもしれません。結局のところ、ニュース性のある情報を簡単に見つけてもらい、読んでもらい、書いてもらえるようにすることが大事なのですから、記者がが読んだり消費したりしやすいものを作れば、おのずと成果が上がるはずです。

数字を含める:プレスリリースにニュース性があるかどうかは、より大きなトレンドにどの程度のインパクトがあるかによって決まると言っても過言ではありません。ですから、記者が参照できるような業界にまつわる数字を含めることで、ストーリーの共有を活性化すれば、成果が期待できます。

プレスリリースを作成するときは、できる限り関連性のある公平なデータを含めるようにしてください。そうすることで自社が行っている取り組みが業界、地域、市場、従業員、そして世界にとって重要であることを記者に伝えることができます。

コーマケティング(Co-Marketing)を検討する新しいプロダクトやサービスラインをローンチしようとしているのであれば、メディアカバレッジを促進するため、リリースするプロダクトに関して潜在的パートナーの意見を聞いてみましょう。

地元の商工会議所や開発公社に、リリース予定のプロダクトに関してコメントしてもらえないか尋ねてみます。基本的には、自社のニュースがいかに重要なのかを示したいわけでなので、地域のビジネスや業界のパートナーと協力するのは素晴らしい方法です。 

ビジネスを成長させるにあたり、PRは、自社のエグゼクティブのソートリーダーシップを開発し、新しい見込み客や顧客を自社ブランドに惹きつけるのに不可欠な役割を担い得ます。しかし21世紀のPRが意味するところは、四半期ごとに大きなプロダクトをローンチする際にプレスリリースを出すことではありません。

日常的に自社のニュースを共有する仕組みを構築・維持し、効率的かつ効果的で十分な情報を含むプレスリリースを提供することで記者たちへの直接のアウトリーチを最大限活用することが大切です。

PRに包括的でインバウンドなアプローチを採用することで、自らアセットを作り出し、記者が自社のチームを見つけて話しやすいようにします。そして業界でのポジションやインサイトのあらましを記者に説明することで、自社が共有してほしいストーリーを書いてもらいやすくなります。

皆さんのPRテクニックは最新ですか? 21世紀に見合ったPR戦略・施策のために他にマーケターができることはあるでしょうか?

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編集メモ:この記事は、 2013年3月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Katie Burkeによる元の記事はこちらからご覧いただけます。

画像クレジット:Erwss, peace&love

元記事発行日: 2016年8月07日、最終更新日: 2019年10月29日

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