Twitterのツイートは、その性質上非常に短命です。

新しくツイートを投稿しても、そのツイートがスポットライトに当たっていられるのは数分のみ。すぐに後続のツイートの波に埋もれてしまいます。事実、世界中で毎秒投稿される新しいツイート数は9,100にも上ります(参照情報はこちら:Twitter Statistics)。

つまり、私たちが目にすることのなく終わってしまうコンテンツが膨大な数存在するということです。本当に見たい価値のある見込み客を生み出すブログ記事のようなコンテンツを見つけるには一体どうすればよいのでしょう?

最近まで、優れたツイートを見つける簡単な方法はありませんでした。しかし2015年10月、Twitter社は「モーメント」と呼ばれる新しい機能をリリースしました(参照記事はこちら:Moments, the best of Twitter in an instant)。この機能は最新ニュースや質の高いコンテンツを発見、閲覧、共有しやすくしてくれるもので、Twitter社の公式ブログは「Twitter上で起こっているおもしろかったり、興味深かったりする話題がすぐにわかる機能」として紹介されています。

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「モーメント」タブは「通知」タブと「メッセージ」タブの間に表示されます。アイコンは稲妻アイコンです。

ウェブブラウザでは以下のように表示されます:

Twitterの新機能「モーメント(moments)」の解説

モバイルデバイスでは以下のように表示されます:

モバイルアプリからみえるTwitterの新機能「モーメント(moments)」の解説

それでは、実際に「モーメント」がどのようなものか、どのような人をターゲットとしているのか、またどのように活用すればよいのかを詳しく見ていきましょう。

「モーメント」機能とは?

Twitterの新機能「モーメント」(2015年10月6日時点米国のみ)は、その時話題になっているツイートやストーリーをユーザーが簡単に見つけられるようにする機能です。

これらのツイートは「モーメント」と呼ばれ、Twitterの小規模なキュレーションチームが選んでいます。「モーメント」はニュース、スポーツ、エンターテインメント、ファン(楽しみ)の4つのカテゴリーに分けられており、国内外のニュース、スポーツの最新情報、エンターテインメントのニュースに加え、紅葉の写真を載せたツイート特集のような楽しいコンテンツもカバーしています(参照ページはこちら:Fall foliage in full swing)。

当然ながらこれらの「モーメント」はツイートであり、記事ではありません。さらに「モーメント」内のツイートには、記事へのリンクを含んでいないものが多数あります。例えばプリンストン大学のティートン教授がノーベル経済学賞を受賞した際の「モーメント」は以下のようなものでした(参照ページはこちら:

大部分の「モーメント」は、Andrew Fitzgerald氏(元アルジャジーラ、現TVジャーナリスト)率いるキュレーションチームが手動で厳選、整理、更新しています。チームはリアルタイムデータを活用して、現在バイラルなツイートを特定し、そこからその話題を最も良く表現しているベストなツイートを見つけています。

The Vergeによると、キュレーションチームはソースから直接発信されているツイートを選ぶ傾向にあり、「その場にいた人、あるいはそのニュースに関係のある人」のツイートがよく選ばれています(参照記事はこちら:Twitter Launches Moments, its dead-simple tab for browsing the best tweets)。

「モーメント」の一部のコンテンツは、Bleacher Report、Mashable、ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙などの提携パートナーから提供されています。提携パートナーからのコンテンツは、そのことが分かるよう明確にソースが表示されています。下の画像をご覧ください。

モバイルアプリからみえるTwitterの新機能「モーメント(moments)」の解説 モバイルアプリからみえるTwitterの新機能「モーメント(moments)」の解説

現在、「モーメント」タブにアクセスできるのは米国ユーザーだけですが、米国以外のユーザーもツイートやDMなどを通して個々のモーメントへのリンクが共有された場合、そこからモーメントを閲覧することが可能です。Twitter社は今後米国外にもモーメント機能をロールアウトしたい考えのようです(2015年10月現在)。

「モーメント」のターゲットは?

モーメントのコンテンツは小規模なキュレーションチームが選んだものであり、個々のユーザーの関心に応じてパーソナライズされているわけではありません。しかしこれはTwitterを始めたばかりのユーザーや、カジュアルユーザー、テクノロジーにあまり詳しくないユーザーにとってはお手軽で便利です。モーメントなら誰かをフォローしたり自らツイートしたりしなくても、良質なコンテンツを見ることができるからです。

「Twitterを始めたばかりのユーザーや、それほどTwitterを利用しないユーザーにTwitter上のベストな話題を届けたかった」とFitzgerald氏は話します(参照記事はこちら:Twitter Launches Moments, its dead-simple tab for browsing the best tweets

また、同記事内でモーメントのプロダクトマネージャーであるMadhu Muthukumar氏は、「Twitterを使ってはみたものの諦めてしまった方や、Twitterを使っていてTwitter上のどこかに良質なコンテンツがあるのは分かっているのに、どういうわけかなかなかTwitterならではの体験ができていない方を対象にしている」と語っています。

では、モーメントの目的とは何なのでしょう? Muthukumar氏曰く、何を検索すればよいのか、どのように探せばよいのかなど、一部のユーザーにとっては煩わしかったり難しかったりする手間を省くことにあるそうです。言ってみればモーメントは話題になっているコンテンツやニュース価値のあるコンテンツをユーザーの代わりに収集して届けてくれるのです。

「モーメント」機能の使い方

モーメントの閲覧方法

モーメントを閲覧するには、まずモーメントのホーム画面に行く必要があります。稲妻アイコンで示されている「モーメント」タブを、ウェブブラウザ又はiOS/Androidアプリからクリックまたはタップして選択します。

ホーム画面にはTODAY(今日)と呼ばれる画面があります。ここには全4カテゴリー(ニュース、エンターテインメント、スポーツ、ファン)のその日のトップストーリーが表示されています。特定のカテゴリーのストーリーを探している場合は、そのカテゴリーをクリックすれば関連ストーリーが閲覧できます。

モバイルアプリからみえるTwitterの新機能「モーメント(moments)」の解説

興味のあるストーリーが見つかりましたか? それでは、そのストーリーをクリックしてモーメントを見てみましょう。各モーメントにはTwitterのキュレーションチームが厳選した10個程度のツイートが含まれています。プレーンテキスト、写真、動画のツイートが組み合わされていることが多く、ウェブ記事へのリンクが入っているツイートはごくわずかしかありません。

モーメント全体を誰かに共有したい場合は、省略記号アイコンをクリックすることでモーメントへのリンクを共有したり、モーメントの埋め込みコードを入手したりすることができます。省略記号アイコンはウェブブラウザの場合は右上に、モバイルの場合は右下に表示されています。また、モーメントはツイートと同様にウェブサイトやブログに埋め込むことも可能です(関連記事はこちら:The Ultimate Guide to Embedding Social Media Posts on Your Website)。

モーメント内の個々のツイートを共有したい場合は、個々のツイートは、お気に入りにしたり、リツイートしたり、その人のプロフィールをフォローしたりと、通常のツイートと同じように扱うことが可能です。 

モバイルアプリからみえるTwitterの新機能「モーメント(moments)」の解説

モーメントのフォロー方法

モーメントの話題に新しい情報が追加されたり、その話題に関する素晴らしいツイートが新しく投稿されたりすると、キュレーションスタッフがモーメントを更新します。

ユーザーが最後に閲覧した後に、何か新しいコンテンツがモーメントに追加された場合、青い丸印がそのモーメントの画像右上に表示されるので、ユーザーは次回そのモーメントを見たときに更新があったことが分かります。

また、サッカーの試合やアカデミー賞授賞式など、頻繁に更新されるストーリーのモーメントはフォローできるようになっています。フォロー機能が付いているモーメントで「フォロー」をクリックすると、そのモーメントに追加されたツイートは、ユーザーのタイムラインにリアルタイムで表示されるようになります。

マーケターとして考えておくべきこと

現時点で、このモーメント機能がマーケティングにどのように関連するのだろうと疑問に思われる方もおられるかもしれません。

残念ながら、現状モーメントのコンテンツはすべてキュレーションチームにより管理されているため、マーケターやパブリッシャーがモーメントに自社のツイートを含めてもらうためにできることはあまり多くありません。現在のところ、キュレーションチームはコンテンツの売り込みを一切受け付けていません(参照記事はこちら:Twitter's 'Moments' Packages Trending Stories, But Is a No-Pitch Zone

ではこの壁を突破してモーメントに自社のツイートを含めてもらうにはどうすればよいのでしょう? 一つの方法は、モーメントの提携パートナーにゲスト投稿し、そのブログ記事をパートナーからモーメントにプッシュしてもらうことです。ゲスト投稿する際は、モーメントで特集される内容のほとんどが時事問題及び話題性やニュース価値の高いトピックだということを忘れないようにしましょう。

現時点でモーメントのパートナーとなっているのは、Bleacher Report、バスフィード、エンターテインメント・ウィークリー誌、FOXニュース、Mashable、ニューヨーク・タイムズ紙、VOGUE誌、ワシントン・ポスト紙です。Twitter社は今後このパートナープログラムを拡大していく予定です。こちらの米国トップメディアにおけるゲスト投稿ガイドライン一覧にはMashableとニューヨーク・タイムズ紙が含まれていますので、手始めに参考にしてください(関連記事はこちら:HBRやMashableなど、有名な11のサイトにゲストとしてブログを寄稿する方法)。

もう一つの方法は、パートナーと連携しネイティブ広告を作成することです。ネイティブ広告は近未来のマーケティングに影響を与えると言われています。そのネイティング広告を大きなモーメントのパートナーのいずれかと提携して作成することができれば、そのコンテンツをTwitterのモーメントで特集してもらうように働きかけ、何千万人というTwitterユーザーに目にしてもらえる可能性があります(関連記事はこちら:実は楽しみながら読むことができるネイティブ広告:8つの具体例)。

今の時点では、モーメントを選び、短い説明文を書いているキュレーショングループはかなり小規模ですが、Twitter社は今後このチームを拡大する予定だと話しています。他の国や言語でこの機能を展開するのであれば当然の流れでしょう。

ただ、どこかの時点で、すべてのモーメントを手動で選ぶのには無理が出てくるはずです。その時が来たらどうなるのでしょう? アルゴリズムによりモーメントのツイッターが選別される日が来るかもしれません。

その可能性に備えて、マーケターとしてはどのようなタイプのツイートがモーメントで特集される傾向にあるか注視しておく必要があります。モーメントはかなりビジュアル寄りのプラットフォームで、大部分のツイートには写真かビデオが含まれています。特にVineの動画は多く使われています。

特定のイベントを特集しているモーメントに関しては、キュレーションチームは多くの関連コンテンツをそのイベントの公式ハッシュタグから見つけているようです。以下はサンフランシスコで開催されたコーギー犬イベント(#corgicon)のモーメントです(参照ページはこちら:)。

今のところPeriscopeの動画はモーメントに含まれていませんが、そうなるのも時間の問題でしょう(関連記事はこちら:Twitterのビデオ配信アプリPeriscopeを利用するための5つの方法)。

Inside PitchのPR担当は、最終的にはユーザーが自らのストーリーをフォロワーに共有するために、個人的なモーメントセクションを作れるようになるのではないかと予想しています(参照記事はこちら:Twitter Debus Moments : The New Social Media Storyboard)。もしそうなれば、各ブランドは自社のニュースストーリーや主催・協賛しているイベントのツイート、オフィスでの一日など、自社に関するモーメントをキュレーションすることが可能になります。

Twitter広告はモーメントに入り込む余地はあるでしょうか?Fitzgerald氏は「モーメントの収益化については現在まだ取り組んでいるところ」だと話しています(参照記事はこちら:Twitter Launches Moments, the Curated News Experience Also Known as Project Lightning)。ただ収益化の一環としてスポンサードツイートがモーメントに取り入れられる可能性は大いにあります。マーケターとしては、今のうちにTwitter広告を試しておくのも良いかもしれません。

そうすればモーメントにおけるスポンサード投稿が現実になった時に、どのようなコンテンツをプロモートすればROIを高められるのかを事前に把握しておくことができます。

モーメントに関して、マーケターとして今すぐにやらなければならないことはそれほど多くはありませんが、サードパーティーへのFirehose(フィルターのかかっていないTwitterの全ツイートを取得するストリーミングAPI)提供を打ち切り、自らビックデータビジネスに踏み出したTwitterの未来にどう関連するのか、注視しておきたいところです。

モーメント機能に関してどう思われますか? またマーケターとしてどのように捉えるべきだと思われますか? 下記のコメント欄で共有してください。

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編集メモ:この記事は、201510月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Lindsay Kolowichによる元の記事はこちらからご覧いただけます。

元記事発行日: 2015年12月02日、最終更新日: 2019年10月29日

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