説得力のあるコピーの作成から、目を捉える視覚要素のデザイン、革新的なキャンペーンのローンチまで、マーケティングに芸術的な側面があることは確かです。しかしデジタル時代の今日においては、データや分析がマーケティング(そしてセールス)の標準言語になりつつあります。芸術は科学の後塵を拝するようになりました。


マーケターにとってこれは何を意味するのでしょう? ほんの少しの間パワーポイントを閉じて、別のOfficeアプリケーションをマスターすべき時が来たということです。そのアプリケーションとはエクセルです!

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エクセルはマーケティング業界の「データマニア」のためだけに存在しているのではありません。パフォーマンスの測定や、成果の有無に関するレポーティングに関心があるすべてのマーケター、そしてすべてのマーケティングチームのために存在しています。

HubSpotではあらゆるチームが何らかの形でエクセルを使用しています。NPS(Net Promoter Score:推奨者の正味比率)調査データの分析、コンテンツトピックの分析、セールスデータを反映したROMI(マーケティング投資対効果)の算出など、エクセルを使う理由には事欠きません。

以下で、私の同僚であるHubSpotマーケターたちが、エクセルの利用価値について語っていますので、参考にしてください。エクセルにもっと精通したい方は、こちらからサインアップして役立つヒントを説明した動画を受信してください。基本的なエクセルスキルをわずか数分で学ぶことができます。

エクセルは強力な武器である

エクセルを、マーケティング武器庫における新しい「秘密兵器」だと考えてください。あるいは、データ主導の意志決定を可能にする「魔法の指輪」と言っても良いかも知れません。エクセルを使えば、異なるソースのデータを組み合わせ、個別の分析ソフトウェアだけでは得られない情報を導き出すことが可能です。

HubSpotのCMO Mike Volpeは、これが非常に有用だと言います。

「エクセルを使いこなせるようになると、マーケターとしての意思決定に、これまでの100倍くらいデータを活用できるようになります。複数のシステムから得たデータを分析したり、ソフトウェアツールだけでは不可能な分析を実行したりできるからです」

-- Mike Volpe HubSpot 前CMO(前最高マーケティング責任者)

エクセルは上層部との懸け橋である

おそらく、取締役会のマーケティング上層部は、つまらないメールを読むよりも、表やグラフ、スプレッドシートを見ることを好むはずです。ですから、次回CMOを説得しようとする際には、相手と同じ「言語」で話すようにしてみてください。

「マーケターは上層部と同じ言語——つまり需要、総収益、純益など——を話すことができなければなりません。それにはメトリクスと分析が不可欠です。エクセルはマーケターがストーリー(目標が達成されたのか、どのように達成されたのか、今後投資すべきところはどこか)を、上層部に語るためのツールです。また追加の投資や戦略の変更を主張するために、具体的な証拠を示して客観的なストーリーを語るためのツールでもあります。エクセルはマーケターが上層部と認識を合わせるための懸け橋となるツールなのです。」

-- Ellie Mirman HubSpot 前インバウンドマーケティング ファネルマネージャー

ファネルの改善

HubSpotのマーケティングオペレーションアナリストSara Davidsonも、エクセルは非常に利用価値が高いと言います。エクセルを使えば、セールスファネルの問題を特定し、さらには改善することが可能だからです。

ファネルの上層部におけるリードの獲得、中層部でのリードナーチャリング、下層部でのリードのコンバージョン。そのどれで悩んでいるのであれ、エクセルを使えば、成果の上がっている施策と、差し替え・改善の必要な施策を明らかにすることができます。

「それぞれの施策が、訪問者・リード・顧客の獲得にどの程度の効果を上げているか計測するために、マーケターがデータを使えるようになることは非常に重要です。エクセルは、ファネルのどこに問題があるのか、それを改善するにはどうすればよいのかを特定するための鍵となりえます。

データの部分は時に複雑になりがちですが、最終的には最も価値のある発見をどのように提示するかが重要です(何かを変更するにはチームメンバーの賛同を得る必要があるからです)。戦略における変更を提案する際、発見した情報を、エクセルの表やグラフを使って消化しやすい形にして提示すれば、チームメンバーの賛同を格段に得やすくなるはずです」

-- Sara Davidson HubSpot マーケティングオペレーションアナリスト

仕事がスムーズになる

一部のマーケターはエクセルを十分に活用しています。エクセルを崇拝している人すらいます。彼らがエクセルを熱愛する理由は数多くありますが、そのうち最も顕著な理由は、エクセルによりマーケティング業務が大幅にスムーズになることでしょう(関連記事はこちら:9 Free Microsoft Excel Templates to Make Marketing Easier)。

エクセルがなかったら、複雑な計算や、何千行にも渡るデータの処理には永遠とも言える時間がかかるはずです(そして、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』並みの黒板計算が必要になるはずです)。

「エクセルの便利な機能について、まだ学んでないマーケ―ターの方は、それらを学べばこの先ずっと仕事がかなりラクになるはずです。ピボットテーブルとVLOOKUP関数を使うことができれば、毎日がガラリと変わります。異なるデータセットを比較したり、他のシートの情報を参照したりすることが可能になります。手動で数字を埋める作業とは決別し、これら2つの機能を存分に活用してください」

-- Rachel Sprung HubSpot プロダクトマーケティングアソシエイト

(筆者注:Rachelにエクセルに関するコメントをもらえないかお願いしたところ、彼女の一言目は「エクセル大好き!」でした。)

ROMIの算出と人間的なデータ処理

前四半期のマーケティングキャンペーンのパフォーマンスがどうだったかは、マーケティングソフトウェアを見れば分かります。前四半期の収益を知りたければ、経理ソフトウェアを見れば一目瞭然です。では、この両方の情報を組み合わせて洞察を得たい場合はどうすれば良いのでしょう? 簡単です、エクセルを使ってください。

さらに、エクセルではデータの異常を検知できるため、常に信頼性のある結果が得られます。

「マーケティングソフトウェアから分かるROMI(マーケティング投資対効果)は限られています。そして多くの場合、その計算における「投資」の部分は、経理ソフトウェアなど別の場所に保管されています。エクセルは、複数の別々のデータセットを組み合わせるのに最適の媒体で、実際にROMIはエクセルで算出されることがほとんどです。

デジタルデータや自動化はどちらも、マーケティングにおける曖昧さを明確にし、効率化してくれます。しかしそこには常に人間の視点が必要であることも忘れてはいけません。予測できない人間的な要素が、外から見たら分からないような形で、データを大幅に変えることがありえます。その仕事をするのは皆さんです。マーケターとして、時に自らデータを操作したり計算を行わなければならないこともあるでしょう。そしてその計算を10分間で10,000行にコピーする必要があるとしたら、そこはエクセルの出番です」

-- Matthew Wainwright HubSpot 前プリンシパルチャネル マーケティングマネージャー

ワン・ツー・パンチ

先にも触れましたが、もう一度言います。エクセルは単なるデータ分析ツールではありません。データをプレゼンテーションするツールでもあるのです。エクセルを使って何かを理解しようとしているとき、分析をするのが最初のパンチ(ワン!)、その結果を整然と理解しやすいグラフで提示するのが2番目のパンチ(ツー!)です。

「エクセルには、データを自分の思い通りに分析、提示できる柔軟性があります。今日のマーケター、つまりデータ主導の意志決定を行い、成功を計測したいマーケターにとってはなくてはならないツールです」

-- Melissa Miller HubSpot マーケティングオペレーションマネージャー

エクセルマスターになる心構えはできましたか? 

マーケティング担当者必見エクセルの使い方

編集メモ:この記事は、 2014年1月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Erik Devaneyによる元の記事はこちらからご覧いただけます。

元記事発行日: 2016年5月20日、最終更新日: 2018年1月30日