いますぐ捨てたい時代に取り残された営業の慣習18つ

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営業を仕事にするプロフェッショナルにとって、ここ30年間の変化には目を見張るものがあります。営業のキャリアを目指す人にとって、今ほどすばらしい時代はないといえるでしょう。営業は知的好奇心を刺激する楽しさにあふれ、会社の成長に欠かせない重要な仕事です。能力次第で大きな収入への道が開けることも魅力です。

しかし、営業の仕事そのものも、この間に大きく変化しました。顧客が変わっている以上、営業も顧客に合わせて変わる必要があります。そのような時代に効果的な営業を展開することは、昔ほど簡単ではありませんが、上手に変化することができる一握りにとっては、他との差別化も容易なはずです。

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時代に合わせて変わるとは、具体的にどのようなことでしょうか。最初にしなければならないのは、時代遅れになった慣習との決別です。

いますぐ捨てたい、時代に取り残された18の営業慣習

1. コールドコール

いまだにコールドコールを新規開拓の王道だと思って続けている人には、今すぐ営業をやめて他の仕事を探すよう、心からアドバイスしたいと思います。

なりふり構わないコールドコールは成果に乏しく、ブランドのイメージや将来性を毀損します。その効果はインバウンドセールスの足元にも及びません。

HubSpotの講演会では、「コールドコールに使う時間があるなら、その時間でブログを書きましょう」と、機会があるごとに呼びかけています。「これを聞いているあなたが100時間のコールドコールで獲得できるリード数より、100時間かけて書いたブログ記事で獲得できるリード数の方が多いです。賭けてもいい。それを裏付けるデータもあります」と。

本当は、賭けにすらならないほど一方的な勝負です。いったん書かれたブログ記事はいつまでもネットにあって、昔ながらのコールドコールを続ける皆さんを尻目に、昼夜を問わず次々と読者を見込み客に変えるコンバージョンを実行してくれるからです。それも無期限に。

電話営業そのものはこれからも生き残ると考えられますが、それはコールドコールではなくウォームコールです。しっかり情報収集して、最初から見込み客に電話を受けてもらえる理由を作るということです。

先方から話がしたいと思ってもらえるインバウンドのリードを作りましょう。ソーシャルメディアに役立つヒントを投稿して、潜在的な顧客を引きつけましょう。

2. 関係作りのための訪問

1990年代、営業職といえばキャリアの通過点にすぎず、一生の仕事ではないとされていました。新人はまずインサイド営業で仕事を覚えてから、社外に担当地域をもらい、訪問営業をするのが順序でした。

最初こそ、電話で自己紹介することもありましたが、そこからすぐに訪問です。顧客への直接訪問は、コストがかかる上に大変な労苦でした。

身だしなみを整え、訪問先への道順をプリントアウトした紙を持って(スマートフォンはまだなかった時代です)、 十分に余裕を持って訪問先に到着したら近くで時間をつぶし、受付の人と軽く世間話をして、それからまた訪問相手の顧客と軽い世間話をして、という手順を踏まないと本題に入れませんでした。

単なるあいさつと基本的な顧客ニーズの聞き取りのためだけに45分のアポを設定して、それに行って帰ってくるだけでも大仕事でした。

あいさつ回りほど効率の悪いプロセスはありません。今では、直接出向いて会うことが必要条件ではなくなり、プレミアムのような位置づけになりました。

相手と直接には一度も会ったことがなくても、長く続く取引関係を結べるようになったからです。インサイドセールスは、直接訪問よりはるかに効率的で拡大にも向いています。

3. 抱き合わせ商法

昔の営業は、今では信じられないほど対面重視でした。商談はすべて顧客のところまで出向いて進めていたので、成約までにかかる時間も長く、膨大な手間を必要としました。

そんな時代、営業担当者が見込み客に話せる内容は、現在よりはるかに融通がききました。商談を進めるためなら何を言ってもよく、半年もすればそこで言われたことなど誰も覚えていないだろうと高をくくっていたのです。

成約までにかかる時間が長いために、顧客の優先課題や製品への要請も当初の内容から変わってくることがよくありました。取引をまとめて契約を取るまでに多くの時間がかかる分、本来必要なソリューションに抱き合わせでいろいろな項目を追加することも、普通の習慣でした。

幸い現在では、不要なものを過剰に売りつける手法は通用しなくなりました。4週間から8週間という短い期間で顧客と頻繁にやりとりをするようになったことで、口から出まかせを言ったり取引の細部をおろそかにしたりする手法は不可能になりました。

少しのごまかしでもたちまち見抜かれてしまう時代になったのです。これはあらゆる買い手にとって歓迎すべき変化です。

4. 製品デモ至上主義

かつての製品デモは、成約に近づくための非常に重要なプロセスでした。知り合いや紹介者のところで実際に製品が使用されている場面を見られる一握りのケースを除いて、見込み客が製品について自分の目で確かめることができる手段は皆無に等しかったからです。

当時、製造現場などで用いるソフトウェアが試用できることはまれでした。ハードウェアやソフトウェアはベンダー間の違いが大きく、アップデートも年に1回程度だったため、選定する製品の違いによる影響も今よりはるかに大きなものでした。

そんなわけで、顧客企業の役員室で行うデモは決戦の舞台であり、ちょっとした演出の場でもありました。

テクノロジーの均一化が進んだ現代では、営業担当者が扱う製品が業界随一の機能を誇るものであることはほとんどありません。

たとえ現在は競合各社に先行しているとしても、2年もすれば追いつかれ、同一クラスで最高性能とされていた機能もたちまち汎用品の標準仕様となる時代です。

本当の差別化要因は、製品を提供する会社とその企業姿勢、さらに営業担当者の問題解決能力なのです。かつてのような製品デモが契約獲得の主戦場と思ってはいけません。

製品デモを含めたプロセス全体を通して、営業担当者のあらゆる対応が問われているのです。

5. 質問よりトーク

昔の営業といえば、その製品がいかにすばらしく必要不可欠なものかを立て板に水のように語るものでした。製品についての知識をまったく持たない顧客との圧倒的な力の差に乗じて、ひたすらこちらの話を聞かせていればよかったのです。

今では、顧客に関するこうした先入観は通用しなくなりました。相手に「はい」か「いいえ」しか答えさせない営業トークでは、顧客の信頼を得られません。

売り手としての経験や見解について説明する前に、まずは顧客が置かれている状況を十分に理解するよう努めましょう。

現代の営業では、昔とは比べ物にならないほど「ソリューション」が重視されます。商談の最初から一方的に持論を展開するのではなく、顧客への問いかけを通して関連する情報を引き出し、顧客が置かれている事情をしっかり理解したと言えるレベルに達した時に、初めて意味のある提案を行うことができるのです。

6. 常に全力で契約を勝ち取る

トップ営業と呼ばれる人たちほど、営業が顧客のための問題解決であり、自分のためのパフォーマンスではないことを肝に銘じています。ビジネスである以上、売ることは大切ですが、強引に契約を取ろうとするのは悪手です。

力を尽くしても取引が成立する見通しがつかない場合や、顧客がいつまでも決断しようとしない場合、そこにはおそらく理由があるのです。

まとまりそうでまとまらない取引を力づくで成立させることも可能かもしれませんが、それがひいては会社や担当者の評判に傷をつけたり、短期間で他社に乗り換えられたりするリスクにつながっては逆効果です。

目の前の成果を取ろうと焦るあまり、将来に禍根を残さないようにしたいものです。

7. 拙速な進行

営業を進めるペースにも再考が必要です。攻めと守り、短期戦と長期戦のバランスが求められるのです。

これは難しい舵取りです。たった一度のコールで成約まで進んでしまうような高速の営業は、短期の結果だけに注目するなら楽勝に見えますが、その過程で相手が優良顧客とはなりえないことを示唆する大きな警告サインを見落としてしまう恐れもあります。

いたずらに成約を焦ることなく、見込み客の現状を入念に調べてみましょう。十分な時間をかけることで、見込み客も必要な情報をじっくり検討してから決定を下すことができるため、短期間で競合に奪われることもなくなるでしょう。

8. 関係性の軽視

現代のビジネス界における関係性のあり方は、「誰もがネット上にいる」「ネットの評判は永遠について回る」という2つの法則に支配されています。

営業の世界でも、このことを理解して有利に活用する人としない人に分かれます。どちらを選ぶかは本人次第ですが、営業を取り巻く新しい現実を無視し続ければ、大きな代償を払うことになるかもしれません。

ビジネスパーソンの実力は、その人の持つネットワークで決まります。見込み客の本当のニーズなど意に介さず、相手を単なる数字や金づるとしてしか見ない担当者は、みるみる価値を失っていくでしょう。

強引に契約をもぎ取ろうとする行為は、いつか自分の足をすくいます。苦い思いをする顧客が増えるたびに、担当者や会社への悪評が広がり、しまいには誰も寄り付かなくなるからです。

これは、相手との関係性だけをてこに営業を展開しようという意味ではありませんし、そのような戦略が成功することもまずありません。

大切なのは、見込み客の立場を常に尊重し、売り手側の一方的な都合だけで取引を進めようとしないことです。

9. ソーシャルメディアの不活用

Facebook、Twitter、Instagramなどのソーシャルメディアをビジネスに活用するメリットは広く知られていますが、製品やサービスへの認知を育てる使い方が問われます。単に登録してアカウントを開設しただけではプラスにならないのです。

ソーシャルメディアは、顧客が多くの時間を過ごす場所として、高い影響力を秘めています。登録時のままになっていたプロフィール情報を更新し、掲載する写真も顧客への印象を考えて選びましょう。

役立つコンテンツを計画的に発信し、週に1回でも新しい記事を投稿することを習慣づけましょう。「継続は力」です。

10. マーケティングへの無関心

これからは、営業部門の発言力が強かった会社ほど、マーケティングの重要性を認識することが必要です。同じ製品やサービスを手がけるマーケティング部門のスタッフと食事に行くなどして、積極的に情報交換を図りましょう。

マーケティングから営業に要望したいことを聞いたり、販売促進に役立つマーケティングコンテンツを提案したりすることで、相互によりよい活動を支援しあえる「スマーケティング」(SalesとMarketingの融合) が、これからのキーワードです。

11. リードの収集を人任せにする

マーケティング部門からのリード情報を座して待つだけの姿勢は卒業しましょう。ブログやソーシャルメディアでつながった相手と積極的に交流を図るなど、自分から動いてチャンスを広げましょう。

知人を通じて新規の購買担当者を紹介してもらったり、以前に取引が終了した会社に再度接触を図ったり、異業種交流イベントを通じて名前と製品を覚えてもらったり、できることはたくさんあります。

自分のリードは自分で開拓するという意識が、何よりも大切です。

12. 電話やEメールでのスケジュール調整

見込み客への訪問日時を決めるために、Eメールを何往復もやりとりしたり、折り返し電話を依頼する伝言を残したりするやり方は、双方にとって時間の無駄でしかありません。

スケジュール調整アプリを今すぐ導入しましょう。HubSpot SalesのMeetingsアプリは、面会に応じる顧客からも「自分の都合に合わせて回答できる」と好評です。

13. 勉強より実績

営業の成功に必要な情報は、常に変わります。コンスタントに高い業績を上げていくには、製品、販売、顧客についての正しい理解が不可欠です。自分の営業コールを上司に見てもらってアドバイスを求めたり、ネットの記事や関連のイベントから最新の動向をキャッチしたりと、絶えず効果的な方法を取り入れる努力を怠らないようにしましょう。

HubSpotでは、インバウンドセールスのコンセプトや実際の営業プロセスへの応用方法が学べるオンラインのインバウンド認定コース(完全無料)を開設していますので、ぜひ活用してください。

14. 孤高の営業道

勝利の鍵はチーム営業です。目標が達成できていない上に、上司やコーチについてパフォーマンスを改善する努力をしていないなら、退職勧奨の対象になっても文句は言えません。上司が助けてくれないなら、社内のベテランで力になってくれる人を探しましょう。

営業の先輩にメンターになってもらい、定期的に話を聞きましょう。自分よりも少しキャリアが長く、ロジカルなアプローチで目標以上の実績をコンスタントに上げていて、あなたの現在のスキルを分析できる人物が適任です。

15. 自分に厳しく

ストレスですり減った身体と心を抱えた状態で、多くの成果は望めません。常に最高のコンディションを保つために、適度な運動と十分な睡眠、バランスの取れた食生活を心掛け(大好きなジャンクフードは摂り過ぎなければ心の栄養になります)、心地いい仲間と過ごすようにしましょう。

自分の身体と心をメンテナンスし、高いモチベーションと関心を維持しながら毎日を楽しく過ごすことが、高いパフォーマンスにつながります。

16. 展示会

展示会にブースを設置して、一人でも多くの人に足を運んでもらうために知恵を絞り、1つでも多くの名札をスキャンするというかつての手法は、いまや出展コストに見合う良質な見込み客の獲得にはつながりにくくなっています。

名札の見込み客にフォローアップを入れる頃には、あなたの記憶はすでに遠くなっています。そもそも、みんなが配っているノベルティグッズと引き換えるだめだけに集まってくるEメールアドレスに、それほどの価値があるでしょうか?

展示会よりも、媒体広告、ポッドキャスト、高機能のセールスソフトウェアなど、良質なリードを獲得しやすい手段を選んで、貴重な時間と予算を投入しましょう。

17. 一方的なダイレクトメッセージ

ソーシャルメディアは比較的新しいコミュニケーションツールですが、知人や親類の職場のつながりを利用してダイレクトメッセージを送る方法は、早くも時代遅れになっています。たとえ親友の職場であっても、そこにいい見込み客が見つかるとは限りません。

ソーシャルメディアでは、関連するトピックに詳しい参加者の一員として、潜在的な顧客の関心が高い話題にコメントしたり、役立つ情報の拡散に協力したりしましょう。

製品やサービスの紹介が喜ばれるかは、そのコミュニティで自分の発信がどれだけ有益なものとして受け入れられているかにかかっています。つねに親切丁寧な応答を心がけましょう。

自分の投稿に誰かが「いいね」やコメントをつけてくれたとしても、すぐにお近づきのダイレクトメッセージを送ってはいけません。

コメントへの返信で感謝の意を表しましょう。このように少しずつ信頼を深めていくアプローチは遠回りにも見えますが、一方的に距離を縮めようとするよりはるかに確実です。

18. すべての見込み客に同じ営業プロセスを適用

見込み客が誰でも同じように反応して行動するという想定は、いまの時代に合いません。電話で簡単なやりとりをしただけですぐ契約書にサインという流れになるところもあれば、発注には技術部長と法務部長と主な役員の決裁が必要というところもあるかもしれません。

それぞれの顧客に柔軟に対応し、言外のサインを的確に読み取って次の一手を決定しましょう。

営業のあり方は、この30年間に様変わりしています。顧客をはじめ、製品、コミュニケーションと、すべてが変化している現在、営業のアプローチだけが30年前から少しも変わらないのは不思議としか言いようがありません。

時代にそぐわない営業のスタイルからは、今すぐ卒業しましょう。その効果は目に見えて実感できるはずです。

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