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テレアポ業務が変革の時期を迎えています。

100件に2件ともいわれる低い成約率、コールドコールを入り口ではねつける発信番号表示サービス、新卒離職者が離職原因のひとつにも挙げているテレアポがつらいという声。

消費者の多くがインターネットを使って情報を得て商品を購入している現在、テレアポを「迷惑」と感じてしまう人は増えています。売上を上げるためには、WebサイトやSNSと連動した「必要な人に届く」テレアポが必要です。

リストの端から順番に電話をして、決まったスクリプトを読み上げる従来のテレアポではない、新しい時代のテレアポとはどのようなものなのでしょうか。見込み客を引きつけ、マーケティングとフィールドセールスをつなぐ、インサイドセールスとしてのテレアポとはどのようなものか、またその実践と新しい営業システムの構築についてご紹介します。 

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インサイドセールスとしてのテレアポ

インサイドセールスという言葉を頻繁に耳にするようになりました。しかし「インサイドセールスとテレアポはどう違うのか?」「単にテレアポを言い換えただけではないのか?」という声も少なからずあり、インサイドセールスの内実はかならずしも明確になっていません。

そこで、従来のテレアポのデメリットを克服し、インサイドセールスの視点を取り入れた「これからのテレアポ」について、説明していきます。

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従来のテレアポ、これからのテレアポ

テレアポとはテレフォンアポインターの略であり、コールリストに掲載された顧客や見込み客に電話をかけて、アポイントを取る仕事です。会社によっては専門のテレマーケティング会社に外注するところもあります。

電話できる時間は限られているため、その時間内にいかに数をこなすかが勝負。1件のアポイントを取るために、100件以上も電話をかけ続ける、というのが従来のテレアポの手法でした。

しかし「インサイドセールス」という考え方が登場してから、各企業のテレアポへの取り組みは大きく変わりつつあります。

インサイドセールスとは主に法人営業で、メールや電話で顧客とコミュニケーションを取ることを言いますインサイドセールスに対して、相手企業を訪問し、対面で商談することをフィールドセールスと言います。

このように説明すると、結局、言葉が変わっただけではないか、と思われるかもしれませんが、電話をかけるのは同じでも、その位置づけは大きく異なっています。

従来のテレアポの役目は、とにかくアポイントを取ることそのため、テレアポをアウトソーシングしている企業も多く、テレアポ代行業者も数多く存在しています。

さらに、テレアポの役目をアポ取りに限定すれば、担当者が成果として数だけを求めてしまうという弊害が起こってきます。そうなると、仮にアポイントが取れたとしても、営業が訪問しても受注につながらないばかりか、継続した商談にもつながらないケースも出てきます。

というのも、相手がアポイントをOKしたとしても、「情報収集のために一度話を聞いておこう」という程度の意味合いかもしれないからです。

一方のインサイドセールスでは、見込み客とコミュニケーションを取ることに焦点を当てます相手からの信頼を得て、課題を事前に聞き出し、自社の商品やサービスがどのように顧客に役立つかを話し合った上で、アポイントという形でフィールドセールスへとつないでいくのです。

これからは従来のアウトバウンド体制のテレアポから、インサイドセールスを活用した効率的なテレアポに切り替えることが求められます。

テレアポは営業職の基礎訓練の場でもある

young business people group have meeting and working in modern bright office indoor
従来のテレアポと比較して、これからのテレアポを取り入れることには大きなメリットがあります。それは営業職の新人教育ができるという点です。

従来のテレアポには、新入社員が見込み客に商品やサービスを説明することを通して、営業の仕事に慣れる、という教育的役割が期待されていました。

2013年に発表された厚生労働省の統計によると、大卒新卒者の約3割が、3年以内に離職しています。離職理由を多かった順にあげると以下のとおりです。

  • 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった(29.2%)
  • 人間関係がよくなかった(22.7%)
  • 仕事が自分に合わない(21.8%)

その他に、1年未満で離職した人の22.0%が「ノルマや責任が重すぎた」を離職理由に挙げています。

離職時の職種に関する直接の統計はないものの、男性の人文・社会学系学卒者の約半数、女性の全新入社員の15%が営業職に配属されることを考えれば、「テレアポのノルマ」を苦に離職してする新入社員も少なくないと推測されます。

リストとスクリプトを渡され、「数を重ねていけば慣れる」とばかりに、十分な教育もされず、ノルマだけを課せられている新入社員の姿が浮かんできます。

本来、新入社員は顧客と話し、心を通わせ、問題を聞き取り、すり合わせを行いながら、最終的に自社のビジネスチャンスに繋げる交渉術の基本を身につける必要があります。このスキルはさまざまな相手と接し、相手を注意深く観察しながら交渉を重ねることで、日々少しずつ身につくものです。

誰しも初めは見知らぬ相手と話すことに恐怖を感じるものです。そのため新入社員が、経験のないテレアポ業務に大きな心理的障壁を感じるのも、不思議ではありません。

しかし、自分が今電話をかけている相手は、「未知のもの」ではなく、見込み客であり、心を通わせて「共に問題を解決する相手なのだ」と理解すれば、怖さはなくなります。このことは、頭で理解するだけでは十分ではなく、経験を重ね、自分の「腑に落とす」ことによって、初めて体得できるものです。

その意味で、Webサイトなどで収集した有望見込み客(リード)と最初にコンタクトを取るテレアポは、新人が営業の基本を実地で学ぶ場として、大きな教育的効果があります。

チームとして取り組めば、電話をかけにくい新人がいたとしてもなぜ電話をかけにくいか?」「どのような心理的な障壁があるのか?」「どうすれば自信を持って電話できるのか?を検討できます。通話中に言葉に詰まっても、周囲がフォローできますし、終了後はフィードバックを通じて改善もできるでしょう。

なにより電話は実際の訪問よりもはるかに数をこなせるので、多くの場数を踏むことができます。これからのテレアポは、新人が見込み客とのコミュニケーションや商談に慣れながら、セールスマインドを身につけ、将来のフィールドセールスとなるよう、育成する場でもあるのです。

これからのテレアポの目的とは

これからのテレアポは、とにかくアポイントをとるために外注するものでもなければ、新人がリストとスクリプトを渡されて、見ず知らずの相手に、自社商品やサービスの強みを読み上げながら覚えていくものでもありません。

インサイドセールスとしてのテレアポに求められているのは以下の3点です。

  1. Webサイトの閲覧履歴やホワイトペーパーのダウンロード、問い合わせなどから作成した有望見込み客リストを元に、電話する相手のことを知る
  2. 実際に電話をかけ、今後も継続して話ができるような信頼関係を築く
  3. フィールドセールスにつなぐためのヒアリングを行う

ではもう少し詳しく見ていきましょう。

マーケティングとフィールドセールスをつなぐ役割としてのテレアポ

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従来のテレアポに求められていたのは、接点のない相手に自社の商品やサービスを紹介しながら、訪問のアポイントを取ることでした。

しかし、マーケティングの中心がインバウンド(Webページやホワイトペーパーの問い合わせなど、相手側からのアプローチがあったもの)に移ってきた今日では、テレアポの役割も変わってきています。ここではこれからのテレアポが果たすべき役割について見ていきます。

リードの生成と高い精度の見込み客リスト抽出がフィールドセールスの結果につながる

HubSpot(ハブスポット)の2019マーケティングに関する統計によると、「あなたの会社の最大の課題は何ですか」という質問に対して、第1位の「トラフィックを生み出しリードを生成すること」の回答率63%が、第2位の「マーケティング活動のROIを明らかにする」の回答率40%を大きく上回っています。有望見込み客を獲得し、高い精度の見込み客リストを作成することが今日のマーケティング活動のカギになっていると多くの会社が感じているのです。

Webサイト訪問から、ニュースレターへの登録、ウェブセミナーやホワイトペーパー、e-book、無料トライアルなど、フォームに情報登録してもらうことを通して、有望見込み客を獲得します。

ここでマーケティング・セールス支援ソフトウェアの開発・販売を行うHubSpot社を例に取り、リストの作成方法を説明します。獲得した有望見込み客を元にリストを作成しますが、検討するのはおもに以下の4点です。

  • 会社情報
  • 資本金
  • ビジネスフィット
  • Webサイトの行動履歴

HubSpotを導入してもらうためには「Webサイト経由で有望見込み客を集めたい」という根本のモチベーションがあることが重要ですので、Webサイトの運営に力を入れていない場合は、電話をしてまでアプローチする対象ではないという判断をします。また、資本金によっては、システム導入が必要なほどの従業員数がいない可能性もあるので、顧客の情報を事前にチェックします。

また、顧客の興味関心はWebサイトの行動に現れます。製品ページや価格ページを見込み客が閲覧をしているなら、直接営業担当者が話をしてあげた方が、相手も調べる時間が短縮できて良いと思うかもしれません。

このように、効果的なタイミングで見込み客に必要な情報を届けることができる仕組みを作ることこそが、買い手と売り手、どちらにとってもあるべき姿ではないでしょうか?

もし、あなたの架電先リストが有望見込み客と成り得ると判断できる情報がないのであれば、リスト生成のための仕組みにインバウンドマーケティングを実施することを検討してみてはいかがでしょうか?

リードのニーズを知り、タイミングを知るのがテレアポの役目

Smiling friendly handsome young male call centre operator or client services personnel beaming as he listens to a call and checks information on his computer monitor
「2019マーケティングに関する統計」
の中でも、見込み客のヒヤリングは、販売プロセスの中で最も難しい部分だと指摘されています。さらに40%の会社の営業担当者が、見込み客からの反応を得るのは、年々困難になっている、と答えています。

インバウンドで得られた有望見込み客を元に作成されたリストは、未だ浅いレベルの情報でしかありません。リストをもとに、コミュニケーションを重ねて相手との信頼関係を築いていきます。そうすることでより血の通った情報を得ることができるのです。

例えば、恋愛と同じで好きな異性をデートに誘う時に、相手が好きな食べ物を聞いておかないと、相手が嫌いな中華料理をおすすめして断られてしまうかもしれません。

さらには、相手の悩み事を聞いていれば、相談に乗るというキッカケで一緒に食事ができるかもしれません。

テレアポも全く同じで、相手のニーズを知り、適切なタイミングでこちら側から声をかける必要があります

見込み客に事前にヒアリングしておくべき事項としては

  • 自社商品のどこに魅力を感じているのか?
  • どんな困りごとを抱えているのか?
  • 問題解決に向けてどのように提案ができるか?

などを積極的に聞いて、適切な提案タイミングを把握しましょう。

「商品やサービスについてもっと知りたい」と思ってもらえるトークスクリプト例

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従来のテレアポであれば、電話が通じたあとは、あらかじめ用意されたスクリプトを読み上げるだけでした。しかし、インサイドセールスとしてのテレアポでは、何を話したら良いのでしょうか。テレアポで話すべき内容についてみていきます。

フレームワーク『GPCT』

本記事を読んでくださっている方は、BANT(バント)というフレームワークを耳にした覚えがあるでしょうか?

BANTとは、Budget(予算)、Authority(決済権)、Needs(必要性)、Timeline(導入時期の頭文字をとった造語です。受注見込み度が高い商談なのかを判断するために、テレアポ担当者がフィールドセールスへ共有すべき情報として、取り扱っている企業がたくさんいます。

対して、GPCTとは、実際にHubSpot社のインサイドセールス担当者が活用しているフレームワークです。ここでは、実際に私たちが日々の業務で活用している内容をお伝えした方が、役に立つ情報だと思いますので、あえて全部共有しようと思います。

GPCTとは、Goals(目標)、Plans(計画)、Challenges(解決すべき課題)、Timeline(導入時期の頭文字を取ったもので、このフレームワークを利用すれば、BANTと比べると、より相手に寄り添った質問を投げかけることができます

では、実際の質問事項をみてみましょう。

  • 〇ヶ月後に達成しなくてはいけない目標は何ですか?
  • 目標を達成するために、どのような計画を立てていますか?
  • 計画実行の上で、課題となっているものは何ですか?
  • 課題が解決できたとして、目標達成に向けた計画実行のスケジュールはどのように引いていますか?

例えば、HubSpotのように、マーケティング・セールス支援ソフトウェアを販売する企業の場合だと、ヒヤリングした後の項目は、下記のようになります。

GGoals(目標)「半年間以内に月次の売上〇〇%アップ」「バラバラになっている顧客や見込み客のデータを一元管理したい」
PPlans(計画)「クラウド型サービスを導入予定」
CChallenges(課題)「顧客管理が名刺管理程度しか出来ていない」「専任の担当者をつけられない」
TTimeline(スケジュール)「2019年8~9月に導入決定、10月にスタート」

上記のような項目を作成するのをゴールに、トークスクリプトを自社用にカスタマイズしてみてください。

HubSpot社のトークスクリプト例が気になる!という方は、下記の記事をご覧ください。

『電話営業つらい』は時代遅れ?トークスクリプトと話し方のコツ

結果の見える化でフィールドセールスと共有する営業システムの構築を

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ここまででインサイドセールスとしてのテレアポが、相手のニーズを見極め、育成に主眼を置いていることを見てきました。次は、インサイドセールスとしてのテレアポ組織を、どのように構築していくべきか、概念とシステムに別けて考察していきたいと思います。

「アポイント成立」で終わりではない!部門間共通の目標を設定する重要性

インバウンド・マーケティングでは、マーケティング部署が有望見込み客作成、インサイドセールス部署が商談の獲得、フィールドセールス部署が売上という分業体制を取りますが、そこで重要なのは、共同で任務を果たすという視点です。

具体的には、それぞれの部署でKPI(重要業績評価指標)を設定するだけでなく、引き継ぎ先のKPIも担いますたとえばマーケティングは新規の有望見込み客の獲得数だけに注力するのではなく、実際にセールス部署で売上に繋がった金額の目標も担います。

同様に、インサイドセールス自身もフィールドセールスに引き継いだ商談の数だけではなく、実際に売上に繋がった金額もKPIとして背負います

こうすることによって、数値目標だけを追い求める弊害を免れることができるのです。

実際に電話をかける場面でも、つねに業務全体の中でどのような役割を果たしているかを意識しておくことが必要です。

テレアポを通じながら、本質的に潜在顧客を助けていくのであれば、個人的な動機(周囲のことは気にせずに、自分の目標だけ達成しよう!)を作用させない全体目標を設計することも重要です。

成立しなかったのはなぜ? データを残すためのCRMが必要

商談が設定できなかった見込み客でも、ヒアリングを通してさまざまなことがわかります。将来検討の可能性はあるけれども、今はそのタイミングではないという場合、あるいは育成が十分でない場合など、見込み客ごとに今後の方針は変わっていきます。それを作成するためにも、ヒアリングの内容は逐次データに残していく必要があります

インサイドセールスを、引き継ぎ前提でシステムを組むのであれば、Excelではデータの更新頻度が高すぎて、実現が難しくなってしまいます。人的なリソースを割いて獲得した知見は今後のアクションに必ず必要なデータソースになるので、クラウド型のCRMを利用して、社内に蓄積することをおすすめします。

HubSpotでは、中小企業向けにスモールスタートできるCRMを無料で提供しています。もし、インサイドセールスという観点からテレアポを実施したいとお考えの方は、ぜひともご活用ください。

まとめ

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「ものが売れない」と言われて久しい時代だからこそ、セールス全体の見直しが必要です。

マーケティングはマーケティングの部署が、テレアポはインサイドセールスの部署が、営業はセールス部署が、というように分業化することを通して、売上に至るプロセスが明確になり、属人性を排除し、問題を可視化することも可能になってきます。

そのために、各部署が横断的にデータを閲覧することができるCRMを持つ必要がありますHubSpot CRMは、有償・無償を問わずにデータを閲覧可能ですので、まだCRMを活用したことがないユーザーの方に是非ともご利用いただきたいと考えています。

 

リモートで取り組む営業活動、インサイドセールスの概要についてご興味のある方は、下記の記事をご確認ください。

業務を効率化するインサイドセールスとは?メリットやフィールドセールスとの違いを解説

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元記事発行日: 2019年8月30日、最終更新日: 2020年6月26日