5Gの普及で大容量の通信が身近になってきた昨今、動画マーケティングに注目が集まっています。中でもFacebookは、多くのユーザーにリーチできることから動画広告を出稿をしている企業が多いSNSですが、社内にFacebook動画広告の運用経験者がおらず、「Facebook動画広告を配信するためのルールを知らない」「クリックされやすい動画広告の特徴がわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
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Facebook広告の基礎と事例がわかる完全ガイド!
無料ガイド
・Facebook広告の目的とメリット
・広告の種類や料金体系
・わかりやすい出稿方法
・Facebook広告の活用事例
・広告の使いこなしによる差別化
本記事では、Facebookの動画広告作成が未経験でも出稿ができるように、動画の種類や規格、目安の秒数、課金形態、動画制作のコツをわかりやすく解説します。
Facebook動画広告とは?
Facebookならではの特徴として、実名登録されたユーザーに対して精度の高いターゲティングができる点が挙げられます。動画広告の配信では年齢や性別、地域などでオーディエンスの設定が可能で、自社のターゲット層に絞った配信が可能です。
Facebookの動画広告はターゲティングしたユーザーと共通点を持つ層にもアプローチができ、アンテナを張るユーザーへの認知度向上を目的とした出稿が可能です。また、すでに自社を知っているユーザーのニュースフィード内にユーザーの注意を引きやすい動画広告を配信でき、静止画広告よりもコンバージョン率の増加を狙えます。
雑貨の企画・販売をおこなう株式会社ワンダーマークでは、写真広告から動画広告に切り替えたところ、コンテンツへのクリック単価が58%、ランディングページへのクリック単価が36%減少しています。クリック数や視聴数が多くなるほど広告単価は下がるため、費用対効果の向上につながっています。
Facebook動画広告の種類と仕様
はじめに、Facebook動画広告の種類を覚えましょう。Facebook動画広告は、規格や特徴によって大きく以下の3種類に分けられます。
それぞれ解説します。
フィード広告
フィード広告はFacebookのフィード(タイムライン)内に表示される広告です。デスクトップとモバイルの両方に対応しています。
他の投稿と同じように表示されるためユーザーへのリーチがしやすく、Facebook広告の中でインプレッション(ユーザーに表示された回数)やコンバージョン率が最も多い配信方法です。一方、多くのユーザーの目に触れやすいため、想定しないターゲットの視聴が増えるリスクに注意しましょう。ネガティブなイメージを持たれないようにユーザーの気分を損なわない動画づくりをする、ターゲティングの精度を上げるといった対策が必要です。
項目 |
内容
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アスペクト比 |
型16:9、正方形1:1(デスクトップ・モバイルで推奨)、縦型4:5(モバイルで推奨)、フル縦型9:16
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動画の長さ |
240分以内
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最大ファイル容量 |
4GB
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ファイル形式 |
MP4、MOVまたはGIF(推奨)
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ストーリーズ
Facebookのストーリーズ機能を使って動画広告を配信できます。15秒の動画が表示され、15秒を超える場合は複数のストーリーズに分割されます。
フルスクリーンで視聴されるため没入感が強く、ユーザーに強い印象を与えて次のアクションを促しやすいのが特徴です。ただし、ストーリーズは縦で持つモバイル版での利用が想定されているため、デスクトップ版のユーザーには最適化されていません。
項目 |
内容
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アスペクト比 |
横型16:9、正方形1:1、縦型4:5、フル縦型9:16(推奨)
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動画の長さ |
1秒∼120秒以内
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最大ファイル容量 |
4GB
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ファイル形式 |
MP4、MOVまたはGIF(推奨)
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インストリーム
インストリーム広告は、Facebookで配信されている1分以上の動画コンテンツの再生前後や、再生中に流れる15秒以内の動画広告です。
再生時間が長くなりやすく、テキストや写真だけでは伝わりにくい複雑なメッセージを伝えることができます。そのため、ブランドの認知拡大によって見込み客を創出するだけでなく、エンゲージメントを向上させる目的でも利用されます。
長時間のインストリーム広告はスキップされやすい傾向があるため、ユーザーの関心を引き付けられる動画広告を作るようにしましょう。
項目 |
内容
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アスペクト比 |
横型16:9(推奨)、正方形1:1(推奨)、縦型4:5、フル縦型9:16
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動画の長さ |
5秒∼10分以内
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最大ファイル容量 |
4GB
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ファイル形式 |
MP4、MOVまたはGIF(推奨)
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Facebook動画広告に最適な秒数は?
視聴者に動画を最後まで見てもらうためには短く編集する必要があります。Facebookでは15秒以内に収めることを推奨しています。
Facebook動画広告は最長240分までの投稿が可能ですが、これほどの長さの動画を配信することはありません。長すぎる動画を配信してもユーザーが途中で離脱してしまい、伝えたいメッセージを最後まで届けることができません。
Facebook動画広告の費用
Facebook広告では「1日の予算設定」と「通算予算の設定」の2種類の方法で予算を設定します。ざっくりとした予算を把握するためには、Facebook動画広告の料金体系への理解が必要です。ここでは、課金方式と費用の目安を解説します。
Facebook広告の課金方式
Facebook動画広告では大きく分けて次の3つの課金方式が採用されています。
- CPC(クリック課金)
- CPM(インプレッション課金)
- ThruPlayによる課金
それぞれ解説します。
CPC(クリック課金)
CPC(クリック課金)はCost Per Clickの略で、動画がクリックされるごとに費用が発生する課金方式です。CPCの計算方法は以下の通りです。
CPC=消化金額÷クリック回数
Facebook動画広告ではCPCが選択できるキャンペーンは多くありません。配信した広告がユーザーからどれだけ反応があったか知りたい場合や、アプリのインストールや商品ページへのクリックといったエンゲージメントにつなげたい場合に有効です。
CPM(インプレッション課金)
CPM(インプレッション課金)はCost Per Milleの略で、ユーザーに1000回表示されるごとに費用が発生する課金方式です。CPMの計算方法は以下の通りです。
CPM=消化金額÷インプレッション(表示回数)
ユーザーに表示される回数が多いほどCPMは下がり、費用対効果が良くなります。Facebook動画広告のキャンペーンの多くはCPM課金を採用しています。
ThruPlay
ThruPlayは動画の再生数の増加を目的とした場合に利用できる支払いのオプションです。ユーザーの視聴時間に応じて課金され、動画広告が最後まで再生されるか、あるいは15秒以上再生されると費用が発生する仕組みです。ThruPlayは、以下のように単価を計算をします。
ThruPlayの単価=消化金額÷ThruPlayの回数
広告配信でThruPlayを設定すると15秒以上視聴する可能性が高いユーザーに自動的にリーチするようFacebook側で最適化してくれます。ユーザーに動画をできるだけ長く視聴してもらいたい場合はThruPlayの設定をするとよいでしょう。
動画広告の費用の目安
それぞれの課金方式における費用の目安は以下の通りです。
課金方式 |
課金のタイミング
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費用の目安
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CPC(クリック課金) |
広告が1回クリックされた時点
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100円∼200円/回
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CPM(インプレッション課金) |
ユーザーに広告が1000回表示された時点
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100円∼500円/1000回
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ThruPlay |
広告が15秒以上再生された時点(15秒未満の動画の場合は視聴完了)
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100∼200円/回
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Facebook広告動画の制作のコツ
Facebook動画広告で成果を出すには、Facebook広告ならではの特徴を押さえた動画作りが求められます。ここではFacebook動画広告の制作のコツを解説します。
縦型や正方形に編集する
なるべく画面の占有面積が大きくなるように、動画コンテンツは縦型または正方形にしましょう。
当社HubSpotでは「22 Handy Slack Hacks Everyone Should Know」という記事のプロモーション用に、正方形と横長の2つの動画を作成しました。掲載結果は以下の通りです。
- 横長に比べて正方形の動画はフィードで占める面積が78%大きい
- 正方形はCPCが50%低くなった
- 正方形はエンゲージメントが45%上昇した
占有面積が大きいほど、良好な結果が得られる傾向があります。推奨されるアスペクト比の中から、もっとも画面を占める割合が多いものを選びましょう。
テキストでも内容が伝わるようにする
Facebookによると、ユーザーは公共の場など多くの場合で、動画広告を音声なしで再生しているといいます。また、動画広告の初期設定では、自動再生時の音声がオフになっています。
動画に字幕がないと、音声無しで視聴しているユーザーに広告の内容が伝わりません。そのため、視覚情報だけでも内容が伝わるように字幕をつけましょう。
ただし、字幕を詰め込みすぎるとユーザーが動画の内容についていけず、置いてけぼりになってしまいます。ユーザーが理解しやすいよう、短く読みやすい文章を心がけましょう。
動画のはじめでユーザーの興味を惹く
動画がユーザーの目に入ってすぐに興味を持ってもらわないと、スクロールやスキップをされてしまい、広告の内容を最後まで届けられません。そのため、動画開始から3秒以内に最も伝えたいメッセージを見せましょう。
また、商品やブランドの特徴を最初に示してユーザーに覚えてもらうことも重要です。動画開始から15秒以内に商品やサービス、ブランドが表示されるように動画を編集しましょう。
ユーザーの興味を引きつけるためには目立ちやすい動画が有効です。明るくはっきりとした動画にする、アニメーションを入れる、キャッチコピーで心をつかむなどの方法がおすすめです。
ターゲットユーザーを明確に設定する
「動画広告をどんなユーザーに見てもらいたいか」というターゲットを明確にすると、広告配信の効果を高めることができます。動画広告は、ストーリーとともに、商品やサービスの情報を届けられるため、印象に残りやすく、ブランドの認知度や購買意欲の向上に適しています。
商品やサービスを最も届けたいユーザーを意識して動画制作することで、ターゲットとする層への訴求力が高まります。性別や年齢、使用デバイスなどを具体的に検討し、ターゲットを詳細に設定しましょう。
特徴を理解して最適なFacebook動画広告の配信を
Facebook動画広告はターゲットの精度が高く、商品やブランドのアピールが効果的に行えます。しかし、大きな成果を上げるには、広告の種類や規格の種類といった特徴を理解したうえでクリエイティブを制作し、広告を運用する必要があります。
まずは、配信の目的や広告を届けたいターゲットを明確にしましょう。そして、今回ご紹介したようなクリエイティブ制作のポイントを押さえ、自社のユーザーにとって魅力的な動画広告を模索していくとよいでしょう。