SNSでフォロワーを非常に多く獲得しているブランドにはやはり、そうなるだけの理由がいくつも存在します。フォロワーの立場で考えてみてください。特定のブランドをFacebookやTwitterで「いいね!」またはフォローしようと思うのは、どのようなときですか?
たとえば、価値の高い教育的なコンテンツをシェアしていることに興味を惹かれ、コンテンツを手に入れたいと思ったから。特別な割引やクーポンなどのプロモーションをオファーしているから。
あるいは、コンテンツを見て単純にけらけらと笑えるから、という理由でフォローしようと思うこともあるでしょう。
当然ながら、これらの要件をすべて満たしているブランドには、多くのフォロワーが集まってくると思います。しかし実際のところ、エンターテイメント性が高いという理由だけで、ブランドをフォローする人も多いのではないでしょうか(私もその一人です)。ユーモアのセンスをくすぐり、ときにはお腹が痛くなるほど笑わせてくれるブランドにこそ、多くの人にフォローしたいと思わせるパワーがあるのかもしれません。
また、楽しいだけのコンテンツには価値がないと主張する人もいますが、そうではなく、ブランドの個性や親しみやすさを表現できるという点で、十分に価値があると私は思います。
ですから、次回SNSで何か投稿する際には、どこかしらにユーモアを取り入れてみてはいかがでしょうか。この記事では、SNSで多くの人を笑いの渦に巻き込んでいる、遊びゴコロ満載のブランドを多数ご紹介します。これをご覧になれば、皆さんの内に秘めたユーモアのセンスも解放されるかもしれません。ただし、笑い過ぎてアゴが外れないようご用心ください。
最上級のユーモアを提供する海外ブランドのお可笑しなSNS投稿例
1)Charmin
Charminは米国の有名なトイレットペーパーのメーカーです。SNSでユーモアを取り入れたコンテンツを公開したいなら、CharminのTiwtterアカウントは必ずフォローして参考にすべきだと思います。これらの例からもわかるように、Charminが披露するユーモアは、同社の商品にぴったりとマッチしています。また、#tweetfromtheseatというハッシュタグを付けてツイートしたフォロワーのなかから6名に、スーパーボールのチケットが当たるというコンテストも行っています。
2)Taco Bell
Taco Bellはマーケティングや広告にユーモアを交えることで知られていますが、SNSの投稿も例外ではありません。ウィットに富んだ一文から、ユーモアのセンスが光る写真まで、Taco BellのFacebookやTwitterの投稿には、笑いをこらえられない可笑しなものがたくさんあります。下の3つ目の例では、タコスの絵文字に他の任意の絵文字を合わせてTaco Bellにツイートすると(その上のGIF画像のように)何かが起きると伝えています。これは、タコス絵文字が登場したのを祝って始めたのだそうです。
3)Innocent Drinks
Innocent Drinksは、私がTwitterとFacebookでフォローしているお気に入りのブランドの1つです。スムージーとジュースのブランドですが、投稿のほとんどは、それらの商品とはまったく関係ありません。下の例をご覧ください。この一貫した親しみやすさと無邪気さ(Innocent)には、いつも感心させられます。他愛がなくて、明るくて、聡明で、クリエイティブで、そしてこのブレない個性が大好きです。
「beavers」とだけ書かれた投稿。これは何? と思うのはあなただけではありません。Kathy Bという女性からの投稿(下の画像)には次のようにあります。「@innocentがFacebookにbeaversとだけ書いて投稿しないかなと思ってたの。シェアが14回ですって。勇気ある投稿をありがとう。」
何と賢明なソーシャル戦略でしょうか。
4)Old Spice
Old Spiceは、米国の男性用デオドラント製品メーカーですが、かなり可笑しい、ユーモアたっぷりのマーケティングコンテンツを数多く制作することで知られています。そして、同社がその本領を発揮するのに、SNSほど適した場所はありません。下の、Twitterのプロフィール画面をご覧ください。また、TiwtterとFacebookへの面白い投稿もご紹介します。私は最後にある、どちらのバーが長いかを投票で決めるアイデアが気に入っています。
Thanks to Old Spice’s Hardest Working Collection, he was finally free of sweat’s tyrannical rule, cellphone reception... gravity... and any remote chance of making his dental appointment at 3pm. #smellegendary
Posted by Old Spice on Saturday, January 9, 2016
5)JetBlue Airways
JetBlueがSNSで素晴らしい評価を得ているのは、カスタマーサービスだけではありません。ソーシャルのプレゼンスで、ここかしこにジョークをちりばめて人々を大いに喜ばせています。JetBlueの投稿は、大笑いしてしまうというよりも、洒落の効いた冗談でユーモラスな個性を表現するものが多いようです。下の投稿例からもわかるように、オーディエンスに伝えたい大切な情報と、笑いの要素が、コンテンツにバランス良く込められています。
また、カスタマーからのツイートに対する応答も、下の例のようにユーモアに溢れたものが多数みられます。
6)NASAの火星探査機「キュリオシティ」
NASAはキュリオシティと呼ばれる火星探査機からの情報を、ソーシャル メディア アカウントで公開しています。その探査機の乗組員で、最初に画像やメッセージを投稿した人が、楽しく快活に、また大胆な言い回しでコンテンツを作成し、そのカルチャーが現在でも変わらず引き継がれているようです。このTwitterアカウントは、220万人のフォロワーを持ち、Facebookページのファンは110万人を超えるというのですから大したものです。
7)DiGiorno Pizza
米国にお住まいの方なら、2013年にアメリカNBCが「サウンド・オブ・ミュージック」を放映している最中に、DiGiorno Pizzaが下のようなツイート(「ドレミのうた」の替え歌になっています)を投稿し、インターネット上で大騒ぎになったのを覚えているでしょうか。
何とも意外性に富んだトピックですね。DiGiorno PizzaはTiwtterでフォローすべき、非常におかしな(そして紛れもなく風変わりな)ブランドだと思います。いつも、思いもよらないトピックでツイートしていますが、何らかの形でピザやチーズ、ピザの宅配などが登場します。DiGiorno PizzaのFacebookページはふざけてばかりで意味がないと思うかもしれませんが、投稿を見て「何?」と思ったあと、お腹の底から笑うことができます。それもまた価値と考えてよいと思います。
8)A24
A24は、「スプリング・ブレイカーズ」や「ブリングリング」のようなコメディやドラマを世に送り出しているフィルムスタジオです。同社はTwiiterやFacebookページでウィットに富んだ、キレのある爽快なコンテンツを投稿していますが、それはまるで冗談好きな友達が思いついたまま投稿しているようにも見えます。
実際、このTwitterアカウントを担当しているZoe Beyer氏自身も、彼女が時おり自分以外には一切関係のない内容でツイートすることを認め、次のように言います。「批判される方もいるでしょうが、フィルム業界は特に内部が見えにくいものですから、人としての個性を知ってもらう必要もあると思っています。私がエキゾチックなペットやNBAについてツイートするのはそのためです。ただ、自分たちの本当の姿を知ってもらいたいだけなのです。」
投稿するのは、ホットな話題についてのコメントや、プロジェクトのプロモーションなどですが、下の例のように、どれもやたらとおかしく作られています。ただし、不適切な言葉も含まれていますので、英語圏の職場での閲覧にはご注意ください。
9) Wendy's
Wendy'sがSNSで成功した要因は何だと思いますか? 答えは簡単。愉快だからです。そして、何ともくだらないことも理由の1つかもしれません。ForbesはWendy'sのコンテンツについて、「信じられないほどくだらなくて、鼻から牛乳を吹きそうなほどおかしい」と説明していますが、これ以上うまくは言い表せないと思います。
プレーンなフライドポテトが、ベーコンとソースで飾られたポテトの夢を見ている画像や、#KissAGingerDayをニュースジャックしている投稿など、TwitterやFacebookに公開されたWendy'sのコンテンツを見ると、思わず笑顔になってしまいます。
10)Moosejaw Mountaineering
Moosejaw Mountaineeringのスタッフは、Twitterの自己紹介で自分たちのことを「この惑星で最も面白いアウトドア用品店」と呼んでいますが、嘘ではないようです。同社のSNSのコンテンツはどれも可笑しなものばかり。アウトドアに関するものもあれば、そうでないものもあります。下の例はいずれもA24のように、友人がとりとめのない話を思いついたまま投稿しているようにも見えます。
11)Zendesk
B2B企業にとって、ユーモアとプロ意識をSNSで両立させるのは簡単ではありません。ですが、Zendeskはそれを見事に成功させているB2Bブランドです。同社のソーシャル マーケティング チームは、ユーモアを利用してメッセージに力を与え、人々の印象に残りやすい投稿を作成したり、ビジネスライクなB2Bの世界に軽妙な笑いを提供したりしています。
12)Whole Foods
Whole FoodsはFacebookページやTwitterフィードにさまざまなトピックでコンテンツを投稿しますが、ところどころで料理のレシピやアイデアを紹介することがあります。料理好きな方は、Whole Foodsのアカウントをフォローするべきだと思います。なぜなら、ユーモアのスパイスを効かせてレシピを紹介しているため、ほかよりもはるかに楽しいからです。また、健康的な料理のレシピや、健康に関するトピックを扱う#HealthYeahハッシュタグもオススメです。
13)Netflix
NetflixはTwitterやFacebookページへの投稿で、テレビ番組の登場人物をいじったり、コメディアンのセリフを引用したりします。かなり面白いです。多くはGIFの短い動画で表示され、それを見ることで放送時間を思い出すので、番組を見逃して残念な思いをしなくて済みます。
14)IMPACT Branding & Design
B2B企業をもう1つ紹介します。HubSpotのパートナーであるIMPACT Branding & Designは、コメディの価値をしっかりと理解しているようで、教育的要素と笑いの要素のバランスが絶妙なコンテンツを、Facebookページのあちらこちらに点在させています。IMPACT Branding & Designのすべての投稿がジョークでできているわけではありませんが、ユーモアを少し加えることで、好感度を高めるのに非常に高い効果があることを、同社のコンテンツは教えてくれます。
15)Bissell
掃除機のメーカーであるBissellは、FacebookやTwitterのページで人を笑わせる方法をよく心得ています。Bissellのユーモアが素晴らしいのは、掃除機のブランドであるというイメージから少しも外れていないところです。このことは、下に紹介する投稿例からもよくわかると思います。
16)Skittles
Skittlesの投稿は、明らかにくだらなくてばかばかしいのですが、ユーモアのセンスが素晴らし過ぎて、笑いをこらえることができません。下のFacebookページやTwitterフィードからの例をご覧ください。この個性的なグラフィックスが、フィードでも非常によく目を惹きます。
17)KRAFT Mac & Cheese
マカロニがこれほど愉快だと誰が想像したでしょうか。KRAFT Mac & CheeseはSNSにヌードルファミリーを登場させ、手軽で簡単なマカロニチーズ商品を面白おかしく紹介しています。その他の投稿もみなユーモアに溢れていますが...それにしても、マカロニチーズをスムージーで商品化するというアイデアがジョークでよかったです。
他にもSNSで(ただ可笑しいというだけで)フォローせずにいられないブランドをご存知でしたら、コメント欄でお聞かせください。
編集メモ:この記事は、2016年2月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Lindsay Kolowichによる元の記事はこちらからご覧いただけます。