カスタマージャーニーマップの活用は、顧客の行動や心理変化を理解することにつながり、効果的なマーケティング戦略の立案に役立ちます。
【7種のテンプレ付き】カスタマージャーニーを実務に活かすための入門ガイド
業務ですぐに使える実用的な7種類のカスタマージャーニーマップ・テンプレート付き入門ガイド
- カスタマージャーニーマップ作成の5つのメリット
- カスタマージャーニーマップ作成前の準備
- 7種類のカスタマージャーニーマップ・テンプレート
- カスタマージャーニーアナリティクス機能の活用事例
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全てのフィールドが必須です。
しかし、他社の作成事例はどれもクオリティが高く、「何から手を付けていいか分からない」「どうやって作るのか」と悩む方もいるのではないでしょうか。
カスタマージャーニーマップはイチから自社で作るのではなく、テンプレートを活用しましょう。最低限必要な要素がセットされているので、項目を埋めていくだけで活用できるカスタマージャーニーマップを作成できます。
今回は、無料でダウンロードできるカスタマージャーニーマップのテンプレートを7つご紹介します。ぜひお役立てください。
カスタマージャーニーマップの基本構成
カスタマージャーニーマップは、ペルソナの行動や思考、感情などを時系列にまとめて可視化できるようにしたものです。顧客体験の流れを明確にするため、基本となるフレームには次のことを記載します。
- 横軸:「認知」「興味・関心」「比較・検討」「行動」
- 縦軸:「タッチポイント」「行動」「思考・感情」「施策」
まず、横軸でペルソナが目的を達成するまでのプロセスを分解します。そして、縦軸で行動を起こす際に影響を及ぼすポイント(メディア、サービス)や実際の行動、思考・感情を探っていきます。簡易的なものとしては、次のようなテンプレートが使えます。
カスタマージャーニーマップのひな形には、次のように入力しましょう。
「タッチポイント」には、フェーズごとに顧客が情報収集する媒体メディアを記載し、そのうえで顧客の行動や心理を分析していきます。
カスタマージャーニーマップで顧客行動や思考、感情を可視化することにより、顧客ニーズに沿った戦略を立てられるだけでなく、施策の継続的な効果検証・改善に役立ちます。
ただし、顧客の行動パターンは多岐にわたるため、実際のカスタマージャーニーマップではさらに細分化が必要です。
無料ダウンロード可能なカスタマージャーニーマップテンプレート7選
カスタマージャーニーマップのテンプレートは、Web上で数多く公開されています。効率的にカスタマージャーニーマップを作成するためにも、テンプレートを有効に活用しましょう。本章では、無料ダウンロード可能なカスタマージャーニーマップテンプレート7選を紹介します。テンプレートによって種類や特徴が異なるため、まずはサイトを確認し、ビジネスモデルに合ったものを見つけてみてください。
ferret
「ferret」が配布しているカスタマージャーニーマップは、「認知」「関心」「コンバージョン」の3つのステージで構成されています。シンプルなため、初心者でも比較的作成しやすいでしょう。
メールアドレスで無料会員登録を行うと、テンプレートがダウンロードできます。
- ダウンロードページ:「カスタマージャーニーのテンプレート01」
- 形式:pptx
INNOVA
「株式会社イノーバ」が提供しているカスタマージャーニーマップは、B2B、ECの2種類です。マップ作成方法の解説記事や、ペルソナ作成のためのワークブックも用意されています。
フォームに氏名、メールアドレスなどの必要情報を入力するとダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップ テンプレート(PPT形式)
- 形式:PPT
15VISION
使用しているパソコンがMacの場合には、デザインユニット「15VISION」が配布しているテンプレートがおすすめです。「.key」の拡張子となり、Mac備え付けの「keynote」で編集できます。Windowsは非対応となっているため注意しましょう。
会員登録やフォーム入力をすることなくダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップテンプレート(Keynote)
- 形式:.key
bizocean
「bizocean」が提供しているテンプレートは、10個のステージに分かれており、検討段階が多いB2Bビジネスに向いています。また、縦軸には「時間」の項目があるなど、より細かな分析が可能です。
テンプレートは無料会員登録を行うとダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニー(書式A)
- 形式:PPT
ミエルカ
SEOツールを提供している「ミエルカ」は、ペルソナシートとカスタマージャーニーマップを提供しており、どちらも記入例付きです。記載内容を参考にしたい初心者の方に向いているでしょう。
企業名や氏名などのフォーム入力でテンプレートをダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップテンプレート
- 形式:PDF
DESIGN α
Webサイト制作や戦略設計を行う「DESIGN α」の無料テンプレートは2種類あります。
- AsIs:現在の利用状況や課題を把握するためのカスタマージャーニーマップ
- ToBe:AsIs(現状)をもとに、課題の解決策を見つけるためのカスタマージャーニーマップ
2パターンのマップを使用することで、現状と理想の2段階に分けて分析が可能です。企業や氏名などのフォーム入力と、簡単な質問回答でテンプレートをダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップ(AsIs / ToBe)テンプレート
- 形式:Excel/PDF
HubSpot
当社HubSpotでは、7種類のカスタマージャーニーマップのテンプレートを無料で提供しています。
テンプレートと共に作成手順や注意点も解説しているため、初心者におすすめの資料です。7種類のテンプレートの中から、今回は幅広く使用できるものを抜粋して3種類紹介します。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップテンプレート
- 形式:PDF
バイヤージャーニー・テンプレート
バイヤージャーニー(Buyer Journey)とは、購入者が購入を決断するまでにたどる一連のプロセスのことです。認知・比較検討・意思決定の3つのステージを使用します。
カレントステート・テンプレート
カレントステート(Current State)とは、「現在の状況」という意味です。「カレントステート・テンプレート」は幅広く利用されているカスタマージャーニーマップで、顧客が現在経験している行動や思考を可視化できます。B2Bの場合には次の5つのステップで構成されます。
- 検索
- 認識
- 検討
- 購入決定
- サポート
リードナーチャリング・テンプレート
リードナーチャリング(Lead Nurturing)は、リードの育成を意味します。リードナーチャリングの一連の流れを、カスタマージャーニーマップに落とし込んだのが「リードナーチャリング・テンプレート」です。
テンプレート付きのカスタマージャーニーマップ作成ツール
デザインに凝ったカスタマージャーニーマップを効率的かつ簡単に作成するには、ツールの使用がおすすめです。
「Lucidchart」は、テンプレート付きのカスタマージャーニーマップ作成ツールで、豊富な種類の中からテンプレートを選択できます。Webサイト上にて作図されるため、アプリケーションのダウンロードなどは必要ありません。
また、チーム同時編集機能があり、どのデバイス、ブラウザからでもコメントや共有ができます。「Lucidchart」のカスタマージャーニーマップやペルソナ作成のテンプレートを使用するには、無料会員登録が必要です。
ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップツール
B2C・B2Bそれぞれに合ったカスタマージャーニーマップを作ろう
業種や商品単価にもよりますが、一般的にはB2BとB2Cで購買プロセスが異なるため、それぞれの顧客行動に合ったカスタマージャーニーを設計する必要があります。ここでは、B2CとB2Bそれぞれのカスタマージャーニーマップのサンプルを紹介します。自社のビジネスモデルと照らし合わせ、適したものを参考にしてみてください。
B2C向けのサンプル
B2Cのカスタマージャーニーマップには、次の基本事項を入力しましょう。
- 横軸:「認知」「興味・関心」「比較・検討」「行動」
- 縦軸:「タッチポイント」「行動」「思考・感情」「施策」
B2Cの場合、検討から意思決定までをすべて個人、もしくは家族など近しい人と少数で行うのが一般的なプロセスです。そのため、ペルソナの行動や思考、感情にフォーカスしてアプローチを考えることが大切です。
個人消費者は、対ビジネスの場合と比べて認知から意思決定までの期間が短いという特徴があります。こういった特徴を押さえて分析を行うことで、効果的な施策立案につながります。
また、カスタマージャーニーマップの作成にはペルソナの設定が重要です。データに裏付けされた正しいペルソナを設定することで、顧客への理解が深まり、企業の商材に合ったマーケティング戦略を立てることにつながります。想定のユーザー像にズレがあると効果検証段階で大幅な軌道修正が必要になってしまう可能性もあるため、カスタマージャーニーマップを作成する前には、調査を行うなどをして適切にペルソナを設定しましょう。
B2B向けのサンプル
B2Bの場合、購買までに複数のキーパーソンが存在し、意思決定プロセスも顧客の企業ごとに異なるため、1つのカスタマージャーニーマップにまとめるのは簡単ではありません。B2Bのカスタマージャーニーマップを作成する際には、モデルケースを決めると良いでしょう。
優先順位が高いのは次のモデルケースです。
- 最も層が厚い顧客層
- 売上高の大きな企業
- 新しい取引先
顧客企業の売上高や規模、取引開始時期などから、モデルとなる企業を洗い出すことができます。B2Bの場合、比較検討する期間がB2Cよりも長くなる傾向にあり、場合によっては複数回の商談や稟議などのプロセスも増える点を考慮しましょう。
比較検討期間が長くなる分、カスタマージャーニーマップを運用していく上でも、よりタッチポイントごとのアクションを都度調整しながら進める必要があります。
ビジネスモデルに合わせたカスタマージャーニーマップテンプレートを選ぼう
カスタマージャーニーマップを作成するには、ビジネスモデルに合わせたテンプレートの選択が大切です。まずは、さまざまなテンプレートを確認し、施策のスタートから効果検証まで活用しやすいものを見つけてみてください。
実際にカスタマージャーニーマップを作成する際には、本記事にて紹介しているサンプルを参考にし、テンプレートを埋めていく形で進めると、初心者であっても比較的スムーズに作成できます。
多くの企業やサイトが無料提供しているテンプレートを活用し、カスタマージャーニーマップを効率的に作成しましょう。