有能なマーケターは、さまざまな指標を追跡し、テストして測定することがいかに重要かを十分に理解しています。指標を調べることで自らのパフォーマンスのベースラインを知り、そこから目標を立てて進歩していくための目安にできるからです。
ですが、チームのメンバー全員が各自で重要な指標をすべて追跡するのは時間の無駄です。それぞれの役割に応じて担当を決め、指標を測定、分析して、それをメンバー全員に報告する方が効率的です。
そこで問題になるのが、誰がどの指標を担当するべきかということです。
今回は、Eメールマーケティング担当者、ブログ担当者、営業促進担当者、ソーシャルメディア担当者、プロダクトマーケティング担当者、コンバージョン担当者、キャンペーン担当者、セールス担当者という8つの主要な役職ごとに、チェックすべき重要な指標について詳しく説明していきます。
(HubSpotのユーザーの方たちは、HubSpotの新機能であるレポートアドオンを使用して、これらの指標の多くを自分で追跡し、レポートを作成することができます)
この記事をご覧になれば、自分だけでなく、チームの他のメンバーがどの指標を担当すべきかを理解できます。より詳しく知りたい方には、今回説明するマーケティング指標について、どのタイミングでチェックすべきかを解説した記事もありますのでご覧ください(関連記事はこちら:When to Check on Your Marketing Metrics : A Simple Guide)。
それでは、始めましょう。
1)Eメールマーケティング担当者
Eメールマーケティング担当者の役割は、マーケティングキャンペーンで必要となる通常のEメールの送受信を行うことです。
開封率
開封率を出すには、メールが開封された回数をカウントし、その数を同じメールが送信された回数で割ります。
開封率は分析しづらい言われることもありますが、重要な指標であることは間違いありません。
なぜなら、開封率によってコンテンツ内のクリックの回数が変わってくるからです。クリックの回数を増やすためにメールのコンテンツを工夫しても、開封率が低ければコンバージョンの数は増えません。一方、開封率が高くなれば、クリックスルー率も通常は高くなります。
クリックスルー率
クリックスルー率(CTR)を出すには、メールごとのクリックの回数をカウントし、その数を送信されたメールの数で割ります。CTRを調べれば、メールを受け取った人の数だけでなく、その次のステップとして、どれほど多くの人がインタラクティブな操作を行ったかを知ることもできます。
購読解除率
購読解除率はメールを購読解除した人の数をカウントし、そのメールを受け取った人の数で割ります。メールのコンテンツを受け入れてもらえたのか、それとも拒否されたのかを、この指標から知ることができます。
HubSpotインバウンドマーケティング・APACエリア担当者のNiti Shahは次のように言います。「購読解除には、CTAの配置や、メッセージから受ける印象の強さなど、さまざまな要因が影響することから、コンテンツと購読解除の因果関係は、コンテンツとクリックの因果関係よりも強いと言えます。
購読を解除するのは、コンテンツを見て自分には必要ないと思った人です。したがって、この因果関係を調べれば、特定のセグメントにおいて効果的なパターンとそうでないものを知ることができます。つまり、この先コンテンツを作成しながら学ぶことを、他のチャネルにも生かすことができるのです」
2)ブログ担当者
ブログ担当者はすべてのブログコンテンツを通じて、企業がメッセージを発するためのサポートをしたり、メッセージを作り出したりします。ブログの記事を日常的に作成、編集するほか、著者にフィードバックを送る、コンテンツをSEOやリードジェネレーションに最適化する、規模の大きな記事を制作する、記事制作のための調査分析を指揮するなど、購読者を増やすための努力をします。
訪問者数
訪問者数とは、Webサイトにドメインの外部にあるリンクからリーチした人の数を言います。まずはWebサイトに十分な数のトラフィックがあるか調べてからでなければ、ブログコンテンツのクオリティを調査したり、リードやカスタマーへのコンバージョン率を測定したりすることはできません。
ブログは、Webサイトを訪問する人の多くが最初にアクセスする部分なので、TOFU(Top of the Funnel)の中でも重要な役割を持つと言えます。
HubSpot Marketing Blogの編集者、Ginny Soskeyは次のように言います。「訪問者数を調べることは無意味ではありません。この数をリードのデータと関連付けて考えれば、ファネルで起きていることを解明するための重要な手がかりになります。
特定のブログ記事やページ、Webサイトで十分なトラフィックが得られなければ、必要な数のリードをファネルの下方に導くことができません。つまり、上流でのトラフィックの問題を早期に特定、診断することが重要なのです」
リードの数
Webサイトへのトラフィックが順調に増えたら、ブログのコンテンツによって訪問者がリードにコンバートしていく数を追跡しましょう。まさに、それこそがブログを投稿する目的なのですから。
最初にブログから創出されるリードの数を調べ、そのベースラインを判断したら、続いてリードを多く創出しているコンテンツのタイプを分析します。
これにより、自社のブログ記事に有効なトピックはどれか、どのようなフォーマットが良いか、あるいはCall-To-Action(CTA)は記事のどこに配置するべきかなどがわかります。ブログのリードジェネレーションを分析する方法について解説したブログ記事もどうぞ(関連記事はこちら:How to Run a Blog Lead Generation Analysis)。
購読者数
購読者数は見落とされることも多いですが、やはり非常に重要です。ブログの購読数を増やすことが、ブログのトラフィックを増やすための鍵となるからです。購読者数が増えれば、より多くの人がコンテンツを目にすることになり、さらにはより多くのリードを獲得できるチャンスにつながります(関連記事はこちら:Want More Blog Traffic? Focus on Growing Subscribers)。
また、購読者数はブログの開始直後に最も重要な意味を持ちます。すべてのブログ記事にアクセスしてくれるオーディエンスを、どれほど早いタイミングで確立できるかによって、他のチャネルやリードフローへの共有の回数も変わってきます。
3)営業促進担当者
営業促進担当者(営業担当者のアシスタント)の役割は企業によって異なりますが、通常はセールスチームと一緒に仕事をして、チームが十分なコンテンツ、キャンペーン、およびコンペティティブ・インテリジェンスを活用できるようにします(関連記事はこちら:What Does a Sales Enablement Professional Do? [+ Template Job Description])。
リードからカスタマーへのコンバージョン率
リードからカスタマーへのコンバージョン率は、リードからカスタマーにコンバートした人の割合を示します。この指標はリードの質など他の要因によっても左右されますが、現在獲得中のリードから何人をカスタマーにコンバートできるかの予測に使用できます。
あるいはリードを増やしたり、リードの質を高めたりする必要があるかどうかを検討する際や、現在のリードをカスタマーにコンバートするためにコンテンツを増やすべきか判断する際にも使用します。
HubSpotシニアマーケティング担当者のDebbie Fareseは次のように言います。「どのプロジェクトを継続し、どれを他のマーケターに渡すか判断する際にも、この指標は重要です。このキャンペーンを続けることが、あるいはこのコンテンツを作成することが、カスタマー獲得のために本当に必要かどうか、常にこの指標に基づいて自問し、「必要である」と判断したプロジェクトだけを継続するのです。
そうすることで、BOFU(Bottom of the Funnel)の活動にフォーカスし、デマンドジェネレーションの取り組みは他の人に任せることができます」
オポチュニティからカスタマーへのコンバージョン率
オポチュニティからカスタマーへのコンバージョン率は、リードからカスタマーへのコンバージョン率と似ていますが、対象となるファネル内の範囲が狭まります。
営業促進担当者はこの指標を、セールスチーム全体としてだけではなく、セールス担当者ごとでも追跡する必要があります。セールスチームが創出するすべてのオポチュニティの中で、何人が実際に顧客化するかを予測するうえでの目安になります。
これを調べることによって、カスタマーを獲得するために、コンテンツやリソースの追加が必要かどうかの判断がしやすくなります。また、セールス担当者ごとに追跡すると、どのコンテンツが顧客化により高い効果を上げているかもわかります。
コンテンツごとのコンバージョン数
ケーススタディ、ブログ記事、コンペティティブ・インテリジェンスレポート、ランディングページなど、セールスチームは多数のコンテンツを利用して仕事をします。これらのリソースの効果を頻繁に評価することが、どのコンテンツを改訂、あるいは新しく作成すべきかを判断するために重要です。
アトリビューション(属性)レポートを利用すると、どの販促用コンテンツが実際にコンバージョンを増やしているかを確認できます。これは、作成すべきコンテンツの優先順位を決定する際にも便利です(関連記事はこちら:What Are Attribution Reports?)。
4)ソーシャルメディア担当者
ソーシャルメディア担当者は、ソーシャルメディアにおける企業のプロファイルやプレゼンスを確立および管理し、頻繁に共有されるコンテンツの作成に向けて努力するという役割と、ソーシャルメディアネットワークから関連のあるトラフィックやリードを安定して獲得するという役割があります。
リーチ数
ソーシャルメディアのリーチ数とは、あらゆるソーシャルメディアのメッセージを介していつでもリーチ可能な人の数を言います。
言い換えれば、Twitterでのフォロワーの数、Facebookページで「いいね!」をした人の数、 LinkedInでのフォロワーの数など、さまざまなソーシャルメディアプラットフォームで自社をフォローする人の数のことです。この数が増えるほど、より多くの人と日常的にマーケティングキャンペーンについて対話できるようになります。
リード数
ソーシャルメディアのリード数は、ソーシャルメディアのコンテンツに対して何らかのアクション(リンクをクリックするなど)を起こし、その後ウェブサイトのページでコンバートした人の数を言います。
これを調べることによって、ソーシャルメディアでフォロワーがどのタイプのコンテンツに興味を持つかを知ることができます。また、ソーシャルメディアへの投稿に関して、他のチャネルよりも高いパフォーマンスが得られたコンテンツを特定するためにも使われます。
エンゲージメント数
エンゲージメント数は、ソーシャルメディアコンテンツに対して実際にアクションを起こす人の数を表します。フォロワーの人数も、こちらからリーチ可能な人がどのくらい存在するかを知るうえで重要ですが、エンゲージメント数では、投稿に対して何人の人が実際に反応し、クリックするかを調べます。
「これらのメトリクスを測定することは、ファネルがうまく機能しているかを判断し、最適化が必要な部分を見つけ出すのに役立ちます」と、HubSpotコミュニティ担当者、Chelsea Hunersenは言います。「特にエンゲージメント数は、オーディエンスの健全性を調査し、適切なコンテンツを投稿できているかを確認するために有効です」。
5)プロダクトマーケティング担当者
プロダクトマーケティング担当者は、製品の特定の機能をユーザーにアピールし、その利点を理解してもらうことに注力します。また、新機能がリリースされる際には、それを多くの人に知らせるためのマーケティングストラテジーを作成します。
企業によってはプロダクトマーケティング担当者と営業促進担当者の役割が同じであったり、あるいはプロダクトマーケティング担当者とプロダクト担当者が同じであったりと、さまざまなケースがあります。
アダプション率
プロダクトマーケティング担当者の重要な役割といえば、製品の各機能の利用率を高めることです。多くの場合、アダプション率を調べることによって、製品内で特定の機能が利用されていない理由を特定することも可能になります。
アダプション率を調べる際、最初に必要なのは、ユーザーが製品内でどのアクションを起こしたときに特定の機能を利用していると判断するかを決めることです。
たとえば、HubSpotでブログ作成ツールのユーザーを特定する場合、新しいブログ記事を作成すればユーザーと判断するのか、あるいはブログ記事を投稿して初めてユーザーとなるのかを決める必要があります。
その条件を決定したら、製品内でその機能を使用するカスタマーの割合を分析します。この指標の増減を追跡する際には、展開しているマーケティング活動と関連付けて調べることが重要です。アダプション率があまりにも低い機能においては、その機能が製品に本当に必要かを含めて検討するべきかもしれないからです。
コンバージョン率
アダプション率に続いて、製品内で(製品外の場合もあります)特定の機能についてコンバージョン率を追跡することも重要です。
少しわかりにくいかもしれませんが、ここで注目しているのは、訪問者がリードにコンバートし、リードがカスタマーにコンバートするといったファネル部分の話とはまったく違います。作成し提供したコンテンツや販促資料によって、ユーザーが製品の特定の機能を実際に利用するようにコンバートする割合を調べるというものです。
たとえば、HubSpotのソーシャルメディアアプリの利用率を上げたいとします。HubSpotはブログ記事を作成し、HubSpotからツイートを投稿する方法や、ソーシャルメディアアプリへのリンクが付いたCall-To-Action(CTA)を使用する方法について説明し、その後しばらくしてから、記事を読んでアプリを利用するようになった人の割合、つまりコンバージョン率を追跡します。
この情報に基づいて、HubSpotはどのタイプのコンテンツを作成するべきか、またどのようにキャンペーンを展開するべきかを知ることができます。
収益
製品のどの部分に注目してマーケティングを行うべきかを調べると同時に、製品のどの部分が自社の収益を左右しているかを考えることも重要です。カスタマーがアップグレードを必要としている機能はありませんか。ユーザーが製品の利用を継続する理由に挙げる機能がどれかを理解できていますか。
これらを特定できたら、収益を高めるという企業の最終目標に向けてキャンペーンを展開することができます。このとき、作成したコンテンツが利用率にどう影響し、さらに利用率が収益にどのように影響するかを追跡してください。
企業の収益が左右される様子を自分で実際に確認できるという意味で、この指標は非常にパワフルであると言えます。
6)コンバージョン担当者
この役職名は、コンバージョン担当者、最適化担当者、SEO担当者など一定ではありませんが、いずれにしても、ランディングページ、Eメール、ブログ記事、ウェブページなどを最適化し、より多くのコンバージョン獲得を促すという役割を持ちます。
オーガニック検索によるトラフィック
コンバージョン担当者は、すべての流入元からのトラフィックを調査するわけではなく、オーガニック検索からのトラフィックに注目して追跡を行います。
これにより、SEOの取り組みがどの程度成功しているかを全体的に調査することができます。また、企業のWebサイトの各ページを様々なキーワードに対して最適化するという役割もあります。最適化した後は、それがうまく機能してサイトへのトラフィックが増えているかを引き続き調査する必要があります(関連記事はこちら:優れたコンテンツ戦略で「SEOに対する問題」を解決する方法)。
コンバージョン率
訪問者から購読者へ、訪問者からリードへ、リードからカスタマーへ、などのコンバージョン率を追跡します。コンバージョン率はWebサイトがトラフィックをコンバートするためにどの程度効果的かを知るために役立ちます。
Webサイトのページを最適化し、オーガニック検索によるトラフィックが増え始めたら、そのトラフィックがコンバートに向けて次のステップに進んでいるかを必ず確認してください。コンバージョン率が上がらなければ、最適化が正しい指標に基づいて行われているかをもう一度検討しましょう。
クリックスルー率
Eメールマーケティング担当者と同じく、コンバージョン担当者もクリックスルー率(CTR)を調べます。両社の大きな違いは、コンバージョン担当者がEメールに限らず、WebサイトやブログのCall-To-Action、あるいはソーシャルメディアの記事などでもCTRを調査する点です。
CTRは人々を十分にエンゲージできているか、コンバートに向けた次のステップに進めているかを知るための目安となります。したがって、CTRはどのチャネルにおいても非常に重要な指標と言えます。
HubSpotのブログ最適化担当者であるPamela Vaughanは次のように言います。「マーケティングでは、最適化のために何を選択して追跡すべきかがチャネルによって変わります。
たとえば、EメールであればEメールのクリックスルー率に、ブログであれば訪問者から購読者へのコンバージョン率に注目します。つまり、目標に合わせて最適化の焦点(指標の選択)をうまく定めることが重要なのです」
7)キャンペーン担当者
キャンペーン担当者の役割は企業によって多少異なる場合があります。すべてのマーケティングキャンペーンを監督することもあれば、TOFU(Top of the Funnel)のキャンペーンのみを担当することもあります。このように違いはありますが、最も重要な役割はどれも同じで、リードを創出することです。
創出したリードの合計数
キャンペーン担当者とそのチームは、マーケティングキャンペーンからリードを創出する役割を持ちます。
創出したリードの合計数を月別にチェックするほか、キャンペーン別に合計数を出してチェックすることも重要です。これにより、結果を出したキャンペーンとそうでないものを区別し、その情報に基づいて以降のキャンペーンを効果的に計画することができます。
あるいは、特定のマーケティングチャネルに対してどのタイプのコンテンツが効果的かを調べたり、ニッチなオーディエンスに対してどのようなコンテンツであれば結果を出せるかなどを調べたりするのにも有効です。
キャンペーンで創出されたリードの合計数を、キャンペーンを展開してから数週間後に測定することによって、どのようなタイミングでコンテンツを公開するのがよいのか、作成すべきコンテンツはどれか、リードを創出するために最も重要視すべきチャネルはどれかなど、いろなことが次第に見えてくるはずです。
ランディングページの送信率
キャンペーンから創出されたリードの数のほかに、キャンペーンのランディングページも調査して、送信率、つまりフォームに必要事項を入力して送信した人の割合を測定する必要があります。
これにより、少なくとも2つのことがわかります。1つは、ランディングページの内容が訪問者にとって説得力のあるものになっているか。言い換えれば、訪問者がフォームから送信ボタンをクリックしてオファーを読みたくなるほど、ランディングページに興味深い情報が掲載されているかということです。
2つ目に、ソーシャルメディアやEメールといった、ランディングページへのリンク元に書かれている情報が、ランディングページの実際のコンテンツと合致しているか。
実際、ここに注目するマーケターはそれほど多くありません。なぜなら、リードの数が十分であれば、ランディングページへのリンク元について調べることは少ないからです。
しかし、これが不可欠な情報であることは間違いありません。たとえば、ソーシャルメディアで送信率が極端に低ければ、そのソーシャルメディアに書かれたメッセージがランディングページのものと合致していない可能性があります。
あるいは、Eメールで送信率が高ければ、ランディングページに訪問者を集め、フォームからコンバートしてもらうために、Eメールが最適なチャネルであると考えることができます。こういった情報を将来のキャンペーン計画に生かすことが非常に重要なのです。
ファネル各部のコンバージョン率
キャンペーン担当者はリードへのコンバージョン率を分析することに加えて、そのリードがMQL(Marketing Qualified Lead)、オポチュニティ、カスタマーと、ファネルを下方に進んで行く様子も調べる必要があります。
したがってこの指標には、実はMQLへのコンバージョン率、有望オポチュニティへのコンバージョン率、カスタマーへのコンバージョン率の3つの指標が含まれます。
リードがファネルをどのように進むかを理解することは、キャンペーンによって創出されるリードの質の高さを知るために重要です。訪問者からリードへはコンバートしたものの、それ以降ファネル内を下方へ進まなければ、キャンペーンの効果は思ったほど高くなかったということになります。
強力なキャンペーンを作成し、セールスチームと一緒に成功を分かち合うために、リードがどのようにコンバートされていくかも理解する必要があるのです。
HubSpotのキャンペーン責任者であるAmanda Sibleyは次のように話しています。「キャンペーンのコンバージョン率をファネルの各段階で調べることは、カスタマーになる見込みの高いコンタクトをより強く惹きつけるために、どのタイプのコンテンツが適切かといったことを判断するために重要です。
HubSpotでは、トピックと同様にコンテンツのタイプにも注目して、リードのコンバージョン率をファネルの各段階で調べています。そうすることで、どの種類のコンテンツを引き続き作成し、どれをやめるべきかをより的確に判断することができます」
8)セールス担当者
セールス担当者はセールスチームが商談を成立させ、目標を達成していくアクティビティを監督します。
セールスに渡されたリードの数
セールスとマーケティングチームとの関係おいて重要な部分を占めるのが、マーケティングからセールスに質の高いリードが確実に渡されることです。これをチェックするために、セールス担当者はひと月に何人のリードが創出されたかを監視します。
これはマーケティングの仕事を監督するというよりも、セールスとマーケティングの両方のチームが、企業の収益を高めるために、それぞれの役割を十分に果たしているかを監督する目的で行います。
セールスプロダクション
マーケティングチームがリードを創出し、セールスチームに渡したら、その機会を利用して商談を成立させるのはセールスの仕事です。
セールス担当者はセールスのサイクルで創出された収益の合計を調べたり、あるいは個人別に調べたりします。個人別に調査すれば、誰がノルマを到達しているかがわかります。またチーム内でサポートが必要な個人を早期に見つけることもできます。
「私たちセールスチームのカルチャーは、この日別レポートの提出を始めたことで大きく変わりました」とHubSpotのセールス担当者、Michael Piciは言います。「健全な競争が生まれ、セールスチームに勢いが増してペースが上がったのです」
セールスアクティビティ
MRR(Monthly Recurring Revenue:月間定期収益)の創出と、リードの創出という目的以外では、指標は重要ではないと考えるセールスチームも多いようです。
しかし、セールスのプロセスはリードを引き継ぐことと、商談を成立させることだけではありません。電話の回数、メールの送信数、ミーティングの回数など、監視が必要なセールスアクティビティはほかにも多数あります。
これらの指標を追跡し、チームの効率、つまり時間がかかりすぎていないか、効果の少ないアクティビティにエネルギーを消費しすぎていないかといった点に注目することも重要です。
編集メモ:この記事は、2015年9月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Katherine Boyarksyによる元の記事はこちらからご覧いただけます。