どれだけ内容が濃く、情報価値が高い記事を書いたとしても、タイトルがキャッチーでなければ、Web上で見つけてもらい中身を読んでもらうことはできません....。
なぜなら、Webという性質上、何となく情報を探していて、たまたま目に止まった記事をユーザーはクリックをする傾向が高いからです。
しかし、ユーザーに対して「おっ!この記事なんだか面白そうっ!ちょっと読んでみよう」と思ってもらえるような、キャッチーなタイトルをつける事に苦労されている人は少なくありません。
そこで今回、キャッチーなヘッドラインやブログタイトルを作成するための簡単な方法を皆さんにご紹介します。是非とも、ブログ作成に悩んでいる方は参考にしてみて下さい。
ブログ記事を読むかどうかは、タイトルで決まると言って良いでしょう。記事の内容が充実していてもタイトルに魅力がなければ目を通してもらえないのです。記事を読んでもらうためには、タイトルで読者の視線の流れを止めなければいけません。全ての読者に目を留めてもらうのは難しいですが、「特定のターゲットに向けたメッセージを簡潔に届ける」というのもタイトルの重要な役割です。
ブログ記事のタイトルを変更すると、どのような変化があるのでしょうか。
ブログ記事のタイトルはクリック率を左右します。タイトルは、あくまでも「本文に誘うため」のもので、タイトルを見てもらうことがゴールではありません。そのため、記事の内容とユーザーの興味に合わせてタイトルを変えれば、クリックしてもらえる確率を高めることができます。「読者にとって有益な情報がここにある」ということを、タイトルで明確に知らせることが大切です。
タイトルの変更は、ページテーマの変更を意味します。そのため、記事本文の内容を変えずにタイトルだけ変更するのは不自然です。不自然なタイトル変更を繰り返せばスパムとみなされて、googleにペナルティを課せられることもあります。ただし、元のタイトルがあまり良くない場合や、記事の内容と関連性の高いキーワードが入っていないケースでは、タイトルを変更するだけで上位表示されることもあります。重要なのは「タイトルが記事の内容を適切に表しているかどうか」です。
ここからは、キャッチーなタイトルやヘッドラインの作成のコツを6つご紹介。簡単に実践できるので、ぜひ参考にしてください。
素晴らしいタイトルを作成するためには、最初に仮のタイトル、すなわち”ワーキングタイトル”を作成する必要があります。
ワーキングタイトルとは何か、ご存知でしょうか? ワーキングタイトルをトピックと勘違いする人が多いようですので、ここで違いを説明しておきます。
トピックは広範であり、1つのトピックからさまざまな内容のブログ記事を作成することができます。たとえば、「健康な子供に育てる」や「台所の収納」といったトピックから、内容がまったく異なり、異なった視点を持った記事を書くことができます。
一方、ワーキングタイトルは内容がかなり特定されており、ただ1つのブログ記事へと作者を導くガイドの役割を持ちます。たとえば、先ほどの「健康な子供に育てる」であれば、次のようなワーキングタイトルが考えられます。
ご覧のように、上記3つは非常に具体的で、しかもそれぞれ内容がまったく違います。広範なトピックではなく、ワーキングタイトルを作成して記事を書くことは、優れたタイトルを作成するために非常に重要です。
ただし、これをそのままタイトルとして使用するわけではありません。ワーキングタイトルは記事を正しい方向へ導くために、具体的であることを重視して作られるものであり、魅力的かどうか、あるいは検索でヒットしやすいかなどは考慮していません(これらについては後ほどご説明します)。
読者がコンテンツの内容を正しく予測できるよう、タイトルは必ず正確なものにしなくてはなりません。
多くの人の関心を惹きたいがために、
「他のマーケティングチャネルが一切不要!Facebookをあまりにも完璧に使いこなしている10のB2B企業とは」
のような大袈裟なタイトルにするのは避けるべきです。
もちろん、Facebookをそこまで完璧に活用している企業を10社も見つけたというのであれば、そして、その10社が実際にFacebook以外のチャネルを何も使っていないと確認できたのであれば話は別です。重要なのは、タイトルが記事の内容を正確に表しているかどうかです。
それを確実に行う簡単な方法があります。このタイトルのように、タイトルに角括弧付きで説明を加えるのです。
330万件以上の有料広告の記事について、HubSpotがタイトルを調査したところ、この方法で、【無料eBook】、【インタビュー】、【Podcast】、【インフォグラフィックス】、などのように説明が追加されているタイトルは、そうでないタイトルと比較して38%もパフォーマンスが高いことがわかりました。
繰り返しになりますが、記事の内容を正確に予測できるタイトルにすることが重要です。角括弧を使用して説明を加えることにより、読者はこの記事で何が得られるかを、記事をクリックする前に知ることができます。
この記事に書かれていることをすべて忘れてしまったとしても、これだけは覚えておいてください。タイトルを作成する際に必ず守るべき重要なルールは、読者の感情を損なわないようにすることです。
期待を持たせるようなタイトルを作成しても、内容が伴わなければ、読者の信用を失ってしまうでしょう。
正確なタイトルというカテゴリーで、もう1つ注意すべきことをお伝えしておきます。たとえば、先ほど例に挙げた3つのワーキングタイトルはいずれも、B2B企業のブログ記事のようには見えません。あるいは企業かどうかさえ疑わしく、B2Bをターゲットとした個人のブロガーかと思われる可能性があります。
また、タイトルだけに限らず、読者にとって魅力的なコンテンツを作る方法をまとめた無料ガイドもご用意していますので、下記からダウンロードしてご活用ください。
タイトルは正確に、とは言いましたが、事実だけを正直に書きなさいという意味ではありません。さまざまな方法でタイトルを魅力的にすることも大切です。
もちろん、それが可能かどうかは、コアなバイヤーペルソナをどれほど理解できているかにかかっています。どのように表現すればターゲットの興味を惹くことができるのか。あるいはターゲットが何に価値を置くのかを調べて理解することが重要です(バイヤーペルソナをまだ作成していない、または改良したいという方は、こちらから無料のテンプレートをダウンロードしてください)。
バイヤーペルソナが好むスタイルについて理解しましたか? それでは、魅力的なタイトルにするための以下の方法を、いくつか試してみてください。
以上を踏まえて、たとえば「Snapchatで見つけたお気に入りのブランド15選」という、正確ではあるが面白みのないタイトルを興味深いものに変えてみましょう。以下は参考例です。
タイトルをどの程度の長さにするべきかについては、一概には言えず、記事の目的や、タイトルが表示される場所などを考慮して決める必要があります。
検索で上位にランキングされることを目標として記事を作成する場合は、タイトルを70(半角)文字未満にして、検索の結果ページで、タイトルが途中で切り取られないようにしてください。
HubSpotで独自に分析した結果では、8~12単語(日本語文字数で14~22程度)の長さのタイトルが、Twitterで平均して最も多くのシェアを獲得しました。一方、Facebookでは、12単語あるいは14単語(日本語文字数で25程度)のタイトルが、「いいね!」を最も多く獲得しました。
なお、8単語で作成されたタイトルは、平均的なタイトルと比較して、クリックスルー率が21%高かったというOutbrain社の調査結果もあります。
このように、企業によって調査結果が異なりますので、皆さんもそれぞれ自社のオーディエンスに対して何度かテストを行い、ベストな長さを理解することが重要だと思います。
たとえば、「『ソーシャルメディアは子供の遊び』が間違いであることを証明する10の統計データ」というタイトルでブログ記事を書いたとします。このタイトルを短くしたい場合は、下に示すようにあまり意味のない語を省いて文を組み立て直してみてください。
難しいことではありません。タイトルを頭の中で読み返し、引っかかる個所があれば修正することを、全体がスムーズに読めるようになるまで続ければよいのです。
「試みる」という控えめな表現にしたのは、この2つの最適化に集中し過ぎると、不自然なタイトルになりかねないからです。オーディエンスの興味を惹くタイトルにすることは、もちろん何よりも重要ですが、検索とソーシャルメディアの両方に最適化することについては、「上手くいけば儲けもの」くらいに考えておくのが適当だと思います。
ですが、これら3つを同時にかなえるための秘策があります。それは、オーディエンスが過去に検索したキーワードについて、それぞれの回数を調査することです。
ターゲットとなるキーワードが決まったら、読者の注意を惹きやすいように、タイトルのできるだけ先頭の方にそれを入れてください。先ほども説明しましたが、タイトルは半角で70文字以内にして、検索の結果ページでも全体が表示されるようにしましょう。
また、ツイートしやすいよう配慮することも重要です。タイトルの長さが半角で120~130文字の場合に、ツイートのクリックスルー率が最も高くなりました。HubSpotのLindsay Kolowichによれば、この長さなら手動でリツイートした場合に、コメントを短く入れるための十分なスペースが残るのだそうです。
例として、「10のB2B企業に学ぶ、Facebookを賢く使いこなすための方法」というタイトルについて考えてみましょう。これを、意味を変えずに最適化したいと思います。
「Facebookマーケティング」というキーワードで検索の上位に表示させることを目標とする場合なら、次のようなタイトルはいかがでしょうか。
「Facebookマーケティングはここから学べ! 手法を熟知した10のB2B企業」
このタイトルが優れていると思うのは、次のような理由からです。
この記事で説明した方法を参考にタイトルが作成できたら、一息入れて、誰かにブレインストーミングしようと声をかけましょう。これもタイトル作成に欠かせない作業の1つです。
HubSpotでは、ブログ記事を投稿する前に、作成したタイトルについて、十分に時間をかけてブレインストーミングを行うようにしています。ブレインストーミングの工程では、作成者がチームのメンバーにチャットツールでコンタクトし、タイトルを画面に表示すると、相手のメンバーがタイトルを手直ししたり、あるいは別の視点でタイトルを作成して提案したりします。何度も意見を交換し、最も正確で、魅力的で、簡潔で、SEOに有利だと双方が合意するタイトルを最終的に決定します。
この方法でタイトルが決定するまで、ブログ記事は投稿しません。決定までわずか5秒程度ということもあれば、10分程度にまでおよぶこともあります。時間はかかっても、ベストなタイトルで記事を投稿するために、ブレインストーミングは欠かせません。
クリックしてもらえない不親切なタイトルの具体例をご紹介しましょう。
どのような記事なのかがわかりづらいタイトルをつけると、ユーザーの理解を得られずクリックしてもらえない可能性が高いでしょう。
上述のようなものではシンプルで幅が広すぎて内容が伝わらず、クリックしてみようという気にはなりません。
そのため記事内容の要素を具体的かつ明確にしましょう。
例えば以下のようなイメージです。
検索流入を重視し、SEOを意識したタイトル設定をする際に気をつけたいのが「Googleだけを意識してないか」という点です。検索結果に表示される機会を増やそうと、対策キーワードを詰め込みすぎてユーザーにとってわかりづらいタイトルを作ってしまうと、ユーザーからの評価は得られず、結果的にGoogleからも良い評価は得られないでしょう。第一に考えるべきはユーザーにとってわかりやすいか、関心を引く内容になっているかです。
googleの「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」に、タイトルは「ページのコンテンツについて正確に記述する」と明記してあります。ブログ記事の内容と関係ないタイトルをつけて読者を「煽る」行為は、検索順位の下落を招くだけので避けましょう。また煽り行為でなくとも内容と乖離しているタイトルはユーザーの早期離脱を招き、SEO評価や評判も落とすので、適切なタイトルをつけましょう。
単にキャッチーなだけでは、検索エンジンに評価されません。ブログ記事の内容を適切に表しながら、ユーザーに「読みたい」と思ってもらうことが大切です。
わかりやすくシンプルでありながら、内容を効果的に伝えるのは難しいと感じるかもしれませんが、今回ご紹介したコツがわかれば、誰でも魅力的なタイトルをつけられるようになります。