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記事LPとは?通常LPとの違い・メリット・制作ステップ・構成のポイントを解説

作成者: 水落 絵理香(みずおち えりか)|Jan 22, 2024 12:00:00 AM

「記事LP」とは、通常のLPと違い、テキストが多めで記事のような見た目・構成になっているLPを指します。記事LPは通常、ネイティブ広告からアクセスしてもらうことを狙います。

ネイティブ広告とは、Webメディアの「おすすめ記事一覧」やSNSのタイムラインなどの下に小さく「PR」や「プロモーション」といった表記が付いている記事のような広告です。こうした広告からアクセスを集めることで、記事LPからさらに通常LPへ遷移させる施策につながります。

本記事では、ネイティブ広告から遷移させたい記事LPの基本や仕組み、活用するメリット、制作時のポイントなどを解説します。

記事LPとは?

記事LPとは、Webメディアやブログに掲載する記事とフォーマットがよく似たランディングページのことです。

一般的なランディングページは画像を中心に構成されることが多い一方で、記事LPの場合は文章主体で構成される傾向にあります。読み物型の構成にすることによって広告感を抑え、ユーザーの興味・関心を醸成するためです。
 

普通のLP(ランディングページ)と何が違う?

記事LPと一般的なLPには、流入元の違いがあります。一般的なLPの場合、訪問者の流入元となるのはリスティング広告やSNS広告です。

一方、記事LPの流入元はネイティブ広告です。

ネイティブ広告でターゲットになるのは、リスティング広告のように課題が顕在化したユーザーではなく、課題が明確になっていない潜在層や準顕在層です。そのため、ネイティブ広告のターゲットは能動的に検索キーワードで情報を調べるのではなく、メディア内を回遊したうえで、何となく興味を持ったネイティブ広告枠のバナーをクリックするというケースも珍しくありません。

また、記事LPと一般的なLPでは、コンテンツの打ち出し方にも差が現れます。
 

LPの打ち出し方

LPはページ内で製品の魅力を強くアピールするため、広告色が出やすい傾向にあります。

仮にユーザーが純粋に記事を読みたいと感じていた場合、広告色の強いLPに遷移させてしまうと違和感や嫌悪感を与える恐れがあるでしょう。
 

記事LPの打ち出し方

一方の記事LPは、ユーザーが抱える悩みや疑問解決に特化したコンテンツが中心です。読み物型コンテンツによって見込み客が抱える悩みを解決し、商品やサービスに対する興味・関心を高めます。

関心度合いが検討段階まで達したところで、商品アピール用のLPに遷移させるという流れが効果的です。
 

普通の記事と何が違う?

記事LPと通常の記事を比較すると、流入元の他、ユーザーに期待する態度変容も異なります。

流入元では、記事LPは主にネイティブ広告からの流入を期待しますが、通常の記事では検索エンジンにおける自然検索やSNSのリンクなどからの流入を期待します。

また、記事LPではユーザーが抱える課題の解決を目指しつつ、商品・サービスに関心を抱いてもらうことを目指します。一方の通常記事では、ユーザーが抱える課題の解決を目指し、基本的にはその記事を読み終わった時点で満足してもらうことを目指します。

記事によってユーザーのエンゲージメントを高め、のちに自社商品・サービスに興味をもらってもらいます。
 

サイト型ランディングページとの違い

その他のタイプのランディングページとして、「サイト型ランディングページ」というものもあります。これは、通常のWebサイトのように階層を持ち、サイト内回遊を狙うランディングページです。

サイト型ランディングページでは、広告感を薄めるために通常のWebサイトのような階層・デザインでページを作成します。具体的には、製品の機能やプラン、導入事例などを別ページにまとめ、詳細を知りたい訪問者にはクリックして遷移してもらいます。

記事LPと違うのは、複数ページで構成されている点です。目的としては近いですが、ランディングページ内でユーザーに期待する行動が異なります。

また、サイト型ランディングページでは広告だけでなく、自然検索からの流入も期待します。そのため、サイト型ランディングページは比較的長期的な運用を前提として作成します。

サイト型ランディングページについて詳しくは、以下コラムを参考にしてください。

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ランディングページにSEOは不要?サイト型LPの基本・メリット・デメリット

 

記事LPを制作する3つのメリット

記事LPを制作するメリットは以下の通りです。

  • 通常LPに遷移する前に関心の醸成が可能
  • 通常LPからの離脱を抑制できる
  • 広告感が薄くユーザーに読んでもらいやすい

 

通常LPに遷移する前に関心の醸成が可能

記事LPのメリットは、商材アピール用のLPに遷移する前にユーザーの商品の認知や興味・関心の醸成ができる点です。

先述の通り、ユーザーに商品を購入してもらうという目的を達成するためには、ネイティブ広告から記事LPに流入した潜在層や準顕在層を、内部リンクによって通常LPに遷移させる流れを構築します。

なお、この潜在層や準顕在層は「課題が明確になっていない」「まだ商品そのものを認知していない」という状態です。通常のLPはファーストビューからいきなり商品のメリットや特徴を訴求する以上、突然ネイティブ広告から通常LPに遷移してしまうと違和感を覚えます。

その点、通常LPに遷移する前段階で記事LPを差し込めば、商品を大々的にアピールする前に認知を図ったり、関心度合いを高めたりすることができます。
 

通常LPからの離脱を抑制できる

記事LPを間に挟むことで、ネイティブ広告から直接通常LPに遷移した場合の離脱数を抑えられます。

通常LPに記載されている内容は、基本的にユーザーが商品を認知している、またはある程度の関心があることを前提としています。しかし、ネイティブ広告のターゲットは潜在層や準顕在層なので、ユーザーは商品を認知していない、あるいは興味や関心が薄い状態です。

その状態でネイティブ広告から直接通常LPに遷移させてしまうと、ユーザーは商品を知るためにほかのサイトで情報を探そうと、ページを離脱してしまいます。

そこで間に記事LPを挟むことで、潜在層や準顕在層に必要不可欠な「商品の認知」と「興味・関心の醸成」というプロセスを経由できます。直接通常LPに遷移したときの離脱を防ぎ、スムーズにユーザーのアクションへとつなげることが可能です。
 

広告感が薄くユーザーに読んでもらいやすい

記事LPは通常LPと違い、通常の記事コンテンツと似たような形で制作するため、広告感が薄くユーザーに読んでもらいやすいというメリットがあります。

通常LPは課題を抱えているユーザーには刺さる可能性があるものの、プッシュ感が強くて離脱するユーザーもいるでしょう。記事LPであればこの懸念点はあまりなく、記事を読んでもらいやすくなります。

通常LPほど商品・サービスへの誘導がわかりやすくないため、すぐにはコンバージョンへつながらないとしても、あとから再び課題を感じたときに選んでもらえる可能性が高まります。
 

コンバージョン率の改善が期待できる

記事LPを導入することで、通常LPのみを運用している場合にくらべてコンバージョン率を改善できる可能性があります。実際に、ネイティブ広告から記事LPへ遷移させることで、コンバージョン率が改善できたというケースもあるようです。

なお記事LPだけではコンバージョンまでもっていく力は弱いため、リターゲティング広告なども活用し、通常LPとあわせて運用していくのがおすすめです。
 

記事LPの基本的な構成

記事LPは通常の記事のように制作するため、商品・サービスや目的にあわせて構成を作ります。

一方で、通常LPやコンバージョンまで誘導するためには、「認知」「興味・関心」「比較検討」「LP誘導」の4つの流れが基本的な構成となります。
 

1. 認知創出

ネイティブ広告のターゲットは「なんとなくメディアを回遊している」ユーザーなので、いきなり商品を告知しても広告に対するユーザーの警戒感は薄まりません。

最初に提供する話題は、ユーザーが抱えている本質的な悩みに合わせます。
 

2. 興味・関心の醸成

この段階で初めて、商品やサービスの存在を明らかにします。提供した話題に対して、その悩みを解決する具体的な商品やサービスを紹介します。
 

3. 比較検討

競合他社の商品やサービスを複数取り上げ、そのなかで自社商材の優位性を訴求します。

ユーザーが別のページに遷移して情報を調べることがないよう、具体的かつ信憑性のある情報を掲載します。
 

4. LPへの誘導

ここまでの流れでユーザーが検討段階に至れば、商材アピール用のLPへと誘導します。
 

記事LPの作り方8つのステップ

記事LPの作り方は、以下の8つのステップに分かれます。

  1.  自社製品ならではの強みから訴求できるベネフィットを見つける
  2.  ペルソナとKPIを設定する
  3.  記事の企画・構成を考える
  4.  全体の流れをチェックする
  5.  ライティング
  6.  記事内容をチェック
  7.  記事を公開
  8.  広告を配信

慣れないうちは難しいかもしれませんが、最初は一つずつ着実に作業を進めることが大切です。以下で順を追って記事LPの作成方法を解説します。
 

1. 自社製品ならではの強みから訴求できるベネフィットを見つける

記事LPでは、構成に比較検討の項目を用いることが多いため、あらかじめ自社製品ならではの強みを探る必要があります。しかし、自社製品の強みを「思い込み」で決めているケースも案外多いものです。

自社製品ならではの強みというのは、独りよがりの考えから生まれるものではありません。あくまでユーザー視点から見た他社との優位性を見つける必要があります。そのためには、自社製品と他社製品の機能やメリットを比較しなければなりませんが、単なるメリットの訴求で終わらないよう注意が必要です。

例えば、勤怠管理システムを提供する場合、「勤怠集計や残業集計をすべて自動化できる」という訴求は、あくまで企業側から見た製品のメリットでしかありません。

それよりも「自動化できるからこそ月末に集中する面倒な集計作業をなくすことができ、人事や総務担当者の残業が減った結果、従業員の満足度向上に寄与する」と伝えたほうが、製品によって実現できること(ベネフィット)がイメージしやすくなるでしょう。

ベネフィットの他には、「回避したい危機」を解決するアプローチも有効です。勤怠管理システムであれば、システムを導入しないことによるトラブルの例を紹介し、回避するためにはシステムを導入するのがいいという訴求ができます。商材によっては、より回避したい危機を訴求できるものもあるでしょう。
 

2. ペルソナとKGI・KPIを設定する

次に、ペルソナとKGI(Key Goal Indicator)・KPI(Key Performance Indicator)を設定しましょう。

商品の購入や資料請求など何らかのコンバージョンを得たい場合は、事前にペルソナを設定しておくことが重要です。年齢や性別といったざっくりとしたターゲット設定ではなく、居住地や職業、年収、家族構成といった細かいターゲティングを行うほうがターゲットの心に刺さりやすくなります。

記事LPは広告の受け皿になるため、Web広告のターゲティングと記事LPのペルソナを合わせると良いでしょう。

そして、記事の企画や構成を考える前に、KGI(施策のゴール)とKPI(測定可能な目標値)を設定しておきます。KGI・KPIはビジネスのあらゆるシーンで目標設定の手法として登場しますが、ランディングページ運用においても重要です。具体的な目標値があれば、実測と比較して具体的な改善策を立てることができます。

KGIには、記事LPを作成することで目指したい具体的な数値目標を設定します。記事LPの場合は通常LPへつなげることが目的となることが多いため、遷移数などが目標となるでしょう。

KPIには、KGIを達成するまでのマイルストーンとなる数値を設定します。具体的には、通常LPへの遷移をコンバージョンとした場合のコンバージョン率や、記事LPのセッション数などがKPIとなるでしょう。

下図では、数値は参考ですが、KGIとKPIを設定する思考の順番と、実際に達成する順番は反対であることを示しています。

 

3. 記事の企画・構成を考える

次に、記事の冒頭から末端までどのようなストーリーで自社製品を訴求するのか、その骨組みを考えていきます。

構成を作成することなくライティングを始めてしまうと、執筆しているうちに訴求ポイントやペルソナにズレが発生し、結局「誰に何を伝えたいのか」という点が分かりづらくなります。事前にある程度の構想を立てておきましょう。

LPの構成方法については、以下の記事で詳しく解説しています。企画や構成はLPの根幹になる部分です。より質の高いLPを作るためにも構成方法をしっかりと理解しておきましょう。

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ランディングページ(LP)に重要な構成・必要な7つの要素

 

4. 全体の流れをチェックする

作成した構成をプロジェクトチームや部門内に通し、全体の流れをいま一度チェックします。

訴求すべきポイント(悩みに対するアプローチや自社の優位性)が明確になっているか、流れに違和感がないかといった点を重点的に確認すると良いでしょう。
 

5. ライティング

企画や構成に問題がなければ、見出し内の文章や導入文、クロージングといったライティングに取り掛かります。

ライティング時には、文字装飾や文章を分かりやすく表した画像・図の挿入も同時に進めていきます。

記事LPは必ずしも内製化する必要はありません。ライティングのノウハウに欠ける場合、Web制作会社やクラウドソーシングを活用するのも方法の一つです。
 

6. 記事内容をチェック

ライティングが終了した後は、記事内容をチェックします。

誤字や脱字をチェックするほか、文章全体に修正を加えて内容を練り上げる推敲(すいこう)も必要です。
 

7. 記事を公開

記事の作成が完了したら、今度はいよいよ記事を公開します。

執筆時と公開時のフォーマットには見た目に差があるため、プレビューでも再度内容を確認し、レイアウト崩れがないかをチェックしましょう。モバイルユーザーをターゲットにする場合、スマホ表示で文章の読みやすさや行間を確認することも大切です。

記事LPを広告用として運用するなら、公開時に「noindex」の設定を行います。noindexを指定するとGoogle などの検索エンジンの検索結果にそのページが表示されません。集客は広告、プロモーションはLPと役割を明確にしている場合には最適な方法です。
 

8. 広告を配信

記事を公開した後は、最後に流入元となる広告を配信します。

記事LPの流入元は自由に設定できますが、潜在層や準顕在層の創出が主な役割になることから、ネイティブ広告との相性が抜群です。ネイティブ広告には、記事一覧や検索結果の中に表示するインフィード広告や、おすすめコンテンツの一部として掲載するレコメンド広告といった種類があります。

実際のネイティブ広告の例としては、膨大なユーザー数を誇るLINEが提供している「LINE広告」、古くから親しまれているニュースアプリのスマートニュースが提供している「スマートニュース広告」、Yahoo!トップページやタイムラインに広告を出稿できる「Yahoo!ディスプレイ広告」などがあります。

購入までにハードルの低い商品・サービスならLINE広告、記事LP内で有益な情報を提供できるならスマートニュース広告が適しているでしょう。

記事の内容と合うような広告のクリエイティブやターゲティングを設定することが大切です。
 

記事LPの構成作成のポイント

構成は、記事LPを形成する要素のなかで最も重要と言っても過言ではありません。以下で解説する内容を参考に、構成作成のポイントをつかんでおきましょう。
 

読者の悩みを解決する情報を見出しに設定

見出しタイトルには、見出し内に記載されている内容を一言で表す一文を入れます。なぜなら、読者は必ずしも記事のすべての文章を読んでくれるとは限らないからです。「○○の概要」や「メリット①」といった単調な見出しばかりでは、読者に興味を持ってもらえません。

特に記事LPの場合、1ページ単体で効率よくユーザーの悩みにアプローチする必要があります。そのため、記事LPでは特に、「自社製品を使えばどのような悩みが解決するのか」という点を見出しタイトルに含めると良いでしょう。
 

読みたくなるようなタイトルを付ける

記事のタイトルは、広告のクリエイティブおよびLPのファーストビューのキャッチコピーとなります。タイトルが悪ければそもそも広告がクリックされない、LPに遷移したとしてもすぐにページを閉じてしまうといった結果になりがちなので、読者が内容を読みたくなるようなタイトル付けが必要です。

魅力的なタイトルを付けるポイントは以下の通りです。

  • 具体例や数値を含める:満足度97%の秘密、3分で読める など
  • 常識とは逆の発想:非効率な仕事がかえって効果的、食べるダイエット など
  • 読者への問いかけ:結局何が良いの?あなたはどう? など
  • ネガティブよりもポジティブ:無理なく始める、成功するための など

 

自社の情報は3割程度に抑える

ユーザーはもともと「記事を読む」という意図を持って記事LPにアクセスします。そのため、遷移先のページに過度な売り込み情報が記載されていれば、ユーザーが違和感を覚えます。

商品やサービスを売り込むためにはある程度の情報発信が必要ですが、記事LPにおいては、あくまで商品アピールは全体の3割ほどにとどめることがポイントです。残りの7割は、ユーザーの根本的な悩みを解決するために使いましょう。
 

アイキャッチ画像や内部画像にこだわる

記事LPのなかには適度に画像や図を含めます。文章ばかりのコンテンツでは読者が疲れてしまい、肝心のアクションに至る前に離脱してしまう可能性があるからです。

最も良い方法は、文章の内容を図解で示すインフォグラフィックの活用です。読者の理解促進に大いに効果があるため、SEO効果の向上という副作用が生まれます。

また、アイキャッチ画像にもこだわりましょう。記事LPを開いてすぐに目に入るアイキャッチ画像は、読者がその先も読み続けるかどうかを決める重要な要素です。
 

重要な箇所に文字装飾を施す

自社商品の優位性やベネフィットといった重要な箇所には、文字装飾を施すことが重要です。文字装飾を施すと読者の視認性が高まります。また、文章を斜め読みする読者に対して重要な訴求部分をピンポイントでアピールできるのもメリットです。

太字や下線を使ったり文字色を変化させたりといった装飾方法があります。あるいは複数の文字装飾を組み合わせて視認性を高めるのも有効です。
 

信憑性を高める情報を入れる

最後に情報の信憑性を高めるような要素を入れます。潜在層や準顕在層は自社と初めて接することが多いため、企業や製品に対する信頼は高くありません。そのような相手に自社商品のメリットや優位性を信じてもらうためには、情報の信憑性や権威性を提示する必要があります。

効果的な方法は以下の通りです。

  • 公的機関のデータを引用して情報を裏付ける
  • 具体的な数値や実績を含める
  • 執筆者や監修者の情報を紹介する
  • 第三者の評価や口コミを載せる

 

記事LPのデザインにおけるポイント

記事の読みやすさを向上させたりユーザーのアクションを促したりするには、LP全体のデザインも少なからず影響します。

ライティングが済んだ後は、ページプレビューを確認しながらデザインを改良しましょう。ポイントは以下の2つです。
 

通常の記事のようなデザインにする

記事LPは広告色の薄さにメリットがあるため、ファーストビューを過度に装飾したり、見出しのデザインを工夫したりといった必要はありません。Webサイトのコンテンツに馴染むよう、あくまで通常の記事と同じデザインを採用します。

デザインに凝り過ぎると記事LPに遷移したときに違和感を与えるほか、かえって文章が読みにくくなるので注意が必要です。
 

CTAボタンは文脈に合わせて設定

商材アピール用のLPへ誘導するCTAボタンは、設置箇所やボタン内の文字・色などに配慮して作成しましょう。

読者はページを読んでいる最中に離脱する可能性があるため、CTAボタンはページの末端だけではなく、複数箇所に設置するほうが効果的です。また、クリック率を高めるためにも、「○○の詳細を見る」「無料で試してみる」など文脈に合わせて文言を考えるとよいでしょう。
 

記事LPのコンバージョンを最大化するためには?

記事LPは、ユーザーの興味・関心を高めたうえで商材アピール用のLPに遷移してもらうのが目的(コンバージョン)です。

最後にコンバージョンを最大化させるための方法を押さえていきましょう。
 

興味関心の段階に合わせてアプローチ

タイトルや構成といった記事LPを形成する要素は、ユーザーの興味・関心具合に合わせて内容を柔軟に変化させます。

例えば、美容品を提供する場合、その分野に興味・関心が薄い潜在層に対しては、「素肌の美しい女性が普段行っている3つの習慣」といった、話題となるトピックを提供して注意を引くことができます。一方、ある程度の興味・関心のある準顕在層には、「すっぴん美人を手に入れる『ミスト』という選択肢」など、より具体性を持たせたタイトルでのアプローチが有効です。

まずは、どのような人に向けて情報を発信したいのかを明確にし、そのターゲットやペルソナに合わせてコンテンツを考えていきましょう
 

LPOを実施して検証・改善を繰り返す

記事LPを公開してすぐに成果を得るのは難しいものです。基本的にLPを運用する際は、効果検証と改善を繰り返して成果を向上させます。

ランディングページの効果を検証し、その内容を最適化する手法をLPOと呼びます。記事LPは広告の受け皿となるため、内容を改善し成果を向上させなければ広告のROI(投資利益率)が高まることはありません。

LPOの具体的な進め方や実施する際のポイントについては、以下の記事をご覧ください。

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LPO(ランディングページ最適化)とは?CV率を改善する基本4ステップ&7つのツール

 

目的や商品内容に応じて配信方法を工夫する

記事LPの主な流入元であるネイティブ広告には、広告の種類や掲載先が数多く存在するため、記事LPの目的や商品内容に合わせて適切なものを選択しなければなりません。

例えば、商品やサービスの認知拡大が目的の場合、ターゲット設定が不要で多数のリーチを創出できるレコメンド広告が向いています。一方、特定のキーワードに対して需要の高い商品を扱っている場合には、キーワードターゲティングを設定できるインフィード広告が最適です。

また、同じインフィード広告でも、配信先によって主要ユーザーの属性や興味・関心が異なります。掲載先のメディア情報もしっかりと確認したうえで、記事LPのペルソナと合う配信方法を選択しましょう。
 

記事LPの作成・改善にツールを活用しよう

記事LPを作成するには、基本的には専門スキルを持った制作会社に依頼しますが、ツールを活用することで内製することも可能です。

ここでは、記事LPの作成や改善に役立つツールについてご紹介します。
 

ペライチ

ペライチは、縦長のWebサイトを作成するのに特化した作成ツールです。通常LPを簡単に作成できるツールとしてよく知られていますが、記事LPを作成することもでき、決済システムを用いてECサイトに仕上げることもできるなど汎用性は高くなっています。

公開できるページ数や機能によって複数の有料プランが用意されていますが、無料で運用することもできます。
 

HubSpot

記事LPの作成から分析、改善、見込み客へのアプローチなどマーケティングに関する一連の作業を効率化したいなら、当社HubSpotが提供するCRMツール「HubSpot」がおすすめです。HubSpotは複数のツール群からなり、「Markething Hub」内にある分析機能を備えたLP作成ツールは無料で利用できます。

また、生成AIを備えた「キャンペーンアシスタント」は、キャンペーン内容やユーザーに取って欲しいアクションなどを入力するだけでLPを始めとしたマーケティングに必要なアセットを生成でき、よりクリエイティブな作業に集中できるようになります。
 

PageSpeed Insights

ページの表示速度は、どのWebサイトにおいても重要です。

記事LPにおいても、PageSpeed Insightsなどの表示速度計測ツールを用いてどこが表示を遅くしているのかを知り、ユーザーの使い勝手向上に役立てるのがおすすめです。
 

ミエルカヒートマップ

記事LPを訪れてくれたユーザーが具体的にどのような行動を取っていたかを知るには、ヒートマップツールを使うのがおすすめです。

ミエルカヒートマップはヒートマップツールの一つで、どの部分がよく読まれているかがわかるアテンションヒートマップ、どこで離脱されたかがわかるスクロールヒートマップにあわせ、競合広告の分析機能やA/Bテスト機能を利用できます。

記事LPの改善につながるさらなるヒントについては、以下コラムをご覧ください。

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ランディングページ(LP)CVR向上につながる課題ごとの改善方法は?

 

記事LPの配信に有効な「ネイティブ広告」について

これまでご紹介してきたように、記事LPは検索連動型広告よりもネイティブ広告を使うのが一般的です。ここでは、ネイティブ広告の特徴についてもう少し詳しく見てみましょう。
 

ネイティブ広告の6タイプ

ネイティブ広告といっても実は種類が多く、大きく分けて6タイプがあります。
 

インフィード型

記事の中やサイト内に挿入されるもの、FacebookやYouTubeなどのフィードの間に挿入されるものはインフィード型のネイティブ広告です。フィードの中に自然に混ざっているのがポイントで、ユーザーの目に触れやすい広告だといえます。
 

検索連動型

通常は別の広告として区別されることの多い検索連動型も、ネイティブ広告の一種となります。例えば、Google の検索結果の上部や下部に表示される広告はその他のオーガニック検索結果と似たような表示になっており、ネイティブ広告と捉えられます。
 

レコメンドウィジェット型

通常、ネイティブ広告といって想像されるのはこのタイプかもしれません。レコメンドウィジェット型は、記事の終わりのおすすめ記事や関連記事などの欄にその他の記事と一緒に表示される広告です。

基本的にはページの終わりにあるため、最後まで読んでくれたユーザーにのみリーチします。
 

プロモートリスティング型

ECサイトで検索を行ったとき、上部などに表示されるのがプロモートリスティング型です。その他の商品と似たような形で表示され、ユーザーの検索意図と合致すればクリック・購入につながる可能性が高くなります。
 

ネイティブ要素を持つインアド型

ニュース記事と一緒に表示されるバナー広告は、インアド型の広告ですが、ニュースと関連性があることでネイティブ要素を持ちます。
 

カスタム型

上記5つに該当しないネイティブ広告をカスタム型と呼びます。例えばSpotifyのデジタルオーディオ広告が該当し、形にとらわれないカスタム型のネイティブ広告は今後増えていくと予想されています。
 

ネイティブ広告配信時の注意点

ネイティブ広告を配信する際には、出稿先のメディアの特徴をふまえ、違和感のないタイトル・クリエイティブで配信することが重要です。そうすることで広告色を薄め、クリック率を上げることができます。

また、いわゆる「タイトル詐欺」「サムネイル詐欺」になってしまわないことも重要です。せっかく興味をもったのにクリック先の記事の関連性が薄いと、すぐに離脱されてしまうでしょう。

ネイティブ広告の特徴については、以下コラムにてさらに詳しく解説しています。

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記事LPを活用して見込み客の興味・関心を引き出そう

記事LPは文章がコンテンツの中心になるため、構成とライティングのポイントをしっかりと押さえておく必要があります。タイトルや見出しにニーズにかかわる情報を含める、ネイティブ広告元のメディア記事の体裁にマッチした画像や文字装飾を含めるといった方法が効果的です。
購買プロセスに沿った適切な構成で記事LPを制作すれば、見込み客はそのページを見るだけで商品やサービスの情報を取得でき、通常LPへのスムーズな遷移が可能になります。よりスムーズに見込み客がアクションできれば、企業側も販売効果を最適化できるという恩恵が生まれるでしょう。