ネットサーフィンであちこちのウェブサイトを見て回っていると、必ずと言っていいほど行き当たるのがランディングページです。
ランディングページとは、広告をクリックしたときに表示されるよう指定されたページ、またはCTA(Call-To-Action)ボタンをクリックすると表示されるページ、ウェブサイトのホームページとして機能するページを指します。
ランディングページの目的は、訪問者がどのようにしてページにたどり着いたかにかかわらず、見込み客や顧客への転換を促すことです。そのため、ランディングページは、企業のデジタルマーケティング戦略において特に重要な役目を果たします。
ランディングページは、訪問者を見込み客に転換するために作成されます。ランディングページの種類は多岐にわたりますが、「見込み客を醸成する」という目的はどれも変わりません。
ランディングページには、訪問者に有益なコンテンツ(ebookやホワイトペーパーなど)を提供する条件として連絡先情報の入力を求めるフォームが含まれています。
基本的な定義を分かりやすく説明した以下の動画もあわせてご覧ください。
しかし、自分の個人情報は、誰にとっても守るべき大切なものです。皆さんがインターネット上で自分の連絡先情報を提供してもかまわないと思うのは、どんなときでしょうか。
ここで確認しておきたいのが、ランディングページのベストプラクティスです。ターゲットを絞り、信頼感のあるフォーマットと好印象を与えるコピー文でランディングページを構成すれば、大勢の訪問者が情報を提供してくれるようになるでしょう。
なぜフォーム入力のための専用ページを作成する必要があるのか、ホームページや概要ページで事足りるのではないかと疑問を抱く方もいらっしゃると思います。そう感じられるのももっともです。
この記事を最後まで読めば、それに対する答えが得られると思いますが、簡単に言うと、ランディングページではナビゲーションや競合するリンクなど、他要素が排除されているため、訪問者の注意を一点に集中させることができるのです。その結果、訪問者を目的地(フォーム)へとスムーズに誘導できます。要するにランディングページとは、コンバージョンに特化して設計されたページなのです。
さて、ランディングページの重要性を確認できたところで、ここからはコンバージョンにつながるランディングページを作成するためのベストプラクティスをご紹介していきます。
盛りだくさんですね。それでは、ランディングページのベストプラクティスについて1つずつ見ていきましょう。
ランディングページを10人が訪れたとして、少なくとも7人は直帰してしまいます。直帰率を抑えるには、ページを開いて数秒以内に、そのページに何があるのかを訪問者が把握(そして理解)できる必要があります。見出しは訪問者が最初に読むものなので、ランディングページやオファーの価値を明確かつ簡潔に伝えましょう。
ランディングページに画像は欠かせません。ターゲットオーディエンスを何らかの形で表すものを選びましょう。画像の役割は感情を媒介することです。訪問者がオファーを受け取ったときにどのような感情を持つのかを表現した画像を使用する必要があります。画像によって効果が変わる可能性があるため、常にA/Bテストを行いましょう(詳しくは後述します)。
完璧な見出しと画像を準備することにかかりきりになり、実際にCTAのクリックを促すコピー文の作成がおろそかになっては、効果は期待できません。コピー文は明瞭かつ簡潔で、訪問者に目的の行動を完了してもらうように導くものでなければなりません。また、「あなた」などの直接語りかけるような言葉を盛り込んで、訪問者が自分に向けられたメッセージであることを感じられるようにしましょう。コピー文作成の具体的なヒントについては後述します。
訪問者が、スムーズにフォームにたどり着き、入力できるようにしておく必要があります。ランディングページ内を探し回らないとフォームが見つからないような構成は絶対に避けてください。「ファーストビュー」とは、訪問者がページにアクセスしたときにスクロールしなくても表示される領域のことです。ここに、フォームや、フォームへのアンカーリンクを表示します。訪問者がスクロールダウンするのに合わせてフォームが移動するように設計するとさらによいでしょう。
ランディングページで最も重要な要素は、間違いなくCTAでしょう。コンバージョンを促す要素は多数存在しますが、その1つがCTAです。CTAボタンを目立たせるために、ページ上の他の要素とは対照的な色を使用します。「送信」「ダウンロード」「今すぐ入手」といった具体的な行動を表す単語で、訪問者に何をしてもらいたいのかを明確に示します。CTAのベストプラクティスについては後述します。
ランディングページでは、個人情報を入力してもらうための交換条件としてオファーを提供します。ランディングページはあくまでも、最終的に製品やサービスにたどり着くまでの通過点です。そのため、訪問者が思わず連絡先情報を提供してしまうような魅力があるだけでなく、自社のビジネスに関連するオファーをランディングページでも提供しなければなりません。
たとえば馬蹄を販売する会社なら、「馬のひづめのサイズを決める10の簡単な方法」といったコンテンツをオファーとして提供すると、最終的に馬蹄の購入へと行き着くよう働きかけられるため、効果的でしょう。ここで有機農法についてのオファーを提供しても、まったく関連性がないため、訪問者を惹きつけることはできません。魅力的なオファーかどうかの判断ポイントについては後述します。
見込み客に関する情報はできるだけ多く集めたいところですが、相手が自社についてどの程度知っているか、バイヤージャーニーのどの段階にいるか、どの程度信頼関係が築けているかなど、さまざまな要因に応じて尋ねられる情報の量は変わってきます。フォームには必要な情報だけを入力してもらうようにして、コンバージョンのハードルを下げましょう。新規見込み客の購買意欲を醸成していくには、名前とEメールアドレスが分かれば十分です。
ランディングページの目的はたった1つ、訪問者を見込み客に転換することです。自社ウェブサイトの他のページへの内部リンクを含め、競合するリンクがあると、その目的を達成する妨げとなります。ページ内に他のリンクを一切含めず、訪問者の注意をCTAのみに振り向けるようにしましょう。
自社ウェブサイトの他のページと同様に、ランディングページもあらゆる閲覧方法に対応したレスポンシブデザインにする必要があります。モバイルデバイスでフォームが表示されないという事態は避けねばなりません。訪問者がどのデバイスでページを閲覧したとしても、コンバージョンにつなげられるようにしましょう。
レスポンシブ対応には便利なツールが提供されています。たとえば、HubSpotのMarketing Hub Starterのランディング ページ エディターなら、モバイルに最適化されたランディングページやフォームをドラッグ&ドロップ操作で簡単に作成できます。
もちろんEメールの一斉送信やSNSへの投稿などのマーケティング手法を駆使してランディングページに訪問者を誘導することも大切ですが、有料広告キャンペーンやオーガニック検索のターゲットキーワードを基にページを最適化することも忘れてはいけません。自社のキーフレーズが検索されたときに、自社のランディングページが検索結果の上位に表示される必要があります。また、有料広告でターゲットキーワードを設定する場合は、ランディングページでもその語句を使用しましょう。
サンキューページとは、見込み客がフォームへの入力を完了した後に表示されるページのことです。フォームの入力ページ内にサンキューメッセージを表示することや、サンキューメッセージを一切表示しないことも可能ですが、さまざまな理由からこれらはお勧めしません。
サンキューページには、3つの重要な目的があります。
デザインとは一般的に、創造性を発揮し、効果的な配色を選び、洗練された画像を使用することを指します。ランディングページの目的を達成するためには、さらに一歩踏み込んで、導線を意識しながら機能性と有効性を高める必要があります。つまり、効果的なランディングページをデザインするとき、右脳と左脳の両方を活用する必要があるのです。とはいえ、魅力的な画像と配色が使われていなければ、訪問者を見込み客に転換することはできません。これらの要素をどのように取り入れるかについて見ていきましょう。
幸い、この段階では創造力はそれほど問われません。効果的なランディングページの構成は既にある程度実証されているため、ほとんどのランディングページはよく似た構成になっています。ブランドの要素や画像で創造性を吹き込んでもかまいませんが、見慣れたランディングページの形式は厳守しましょう。
優れたランディングページには5つの必須要素があります(これらの要素が実際に使用されている実例を下図に示します)。
これ以外の要素を盛り込むことももちろん可能です。たとえば、訪問者がオファーを拡散できるようにSNSのシェアボタンを追加するのもよいでしょう。上に挙げたのは必要最低限の要素です。どのような経路をたどってランディングページにアクセスしているのか、バイヤージャーニーのどの段階にいるのかなど、オーディエンスのことをよく理解していないと、どれだけの情報が必要なのか判断できません。少なくともコンバージョンを促すのに十分なだけの情報は提示しておきましょう。
意外かもしれませんが、趣向を凝らしたコピー文を一字一句読んでいる人はほとんどいません。ざっと流し読みして、一部の重要な情報だけに注目しているのです。訪問者が見逃さないよう、重要な情報は目立たせる必要があります。
具体的には以下のような工夫が考えられます。
ランディングページのデザインは、使用する色も含め、ウェブサイト全体のデザインを反映させる必要があります。ランディングページの訪問者と長期的な関係を築くためには、ブランドカラーや独自のスタイルに慣れ親しんでもらうことが重要です。ブランドへの認知が高まるにつれ、信頼感も高まっていきます(そして信頼感が高まると、こちらの要望に応えてもらいやすくなります)。
CTAボタンなどの目立たせる必要のある要素については、他の箇所と異なる色の使用を検討しましょう。カギを握るのはコントラストです。ブランドカラーがグリーンを基調としているなら、パープルなどの対比の効いた色を選ぶことをお勧めします。
配色のヒントをさらにお探しの場合は、コンバージョンに効果的な色について簡単な調査を行った結果をご覧ください。
ランディングページを開いたとき、まず目に飛び込んでくるのは画像です。人は文章よりも画像の方がはるかに速く処理できるため、画像は訪問者がウェブサイトに対して抱く印象を決定づけます。しかし、何百万枚ものストック写真や、PCの容量を圧迫するほど大量に撮影した自社の写真の中から、どのように選べばよいのでしょうか。
以下の項目を確認しながら、絞り込んでいきましょう。
自社のペルソナについて、年齢や服装、関心のある分野などの詳細を確認します。こうした細かな情報が、ランディングページでどのような画像を前面に配置するかを決める上で重要です。オーディエンスの心をつかむためには、何らかの形でその人々を表現する必要があります。
なぜそんなことを確認するのか不思議に思うかもしれませんが、人は誰かが見ている場所や指し示している場所など、方向を示す手がかりに従いやすい傾向があるようです。訪問者にフォームに入力してもらいたい場合には、そのフォームに注意が向くような画像を検討します。
ランディングページを構成する要素は、それぞれが重要な役目を持っています。画像は最初に目に入る要素であるため、訪問者がページの内容を明確に理解するのに役立つものでなくてはなりません。ページの価値を強められるような画像を選択しましょう。
ランディングページに最適な画像を作成するための重要ポイントをまとめた記事も公開していますので、あわせてご参照ください。
CTAについてはここまでも何度か触れてきましたが、ランディングページの中で最も重要な部分なので、改めて説明します。訪問者がCTAを思わずクリックしたくなるような魅力的なデザインにするためのヒントをいくつか見ていきましょう。以下ではCTAを構成する2つの要素、ボタン本体と、ボタンに注目させるためのコピー文の両方を考慮しています。
ウェブサイトのトラフィックの半分以上はモバイルデバイスからの流入です。訪問者がどのデバイスを使用していても一貫したユーザーエクスペリエンスを提供する必要があります。ランディングページをレスポンシブ対応にすることで、PC、スマートフォン、タブレットなど、どのような環境でも問題なくページを表示して、見込み客へと転換するきっかけを与えることができます。
デザインが完成したら、コピー文を考えます。説得力があり、示唆に富み、感じが良く、簡潔で、効果的で、信頼のおける、役立つ情報を盛り込んだ文章にすることを目指しましょう。その方法についてご説明します。
どこに配置するコピー文であっても、押さえておくべき重要なポイントがあります。それは、ペルソナの課題、その課題に対するソリューション、ソリューションの仕組み(機能)、ソリューションによって見込まれる改善点(メリット)、そして有効性の実証(ソーシャルプルーフ)です。
コピー文の大部分で、自社がいかにすばらしいかではなく(それは暗に伝わります)、どのように顧客を支援できるかを述べるようにしましょう。各ポイントについてもう少し掘り下げていきます。
焦点を当てる課題は、自社のオファーで解決できるものでなければなりません。否定的に聞こえるかもしれませんが、ペルソナが直面している課題を扱うことで、その課題をこちらが理解していると示すことが重要なのです。共感は信頼関係を築くための有効な手段になります。そして、ペルソナの課題を理解していることが伝われば、自社のソリューションに対する信頼を得やすくなります。
訪問者の情報と引き換えに提供するのが、その課題に対するソリューションです。自社のソリューションが課題を解決するまでの明確な道筋を示しましょう。
ソリューション自体を認識してもらうだけでは、見込み客への転換を図るのに十分でない場合があるため、ソリューションの中身を説明する必要があります。eBookであれば扱っているテーマを、ウェビナーの宣伝であれば、何を学んでどう活かせるのかを、サービスであれば期待できる結果を提示しましょう。潜在的な見込み客が意思決定を行うのに必要な情報をすべて提供します。
ユーザーのメリットに重点を置いたコピー文を作成します。ユーザーにとって本当に気がかりなのは「自分は何を得られるのか」ということだからです。「機能」のセクションではオファーによって何が提供されるかを並べますが、「メリット」のセクションでは、そのオファーによって訪問者の状況がどのように改善されるかを示します。自社のソリューションで訪問者の生活がどれだけ豊かになるか、はっきりと思い描けるように伝えましょう。
目的の行動をとるように人を説得するにはソーシャルプルーフが有効であることが、研究結果から明らかになっています。ソーシャルプルーフとは、提携しているブランドのロゴ、既存顧客からのコメント、製品へのレビュー、サービスの販売実績などの情報によって、社会的な影響力が証明される原理を指します。つまり、訪問者は実際にそのソリューションを使って効果を感じた人がいることを確かめたいのです。ランディングページにソーシャルプルーフの要素を取り入れれば、自ら言葉を尽くさなくても、その効果を証明できます。
上記の要点をすべて押さえることで、訪問者の誰もが知りたい情報を網羅したコピー文が完成します。これをクリアすれば、次のポイントにも対処しやすくなります。
コピー文に説得力を持たせる(コンバージョンにつなげる)には、訪問者が思い浮かべそうなフォーム入力に対する反論を打ち消すような内容を盛り込んでおくことが重要です。これにはある種のスキルが求められます。自信がないときには、誰かの協力を仰ぎましょう。
すべての要点をまとめて土台を作ったら、訪問者の気持ちになりきって、読んでいるときにどこに疑問を感じ、異議を唱えるかを考えてみます。たとえば「当社はFortune 500掲載企業の顧客獲得を支援してきました」と書いたところで、そのソーシャルプルーフを示していなければ、受け流されてしまうか、疑念を持たれてしまうかもしれません。
ページのすべてのセクションで、思いつく限りの反論に対処できるようになるまで文章を練り直します(もしくは、客観的な立場の知人に協力を求めましょう)。ランディングページの訪問者から質問を受けたら、その意見を反映して、さらにコピー文を洗練させます。さらにお勧めなのは、最初にコンバージョンに至った数人の見込み客からの建設的なフィードバックを参考に、そのすべてのニーズを満たすようにランディングページを調整することです。
ある企業の販売ページに「当社の製品は100人のお客さまを支援してきました。あなたのお役にも立てるかもしれません」と書かれていたらどうでしょうか。私ならその製品は候補から外して、自分にぴったりと合ったソリューションを提供している企業を探します。目標は訪問者との信頼関係を築くことであり、そのためには、オーソリティー(権威性)を示すことが必要です。
ソーシャルプルーフを利用する以外にも、信頼を築く方法はいくつか挙げられます。
クリックトリガーとは、訪問者がコンバージョンに至る前の最後のちょっとした疑問を解消するためのコピー文です。「最後のひと押し」のような役目を果たします。CTAの隣に配置されることが多く、コンバージョンに対する不安を和らげて、力強く訪問者の背中を押します。
以下に、クリックトリガーの効果的な例をいくつかご紹介します。
上記のどれを選んだとしても、クリックトリガーを活用すれば、きっとコンバージョンを促進できます。
ここまで説明してきた手法は、理論上は優れたものです。しかし、ビジネスは一様ではなく、ターゲットオーディエンスもそれぞれに異なります。作成したコピーが効果的かどうか、さらにはCTAの適切な配置、最も効果的な色や画像はどうすれば分かるのでしょうか。
そのためにはテストが有効です。マーケティング担当者の皆さまなら、スプリットテスト(A/Bテスト)をご存じでしょう。ランディングページのA/Bテストは、作業項目に追加するべきテストです。
それでは、ランディングページの最適なA/Bテストの方法を簡単にご説明します。
A/Bテストでは、1つのページに2つ(またはそれ以上)のバージョンを用意してそれぞれにトラフィックを分け、どちらのパフォーマンスが優れているかを検証します。1つめのバージョンを一定期間にわたって表示した後、別のバリエーションを同じ期間だけ表示するよう手動で切り替える方法もありますが、A/Bテストを実施して結果を追跡できるソフトウェアを使用した方がはるかに効率的です。
A/Bテストの主な構成要素は、バリアント(ページの2つのバージョン)、チャンピオン(元のページ)、チャレンジャー(元のページに対するテスト用として変更を加えたページ)です。
A/Bテストの最も重要なコツは、テストごとにほんのわずかな調整を加えていくことです。たとえば、見出しと画像を同時にテストすると、どちらの要素が結果に結びついたのか判別できません。そのため、1回につき1つの要素に限定してテストを行います。「勝者」が次のチャンピオンとなり、続いて別の要素を検証するために、新たなチャレンジャーを作成します。このサイクルを、満足のゆくコンバージョン率に到達するまで(後述する現実的な期待値に収まるまで)繰り返します。
ランディングページでは、ほぼすべての要素をテスト可能です。とはいえ、テストの対象は、ページの中で影響が大きい以下のような要素に限定した方がよいでしょう。
これらのテストは、コンバージョン率に非常に大きな影響を与えます。まず、見出しやCTAの配色などの簡単な変更から始め、それからページの本文などの大きな変更を行ってみてください。
測定指標は、ランディングページのパフォーマンスを確認するために必要なすべてを教えてくれるだけでなく、ランディングページを改善するためのヒントにもなります。ページを立ち上げる時点で、何が効果的かを正確に把握しておくのは困難です。最初のうちは、比較的良好なコンバージョン率に達するまで、綿密な測定と追跡を行い、その後は測定指標の追跡頻度を減らしていきます。
ランディングページの訪問数はどれくらいでしょうか。訪問数が多いほど、コンバージョンの確率が上がります。多くのトラフィックをページに誘導するために、有料広告戦略を調整したり、キーワードを再定義したりしてみましょう。また、EメールやSNS、ウェブサイトなどを通じて、現在のフォロワーにもオファーについて知らせることができます。
トラフィックの流入元を把握することで、注力すべき点とそうでない点が見極められます。
これは、フォームのすべての項目に入力して送信を完了し、サンキューページにたどり着いた人の数です。この人数を増やすために、ページにさまざまな調整を加えることができますが、必ずA/Bテストを行って何が効果的なのかを確認しましょう。
コンタクトとは、フォームから獲得したリードの数を指します。フォーム送信率と異なるのは、連絡先が重複していた場合は1回のみカウントされる点です。つまり、既存のリードがフォームに入力してオファーを受け取っても、コンタクトの件数には影響しません。
これは測定指標というよりも、ページ上での訪問者の行動を観察したものです。ヒートマップでは、どこでスクロールし、何を読み、どのようにページを利用しているかを確認できます。これらのデータはすべて、ページのレイアウトや構成を考える際に役立ちます。
訪問者がページを表示してすぐに離脱してしまう(直帰率が高い)場合は、コンテンツがオファーに沿っているかどうかを調査する必要があります。訪問者を惹きつけると同時に、たどり着いたこのページで取るべき行動が瞬時に伝わるコピー文になっているか、訪問を促すために使ったコピー文をきちんと反映したページになっているかを見直してみましょう。
この指標は、フォームへの入力を始めたものの、途中で入力をやめてしまった人の数を示します。この数値が特に高い場合は、新たなクリックトリガーを導入する、フォームを短くする、訪問者に何をしてもらいたいかをもっと明確にするなどの調整を検討します。
ランディングページが期待どおりのパフォーマンスを発揮しているかどうかを確認するには、業界の標準値や類似するオーディエンスに照らして判断する必要があります。業界のベンチマークをいくつか参照して自社の基準を設定します。ただし、他社の結果を見て落胆しないように注意しましょう。
どのような状況であっても、指標に注意を払えば、ランディングページの問題を特定し改善することが可能です。
ランディングページのパフォーマンス向上には、常にさまざまな微調整が効果を発揮します。以下に、ランディングページをレベルアップさせるためのヒントをご紹介します(我ながら有効なものばかりだと思います)。
最適化という言葉は、ときに混乱のタネとなっていますが、ここではいったいどの要素を最適化することを意味しているのでしょうか。画像、文章、キーワード、UI、いずれも正解で、そのすべての最適化を指しています。最適化とは、ランディングページを可能な限り最善の状態にすることであり、多数の修正を行うことも含まれます。ランディングページの最適化にどのような取り組みが有効なのか知りたい方は、かなり広範なガイドをご用意しましたので、こちらからぜひご覧ください。
無料であれば何でも「良い」と言えるのかというと、そうではありません。オファーは無料で提供されるだけでなく(販売ページの場合を除きます)、訪問者が個人情報を提供しようと思えるような価値がなければなりません。現実には、多くの企業がオーディエンスの注目を集めるために競合し、オーディエンスに情報の提供を求め、Eメールで勧誘を行っています。その中で他社と差をつけるには、卓越したオファーを提供することが重要です。
オファーが魅力的かどうかは、以下のポイントを確認することで判断できます。
ページの読み込み時間が1秒遅れると、コンバージョンが7%、ページビューが11%減少します。ページ読み込みの遅さは、顧客が不満やイライラを募らせる原因にもなります。
言うまでもなく、ランディングページの読み込み時間は、真剣に捉えるべき指標です。ヒントが必要な場合は、ページ読み込み時間の短縮に関する記事をご覧ください。
ランディングページにトラフィックを誘導するためには、訪問者がバイヤージャーニーのどの段階にいるのかを明確に把握する必要があります。つまり、問題を特定しようとしている「認識ステージ」、問題の解決策を探している「検討ステージ」、ソリューションの購入に踏み切ろうとしている「決定ステージ」のどこに位置しているのかを確認します。コンバージョンを獲得するには、そのステージに合わせたコピー文やオファーを提示しなければなりません。そのため、他のマーケティング資料と同様に、訪問者の立場に立って考えることが不可欠です。
ランディングページを表示したら、期待していた内容ではなくてがっかりした、ということがあってはなりません。宣伝文句どおりであること、つまりコピー文との一貫性を持たせることが重要です。ランディングページには、有料広告、SNSの投稿、ブログのCTA、Eメールなど、訪問者がそこにたどり着くきっかけとなった媒体で使ったのと同じ言葉を使います。コピー文と実際のページの内容がかけ離れていれば、訪問者はページをじっくり見てくれなくなってしまうため、あまりに誇張したコピー文は絶対に避けましょう。
ランディングページにたどり着いた訪問者が次に何をしたらよいのか分からないようではいけません。フォームで情報を送信するという目的の行動をページの訪問者にはっきりと伝える必要があります。進んでほしい方向を表現する要素を駆使して、訪問者をフォームに誘導しましょう。
訪問者をコンバージョンに導くための方法を以下にご紹介します。
感情に訴えるマーケティング戦略の中で「恐怖」ほど有効なものはありません。それは「見逃してしまう恐怖」です(英語では「FOMO」という略語まで生まれています)。消費者は選択の自由を失うことを恐れており、オファーに対する需要が高い、または供給が不足していると分かった途端、手に入れようと躍起になります(希少性の原理について詳しく知りたい方は、チョコレート チップ クッキーを使った実験の結果をご参照ください)。
このテクニックが効果的なもう1つの理由は、人は手に入りにくいもの、つまり価値や独占性を示すものを欲しがるからです。
たとえば「残りわずか」と記載したり、カウントダウンのタイマーを設置したり、「間もなく終了」や「最後のチャンス」といった言葉を使ったりして、希少性を示しましょう。もちろん、虚偽の内容を書いてはいけないので、自社のビジネスに合致する戦術のみを採用してください。なお、こちらの記事で希少性の原理をマーケティングに生かした事例をまとめて紹介しています。
動画マーケティングの人気が高まっているのには納得の理由があります。企業が発信する動画を視聴することを多くの顧客が好むだけでなく、動画マーケティング担当者の88%が、動画によって高いROIを達成できると回答しています。重要なのは、最終目的であるCTAから訪問者の気をそらすことのない効果的な動画を制作することです。
動画を活用することを躊躇しているなら、以下のメリットが迷いを断ち切ってくれるかもしれません。
動画のメリット
この手法を採用するときには、Vidyardの動画付きランディングページのガイドラインが参考になります。
ランディングページを改善するさまざまな方法をご紹介してきましたが、意欲をかきたてるものはあったでしょうか。確かに、非常に多くの方策が存在しますが、つまりパフォーマンスの低いランディングページには大いに改善の余地があるということです。こうした手法を1つずつ、必要なものから徐々に取り入れていきましょう。
ランディングページの最適化が完了し、見事にコンバージョンを獲得できるようになったら、次は何をすればよいのでしょうか。もちろん、見込み客となった方をそのまま放っておくわけにはいきません。リードナーチャリング(見込み客の購買意欲醸成)に取り組んで顧客化し、その後も関係を育んでいく必要があります。具体的な方法は次のとおりです。
ここでも最適化が出てきますが、どうかお付き合いください。サンキューページは、コンバージョン後に最初に表示されるページのため、ここまでのプロセスよりもさらに、新しく見込み客になった訪問者の満足度を向上できる大きなチャンスが秘められています。このページの目的は、約束したオファーを提供すること、そしてウェブサイト内の他のコンテンツにも興味を持ってもらうことの2つです。
サンキューページでは以下のポイントを押さえましょう。
新規訪問者は、自社から購入するかどうかはともかく、意思決定ステージへと進むことになります。そこに到達できるようにサポートしましょう。訪問者に関する有益な情報は既に入手できているため、次に何を必要としているかを予測することができます。次のステージに進むためのコンテンツや資料を提供すれば、決定ステージで自社のソリューションが採用してもらえるかもしれません。結局のところ、よく知っていて、好感を持ち、信頼している企業が購入先として選ばれるのです。
自社の情報を受け取るためにフォームを送信してくれた人は、この先顧客になる見込みが大きいため、こうした相手との信頼関係やつながりを築くことに重点を置きましょう。送信者が何に興味を持ち、どのような問題を抱えているかが既に分かっているので、送信者に役立つコンテンツを追加で提供し、最適なマーケティング活動を行えます。
それでも行き詰まったときには、当社が作成した秀逸なランディングページの事例集を参考にしてください。
ランディングページを訪れるのは新規訪問者が大半であるため、それを踏まえた配慮が求められます。膨大な調整を行い、必要なものを追加し、別パターンを用意して比較することで、コンバージョン率の高いランディングページが必ず出来上がります。
今回ご紹介したベストプラクティスに沿って、パフォーマンスの高いランディングページの作成に乗り出しましょう。さらにガイダンスが必要な場合は、製品デモも常時受け付けておりますのでぜひご検討ください。
編集者注:この記事は2019年8月に公開されたものです。その後、情報の包括性を考慮して更新されています。