この記事では、レスポンシブWebデザインがマーケティングに大きな意味を持つ理由についてお話しします。
モバイル端末向けのページを作成するには、大きく分けて2つの方法があります。1つはレスポンシブデザインです。レスポンシブデザインでは、あらゆる画面サイズできちんと表示されるように設計したコンテンツを、1つだけ作成しておきます。
もう1つは、モバイル専用ページを別途作成する方法です。パソコン用とは別のサイトやドメインに、モバイル用のコンテンツを用意しておきます。この場合、画面サイズではなく端末の種類ごとにコンテンツを最適化することになり、厄介な問題が生じかねません。
レスポンシブデザインとは、2010年にEthan Marcotte氏がA List Apartの記事で初めて打ち出した言葉で、現在ではモバイルサイトのデザインで幅広い支持を集めています。レスポンシブデザインの導入は、次の6つの点で大きな意味を持ちます。
モバイルの利用拡大と聞いて、何を今さら、と思う方も多いでしょうが、モバイル向けサイトを用意していない企業や店舗はいまだに数多くあります。該当する方は、以下のデータを見てやる気を奮い立たせてください。(データは本記事の原文の執筆時である2013年のものです)。
(Smart Insightsのデータより)
Googleの2012年の調査結果によると、モバイルサイトで目的の情報がすぐに見つからなかったときに、直ちに別のサイトに移るという人が61%もいました(競合他社のサイトに移る人も多いはずです)。また、モバイルフレンドリーなサイトの方が、製品やサービスの購入に至ることが多いという人は67%でした(関連記事はこちら:What Users Want Most from Mobile Sites Today)。
インバウンドマーケティングでブログやソーシャルメディアを戦略的に利用している方は、モバイルトラフィックの増加を肌で感じているはずです。2013年のcomScoreの調査結果によると、ソーシャルメディアの利用の55%はモバイル端末によるものでした。
それなのに、ブログやソーシャルメディアから誘導したリンク先がモバイルフレンドリーなサイトでなかったら、利用者は不満に感じ、直帰率が高まってコンバージョン率が低下するだけです。
Googleは、2012年6月のSMX Advancedの中で、レスポンシブデザインを推奨する姿勢を正式に明らかにしました。URLが1つで済むので、Googleにとってはボットのクロールや外部リンクのアルゴリズムの処理が楽になりますし、サイト運営者にとってはページ内のSEOの間違いを減らせます。つまりは、効果が上がるうえに管理もしやすくなります。
また、Googleは2015年4月21日からウェブサイト検索ランキングのアルゴリズムに大きな変更「ウェブサイト、ランディングページ、ブログがモバイルデバイスに最適化(レスポンシブ対応)されているか」を加えました。GoogleのウェブマスタートレンドアナリストZineb Ait Bahajji氏によると、この変更による影響は「パンダ」アップデートや「ペンギン」アップデートよりも大きいそうです(関連記事はこちら:レスポンシブ対応を優遇するGoogleの新検索アルゴリズム〜知っておきたいその対策法〜)。
Googleの開発者サイトにあるPageSpeed Insightsのドキュメントでは、モバイル端末でページを開いてから表示されるまでの時間について、スクロールなしで見える部分は1秒未満、ページ全体は2秒未満を推奨しています。パソコン用のサイトをモバイルで開くと、通常はこれより時間がかかります。長く待たされたユーザーは、サイトを離れる可能性がとても高くなります。
自分のサイトがモバイル端末で快適に開けるのかどうか気になる人は、PageSpeed Insightsのツールで確認できます。ぜひお試しあれ。
レスポンシブデザインの大きな特長は、端末の種類ではなく画面のサイズに合わせて、コンテンツを最適な形で表示できることです。スマートテレビ、スマートウォッチ、スマートグラスなど、今後デバイスが多様化したとしても、柔軟に対応できます。
モバイル端末での使いやすさは、今後のWebサイトでは絶対に外せない条件です。ビジネスの成否はモバイルサイトにかかっています。
今回のテーマについてご質問やご意見がありましたら、ぜひコメントをお寄せください。