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Web訪問者から見込み客獲得のために設置する入力フォームの良し悪しは、オンラインマーケターがコンバージョンにおいて設定した目標を達成できるかどうかの鍵を握ります。

そのため、他のページ要素とは比較にならないほど注意深く作成されます。MarketingSherpaが行った調査によると、 マーケターの56%は、入力フォームで質問する項目の設定の最適化がWebサイトのパフォーマンスに非常に重大な影響を及ぼすと考え46%のマーケターは、入力フォームのレイアウトの最適化が非常に重要な影響を及ぼすと考えているそうです。

では、なぜそれほどまでに入力フォームが重要なのでしょうか。その理由は、入力フォームこそがWeb訪問者を見込み客化するためのページであるランディングページのすべてであり、見込み客獲得に不可欠な要素だからです。

マーケターは見込み客に連絡先情報を入力してもらい、情報を入手しなければ、さまざまなマーケティングキャンペーンの対象者となる見込み客を獲得することができません。

また、見込み客や顧客が格納されているデータベースに含まれる見込み客の情報、すなわち個人情報や、Webサイトでの活動および行動に関する情報が多ければ多いほど、より効果的に見込み客をセグメント化し、ターゲティングおよび育成を行うことが可能になり、見込み客を顧客化できる可能性を大幅に高くすることができます。

見込み客獲得の入力フォームがそれほど重要なら、どの情報の入力を入力フォームでお願いするべきかを詳しく調査する必要があります。そのため、私はランディングページの調査に2年間を費やし、その後もかなりの時間をかけて調査結果の分析に没頭しました。

その経験から私は、すべてのランディングページの入力フォームに必須の項目を判断するための、確実で単純なルールなど存在しないと理解しました。それよりも、セールスおよび見込み客獲得について目標を設定し、見込み客化から必ず入手すべき情報の量と、訪問者にとって初めての入力フォームで実際に入力してもらえる情報の量のバランスを取ることが大切だと考えたのです。

それほど難しく考える必要はありません。要するに、マーケティングの目標を達成するために必要な戦略について考えること、そして、見込み客獲得入力フォームなどのオンラインツールを、その目標に合わせて調整することが大切なのです。

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この記事では、入力フォームでどの情報の入力を依頼すればよいか(また依頼すべきか)を判断する方法について、順を追って詳しく解説していきます。

1:見込み客化の邪魔になる要素を理解

想像してみてください。6秒のあいだに誰かから入手できる情報の量はどれくらいでしょうか。

ご存知かもしれませんが、訪問者がサイトにアクセスしてから「戻る」ボタンをクリックするかどうかを決めるまでの時間は、およそ6秒と言われています。この統計結果は、Webサイトの最適化について説明された文章では、ほぼ必ず紹介されているようですが、入力フォームに入力することを決めた人が、どのくらいの時間入力フォームに注目してくれるかを考える際にもこれが当てはまると思います。

訪問者がランディングページに注目する時間が6秒しかないのであれば、すべての要素を一度に見せなくてはと考えるかもしれません。ですが、大切なことをお話ししましょう。ランディングページでは、余計なものはすべて排除しなくてはなりません。余計なものとは、紛らわしい、気が散る、訪問者にストレスを与える、といったすべての要素のことです。

これらが含まれていると、訪問者はページを去りやすくなり、そして入力フォームの入力を諦めてしまいます。たとえば、配色が目障りである、大量のテキストが表示されている、ナビゲーションメニューが表示されている(気が散るため)、ランディングページにCall-To-Action(CTA)がいくつも並んでいる、項目の数があまりにも多い、などの場合に、訪問者はページを去りやすくなります。

入力フォームの長さを短くし、プライバシーポリシーへのリンクや認証シールといった大事な要素を追加すると、コンバージョンを効果的に増やすことができると思います。しかし、ランディングページのそもそもの目的は見込み客の獲得であり、入力フォームを無くしてしまうわけにはいきません。したがって、入力フォームの長さは、見込み客に必ず入力してもらいたい情報の量とのバランスを考えて、正しく調節することが重要です。

2: 見習うべきお手本を調査

見込み客獲得の入力フォームをどれくらいの長さにすべきかついては、すでにかなりの数の調査が行われています。最適な長さを決めるための見習うべきお手本を説明した記事などは、探せばいくらでも見つかるでしょう。ただし、ビジネスの種類が変われば最適な長さも多少変わってきますので、必ずしもこの見習うべきお手本のとおりにはいかないかもしれません。

業種によってもいくらか異なりますが、ランディングページの入力フォームに含める項目の数は、3つから7つくらいが適切と思われます。 Eloquaによる下のグラフでは、項目の数は5個から10個までが、コンバージョン率の向上のために理想的と説明されています。また、このグラフを見ると、項目数が4個および7個を超えたときに、コンバージョン率が大幅に下落していることがわかります。

最適なフォーム入力項目数を示す表

このグラフが示す結果は非常に興味深いと思います。なぜなら、ランディングページの入力フォームに質問を16も並べるマーケターがいて、しかもその16個のときにコンバージョン率が大きく上昇しているからです。

つまり、一部の人は何らかのオファーやコンテンツを入手することに非常に意欲的であり、そのためには16もの個人的な情報を提供することも厭わない、という結果を示しているのです。

このように、最適な入力フォームの長さを決めるための単純なルールは存在しません。ですから、人々がオンラインで一般にどのような行動をとるかを理解し、それに基づいて考えるしか方法はありません。また、入力フォームに含める項目の数は、入力フォームの目的に応じて変わってくることも覚えておいてください。

たとえば、より質の高い見込み客の獲得を目指しているマーケターには、入力フォームの長さを増やすことで、そのオファーにあまり興味を示さない見込み客がコンバートしないようにすることが適切な場合もあります。

あるいは、見込み客の数を全体的に増やすことを目標にしている場合は、訪問者のストレスを減らすために入力フォームを短くするのが効果的と考えられます。これについては、のちほど詳しく説明します。

3: 質問すべきすべての情報について考察

最近では、オンラインの誰かによる「いいね」、訪問、クリックなどがすべてトラッキングされ、スプレッドシートのどこかに分類して入力されるようになりました。不思議な時代になったものです。しかし、こういったデータを何のために集めるかをきちんと考えなければ、膨大な情報を見込み客から無駄に収集することにもなりかねません。

では、ランディングページの入力フォームで質問できる情報とはどのようなものでしょうか。答えは、「何でも」です。制限があるとすれば、使用しているCRMシステムでトラッキング可能な項目の数まで、ということになりますが、300も質問する人はいないと思うので問題ないはずです。

ランディングページの目的は、セールスやマーケティングの戦略に必要な情報を収集することです。したがって、コンテンツをパーソナライズしたり、見込み客の育成のためのキャンペーンを行ったり、セールスが対話を行ったりするのに必要な情報を、広範に収集するのが妥当と思われます。

HubSpotのフォーム全体の画像

たとえば、HubSpotが新規の訪問者に表示する、標準的な見込み客獲得入力フォーム(画像)には、下の10の情報について質問する項目が含まれています。

  • Eメールアドレス
  • 電話番号
  • 会社名
  • WebサイトURL
  • 従業員数
  • 主な顧客は企業(B2B)か、それとも消費者(B2C)か
  • 役職
  • マーケティングエージェンシーで働いているかどうか

これらの質問のなかには、回答をドロップダウンリストで選択できるものも含まれます。また、コメントを自由に入力できる(必須ではない)項目や、オプトインをチェックボックスで選択する項目などもあります。

見込み客が最も困難に感じている問題を自由に入力してもらうと、セールスがその人と対話を始める際にも非常に役立ちます。

4: 必要な情報だけを質問

ここで私が断言できるのは、見込み客獲得入力フォームで必ず質問しなくてはならない情報はただ一つ、メールアドレスあるいは電話番号のいずれか、すなわち、連絡先情報だけだということです。

それ以外は、見込み客がそのオファーと引き換えにどのくらいの量の情報を提供してくれるかを想像しながら考えることになりますが、それにはまず、オファーのコンテンツにどれくらいの価値があり、見込み客がどの程度積極的にそれを入手しようと考えてくれるかを想像する必要があります。

言い換えれば、オーディエンスが考えるオファーの価値が低ければ低いほど、入力してもらえる項目の数は少なくなり、逆にオファーの価値が高ければ、より多くの情報を提供してくれる可能性も高くなります。このことを念頭に置いて、入力フォームの長さを決めることが大切です。

極端な話ですが、入力フォームに含まれる項目の数とコンバージョンの数は反比例すると考えてよいと思います。質問の数が少なければ手間も少なくなり、その結果、コンバージョンの数は多くなります。

逆に、入力フォームが長ければ、押しつけがましいと感じてランディングページを去る人が増えてしまうため、コンバージョンの数は少なくなります。ですが、先ほどもお話ししたように、項目の数が多くなれば、獲得する見込み客の質は高くなります(そして多くの情報をもとに見込み客の質を見極めることができます)。

したがって、ランディングページに含める項目の数は、見込み客から必ず入手する必要がある情報の量と、獲得することが必要とされる見込み客の数とのバランスから考えるのが適切だと思います。

自社の目標、理想のバイヤーペルソナ、見込み客獲得やセールスにおけるストラテジーなどについて、じっくりと考えてみてください。そうすれば、本当に必要な情報が何なのかがわかってくるはずです。B2B企業では、次の3つの情報が最低でも必要になると思います。

  • 名前
  • Eメールアドレス
  • 役職名

先ほどご紹介した項目数のベストプラクティスで考えると、この3つ以外で入力フォームに追加できる項目は、2つから5つくらいしかありません。

何をどれくらい追加するかは作成する人次第ですが、必ず使うとわかっている情報以外は質問しないようにすることが大切です。参考までに聞いてみたいだけの情報や、いつか必要になるかもしれない情報(たとえば生年月日など)を質問するのは、スペースの無駄であると同時に、回答者の注意を逸らしてしまうことにもなります。

5: マーケティングと営業担当に相談

では、見込み客獲得入力フォームに追加すべき重要な質問項目を、どのようにして決めればよいでしょうか。その最も効率的な方法は、見込み客の育成を行う人や、セールスを行う人にそれを相談することです。

マーケティングやセールスのチームの人たちに以下の内容を相談すれば、見込み客獲得入力フォームを作成または最適化する際に非常に役立つと思います。

  • 入力フォームの長さが、マーケティングが考える見込み客獲得の目標(質か、あるいは量か)にマッチしていると思いますか?

  • マーケティングはどのような見込み客の育成キャンペーンを実施しようと考えていますか?

  • マーケティングキャンペーンをセグメント化をし、パーソナライズするために、マーケティングチームは見込み客は見込み客に関してどのような情報を必要としていますか?

  • セールスが見込み客にコンタクトするために必要な情報は、すべて揃っていますか?

  • セールスは見込み客を評価のために十分な情報を持っていますか?何か他に必要な情報はありますか?

  • セールスが見込み客の顧客化に失敗する主な原因は何ですか?見込み客をセールスに渡す前に、確認しておくべき情報はありますか?

  • セールスチームが驚いてしまうようなことが日常的に起こりますか?どのような情報があれば、驚かずに済むと思いますか?

入力フォームに入力を行っている人が途中で嫌になって去ってしまわないように、私たちはごく限られたスペースで情報を集めなければなりません。そのためには、マーケティングとセールスのチームが協力し、双方が必要とする最も重要な情報を正しく特定するよう努力しなくてはなりません。

また、このように積極的に話し合うことで、多くの企業で問題となっている、セールスとマーケティングのギャップを埋めるためにも、非常に大きな効果が期待できます。

6: スマート入力フォームやプログレッシブプロファイリングを使用し、入手済みの情報を表示

ここまでの説明をご覧になった方の中には、「Webサイトを何度も訪問し、コンテンツをダウンロードしてくれる見込み客に、同じ質問を毎回お願いする必要があるのだろうか」、あるいは「セールスプロセスが恐ろしく複雑なので、コンテンツをダウンロードした人の見込みを評価するために、13項目の質問をどうしてもお願いする必要があるのだが(実際、エネルギー業界や製薬業界の一部の企業では、このようなことが起こり得ます)、どうすればいいのだろう」といったことを疑問に思う人もいるかもしれません。

そのような場合は、まず見込み客獲得のためのプロセスを見直し、効率化を図ってください。その後で、スマート入力フォームやプログレッシブプロファイリングなどのテクノロジーを利用して、入力フォームの最適化を試みることをお勧めします。

スマート入力フォームは、まずランディングページの訪問者が自社のコンタクトデータベースに含まれていないかを調べます。そして、過去にいずれかのランディングページで見込み客にコンバートしていると判断すると、その見込み客に関する登録済みの情報をデータベースから検索し、見つかったデータを項目に自動で入力します。

そのため、訪問者が入力フォームに入力する際の手間を減らすことができます。たとえば、先ほどのHubSpotの入力フォームを、データベースに登録済みの見込み客に対して表示する場合には、次のように情報が自動で入力されます。

HubSpotのスマートフォームの例

これなら面倒だと思われることもないはすです。

また、プログレッシブプロファイリングを使用すると、以前にも入力フォームに入力を行った見込み客に対して、入力フォームを動的にセットアップすることができます。つまり、見込み客に関して過去にどの情報を入手したかを確認し、それ以外の中から入力フォームに表示する質問を自動で選択します。

この機能を利用すると、見込み客が入力を行うたびに、その見込み客に関する有益な情報を少しずつ増やしていくことができます。また、同じ質問が繰り返し表示されないので、入力フォームの長さを短く保つことができ、見込み客に面倒な思いをさせる心配もありません。

(HubSpotのユーザーの方たちは、スマート入力フォームとプログレッシブプロファイリングの両方を、HubSpotのマーケティングソフトウェアでご利用いただけます。)

7: ランディングページの最適化をテスト

マーケティングでは、何を判断するにもまずテストを行うことが重要とされています。それはもちろん、入力フォームに含める項目や、入力フォームの長さを決める場合でも同じです。この記事で説明したように、入力フォームに含める項目や、その数を決める際には、自分の会社が何を目標とするかといった条件を考える必要があります。

そして、そのベストな答えを得るためには、ランディングページのテストを行い、結果を見ながら改善していくしか方法はありません。入力フォームを短くすれば本当にコンバージョンが増えるのか、あるいは長い方が実際には効果的なのか、あなた自身の目でぜひ確かめてみてください。

皆さんの入力フォームでは、どのくらいの長さで最も良い結果が出ましたか?重要な項目はどれですか?コメント欄でお聞かせください。

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編集メモ:この記事は、 2013年1月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Meghan Lockwoodによる元の記事はこちらからご覧いただけます。

元記事発行日: 2016年6月19日、最終更新日: 2019年10月29日

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