スタートアップ企業から有名大手企業まで、コミュニティマネージャーを置く企業は業種を問わず増えており、その重要性はますます高まっています。一般に、コミュニティマネージャーの仕事は、SNSを通じて既存顧客や潜在顧客との関係を構築し、自社の製品やサービスの愛用者が集まる活発なコミュニティを成長させることです。

そのほか、プライベートなオンラインフォーラムで対話を促したり、社内のイントラネットに携わったり、カスタマーサポートの役割を果たしたりすることもあります。

コミュニティマネージャーに欠かせないのがバランス感覚です。社外から見ると、コミュニティマネージャーはSNS上でその会社やブランドの代弁者となります。その意味では、SNSの戦略立案者、カスタマーサービスマネージャー、コンテンツ作成者、プロダクトマネージャー、エバンジェリストの役割が求められます。

一方、社内から見ると、コミュニティマネージャーはコミュニティの声の代弁者となり、コミュニティの参加者たちと交わした会話を、マーケティング、カスタマーサービス、製品に関する議論の最前線に提示することになります。その意味では、コミュニティマネージャーは、ソーシャルビジネスの価値と役割を体現する存在です。

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コミュニティマネージャーの仕事は会社ごとに異なりますので、全員に効く完璧な処方箋はありません。

しかし、コミュニティマネージャーを置く会社が日々増えていることを踏まえて、この記事では、新たにコミュニティマネージャーに就任した人や、マーケティング部門にコミュニティマネージャー職を設けることを検討中の人に向けて、10のヒントをご紹介します(関連記事はこちら:7 Tips for Stellar Social Media Community Management)。

1. 参加者が集まるところに時間と労力を投じる

SNS活動では、戦術を遂行することにばかり目が行きがちです。FacebookTwitter、LinkedIn、Google+、YouTubeで存在感を確立し、SNSでの自社の存在をモニタリングすることは確かに重要です(関連情報はこちら:How To Monitor Social In 10 Minuites A Day)。

しかし、時間と労力には限りがあります。ROIに基づいて優先順位を決めなくてはなりません。ブログ、Twitterのオフ会、ユーザーミーティング、新顔のSNSなども含めて検討したうえで、コミュニティの参加者が集まるところに時間と労力を投じましょう。

2. 有力な参加者を見極め、協力を依頼する

コミュニティの参加者の中でも、特に熱心な人や影響力が大きい人を見極め、その声を生かす策を講じましょう。たとえば、ゲストブログを書いてもらう、こうした人のコンテンツを記事にまとめ紹介する、オンラインフォーラムでコミュニティモデレーターを務めてもらう、などです。

3. ただしえこひいきはしない

コミュニティに熱心に参加してくれる人は貴重な存在です。真っ先にフィードバックをくれたり、あなたが投稿したコンテンツをシェアしたり、他の人に勧めたり、擁護してくれたりします。しかし、あまり発言しない新顔の人も含めて、全員に門戸を開いておきましょう。

コメントをくれる人、フォーラムに加わる人、ツイートする人、グループのメンバーなど、すべての人を大切にしましょう。自分自身の可能性を広げ、一人ひとりとの関わりから、自分なりの見方をつかんでください。

コミュニティマネージャーに必要なのは、コミュニティ全体への目配りです。自分の仕事に役立つ人だけを集めて派閥を作ったら、他の参加者の反感を買うだけです。

4. お詫びのしかたを心得る

コミュニティマネージャーは、TwitterFacebookのアカウントを担当する中で、苦情に返信する役回りになることがよくあります。お詫びのしかたをきちんと心得ておきましょう。「ご迷惑をおかけしたことを心からお詫び申し上げます」といった定型文で済ませてはいけません。

たとえば、あなたの会社のサービスが不調で使い物にならないときに、利用者が激しい怒りの声をTwitterに投稿したとします。この場合、先方に迷惑をかけたことは紛れもない事実です。現実世界で誰かに謝るときと同じように、自分の言葉で思いを真摯に伝えましょう。

5. 落ち着きを失わない

苦情や質問が殺到して返信に追われていると、あなた自身にもイライラとストレスが当然たまってくるはずです。そのようなときは、まず深呼吸してください。たかがインターネットだと思ってみてください。

それに、問題を迅速に解決してあげられれば、最大の批判者が最大のファンになってくれるかもしれません。批判的なフィードバックを返すことをいとわない人は、称賛の言葉を惜しげなく発することもいとわないケースが多々あります。

6. ただし2%ルールを忘れずに

2%ルールとは、要するに、どのような集団にも否定的な人が常にある程度はいる、という話です。こちらがいくら誠意を尽くしても、向こうはどこ吹く風です。具体例を知りたければ、ブログやニュースサイトのコメント欄を見てみてください。

屁理屈を並べるだけで、生産的な議論をする気など毛頭ない人が、必ず何人かはいるはずです。このような否定的な人をうまくあしらう方法を踏まえて、できる限り対処しつつも、あまり自責の念にかられないようにしましょう(関連記事はこちら:How to Deal With Negative Nancy's Comments in Social Media)。

7. よくある質問を予想し、自社製品を熟知しておく

コミュニティマネージャーの業務としては、自社の製品やサービスについての質問にSNSやEメールで回答するという仕事が大きな部分を占めるはずです。そこで、よくある質問は事前に予期して準備しておきましょう。これは特に、規制が定められた業種の企業で、TwitterFacebookの投稿に事前の承認が必要という場合に重要です。

製品チームやサポートチームを交えて、よくある質問を検討し、正確な回答を用意しておきましょう(Twitter用の140文字バージョンも忘れずに)。また、FAQやステップバイステップのガイドを作成し、リンク先として紹介できるようにしておけば、サポート対応に必要な時間を減らし、同じ質問の繰り返しを防げます。 

8. Eメールのことも忘れない

SNSのような今風のツールに比べると、Eメールは旧態依然としたイメージかもしれませんが、SNSの利用者は誰もがEメールアドレスを持っているという点を見過ごしてはいけません。EメールはSNSへの吸引力を生む手段です(関連情報はこちら:An Introduction To Email Marketing)。

Eメールのニュースレターや製品ダイジェストを使って有益なコンテンツを紹介することで、コミュニティ参加者のエンゲージメントを効果的に高められます。

9. オフラインでもつながりを持つ

グローバルなコミュニティをネット上で構築できる現在でも、コミュニティ作りの第一歩は足元からです。近隣地域のユーザーが集まるミーティングを開きましょう。あなたの会社の声を代弁してくれるエバンジェリストが、こうしたイベントを通じて、あなたの会社やあなた自身と直接接することで、互いの距離が縮まります。

こうした人は、SNSを介して、グローバル規模の大きなつながりを持っています。ここを出発点として、影響力が大きいユーザーのネットワークが形成されていきます。

10. 個人アカウントの投稿も会社の見解と見られることを踏まえて、自らコントロールを図る

コミュニティマネージャーは、ネット上ではその会社の顔として認識され、個人アカウントでもそのような見方をされるのは避けられません。その結果、Twitterのフォロワーが増えたり、実生活で面識がない人からFacebookやLinkedInのリクエストが届いたりするかもしれません。個人アカウントのプロフィール欄に「投稿内容は私個人の見解です」という断り書きをしておいたとしても、会社の見解に沿ったものだという見方をされてしまいます(関連記事はこちら:5 Noteworthy Examples of Corporate Social Media Policies)。

ネットには誠実な態度で臨み、大人の振る舞いをしましょう。投稿で怒りをぶちまけないと気が済まない、という思いが心の底からわき上がってきた経験は、誰にでもあるはずです。しかし、SNSに怒りをぶちまけなかったことで後悔するよりも、怒りをぶちまけてしまったことで後悔するのが常です。

個人としての顔と仕事上の顔のバランスを図るのは簡単ではありませんが、SNS上での活動を自らコントロールし、楽しむことをお忘れなく。Twitterのリスト、Facebookのリスト、フィルターなどを活用するとよいでしょう。自分のプライバシー、時間、ニュースフィード、個人的ネットワークは、自分の意思で制御できるのです。

今現在、あなた自身やマーケティングチーム内の誰かが、コミュニティマネージャーを務めていませんか。コミュニティマネージャーの職を設けたことで、どのようなメリットがありましたか。

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編集メモ:この記事は、2011年12月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Corey Wainwrightによる元の記事はこちらからご覧いただけます。

画像クレジット: khalidalbaih

元記事発行日: 2016年11月28日、最終更新日: 2019年10月29日

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