ステップメールとは?配信のメリットデメリットや配信までの手順を解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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ステップメールとは、リードナーチャリングのシナリオのなかで、段階を踏んで見込み客に有益となる情報をメールで送信し、購買意欲を高めるコミュニケーション手法です。具体的には、資料請求や無料会員登録のアクションを行った見込み客にあらかじめ用意しておいたメールを順次配信するケースが挙げられます。

ステップメールとは?配信のメリットデメリットや配信までの手順を解説

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    本記事では、ステップメールの概要や配信のメリット・デメリット、さらに配信までの手順を詳しく解説します。ステップメールの効果を最大限に引き出し、成果を上げるためのヒントとしてご活用してください。

    ステップメールとは

    ステップメールとは、リードナーチャリングのシナリオにおいて、複数の段階を踏んで見込み客に有益な情報をメールで送り、購買意欲を高めるマーケティング手法です。

    具体的には、資料請求や会員登録した見込み客に対してお礼のメールを送り、続いて会員特典の情報を送るなど、複数のメールを指定した順番に送信します。ステップを踏んで適切なタイミングで情報を提供するので、見込み客に興味や関心を深めてもらいやすく、商品やサービスの購入を促すことが可能です。

    一般的に、メール配信システムやCRMツールでスケジュールを設定し、ステップメールを配信するケースが多くなっています。
     

    ステップメールの送信例

    【会員登録したユーザーへのステップメール】

    • アクション直後:お礼メール(登録の確認とともに、会員特典の案内を提供)
    • 3日後:会員限定の特典や割引情報の案内
    • 7日後:会員特典の活用方法や会員限定のイベント情報を案内
    • 14日後:ニーズに合致した関連コンテンツの案内

    【資料をダウンロードしたユーザーへのステップメール】

    • アクション直後:お礼メール(資料内容の要約と、さらなる学習に役立つコンテンツの案内)
    • 3日後:ダウンロード資料で、特に興味を引くトピックに関する詳細情報の提供
    • 7日後:前回のメールで示したトピックに関連した成功事例やユーザーの体験談の提供
    • 30日後:新しいコンテンツやイベントの案内

    ステップメールは送信のタイミングや内容を工夫することで、ユーザーの関心を引きつけられるため、効果的なマーケティングや販売促進の手段となります
     

    メルマガとの違い

    メルマガとの違い

    ステップメールの「顧客や見込み客にメールを配信する」というアクション自体は、メルマガと同じです。しかし、目的や効果、内容が異なります。なかでも顕著なのが、送信するタイミングです。

    メルマガは、新製品などのリリース情報やイベントなどの新着情報、キャンペーンなど企業が紹介したい商品・サービスを企業側のタイミングで一斉送信で配信します。これらの行動の主体はあくまで「企業側」にあるのが特徴です。

    一方、ステップメールは見込み客の行動をきっかけに、それに応える内容、タイミングで送る複数のメールを指します。商品購入や会員登録といった何らかのアクションを起こしたタイミングをスタートとしてメール配信を行い、一定の期間内で設定したシナリオに応じて複数のメールを送ります。つまり、あくまで「ユーザー」が主体であり、ユーザーが求める情報を関心の高いタイミングで送信できるのが特徴です。
     

    ステップメールを配信するメリット

    ステップメールの配信には、次のようなメリットがあります。

    • 購買意欲の向上
    • ユーザーにマッチしたコンテンツを届けられる
    • 自社ブランドの想起率向上
    • 分析・改善がしやすい
       

    購買意欲の向上

    ステップメールは複数の段階に分けて情報を提供するため、受信者の関心を引きやすく、興味を持った受信者がステップを進めることで購買意欲が高まる効果が期待できます。各ステップでニーズにあう情報を届けられれば受信者は商品やサービスについてより深く理解でき、必要性を感じやすくなります。

    例えば、フィットネスクラブが新規会員募集のためにステップメールを送信する場合を考えてみましょう。

    • ステップ1:会員特典や無料体験の魅力を伝えて、興味を引く
    • ステップ2:健康や美容に関する情報を提供し、会員ならではのメリットを強調する
    • ステップ3:実際の会員の成功体験や成果を示して興味を高め、申込を促す
       

    ユーザーにマッチしたコンテンツを届けられる

    受信者の属性や関心に合わせたコンテンツを届けられるのもステップメールのメリットです。メルマガでは、すべての受信者に同じ内容が送信されますが、ステップメールでは受信者の状態に応じて適切なタイミングで必要な情報を提供できます。

    例えば、オンラインファッションストアが新規顧客にステップメールを実施する場合、初めのステップではトレンド情報やセール情報を提供し、顧客の関心を引きます。次のステップでは、受信者がどの商品カテゴリに関心を持っているかに基づいて、そのカテゴリに関連する商品情報を提供します。このように、ユーザーにとって最適なタイミングで必要な情報を届けられるため、関心を高めながら購買を促すことが可能です。
     

    自社ブランドの想起率向上

    ステップメールでは、見込み客との接触回数を増やすことで、自社ブランドの認知度や想起率を向上させる効果があります。メールを受信するたび企業名やロゴを無意識化で認識するため、自社ブランドを覚えてもらいやすく、商品やサービスを必要とする際に、自社を選んでもらえる可能性が高まります。例えば、見込み客が「服がほしい」と思ったときに、あのブランドが新商品を出していた、と思い出してもらいやすくなるでしょう。

    また、ブランドのストーリーやバリュー、使命感や信念を伝えて共感を呼び、パートナーとしての関係を築くこともできるでしょう。
     

    分析・改善がしやすい

    ステップメールは、段階ごとに効果測定が可能なため、分析・改善がしやすいメリットがあります。各ステップでの開封率やクリック率などを分析し、メール受信者の反応を把握できます。特定のステップでの反応が低い場合はコンテンツや配信タイミングを見直し、より効果的な配信に改善できるでしょう。

    例えば、特定の商品紹介ステップでの反応が低い場合は、商品の魅力をよりアピールできる情報の提供や、他のステップへの配置変更による改善が可能です。また、2通目の開封率が他と比べて低い場合には、タイトルを変更するといった改善策も考えられます。
     

    ステップメールを配信するデメリット

    ステップメールを配信するデメリットには次のようなものがあります。

    • メール作成の難度が高い
    • メールアドレス収集に時間・コストがかかる
    • ツールの導入が必要
       

    メール作成の難度が高い

    ステップメールを効果的に配信するには、戦略的に内容を考えなければならず、難度が高いといえます。見込み客のニーズや購買意欲に沿った適切なシナリオ設計や配信するタイミングの計画、効果的なコピーライティングが求められる点に注意が必要です。
     

    メールアドレス収集に時間・コストがかかる

    ステップメールが有効となるのは、多くの見込み客のメールアドレスを保有しているときです。メールアドレスを保有していない場合、Webサイトなどで集客を行い、メールアドレスを収集する施策が必要となります。

    ただし、集客からメールアドレスを引き換えとしたCVへつなげるのは難しく、これもまた時間と労力がかかるでしょう。
     

    ツールの導入が必要

    ステップメールの配信には、専用のメール配信ツールの導入が必要です。ツールの導入には、費用だけでなくツールの選定プロセスに時間を要することがあります。従業員にツールの使い方を教育しなければならない場合もあるでしょう。
     

    ステップメールを活用するポイント

    ここからは、ステップメールの効果を最大限に引き出すための4つのポイントを解説します。

    • MAツールを使う
    • 分析と改善を繰り返す
    • 1つのメールに対し1つの目的を設定する
    • 適切なステップ数や配信間隔で設定する
       

    MAツールを使う

    ステップメールを効果的に活用するには、マーケティングオートメーション(MA)ツールの使用がおすすめです。MAツールは定型的なタスクやプロセスを自動化できるツールです。ステップメールの自動配信やWebサイトのフォーム入力データの収集、ターゲットユーザーへのパーソナライズ化されたメッセージの送信などを自動化できます

    前述したように、ツール導入にはコストがかかりますが、なかには無料で使えるツールもあります。トライアル版がある場合は、まずは無料で試して効果を実感できたら有料ツールや有料プランへ切り替えることをおすすめします。

    マーケティングオートメーション

    弊社HubSpotのマーケティングオートメーションを導入すると、豊富な選択肢からトリガーや条件などの設定により、最適なタイミングで価値のあるメールを届けられます。

    メール作成にはプログラミングの知識は不要です。送信相手にあわせて件名や内容などを自動でパーソナライズ化する機能、A/Bテストや明確な目標を設定できるワークフローなどの多彩な機能性を備えています。

    ステップメールにおける、コンテンツとシナリオの作成から配信、分析と改善までを一貫して効率化させることが可能です

    本製品はマーケティングソフトウェアなので、Eメール以外のさまざまな業務の自動化にも対応しています。

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    1つのメールに対し1つの目的を設定する

    コンテンツの作成にあたって大切なポイントは、1つのメールに対して目的を1つに絞って設定することです。

    見込み客や顧客に対するアプローチの機会は限られているため、メールのタイミングではできるだけ多くの情報を盛り込みたくなるものです。しかし、あまりに多くの情報を伝えようとすると、逆効果となってしまいます。

    複数のトピックが盛り込まれたメールは、読み手にとってみれば何が本当に重要な情報なのか判断がつかず、すべての情報が流されてしまうリスクもあります。ステップごとに必要なアプローチを見極め、目的を1つに絞って配信しましょう
     

    分析と改善を繰り返す

    ステップメールの効果を最大化させるためには、配信結果の分析と改善を繰り返すことが重要です。開封率、クリック率、コンバージョン率などのデータを分析し、改善点を洗い出しましょう。

    タイトルやコンテンツ、配信タイミングの調整など、より効果を高めるための改善を繰り返し行うことが重要です。
     

    適切なステップ数や配信間隔で設定する

    ステップメールのステップ数は、目的やターゲットによって異なります。一般的には、3~7回程度で設定している企業が多いですが、必ずしも固定されているわけではありません。また、配信間隔も調整が必要です。顧客との信頼関係が築かれるまでは3日に1回程度と積極的に送信し、それ以降は間隔を空けていくと良いでしょう。適度な間隔を設けて受信者を疲れさせない工夫も必要です。
     

    ステップメール作成手順5ステップ

    ここからは、ステップメールの作成手順を5つのステップに分けて解説します。
     

    1. 施策の目的を明確にする

    ステップメールの作成に取りかかる前に、何を達成したいのか、配信の目的を明確に設定します。例えば、新商品の販売促進、顧客関与の向上、見込み客の創出など、具体的な目標を定めましょう。

    目的が明確になれば効果的な配信戦略を立案でき、最適なコンテンツが作成できます。配信目的がはっきりしているので、受信者にメッセージが伝わりやすく、魅力的に感じてもらえるでしょう。
     

    2. ターゲットを定め、ユーザーニーズを分析する

    続いて、配信対象を明確にします。ステップメールの成功には、正確なターゲティングとユーザーニーズの理解が欠かせません。どのグループやセグメントに焦点を当てるかを決定します。年齢、性別、地域、購買履歴などの属性やニーズに基づいて区分することで、効果的なターゲティングが可能です。ターゲットを明確にし、よりパーソナライズ化された効果的なメッセージを提供することが大切です。

    ターゲットが決まれば、そのユーザーが抱える具体的な課題や関心事を分析します。ユーザーのニーズに対して適切な情報の提供や提案を行うことで、関与度や購買意欲の向上が期待できます。
     

    3. シナリオを作成する

    ステップメールの効果を最大限に引き出すには、配信順序とタイミングを決めるシナリオ作成が重要です。各ステップでどのような情報やコンテンツを提供するのか、受信者の行動に応じて、次のステップに進むかどうかを検討します。受信者の興味を引き、徐々に関心を高めるシナリオを構築しましょう。

    各ステップの送信日時や頻度、受信者のセグメント設定などを考慮して、配信日を決定します。受信者の行動パターンやターゲットの属性にあわせて、最適な送信タイミングを考えることが大切です。過剰なメール配信や短すぎる間隔を避け、受信者に適切なペースで情報を届けましょう。

    例えば、次のようなシナリオ設計を行います。

    • 商品の購入者にサンクスメールを配信(注文内容や配送情報の確認)
    • 購入者限定クーポンの配信
    • 購入した商品に関連するアイテムを提案(購入商品に合わせたコーディネートのアイデアを提供)

    また、同じ情報でも、受信者の関心やニーズに応じて配信内容をカスタマイズすることで、大きな効果が期待できます。シナリオ設計は、一貫性のあるメッセージの提供と効果的な関与を促すために非常に有効な手段です。

    具体的なシナリオの設計については、次の記事に記載していますので、参考にしてください。

     

    4. メールの文章を作成する

    ターゲットの属性やニーズにあわせて文案を作成します。ターゲットが具体的であるほど、メッセージは届きやすくなります。読者をイメージして、その人に伝える気持ちで書くと良いでしょう。

    メールのコンテンツやコピーは読み手に対するアプローチであり、受信者の期待や関心に合致していることが大切です。
     

    5. 配信の設定を行う

    最後に配信先を登録し、配信するメール、配信のタイミングを設定します。あらかじめ指定した日時や条件に従って自動的にメールが送信されるので、受信者に対して効果的に情報を届けることができます。
     

    ステップメールを適切に運用して成果をあげよう

    ステップメールを運用することで、顧客との関係構築や販売促進効果が期待できます。ステップメール活用を成功させるには、明確な目的やターゲットを設定し、適切なタイミングでユーザーが必要とする情報を提供できるようにシナリオを組むことが大切です。

    運用を進めながら、配信結果のデータを分析し、効果を評価して改善していくことで、ユーザーの満足度も向上するでしょう。ぜひ、この記事を参考にステップメールを活用したマーケティング施策を実践してください。

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