ホームページの作成を検討しているものの、予算が少なく、自社にノウハウがないとお悩みではありませんか。特に、事業を始めたばかりであれば何かと出費がかさむため、ホームページ作成の費用を少しでも抑えたいと思うのではないでしょうか。
最近では、無料でホームページを作成できるサービスが続々と登場しています。それらのサービスを活用すれば、ホームページにかかる費用は独自ドメインやレンタルサーバーの利用料のみで済み、月々数千円ほどの費用に抑えられます。また、ドラッグ&ドロップの簡単な操作で作成できるソフトも多いため、プログラミング知識のない初心者の方でも安心して使えるでしょう。
本記事では、無料でホームページを作成できる理由や、無料でホームページを作るメリットとデメリット、6種類の無料ホームページ作成ツールについて目的別に解説します。
ホームページを作るには、ホームページの作成を専門とする業者に依頼する方法、ホームページ作成ソフトを利用する方法、HTMLやCSSのようなプログラミング言語を使ってコーディングし、ホームページを自作する方法があります。
業者への外注は費用がかかってしまうため、十分な予算の確保が難しい場合には、ホームページ作成ソフトの使用や自分でコーディングして自作することを選択肢に含めましょう。
ホームページ作成ソフトやコーディング専用ソフトには、全て無料で利用できるものと、有料であっても無料プランが用意されているものがあります。
有料プランと無料プランが用意されている場合、無料プランでは一部の機能が制限されて使用できないことがあります。ただし、本来であれば有料のソフトを無料で試用でき、そのソフトの操作性や機能性を確認できることはメリットとなるでしょう。
また、無料プランでは、ソフトの操作中や完成したホームページに広告が表示されるケースもあります。あまりにも広告の表示範囲が広いと、ユーザーの視認性や操作性を阻害したり企業ブランディングにとってネガティブに働いたりする可能性があるので、気になる方は有料プランへの切り替えをおすすめします。
無料でホームページを作成するメリットは次の通りです。
それぞれのメリットを詳しく解説します。
有料のホームページ作成ソフトや専門の業者を活用し、コストをかけてホームページを作成しても、運用してみないことにはどのくらい売上につながるかはわかりません。ホームページを立ち上げたものの、アクセスやコンバージョンに結び付かず、初期費用や運用コストで赤字になってしまう可能性も考えられます。
その点、無料のホームページ作成ソフトを利用すると、費用をかけずにある程度の運用成果を把握できます。無料でホームページを運用した結果、期待値以上のアクセス数やコンバージョン数が見込めそうなら、有料プランに切り替えるのも方法のひとつです。
コーディングソフトを利用する場合は、HTMLやCSSといった高度な知識や技術を要します。一方で、無料ホームページ作成ソフトは、専門知識やノウハウが不要で、ドラッグ&ドロップのような直感的な操作によるホームページ作成が可能です。
ソフトによっては、数百種類以上から選べるデザインテンプレートや、簡単な質問に答えるだけでAIが自動的にホームページを作成してくれる機能も利用できるので、初心者でも簡単にホームページが作れます。
ホームページの更新作業を外部の業者に依頼する場合、作業完了までに1日から1週間程度の時間がかかります。一方で、無料ホームページ作成ソフトを利用すると、社内で内容を更新できるため、スピーディな情報発信が可能です。
更新作業を完全に内製化してしまえば、更新のための外注費も削減できるでしょう。
無料でホームページを作成するデメリットは次の通りです。
それぞれのデメリットを詳しく解説します。
無料で利用できるホームページ作成ソフトは、機能が制限されている場合があります。例えば、作成できるページ数が少ない、問い合わせフォームなどの付加機能を利用できない、別サービスへのデータ移行に対応していないといった制限があるので注意しましょう。
質にはこだわらず、ひとまずホームページを構築したいだけなら問題ありません。しかし、ユーザーニーズに合わせてコンテンツを増やしたい場合や、大規模なホームページを作りたい場合には、不便さを感じることもあるでしょう。
無料ホームページ作成ソフトは、独自ドメインを利用できない場合があります。独自ドメインとは、ユーザーが任意で設定できるドメインのことです。独自ドメインが使えないと、サービス提供会社の名称などが含まれたサブドメインやサブディレクトリの形式でURLを取得することになります。
このときに問題となるのがSEO(検索エンジン最適化)です。独自ドメインに比べて、サブドメインやサブディレクトリのホームページはSEOの効果が弱まる可能性があります。ホームページでの集客を重視したい場合は、独自ドメインを利用できるかどうかをよく確認しておきましょう。
無料ソフトは有料ソフトに比べて、サポート内容が劣る傾向にあります。有料ソフトであれば、365日24時間のサポート体制や電話による問い合わせに対応している場合が多いものの、無料ソフトの場合はサポート自体が用意されていないケースも珍しくありません。
仮に電話サポートがないと、自分自身で操作マニュアルやWeb上で解決策を探し回る必要があり、時間や手間がかかってしまいます。
無料ホームページ作成ソフトのなかでも、特におすすめするのは次の6種類です。
あらかじめホームページ作成の目的を明確にしておくと、自社に合うソフトを選びやすくなります。さらに幅広い種類の無料ホームページ作成ソフトを比較したい場合は、こちらの記事をご覧ください。
ここからは、おすすめの無料ホームページ作成ソフトの特徴やメリットをご紹介します。
有料プラン(税抜) |
ドメイン接続:月額500円 |
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独自ドメイン設定 |
無料プラン:不可 |
Googleアナリティクス設置 |
無料プラン:不可 |
ページ公開数 |
最大100ページ |
Wix(ウィックス)には、Webデザイナーが手がけた800種類以上のテンプレートが用意されています。好みのスタイルを選択し、ドラッグ&ドロップの操作だけで簡単にデザインや機能をアレンジできるのが特徴です。
「Wix ADI」とは、最先端のAIを活用したホームページ自動作成ツールです。事前に複数の簡単な質問に答えるだけで、AIが利用者の好みや傾向を分析し、テキストや画像を備えたホームページを自動生成します。Wix ADIを使えば、最短3分でホームページの作成が可能です。
ホームページ作成をプロに依頼したい場合は、Wix公認の業者やプロのWebデザイナーを検索できる「Wix Marketplace」を活用しましょう。サービス内容や言語、予算など細かい検索条件を指定できるため、効率良くホームページ作成の外注先を探せます。
有料プラン(税抜) |
<クリエイター> PRO:月額965円 <AIビルダー> START:月額990円 |
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独自ドメイン設定 |
無料プラン:不可 |
Googleアナリティクス設置 |
無料プラン:不可 |
ページ公開数 |
<クリエイター> 記載なし <AIビルダー>無料プラン:最大5ページ |
ジンドゥーの特徴は、無料プランでもネットショップ機能が利用できる点です。ショッピングカートや商品の一括管理、クーポン発行などの機能が充実しています。ショップデザインはテンプレートから選ぶことができ、各種設定も簡単な操作で完結するため、プログラミングやコーディングなどの専門知識は不要です。
アクセス解析を行う際は、Google Analyticsをはじめとする専用ツールをホームページと連携させるのが一般的ですが、ジンドゥーの有料プランを使うと、独自のアクセス解析ツールを利用できます。
ジンドゥーのアクセス解析ツールでは、訪問者数やページビュー、モバイルユーザーの割合などのデータがグラフで表示されます。ログインするだけで手軽に情報を確認できるのがメリットです。
日本語のカスタマーサポートに対応しているのもジンドゥーの特徴です。平日10〜18時にメールによる対応を受けられるほか、ハンドブックや動画コンテンツ、サポートサイトなど初心者向けのサポートも充実しています。
ブログから大規模サイトまで作れる CMS | WordPress.org 日本語
有料プラン |
なし |
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独自ドメイン設定 |
可 |
Googleアナリティクス設置 |
可 |
ページ公開数 |
制限なし |
WordPress(ワードプレス)を利用するうえで必要な費用は、サーバー代とドメイン料のみです。サービス利用料はいっさいかからず、全ての機能を無料で利用できます。ホームページ全体のデザインや構成を指定できるテーマには有料のものがありますが、無料のテーマを使う場合、追加費用はかかりません。レンタルサーバーを利用すると、月々1,000~2,000円程度の費用に抑えられるため、低コストで本格的なホームページを作りたい方におすすめです。
WordPressは無料で利用できるにもかかわらず、無制限にページを作成し、公開できます。新しいページを作成する際は、専用の編集ページ(エディタ)にテキストや画像を入力するだけで済むため、プログラミングやコーディングの知識はいりません。企業ブログやオウンドメディアを自社で構築したい方に向いています。
企業ブログやオウンドメディアを運営していると、ユーザーが見やすいようにコンテンツの装飾を増やしたり、多くのユーザーの目に触れさせるためにSEO機能を実装したりと追加機能が必要となるでしょう。WordPressでは、プラグインをインストールすることで、ホームページにさまざまな機能を実装できます。プラグインの多くは無料でインストールできるため、費用もかかりません。
有料プラン(税込) |
プレミアム:年額9,600円、月額960円 |
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独自ドメイン設定 |
無料プラン:可 |
Googleアナリティクス設置 |
無料プラン:可 |
ページ公開数 |
無料プラン:最大10ページ |
Ameba Ownd(アメーバオウンド)は、InstagramやFacebookと連携させると、投稿した記事をSNS上に公開できるのが特徴です。ホームページに公開した情報が自動的にSNSへ投稿されるため、SNS運用の手間を最小限に抑えられます。
多くのソフトでは、無料プランで作成できるページ数は1ページのみに限られますが、Ameba Owndでは最大10ページまで作成可能です。商品のカタログページを作成したり、サービスの導入事例ページを作成したりと、用途に合わせて柔軟にホームページを構築できます。
Ameba Owndでは、無料プランでも独自ドメインを利用できます。ドメインは外部サイトから購入する必要があるものの、簡単な操作でサブドメインから独自ドメインに切り替えられるのがメリットです。独自ドメインの使用は、自社ブランディングにも役立つでしょう。
有料プラン(税込) |
Starter:年額11,760円、月額1,280円 |
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独自ドメイン設定 |
無料プラン:不可 |
Googleアナリティクス設置 |
無料プラン:不可 |
ページ公開数 |
無料プラン:最大1,000アイテム |
STUDIO(スタジオ)は、ゼロから自由にレイアウトを作成できる点が強みです。PhotoshopやIllustratorを操作する感覚で、フォントのサイズや種類、画像の位置などを自由自在にカスタマイズできます。
作成したホームページのURLをチーム全体で共有すれば、場所や時間を問わずそれぞれが確認、編集を行えます。プロジェクトに招待する人数に制限がないのもSTUDIOの特徴です。
STUDIOは統合開発環境を採用しており、Googleドキュメントやスプレッドシートのように、変更した箇所がリアルタイムにプロジェクトメンバー間で同期されます。編集履歴とともにコメントも表示されるため、フィードバックが瞬時に完結するのも嬉しいポイントです。
有料プラン(税込) |
Starter:月額2,700円 |
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独自ドメイン設定 |
無料プラン:可 |
Googleアナリティクス設置 |
無料プラン:可 |
ページ公開数 |
無料プラン:最大25ページ |
CMS HubにはSEO機能が標準装備されています。WordPressの場合、SEO用のプラグインをインストールする必要がありますが、CMS Hubでは、難しい設定をしなくてもSEOが行えます。
高機能なアクセス解析ツールを利用できるのもCMS Hubのメリットです。「コンタクトアトリビューションレポート」を使うと、Webサイト上で発生したコンバージョンの経緯を分析できます。また、A/Bテストや動的ページテストといった機能を標準装備している点も特徴です。
CMS Hubは、プラグインを使用することなく複数のアプリと連携できます。例えば、無料デザインツールの「Canva(キャンバ)」や、膨大なアドレスを一元管理できる「Google Contacts(グーグルコンタクト)」があります。ビジネスの成長に合わせて柔軟に機能を拡張できるのがCMS Hubのメリットです。
無料でホームページを作成する手順は次の5つに分かれます。
ここまでお伝えした通り、無料でホームページを作成するには、専用のソフトを利用するか自分でコーディングをしてページを公開する必要があります。いずれの方法を採用するにせよ、ホームページを作成する目的やコンセプト、ワイヤーフレームなどを明確にしておくと、イメージに近いホームページを作成しやすくなります。
最近は、無料ソフトであっても、ドラッグ&ドロップによる簡単な操作で手軽にホームページを作成できるようになりました。しかし、多くの人が陥りやすい典型的なトラブルは存在します。特に、次の4つのポイントには注意が必要です。
目的やターゲットを明確にする
誰に向けた何のためのホームページか定まっていないと、伝えたいメッセージが曖昧になってしまいます。集客効果やユーザーのアクションを促すためにも目的やターゲットを明確にしましょう。
目標数値を決める
目標数値がなければ運用後に課題を抽出できません。改善のPDCAを効果的に行うためにも目標数値を定めましょう。
十分に比較検討してツールを選ぶ
初期費用が無料だとしても、追加料金や余計な運用・管理費が発生する可能性があります。ソフトは安易に決定せず、十分に比較検討してから導入してください。
無料プランが用意されているホームページ作成ツールを使うと、ほとんど費用をかけずにホームページを構築できます。無料プランは機能が制限されることがありますが、特定のソフトの操作性や機能性を確かめたい場合に有効活用できるでしょう。
無料で作成したホームページであっても、自社サイトが存在するだけでWebマーケティングの幅が広がります。店舗や会社の情報を詳しく掲載すれば、潜在顧客や見込み客との接点が増え、新たな顧客の創出やブランドのイメージアップなどにつながります。
本記事でご紹介した無料ソフトをうまく活用し、費用対効果の高いホームページを作成してください。