コンバージョン率を高めるための、コピーライティング8つのコツ

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戸栗 頌平(とぐり しょうへい)
戸栗 頌平(とぐり しょうへい)

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ダイレクトレスポンスキャンペーン、ランディングページ、広告、セールスメールなどのコンテンツを作成するとき、マーケターなら誰しも、訪問者をコンバートできるような力強いコピーを書きたいと思うはずです。終わりのない雄大な交響曲のように、コピーをキーボードですらすらと奏でられたなら最高でしょう。

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しかし、マーケティングコンテンツにコピーを書くのは簡単ではありません。ただ有益な情報をユーザーに提供すれば良いというものでもないからです。収益に影響を与える、つまりセールスにつながるコンテンツを作成する必要があります。

今回は、コピーラインティングの基本や概要に加え、製品の売り上げを増やすコピーを作成するための秘策を8つご紹介します。コピーライティングのギアを数段上げ、コンバージョン率を大きく向上させるためにお役立てください。

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コピーライティングとは

コピーライティングとは、マーケティングにおいてキャッチコピーを作成することを言います。キャッチコピーとは、企業やサービス、商品の特徴を短い言葉で表したものです。

ちなみに、優れたキャッチコピーの特徴は言葉が短いというだけではありません。対象となるものを端的にかつわかりやすく、しかも魅力的に表現する必要があります。

キャッチコピーの出来によって対象のイメージは大きく変化し、知名度や売上を大きく左右するため、マーケティングにおいてコピーライティングは大変重要です。
 

コピーライティングとコンテンツライティングの違い

同じように言葉を使ったマーケティング施策に、コンテンツライティングがあります。一見混同しがちなこの2つのライティングですが、実は本質的に異なります。

コピーライティングは、企業や商品、サービスなど、売りたいものや知らしめたいものを端的に表現し、魅力を伝えるライティングです。その目的は商品やサービスの売却、あるいはそれらの知名度を上げることです。

一方コンテンツライティングはコラムや紹介記事など、読み物として成立するコンテンツを制作するライティングです。コンテンツライティングの目的はユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成し、そのコンテンツの提供者である企業とユーザーの関係性を構築することにあります。

このように、コピーライティングとコンテンツライティングでは、作り出すものも、ライティングをする目的も全く異なるのです。
 

キャッチコピーが必要な媒体とは?

コピーライティングで作り出すキャッチコピーは、どのような場面で掲載され、活用されているのでしょうか。
特に多くのコピーを目にする媒体として、ここでは3つ紹介します。
 

Web広告

コピーが大変重要な媒体として、広告媒体があります。

インターネットの普及に伴い、多くのサイトで広告を表示させて収入を得る流れが取り入れられるようになってきました。ユーザーはインターネットを利用するだけで、膨大な数の広告を目にできます。

そのような情報過多な状況の中で、他の広告に埋もれることなく自社の広告に目を止め、クリックしてもらうためには、優れたキャッチコピーが欠かせません。
 

SNS広告

SNSの急速な普及に伴い、SNS広告の存在感も増しています。情報収集や暇つぶしの手段としてSNSを利用しているユーザーは多く、SNSの画面を長時間見て過ごしている人も少なくありません。

SNSでは、友人や著名人の投稿など、ユーザーが注目している情報があります。言うなれば、広告はそれらの情報をスムーズに受け取るための邪魔者です。

そんな環境の中で、広告を魅力的に感じさせるためには、ユーザーの目を引き、ポジティブなイメージを喚起させるようなコピーが必要なのです。
 

自社サイトやメディア

優れたキャッチコピーの掲載面として忘れてはいけないのが、自社サイトや自社メディアです。

これらのサイトは、言うなればインターネットにおける会社の顔です。ユーザーは自社サイトや自社メディアを見ることで、その企業に対するイメージを形成し、時には信頼性を高め、時には好意的でない印象を抱きます。

サイト上に掲載されるキャッチコピーは、そのイメージ形成に大きな影響を与えます。信頼性があり、魅力的な会社であると感じさせるためにも、自社サイトに掲載するキャッチコピーには手を抜けません。
 

コピーライティングで差が出そうなKPI

コピーライティングを一つのマーケティング手法であると捉えるならば、その効果測定も避けては通れません。

ここでは、コピーライティングで差が出る可能性があるKPIを3つ紹介します。コピーライティングの効果測定の際にぜひ参考にしてください。
 

記事閲覧数:クリック

最もわかりやすい指標の一つが、クリック数です。

広告の場合、ユーザーの興味を惹き、行動を引き起こさなければ意味がありません。そのため、企業はユーザーに期待する行動の最初の一つとして、クリックを重要視しています。

優れたコピーでユーザーの関心が引ければ、広告のクリック率・クリック数は上昇することでしょう。
 

商品、サービス購入数:CV

優れたコピーは商品やサービスのイメージを良くし、魅力的で購入したい商品であると感じさせることができます。

広告だけでなく、ランディングページに表示されるコピーが魅力的であれば、ユーザーの購買意欲を高められます。
 

認知、イメージ

コピーライティングの目的として、企業やサービス、商品のイメージ作りも重要です。

良いイメージを持つことが、即時的に購買行動につながるとは限りません。しかし、一度良いイメージを持ったユーザーは、いずれニーズが生じた際に、その企業やサービス、商品のことを思い出し、購入に至る可能性が高まります。

良いキャッチコピーを作り出すことで、対象の認知度向上や良いイメージの定着につなげる行為は、将来的な利益につながる大切なマーケティングと言えます。
 

コピーライティング8つのコツ

良いコピーは企業や商品、サービスのイメージを良くし、クリック率や購入率の向上に寄与します。それでは、「良いコピー」を作るためにはどのような点に気を配れば良いのでしょうか。

ここでは、魅力的なコピーを作り出すための8つのコツを紹介します。
 

1)ポジティブなトーンで

前向きに書けば売れます。間違いありません。

Psychology Todayによれば、「ブランドに対する前向きな感情は、そのブランドについて深く理解したうえで表現されていれば、信頼やその他の評価よりもずっと大きく、消費者のロイヤリティに良い影響を与える」そうです。

「前向きに」とは、具体的にはどういう意味でしょうか。つまり、ノリノリで、気分良く、今日もいい日だ、という姿勢で書くことです。

わざとらしく感じるのでは、と心配になるかもしれませんが、やり方さえ正しければ大丈夫です。前向きな感情は、基本的には喜ばしいものであり、私たちの気分を心の奥から良くしてくれます。喜びは動機付けに絶大な効果があるため、私たちが下す判断に非常に大きな影響を及ぼすこともあります。

前向きな感情は急速に広がる可能性が高いことが、ハーバード大学の調査で明らかになっています。その理由は、幸せな気分の人には、その気持ちを周りの人と共有したいと思う傾向があるからです。また、幸せな気分の人は、マーケティングメッセージを受け取ったとき反応する割合も高くなります。

では、前向きな調子で書き続けるにはどうすればよいでしょうか。以下にそのコツをご紹介します。

  • 非常にパーソナルな雰囲気を伝える。読者に直接話しかけるように書いてください。
  • 専門用語を使わない。曖昧さを排除し、読みやすい文章を書いてください。
  • ソリューションにフォーカスする。解決する必要のある問題についてのみ書かれていると、読者を失望させてしまうので、解決策を中心に書いてください。
  • 喜びを暗示する言葉を使う。「大好き」、「上昇」、「良好」、「偉大」、「素晴らしい」、「絶大」、「魅惑」、「歓喜」、「進歩」、「完璧」などの言葉を多用しましょう。
  • 楽に読めるように書く。難解な言葉、長い文、紛らわしいコピーを読みながら楽しい気分になる人はいません。素早く簡単に読める短い文でコンテンツを作成しましょう。

コピーを書いている本人が楽しい気分でいることも大切です。覚えておきましょう。
 

2)パーソナルな雰囲気で

典型的な営業マンと言えば、派手なスーツを着て、まるで友達とでも言わんばかりにあなたの肩に腕を回す、あまりにも社交的な人のイメージが頭に浮かびます(参照記事はこちら:Successful Salespeople Have Moderate Temperaments)。

しかし、実際には社交的であることが有能な営業マンの条件ではありません。それよりも、この人なら信頼できる、この人となら一緒にビジネスしたい、と思わせるような、パーソナルな雰囲気を持つ人であることが大切です。

ライターの皆さんは、相手に与える印象に気を遣う必要はありませんが、パーソナルな雰囲気を持つコピーを書くことは必要です。

それはどのようなコピーでしょうか?すなわち、「あなた(You)」という言葉がいくつも出てくるコピーです。優れたコピーライターは、パーソナルなコンテンツを作成することの重要性をよく理解しており、その方法を常に模索しています。

次のSprintの広告の例をご覧ください。「you」という言葉がここまで多く使われています。

パーソナルな雰囲気で

パーソナルなコピーが書ければ、顧客に直接話しかけることができます。顧客は自分個人に向けられたメッセージの力強さを感じ、コンテンツに注目せずにはいられなくなるでしょう。
 

3)ダイレクトに

ダイレクトに書くと、読者に意図をはっきりと伝えられます。そうすれば、多くの人があなたのコンテンツを信頼し反応する可能性が高くなります。

ダイレクトに書くとは、メッセージを明確に伝えることです。意味のない言葉や長々とした文章は排除しなくてはなりません。このことについては、『シンプルに書くための8つのコツ』という記事に詳しく説明していますのでご覧ください。

ダイレクトに書くための簡単なコツを以下にご紹介します。

  1. 顧客に何をして欲しいかを伝える。
  2. 不要な語があれば削除する。
  3. 不要な文があれば削除する。
  4. よりわかりやすい書き方があれば、それに変える。
  5. より強烈な表現が見つかったら、読み手の感情を逆なでしないか確認してから、その表現に変える。

1つ例をお見せしましょう。次のコピーは、オンラインで投稿される発言をモニタリングする製品の機能を紹介しています。

「この製品を利用すれば、ソーシャルネットワークで共有されるオンラインコンテンツや情報など、数十種類の言語で書かれたすべてのデータをモニタリングできるため、ブランドや企業名が含まれる発言をすべて検出することが可能になります。モニタリングは継続的に実行されるため、リアルタイムなデータを必要に応じていつでも入手できます。」

これではいくら何でも長過ぎます。そして複雑過ぎます。次に、Mention.comによるコピーをご覧ください。

ダイレクトに

機能を1つのセンテンスだけで説明し、「Monitor in real-time(リアルタイムなモニター)」というヘッドラインでダイレクトにまとめています。言うべきことをすべて言ったら、それ以上は言わないようにしましょう。

Jesse HinesはCopybloggerで、無駄をそぎ落としてダイレクトな表現に変える方法について、素晴らしい例を挙げて説明しています。

  • 悪いバージョン:  「税金を減らすべきだというのが私の意見です。」
  • 悪くはないバージョン: 「税金を減らすべきだと思います。」
  • 良いバージョン:  「税金を減らすべきです。」
  • 非常に良いバージョン:  「税金を減らしなさい。」

次の例は、あなたならどうしますか?

  • 悪いバージョン:  「ダイレクトな表現で文章を上手に書くことを心がけましょう。」
  • 悪くはないバージョン: 「よりダイレクトに書こうとしましょう。」
  • 良いバージョン:「ダイレクトに書きましょう。」
  • 非常に良いバージョン:  「ダイレクトにね。」
     

4)強引に

セールスコピーは、多少強引に聞こえなければ効果が期待できません。

「強引」という言葉には、自信に満ちた雰囲気や、強い意志が感じられます。強引な人は力強く握手をし、あなたの目を見て話し、滑舌がよく、ダイレクトに話します。そして、あなたに望むことを、あなたに正確に伝えます。強引な人は自信を持って行動し、勇敢で、ぶれがありません。このようなスタイルで文章を書くことを学びましょう。

強引さを見せるのに最適な場所はCall-To-Action(CTA)です、CTAではユーザーに何をして欲しいかを伝えます。商品を売り込みたいのなら、「商品を買ってください」と本気で伝えましょう。

以下にその素晴らしい例をいくつかお見せします。
 

例1:Power Habits Academy

Power Habits Academy
 

例2:Spotify

Spotify
 

例3:Uber

Uber

強引に行くのなら、言葉は少ないほど効果的です。
 

5)エキサイティングに

刺激的な要素で読み手の気分を盛り上げることができたら、非常にパワフルなコピーになるはずです。何となく読んでいた人も、刺激を感じた瞬間から楽しみ始めるでしょう。

刺激的なコピーを書くためのヒントは次のとおりです。

  • 力強い動詞を使う。 情熱がほとばしり、活力がみなぎる動詞…とは言い過ぎかもしれませんが、そのような気分にさせる動詞を使ってください。消極的に聞こえる文章は、刺激とは逆の方向に感情を動かすので使わないようにしましょう。
     
  • 文章を短くする。 短い文章には活力が感じられます。まるで楽譜に出てくるスタッカートのように、短い文は勢いやエネルギーを与えます。
     
  • 顧客に語りかけ続ける。 「あなた」という言葉を積極的に使い、読み手に親近感を与え続けてください。そうすれば、顧客は自分に投げかけられた刺激を受け取り、感じることができます。
     
  • 感嘆符(!)を必要に応じて使用する。感嘆符を使うと、刺激を意図的に作り出せます。ただし、この方法は上手くいくこともありますが、わざとらしく聞こえることもあります。本当に必要な場合だけ使用し、使い過ぎないよう注意してください。また、1つの文に2つ以上の感嘆符を入れることは絶対に避けてください。

自分が刺激的と感じるコピーなら、読者も同じように感じてくれるはずです。
 

6)顧客を褒める

はっきり言ってしまいましょう。これはずばり、お世辞です。誰だって自分のことを良く言われれば嬉しいものです。顧客が優れているところを伝え、製品やサービスによってそれがさらに向上すると言えば、セールス向上に効果があるはずです。

顧客を喜ばせるコピーを書くためのヒントは次のとおりです。

  • 議論しようとしない。 議論を始めると、読者がすぐに読むのをやめてしまう可能性があります。ターゲットをはっきりと決め、その人たちの意見を想像し、その人たちが興味を持つ内容について、同意しているという気持ちで書きましょう。
     
  • 読者が知っている情報から始める。 読者が既に知識として持っていそうな情報を冒頭に入れます。そうすることでわずかでも仲間意識が芽生えますし、読者の自尊心をくすぐることもできます。
     
  • 読者が達成したいと思っていることに注目する。人は自分が認められたときの感情を楽しみます。その感情がどのようなものかを書くだけで、読者は勇気付けられた気持ちになります。

AroundMeというアプリの例をご覧ください。このアプリを使うと、近くにある指定した目的地(バーや銀行など)の場所が調べられます。このランディングページには、ちょっとしたお世辞が書かれています。

顧客を褒める

「Because You Are Going Places」の「Going Places」には、場所に行くという意味のほかに、出世する、成功するという意味があります。

もう一つ、Dollar Shave Clubの例をご覧ください。お世辞の使い方をよく理解していると思います。

顧客を褒める2
 

7)データはサポートに利用し、先頭に出さない

私たちは、製品やサービスの素晴らしさを納得してもらいたいとき、あまりにも多くのデータや図、グラフ、統計、情報を使い過ぎていると思います。これは顧客を獲得する方法としては効果的ではありません。

確かにデータは重要です。しかし、最も重要な要素ではありません。コピーの中にデータが必要なのは間違いありませんが、最初は前向きな話題から始めて、その後にデータを持ち出すようにするべきです。

これについてVelocity Partnersは、「セールスに効果のあるコンテンツは、データに基づいて書かれてはいるが、データがストーリーを追いやることはない。データはサポートに使うべきもので、コピーの本質にはなり得ない」と述べています。

セールスに大きく影響を与える情熱や刺激といった感情が、データによって冷めてしまうこともあります。データはコピーに必要ではありますが、最初からデータで攻めるのは良くありません。
 

8)行動を促す

人を動かすようなコンテンツを目指してください。コピーを読んだ人が行動を起こそうと思うようなコピーでなくては、セールスを向上させることはできません。

行動を促すと言えばCTAですが、CTAだけを言っているのではありません。コンテンツ全体を構成する際に、読者を行動へと駆り立てることを中心に据えて考えることをおすすめします。

そのためのヒントを以下に紹介します。

  • 「今すぐ」を強調する。今がその時だということを顧客に知らせる必要があります。焦燥感を抱かせるような書き方で状況を伝えましょう。
     
  • 情報とアクションの2つで文を構成する。情報を伝える必要がある場合は、それに続けて利点、すなわちアクションも書くようにしてください。たとえば、「世界最速のプロセッサーにより、大量の処理を実行できます」という文は、情報(世界最速プロセッサー)と、その利点(大量の処理を実行するというアクション)の2つの部分で構成されています。このアクションが文に生命力と躍動感を与えます。
     
  • アクティブな動詞を使う。 入手する、始動する、作動する、導く、打ち砕く、生産する、作成する、押す、駆動する、導く、支持するなどのアクティブな動詞を多用しましょう。コンテンツにパワーが加わり、人々を行動へと駆り立てることがきます。
     

まとめ

いきいきとしたコピーを作成すれば、売り上げが向上し、収益は高くなり、顧客が増えて、コンバージョン率が急上昇するという輝かしい結果を期待できます。これを実現できるかどうかは、コンテンツを作る皆さん次第です。

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