はっきり言ってエクセルを使いこなすのは簡単ではありません。マーケティング担当者の多くが、エクセルのエラーの煩わしさを実感されていることでしょう。誤ってデータを消してしまったり、数値を間違えたりすると、その1つのミスでスプレッドシートの動作がおかしくなってしまいます。

エクセルに精通したユーザーも日々このようなエラーに対処しているのです。この記事では、厄介なエクセルのエラーの解決に役立つヒントをご紹介します。

Excelのエラーを減らすためのベストプラクティス

エラーの説明と解決方法の説明に入る前に、HubSpotのExcelエキスパートがお勧めする効果的なテクニックをいくつかご紹介します。以下の原則を守れば、エラーを未然に防いで、日々の仕事を快適に進めることができるでしょう。

  • 数式の先頭に必ず等号を付ける
  • 乗算にはXではなく*記号を使用する
  • 丸かっこは必ず左右ペアで使う
  • 数式内の文字列は引用符で囲む

エクセルでよく目にする8種類のエラーの意味とその解決法

セルの左上に表示される緑の三角形に悩まされた方は多いでしょう。これは、セル内の値に問題があることを示すフラグです。

そのセルをクリックすると、黄色い警告マークが表示されます。多くの場合、このマークをクリックすると表示される情報を参考にして、問題を解決できます。実際の画面は以下のようなものです。

Options dropdown to the left of a #VALUE! Excel error message

しかし、この情報を見ても何が問題なのかはっきりせず、エラーを解決できない場合があります。そのような状況に遭遇した方のために、よくあるエラーについてご説明し、解決のためのヒントをご紹介します。根本原因を探ってエラーを解決し、本来の作業に戻りましょう。

1. #VALUE!

数値を入力するべき数式に、スペースや文字などのテキスト情報が入力されると、#VALUE!エラーが表示されます。

エクセルの数式には基本的に数値のみを入力する必要があり、それ以外の値が入力されると正しく処理されず、エラーが表示されます。

#VALUE! Excel error message shown vertically down the Sum column of a spreadsheet

このエラーの解決方法:

このエラーを解決する簡単な方法は、数式を見直して、数値だけが入力されているかどうかを確認することです。それでもエラーが発生する場合は、空のセルがないか、セルの参照先の数式が正しいか、特殊文字を使用していないかも確認してください。

上の例では、「Sum」(合計)列が空のセルを参照しています。Excelでは空の列の合計を計算できないため、エラーが発生します。

2. #NAME?

これはもう少し複雑なエラーです。このエラーが表示される理由をまとめると、次のようになります。

ちなみに、「NAME?」と聞かれたからといって自分の名前を入力しても解決しません。#NAME?エラーが表示されるのは、実行する数式の中の特定の要素をエクセルが認識できない場合です。

たとえば、VLOOKUP関数を実行する際、正しく「VLOOKUP」と入力しておかないと、値を指定してEnterキーを押したときに#NAME?エラーが返されます。以下の例では、ご覧のように「=VLOOKUP」の「U」が欠けています。

#NAME? Excel error message created from =VLOOKUP formula

また、関数名が正しく入力されていても、数式内の要素が正しく指定されていない場合があります。この種のエラーの例を見てみましょう。たとえば下のVLOOKUP関数では、範囲の指定が正しくありません。目的の値の参照先を指定する場合、実際のスプレッドシート名を入力する必要があります。

#name-error-message-in-excel

このエラーの解決方法

#NAME?エラーを解決するには、まず、実行する関数のスペル(つづり)を確認します。

関数のスペルが正しいにも関わらずエラーが表示される場合は、数式内の要素が間違っている可能性があります。エクセルの[関数の挿入]機能を使うと、この問題を簡単に解決できます。数式を実行するセルを選択して、上のナビゲーションメニューの[数式]タブをクリックし、[関数の挿入]をクリックします(Microsoft Excel 2017の場合、このオプションは[数式]ナビゲーションバーの左端に表示されます)。

insert-function-in-excel

[関数の挿入]をクリックすると、スプレッドシートの右側に数式パレットが表示されるので、そこで目的の関数を選択します。以下のように、数式パレットでは手順に従って数式の各要素を別々のフィールドに入力できるため、エラーを確実に防止して、適切な数式を作成できます。          エラーを確実に防止できるExcelの数式パレット     vlookup-formula-builder

2. #####

突然セルに「#####」と表示されたら怖くなる方もいるかもしれませんが、心配は要りません。これは単に列の幅が足りず、入力した値を表示しきれないことを意味しています。このエラーは簡単に解決できます。

##### Excel error in cell A2

このエラーの解決方法

列ヘッダーの右枠線をクリックし、列幅を広げます。

Resolving ##### Excel errors in column A by expanding the width of the column

ヒント:列ヘッダーの右枠線をダブルクリックすると、その列で最も広い幅を必要とするセルに合わせて自動的に列幅が調整されます。

Double-clicking a column in Excel to eliminate ##### error message

3. #DIV/0!

#DIV/0!エラーは、数値が0または空のセルで除算されている場合に表示されます。手計算や電卓で計算する場合と同じように、Excelでもゼロ除算はできません。

このエラーの解決方法

このエラーも簡単に解決できます。セルの値を0以外の値に変更するだけです。セルが空白の場合は値を入力します。例を見てみましょう。

DIV_Excel_Error.png

 

 

 

 

Correct_Excel_Outcome.png

入力するデータがまだないため、セルを空白のままにしているという場合もあるでしょう。「0」を入力して空のセルを埋めると#DIV/0!エラーが発生しますが、このエラーの代わりに、別のメッセージを表示させることもできます。その方法については、こちらの記事を参照してください

4. #REF!

通常、数式が無効なセルを参照していると#REF!と表示されますが、このエラーは原因を特定することが難しい場合があります。このエラーの一般的な原因は次のとおりです。

つまり、数式で使用されているセルをあなたが誤って削除したか、上書きした可能性があるということになります。たとえば、次の図に示す「Outcome」(結果)列のセルには、「=SUM(A2,B2,C2)」という数式が入っています。

=SUM formula in Excel

ここで誤ってB列を削除すると、次のようにエラーが表示されます。

#REF! error in Excel due to a deleted column

このエラーの解決方法

複数のセルに上書きペーストする場合、上書きされるセルが数式で参照されていないことを事前に確認してください。もちろん、セルを削除する際にも、そのセルを参照している数式がないかどうか、繰り返し確認することが重要です。

ヒント:誤ってセルを削除してしまった場合は、クイック アクセス ツールバーの[元に戻す]ボタンをクリックすると、元に戻すことができます。この操作は、WindowsではCtrl+Zキー、MacではCommand+Zキーを押して実行することもできます。

5. #NULL!

#NULL!エラーは、実際には共通部分がない2つの領域の共通部分を指定した場合や、範囲演算子が正しくない場合に発生します。

ちなみに、範囲演算子とは、次に挙げるExcelの参照演算子の1つです。

  • 範囲を表す演算子(セミコロン):一定範囲のセルに対する参照を定義します。
  • 複数の範囲を表す演算子(カンマ):2つの参照を1つの参照に結合します。
  • 共通部分を表す演算子(スペース):2つの範囲の共通部分への参照を返します。

NULL_Error.png

Correct_Range_Excel.png

このエラーの解決方法

まず、数式の構文が正しいことを確認します。

  • 連続したセル範囲を参照する場合は、最初のセルと最後のセルを「コロン」で区切って入力する必要があります。
  • また、離れている2つのセルを参照する場合は、「カンマ」で区切って入力する必要があります。

6. #N/A

#N/Aというエラーは、通常、数式で参照している数値が存在しないことを意味します。

数式で使用されている数値や行を誤って削除したか、削除済みのシートや未保存のシートを参照している可能性があります。

上級ユーザーでも、存在しないセルをVLOOKUP関数で参照して#N/Aエラーを発生させてしまうことがよくあります(VLOOKUPの詳細については、こちらの記事をご覧ください)。

このエラーの解決方法

すべての数式を繰り返しチェックして、参照されているシートや行が削除されていないか、間違ったシートや行を指定していないか、念入りに調べてください。複数の数式をリンクしている場合は、すべての数式に値が入力されていることを確認します。

VLOOKUP関数を扱う上級ユーザーは、こちらのガイド(英語)を参照してください

7. #NUM!

数式に無効な数値が含まれていると、#NUM!エラーが表示されます。多くの場合、このエラーは、数式内の他の引数と形式が異なる引数が入力されたときに発生します。

数式を入力するときは、たとえば通貨形式の値($1,000など)が入力されないことを確認してください。通貨を扱う場合は、数式には「1000」と入力し、数式が実行された後で通貨の書式をセルに適用してください。

このエラーの解決方法

通貨や日付などの値や、特殊記号が入力されていないかどうか確認します。そのような値が入力されている場合は、数式から不要な記号を削除して、数値だけを残します。

次のスクリーンショットは、カンマや通貨を削除して、数値の書式を設定する方法を示しています。

Adding and removing commas and currency format from numbers in Excel

(通貨の種類を変更するには、アイコンの右側にある小さな三角形をクリックし、表示されたドロップダウンメニューで目的の通貨を選択します。)

Excelのヒントをさらに知りたい場合は、Excelに関する簡単なヒントやテクニック、ショートカットを紹介したこちらの記事をご覧ください。マーケティング担当者必見エクセルの使い方

 マーケティング担当者必見エクセルの使い方

元記事発行日: 2019年8月13日、最終更新日: 2019年8月14日