ダッシュボードとは?基本的な機能から活用メリットまでわかりやすく解説

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執筆者 水落 絵理香(みずおち えりか)
ダッシュボードの基礎&各種BIツールのご紹介

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ダッシュボードとは?基本的な機能から活用メリットまでわかりやすく解説

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売上やコストなど、ビジネスに関する判断や意思決定に活かすためには、複数のデータを一つにまとめて可視化できる「ダッシュボード」が役立ちます。しかし、「ダッシュボードとは具体的にどのようなものか」「自社のビジネスに本当に必要なのだろうか」と、導入の一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。

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ダッシュボードとは何か、活用のメリット・デメリット、データを可視化することでのマーケティング活動の向上についてなど、ダッシュボードの基本を体系的に学ぶことができます。

自社のダッシュボード作成に必要なツールの選び方がわかるツールの比較表と、各ツールについても詳しく解説しています。

ダッシュボードの基礎&各種BIツールのご紹介

本稿では、ダッシュボードの特徴や、メリット・デメリットについてご紹介します。

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ダッシュボードとは何か、活用のメリット・デメリット、データを可視化することでのマーケティング活動の向上についてなど、ダッシュボードの基本を体系的に学ぶことができます。

  • ダッシュボードの基礎
  • ダッシュボードを活用すべき理由
  • BIツールの選び方
  • 各種BIツールのご紹介
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    ダッシュボードとは?

    ビジネスにおける「ダッシュボード」とは、さまざまなデータや情報を1つの画面にまとめてグラフなどで可視化できるようにしたツールのことです。データを総合的に可視化することによって、個別のツールを使用していては気づかない課題が発見できるため、マーケティングやセールスなどの現場で広く利用されています。

    「ダッシュボード」という言葉は本来、自動車や飛行機の運転席の前にある、速度計やエンジンの回転数、ガソリン残量などを示す「計器盤」を意味するものでした。ここから転じて、データや情報をまとめて一覧表示するツールを指すようになったと言われています。

    ダッシュボードが注目されている理由として、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの普及があげられます。BIツールとは、消費者の価値観や購買行動の多様化に対応するため、従来のように経験や勘ではなく、データを活用して判断や意思決定につなげる「データドリブン」のプロセスを用いたツールです。

    現在、多くのBIツールがダッシュボードを採用しており、ビジネスにおける課題の発見や、顧客への価値提供を向上させるための手段として、ダッシュボードが用いられています。
     

    ダッシュボードの役割・用途

    ダッシュボードの役割・用途は、大きくわけて3つあります。
     

    1. 膨大なデータを可視化し、読み取りやすくする

    ダッシュボードには、自動車や飛行機のダッシュボードと同じように、ひと目で状況を把握できるように読み取りやすくする役割があります。

    顧客情報やアンケートデータなど、企業が保有する膨大なデータを集約し、グラフなどでわかりやすく可視化できます。
     

    2. データの意味を提示し、施策の判断をしやすくする

    単一では判断しきれなかったデータを、ダッシュボード上で一覧にすることで、相関性や規則性が明らかになることがあります。

    これにより、今どのような状況に置かれているのか(進捗は良いのか悪いのか、何か問題が起きていないかなど)が読み取れるため、次に何をするべきなのかといった判断がしやすくなります。
     

    3. 関係者が共通認識を持てるようにする

    ダッシュボードは、関係者が共通認識を持つためのツールとしての役割も担っています。

    ダッシュボードというツールを通じてチーム全体が現状を正しく把握することで、同じ目標に向かって施策を改善することができます。また、毎日の業務において重要な指標を全員で監視できるというメリットもあります。

    ここでいうチームとは、社内のチームだけでなく、サプライチェーンなどを含んだ製品・ビジネスのチーム、キャンペーンを実施するためのチームも指します。

    チームに合ったダッシュボードを作成すれば、進行中の企画の監視や緊急事態における対応の柔軟な変更なども、より効率よく行えます。
     

    ダッシュボードの5つの基本機能

    多くのダッシュボードには、以下の5つの基本機能が実装されています。
     

    1. レポーティング

    「レポーティング」は、ダッシュボードに表示されているデータをPDFやスプレッドシートなどに出力し、レポートを作成する機能です。データを整理・解析したレポートを作成することで、ダッシュボードを直接見ていない人への説明やプレゼンテーションが容易にできるようになります。

    ダッシュボードツールによっては、決まった時間に定期的にレポートを生成してくれる機能も搭載されており、作業の自動化にもつながります。
     

    2. ドリルダウン分析

    データ集計時に、期間や項目の階層レベルを下げて細分化することを「ドリルダウン分析」といいます。ダッシュボードでドリルダウン分析を行うことで、より高い粒度でKPI(重要業績評価指標)などの指標を把握できます。

    例えば、月別のデータを週別や日別で見なおすことや、全体のKPIだけでなく施策別で分析することが可能です。
     

    3. チャートやグラフの自動作成機能

    ダッシュボードを使用すれば、折れ線グラフやチャートなど、必要に応じてデータをさまざまなバリエーションにビジュアル化できます。

    チャートやグラフで表示することで、より直感的に必要なデータやKPIの状態などを把握できるようになります。
     

    4. コネクタ機能

    ダッシュボードの「コネクタ機能」とは、ダッシュボードを他のプラットフォーム(Google Analytics、CRM、MA、Facebookなど)や、エクセル、Google スプレッドシートなどのアプリケーションに接続し、データを取り込む機能を指します。

    従来、手作業で行っていたデータ入力を、コネクタ機能によって簡略化できます。
     

    5. シミュレーション

    「シミュレーション」はデータから得た情報をもとに、今後の予測を自動算出する機能です。例えば、売上データを基にした予算編成や業績予想、注文データを基にした発注や在庫予想などに役立ちます。

    さらに、カテゴリー・年齢・性別・認知率・購買率など、使用するデータの組み合わせをカスタマイズすることで、シミュレーション精度を高められるでしょう。
     

    ダッシュボードを活用する3つのメリット

    ダッシュボードは、経営やマーケティングなど、データを扱う部門の業務効率化に役立ちます。ここでは、ダッシュボードを活用する具体的なメリットを3つご紹介します。
     

    メリット1. データの一元化により、スピーディな判断が可能になる

    ダッシュボードは、MAやGoogle Analyticsなど各ツールからデータを収集して一元化し、企業内の情報を直感的にわかるように可視化します。

    膨大なデータを集約し、判断しやすい材料として提示することで、経営層だけでなく、マーケティングやセールスなどあらゆる部署でスピーディな判断が可能になります。
     

    メリット2. データ集計・レポーティング工数を削減できる

    ダッシュボードツールをエクセルなどの外部データとを連携させることで、手作業で行っていたデータ入力や月次レポートの作成などにかかる工数を削減できます。

    削減できた分の時間やコストを、新商品の開発やマーケティングといった付加価値が高い業務へまわすことで、顧客への価値提供にもつながります。
     

    メリット3. 経営指標の悪化や異常を素早く検知できる

    ビジネスを行う場合、投下するコストと、実行した施策がどれだけ成果につながっているのかについて、常に計測しなければいけません。例えば、企業としてどれだけ収益が出せているのかを確認するには、関連する複数部署が追っているKPIと、それぞれの進捗状況を把握する必要があるでしょう。

    万が一、行っている施策に問題があった場合、月ごとに集計していたのでは経営指標の悪化や異常に気付くのが遅くなるかもしれません。

    しかし、ダッシュボードを活用すると、日々の数値をリアルタイムで観測できるため、経営指標の悪化や異常を素早く検知できます。
     

    ダッシュボードの2つのデメリット

    ダッシュボードの導入にはメリットが多い一方で、次のようなデメリットも考えられます。
     

    デメリット1. 導入には専門の知識・スキルが必要

    外部ツールからのデータの取り込み作業やダッシュボードのデザイン作成のために、プログラミングやコーディングといった専門知識が求められる場合があります。

    また、専門の知識・スキルがないと高度な機能を活用できず、最低限の機能しか使えない恐れもあります。分析を行うための操作方法や、ダッシュボードの改善方法を学習するか、専門の業者へ委託することも視野に入れた方がよいでしょう。
     

    デメリット2. 導入の手間と時間、教育コストがかかる

    ダッシュボードを導入して運用を軌道に乗せるまでには、各部署から取得したデータを統合するための作業など、手間と時間がかかります。

    また、複数の社員に使い方を教えるための教育コストなどが発生することも念頭に置いておきましょう。
     

    ダッシュボードの活用例

    具体的な活用例として、営業・財務・人事に役立つダッシュボードをご紹介します。
     

    営業ダッシュボード

    営業成果や営業プロセスなどを、データをグラフや表にして表示したものが「営業ダッシュボード」です。

    営業担当者が個々に管理していた従来の営業成果データは、管理者側としても「全体像を把握しにくい」「各々でまとめるため視認性が低い」といった課題がありました。しかし、営業ダッシュボードを活用することで、顧客別・営業担当別・地域別の売上推移や前年比、成約までの平均時間といった営業プロセスを可視化できるようになります。

    また、リアルタイムで営業アプローチ状況や成約の見込みを共有できるため、進捗が進んでいない案件などの確認も可能になります。
     

    財務ダッシュボード

    財務リスクを減らすためには、資産・利益・投資などをトータルで管理し、精度の高い予測を立てる必要があります。このような予算管理などを行う業務においても、ダッシュボードは有効です。

    財務活動に関するキャッシュの変動や、必要な投資を行うための資金の調達や減価償却といった財務キャッシュフローを1画面にまとめた「財務ダッシュボード」は、ビジネスの収益性・安全性・成長性を判断するために役立つでしょう。
     

    人事ダッシュボード

    人事管理では、人事評価・労務管理・採用戦略など、数値化しにくい項目を多く扱います。「人事ダッシュボード」は、このような個人や組織のパフォーマンス別人事評価データや、入退職者の推移データ、残業時間データなどをグラフやチャートで可視化します。

    リアルタイムで人事データを把握することで、成果が出ている要因や組織の改善点の発見につながります。
     

    顧客への価値提供を向上させるための手段としてダッシュボードを活用しよう

    ここまで、ダッシュボードの概要・メリット・デメリット・活用法について解説してきました。

    ダッシュボードは、ビジネスの現状をわかりやすく可視化することで、次なる戦略を判断しやすい状態にするためのツールです。また、アクセス数やコンバージョン率、売上などのデータは、ユーザーの心理や行動から生まれたものであるため、ユーザーインサイトを分析することで、データドリブンな顧客への価値提供にもつながります。

    作業工数の削減や、経営指標の変化への素早い対応、顧客満足度を向上させるための手段として、ダッシュボードを活用していただければと思います。

    データの可視化に役立つ、おすすめのダッシュボードツールについては、以下の記事を参考にしてください。

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