1967年、伝説のスポーツジャーナリストであるHoward Cosell氏は、モハメド・アリへの試合後のインタビューで次のように尋ねました。「あなたは異常なほどtruculent(攻撃的)ですね」。

すると、アリは間髪を入れずこう答えます。

「truculentが何だか知らないが、それが褒め言葉ならそのとおりだ」。

私はアリのこの言葉は、スポーツ史上最高にシャレの効いた冗談だと思いましたが、数年前に誰かから「コンテンツマーケティング」と「インバウンドマーケティング」の違いを説明して欲しいと頼まれるまで、私はこのことをすっかり忘れていました。

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私は、どう呼ぶかはどうでもいいことだから、パッと見ただけではマーケティングと無関係に思えるほど素晴らしい何かを制作することに集中するべきだ、と言いました。要するに、名称ではなく、どう評価されるかが重要だと思うのです。

この2つの違いを説明して欲しいと言われた理由は、おそらく私の会社での肩書に「インバウンドマーケティング」の造語である「コンテンツマーケティング」という用語が使われていたからだと思います。

ですが、最近になって私は、その違いについて自分がかなり長い時間考えていることに気付きました。そこで、年に一度行われる「State of Inbound」のアンケートの中で、3,500人のマーケターおよび営業担当者に対して、次のように質問しました。

「コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングの関係について最も適切に説明しているのは、次のどれだと思いますか?」そして、以下の5つの選択肢を提示しました。

  1. この2つは同意語である
  2. コンテンツマーケティングがインバウンドマーケティングに含まれる
  3. インバウンドマーケティングがコンテンツマーケティングに含まれる
  4. この2つはまったくの別物である
  5. わからない

このアンケート結果を紹介する前に、まず私の見解をお伝えしたいと思います。私は、コンテンツマーケティングはインバウンドマーケティングに含まれると思っています。ですが、コンテンツなしではインバウンドマーケティングは成立しません。

コンテンツはインバウンドの生命線なのです。ただし私がどう考えるかは、もちろん、どうでもいいことです。知りたいのは、マーケターの皆さんがどう考えているかですが、今回のアンケート結果から、ほとんどの方が同じように考えていることがわかりました。

マーケター、営業担当者、カスタマーサービス担当者による回答では、コンテンツマーケティングがインバウンドマーケティングに含まれると考えている人が多いことがわかりました。特にマーケターの中に、そう答えた人が多く見られました。

Content-vs-Inbound-By-Department

アンケート結果から作成した上のグラフを見たとき、私たちは「やっぱり」と思いましたが、その後、アンケート対象者が偏っているのでは、と疑わしく思い始めました。私たちHubSpotはインバウンド マーケティング ソフトウェアを販売しており、今回のアンケート対象者のほぼ半数が、HubSpotのパートナー企業またはお客様だったからです。そのため、インバウンド嗜好の強い人ばかりを対象にアンケートを行ってしまったように思えました。

そこで私たちは、HubSpotのお客様とそうでない人とで、アンケートの回答を比較することにしました。下のグラフからわかるように、両者に違いはほとんど見られず、HubSpotを使用していないマーケターの半数近くが、コンテンツマーケティングはインバウンドマーケティングに含まれると考えていることがわかりました。

またその割合は、インバウンドマーケティングがコンテンツマーケティングに含まれると考えている人の5倍に上ることもわかりました。

Content-vs-Inbound-By-HubSpot-Customers

HubSpotが、インバウンドマーケティングの概念を基にポジショニングを行っているのと同じように、他のマーケティング オートメーション ベンダーもそれぞれに何かを取り入れてビジネスを行っています。

マーケティングプラットフォームに何を選ぶかによって、インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングの捉え方に違いが生じてくるのでしょうか。私たちは先のアンケート結果を、使用するプラットフォーム別に分けてみることにしました。

その結果、マーケターはどのマーケティングソフトウェアを使用するかに関係なく、インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングの違いについて、だいたい同じように理解していることがわかりました。

Content-vs-Inbound-By-Marketing-Automation

最後に、この同じ質問をまったく別の対象者にお願したいと考え、Facebookを利用し、デジタルマーケティング、インバウンドマーケティング、コンテンツマーケティングのいずれかに関心のある北米エリアの成人を対象として、この質問を1つだけ含むアンケートを投稿しました。

その結果は、HubSpotのState of Inboundのアンケートとは多少異なってはいたものの、コンテンツマーケティングはインバウンドマーケティングに含まれると回答した人は、その逆を回答した人の3倍も多いことが明らかになりました。以下のグラフをご覧ください。

Content-vs-Inbound-by-Facebook-Survey

この両者の関係は結局何なのでしょうか。そしてそれは本当に重要なのでしょうか? 私は次のように考え、重要だと思います。

コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングについては、「OR」ではなく「AND」で考える必要があります。マーケティングを成功させるために、この2つはどちらも重要です。

コンテンツはインバウンドエンジンの燃料の役割を果たしますが、インバウンドマーケティングにはほかにも、テクニカルSEO、無料トライアル、インタラクティブツールなど、コンテンツマーケティングの範囲外で価値の高いものがいくつも存在します。これらに目を向けることを怠れば、マーケター、あるいはマーケティングリーダーとしての影響力を十分に発揮することはできないでしょう。

インバウンドのイニシアチブにはすべてが含まれていなくてはなりません。コンテンツのアセットはもちろんですが、決してそれだけではありません。組織の構成、役割、責任、あるいはスキルの確保などもまた、重要な要素と言えます。

あるいは、マーケターとして人々が驚くような何かを創り上げ、それに対して周囲に呼び名を付けてもらうのもよいと思います。モハメド・アリが「異常なほど攻撃的」と言われたのも、要するに、彼が人々にいつまでも記憶され続けるほど偉大な人物だったからにほかなりません。

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編集メモ:この記事は、2014年9月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Joe Chernovによる元の記事はこちらからご覧いただけます。 

元記事発行日: 2017年8月13日、最終更新日: 2019年10月29日

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