Instagramでは、オーガニック投稿で少しずつファンを増やしていくことも重要ですが、広告でまだ自社やブランドのことを知らない層へアプローチすることも重要です。
初心者でも簡単に出稿可能!Instagram広告基本ガイド
Instagram広告の掲載方法から、目標の設定、エンゲージメントの管理、成果の測定まで
- 最適なInstagram広告を作成するための詳しい手順
- パフォーマンス測定指標の確認とエンゲージメントの管理
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全てのフィールドが必須です。
Instagram広告ではさまざまな場所に広告を配信することができ、24時間で投稿が消失するストーリーズにも配信できます。
今回はストーリーズ広告に焦点を当て、企業の成功事例を見ながらどのように出稿すれば効果的にリーチを増やせるか見ていきましょう。
Instagramストーリーズ広告はCTAも設置できる縦長フルスクリーン
Instagramストーリーズ広告の特徴はフォーマットにあります。縦長のフルスクリーンで画像や動画が表示され、ユーザーの目を引きやすい仕様になっています。
またInstagramストーリーズ広告では、画面下部に目的に合わせたCTA(Call To Action)を設置できます。CTAにより、画像や動画で興味を引きつけたまま購入や問い合わせにつなげられます。
Instagramストーリーズ広告の成功事例3選
ここでは、Instagramストーリーズ広告をはじめ、Instagram広告で結果を出した企業事例をご紹介します。
1. ツヴァイ
結婚相手紹介サービス「ツヴァイ」は、リーズナブルな価格と充実したサポート体制を強みとする業界大手の結婚相談所です。
厳格な入会審査や専門コンサルタントとの直接相談を通じて、店舗を介したマッチングならではの安心感と、多彩な出会いの場を提供しています。
- 課題
新規顧客のさらなる獲得が課題となる中、ツヴァイは結婚に対して本気の方々にリーチし、興味を引きつける新たなアプローチが必要でした。既存の知名度に頼るだけでなく、多様な出会いの場を提案する方法を模索していました。 - 取り組み
この課題に対応するため、ツヴァイはストーリーズ広告を活用。一貫性のあるブランドストーリーを発信しつつ、年齢や結婚歴に基づいた緻密なターゲティングを実施しました。さらに、ステッカーやストーリーズ特有のインタラクティブな仕様を取り入れ、ユーザーが広告を自然に楽しめる工夫を施しました。 - 結果
ストーリーズ広告の活用により、クリック率が63%向上し、クリック単価を41%削減するという成果を達成。新規顧客の獲得と広告効率の向上という二つの目標を見事に実現しました。
2. NTTソルマーレ
出展:NTT Solmare: Instagram広告の成功事例
NTTソルマーレ株式会社が運営する「コミックシーモア」は、国内最大級の電子コミック・電子書籍ストアとして、多くのユーザーに支持されています。
15年以上続くサービスの安心感や、豊富な無料立ち読み、さらには1巻まるごと無料で読めるマンガの充実した品揃えが強みで、幅広い層から好評を得ています。
- 課題
年末年始は電子書籍の需要が高まる一方、競争も激化するため、より多くのユーザーに「コミックシーモア」を選んでもらうための差別化が課題でした。特に、新規顧客の獲得とブランド認知度向上が必要とされていました。 - 取り組み
NTTソルマーレは、年末年始の需要増加に合わせて、AR(拡張現実)を活用したクリエイティブ広告に注力しました。この広告では、ユーザーの動きに連動して漫画調のキャラクターが動くユニークな体験を提供。CMでおなじみのキャラクターを活用し、親近感を高める工夫を行いました。 - 結果
ARクリエイティブ広告の導入により、ブランド広告の想起率が2.4倍に増加。ユニークな広告体験を通じて、「コミックシーモア」のブランドがより身近に感じられるようになり、大きな成果を上げました。
3. CipiCipi
CipiCipiは、美容系動画ブロガーのふくれな氏が2020年7月に立ち上げた日本発の化粧品ブランドです。「コンプレックスを味方に変える」というコンセプトを掲げ、Z世代やミレニアル世代の女性から多大な支持を得ています。
そのユニークなメッセージ性とトレンド感が、CipiCipiのブランドとしての特徴です。
- 課題
CipiCipiは既存の支持層を超え、さらに多くの女性にブランドの魅力を伝える必要がありました。特に、新規顧客の関心を引きつけ、商品の認知度を向上させることが重要な課題となっていました。 - 取り組み
この課題を解決するため、CipiCipiはInstagram Direct誘導広告を活用しました。この広告では、自動応答機能を利用してユーザーと多様なコミュニケーションを実現。さらに、幅広い年齢層の女性をターゲットに性格診断を提案し、楽しみながらブランドに触れてもらう仕組みに仕上げました。 - 結果
Instagram Direct誘導広告の取り組みにより、コンテンツビューが大幅に増加。Webサイトへのアクセスは73%も増加しました。インタラクティブな広告体験が、ユーザーとの接点を広げ、ブランドへの関心を高める成果を生んだといえます。
Instagramストーリーズ広告の出稿方法
Instagramストーリーズ広告は、「Meta広告マネージャ」を使って出稿します。広告マネージャには、Facebookアカウントでログインできます。
一方で、実際の運用ではストーリーズ広告のみを出稿することは少なく、Instagramのその他の配置(出稿場所)や、Facebookなどもあわせて出稿していくことになります。
ここでは、広告出稿までのおおよそのイメージをつかんでみましょう。
まずは、広告マネージャのトップページから[作成]をクリックします。
Meta広告では、まず大きなカテゴリとしてキャンペーンを作成します。
キャンペーンの最大の役割は、広告を配信する目的を設定することです。認知度向上の他、トラフィック増加、リード創出などがあります。自社のビジネスの目的にあわせて設定しましょう。
キャンペーンを作成すると、以下のような広告作成画面へ移ります。左側のメニューを見ると、一番上にキャンペーン、その下に「広告セット」、その下に「広告」があることがわかります。
キャンペーンでは広告の目的の他に、A/Bテストを実施したり、キャンペーン単位で予算を管理したりできます。これらの設定はデフォルトのまま次に進むこともできます。
広告セットの設定へ進むと、予算の消化方法や、オーディエンス、配置について指定ができます。
配置とは、広告をどこに配信するかを決めるもので、大きな枠ではInstagramやFacebookがあります。さらに、Instagramのストーリーズへのみ、リールへのみなど、細かい配置を指定することもできます。Meta広告では現在、配置を指定しない「Advantage+」の設定を推奨しています。
広告の設定へ進むと、ユーザーの目に実際に表示される広告の作成ができます。クリエイティブは専用に作ったものをアップロードすることもできますが、オーガニック投稿で使用したものを流用することも可能です。
ストーリーズ広告出稿の具体的な操作手順は、こちらを参考にしてください。
Instagramストーリーズ広告のクリエイティブ制作のコツ
Instagramストーリーズ広告はフルスクリーンで表示されるため、画像や動画など広告クリエイティブが成果を大きく左右します。
ここで、Instagramストーリーズ広告の効果を最大化するためのクリエイティブ制作のコツを紹介します。
デザインにこだわる
Instagramはビジュアルが重視されている媒体です。画像の閲覧に視線を向けている時間が、利用時間の約60%を占めているといわれています。また、ビジュアル1秒分の情報量はテキスト30,000字分に相当するとされており、ユーザーはストーリーズを閲覧する間、欲しい情報であるかを瞬時に判断しています。
ストーリーズ広告においても、デザインにこだわることでユーザーの目を引き、興味を持ってもらうことが可能です。ブランドや商品の世界観を表現しながらも、もっと見たいと思わせられるデザインにしましょう。
達成したい目的を1つに絞る
広告配信により達成した目的を1つに絞ることは、ユーザーに伝えたい内容を明確にし、アクションを促すために重要です。
特にInstagramストーリーズ広告では、短い時間で訴求したい内容を伝えきる必要があります。広告のゴールとして、認知度を上げたいのか、商品を購入してほしいのかなど、ユーザーのアクションまで明確になっていると、広告の訴求も簡潔で分かりやすいものになります。
クリエイティブの作成に取り掛かる前に、目的を明確にしておくべきです。
テキストやスタンプを含める
ユーザーが投稿するストーリーズ(オーガニック投稿)は、写真や動画をそのまま投稿するのではなく、テキストやハッシュタグ、スタンプなど、さまざまな装飾を凝らすのが一般的です。
Instagramストーリーズ広告のクリエイティブを作成する際も、写真や動画の中にテキストやスタンプを含めるようにしましょう。オーガニック投稿と近い投稿をすることで、より自然な雰囲気の広告が配信できます。
ユーザーが違和感なく広告を視認できれば、クリック率やエンゲージメント率の向上につながるでしょう。
冒頭の3秒間にキーメッセージを入れる
動画形式のクリエイティブを作成する場合は、冒頭の3秒間にキーメッセージを入れるのも、1つの手段です。
動画広告の場合、訴求したいメッセージが現れるまでに時間がかかると、ユーザーによってスキップされる可能性が高まります。特にストーリーズ広告はワンタップで簡単にスキップできてしまうため、最初の3秒間に伝えたいメッセージを入れてユーザーの興味を引くことが重要です。
カルーセル形式を活用してリッチな表現を心がける
Instagramストーリーズ広告にカルーセルを採用することで、よりリッチな表現が可能になります。
カルーセルは1つの広告に2種類以上の写真や動画を配置できる機能です。複数のコンテンツを使用することでブランドや商品のストーリーを語ることができ、より魅力的な訴求を行いやすくなります。カルーセルは、1つの広告で複数の商品を紹介したい場合や、商品の使い方の手順を解説したい場合にも適しています。
クリエイティブ制作のコツやストーリーズ広告の出稿方法については、こちらの記事でより詳しく解説しています。Instagramストーリーズ広告をすぐにでも始めたい方はぜひご覧ください。
成功事例を参考に成果の出るストーリーズ広告を作成しよう
フルスクリーンで没入感のある写真や動画を訴求できるのが、Instagramストーリーズ広告の特徴です。スマートフォンの大画面で商品やサービスをアピールすることで、今まで以上にブランド想起率やクリック率を向上できる可能性があります。
ストーリーズ広告で成果を高めるためには、他社の事例を詳しく分析することが大切です。 今回紹介した3社の事例を参考に、要素を分解して自社の広告作成に最大限に活用してみてください。