マーケティングトレンドの変化への対応は、簡単なことではありません。

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2022年だけでも、ショート動画コンテンツへの移行という大きな流れがありました。新しいプラットフォーム(Metaなど)の盛衰がある一方で、新型コロナウイルス感染症の流行状況も引き続きトレンドに影響を及ぼしています。つまり、かつて効果のあったマーケティング戦略が今も有効であるとは限らないのです。

急速に変化するマーケティングの世界で成功し、ユーザーに寄り添い続けるには、トレンドの変化を把握することが不可欠です。 

この記事では、2022年における最新トレンドをおさえたマーケティング戦略の重要ポイントと、戦略策定の参考となる事例をいくつかご紹介します。

基礎理解に最適!マーケティング戦略と効果測定

顧客主導のマーケティング戦略を実現したいなら、慎重に手順を確認しよう

充実したマーケティング戦略を策定すれば、ブランドを知らない層からリピーターまで、幅広いターゲットにリーチできます。

一方、確固とした戦略がなければ、基本的には手当たり次第にさまざまな手法を試すことになるでしょう。このようなやり方では、費用や時間、リソースを浪費してしまいます。

マーケティング戦略の策定は、以下のような点で役立ちます。

  • 具体的な目標に合わせたチームの方向性の調整
  • 取り組みの内容とビジネスの目的の関連付け
  • ターゲットユーザーに響く内容の特定やテスト

優れたマーケティング戦略を策定するためには、主に7つのステップがあります。マーケティングプランの策定、バイヤーペルソナの作成、目標の明確化、ツールの選択、既存のリソースの確認、メディアキャンペーンの監査および計画、戦略のドキュメント化です。

次のセクションでは、それぞれのステップを詳しくご紹介します。興味のある項目だけに目を通していただいても構いません。

 

1.マーケティングプランの策定

戦略の策定のためにプランが必要だと言われてもピンと来ないかもしれません。戦略とプランの違いとはなんでしょうか。

マーケティング戦略とは、マーケティングチームが1年間にわたり必要なリソースやアクション、目標設定、そしてなぜそれが必要なのかという概要です。一方、マーケティングプランは、戦略を実現するために実行する特定のアクションを示します。

適切なテンプレートを利用すれば、その年の予算や、マーケティングチームが取り組むべき活動、その活動の展開に適したマーケティングチャネルを明確にでき、マーケティングプランの策定に役立ちます。

さらに、あらゆる要素を会社の基本方針に関連付けることで、全社的な目標との整合性を保てます。
 

2. バイヤーペルソナの作成

まだ自社のターゲットユーザーを端的に定義できていないのであれば、この機会に定義しましょう。バイヤーペルソナとは、理想的な顧客像を簡単に記述したものです。

例えば、米国の老舗百貨店Macy'sのような小売店では、バイヤーペルソナとして「予算の計画をしっかりと立てるベリンダ」という女性を設定しています。ベリンダは会社勤めの上品な30代女性で、郊外に住み、デザイナーブランドの衣服を手頃な価格でたくさん購入したいと考えています。

こうした説明があれば、Macy'sのマーケティング部門はベリンダがどのような人物かをイメージして、はっきりとした定義に基づきマーケティングを進めることができます。

バイヤーペルソナには、年齢、役職、収入、居住地、関心、課題など、重要なデモグラフィック(人口統計学的)データや心理学的特徴が含まれます。ベリンダのこうした属性が、どのように説明されているかに注目してみましょう。

バイヤーペルソナの作成にペンや紙は必要ありません。HubSpotでは、バイヤーペルソナの作成に利用できる無料のテンプレートを提供しています(作成は非常に楽しい作業です)。

他のツールを使ってもよいでしょう。例えばVersiumでは、データや人工知能を活用して、ターゲットユーザーの特定と理解、リーチを支援してくれます。

どのような方法で作成するにせよ、戦略策定の核としてバイヤーペルソナは不可欠です。
 

3. 目標の明確化

マーケティング戦略の目標は、ビジネス目標に沿ったものでなくてはなりません。

例えば、「3か月後の年次イベントの参加者を300人集める」というビジネス目標を設定した場合、マーケティングの目標は「目標通りのペースで集客を進めるため、月末までにオンラインでの参加登録者を10%増やす」といったような内容にします。

マーケティング目標として他に考えられるのは、ブランド認知度の向上や有望なリードの創出などです。業界におけるソートリーダーシップの向上や維持、お客さまの利益の増大などを目指してもよいでしょう。

どのような目標を設定するにせよ、具体的な内容や、その後1年間でマーケティングチームが目標を達成するための方法を明らかにしておきましょう。
 

4. 適切なツールの選択

目標を設定したら、その達成度を評価する適切なツールを用意しましょう。

ソーシャル メディア スケジューラーのようなオンラインソフトウェアを活用すれば、分析データを通じてオーディエンスの好みを常に把握できるようになります。ブログやウェブページのパフォーマンスを測定するため、Google アナリティクスの導入を検討してもよいでしょう。

SMARTの法則に基づく目標設定も有効です。マーケティングのSMARTゴール設定方法(無料テンプレート付き)をご覧ください。

以下では、マーケティング目標の達成度を管理および測定する際に役立つツールをいくつかご紹介します。
 

HubSpot Marketing Hub

当社が提供するMarketing Hubを活用することで、全てのマーケティングツールを統合し、1つのプラットフォームに集約できます。

HubSpotのMarketing Hubのダッシュボード

Marketing Hubでは、ブログ作成ツール、SEO(検索エンジン最適化)ツール、ウェブ チャット ツールなど強力な機能をシンプルな操作で使うことができるため、簡単にユーザーを惹きつけることが可能です。そうして創出したリードのコンバージョンやナーチャリングを支援するべく、マーケティングオートメーションやランディングページ作成ツール、リードトラッキング機能も用意されています。

カスタムレポートや標準搭載のアナリティクス(分析)機能は、データの分析や次の展開の計画に役立つでしょう。さらに、HubSpotのMarketing Hubでは、500以上のツールとの連携機能をご利用いただけます。

プランと価格:無料版(月額0円)、Starter(月額5,400円)、Professional(月額96,000円~)、Enterprise(月額384,000円~)
 

Trello

trello-for-marketing-planning

Trelloは、プロジェクトの円滑な進行と、関係者のオープンなコミュニケーションを実現するツールです。個別のキャンペーンやエディトリアルカレンダー、四半期の目標に関するボードを作成できます。

標準搭載のワークフローやオートメーション機能によって、コミュニケーションを効率化できます。見た目も操作もシンプルなため、マーケティングチームは常に重要な業務に注力できます。

プランと価格:Free(無料)、Standard(月額5ドル)、Premium(月額10ドル、最大100ユーザーまで利用可能)、Enterprise(月額17.50ドル、最大250ユーザーまで利用可能)
 

Monday.com

Monday.comとHubSpotの連携Monday.comでは、あらゆる情報がボードや視覚的に分かりやすいテーブルで表示されます。チームに合わせてワークフローを作成およびカスタマイズしたり、グループ、アイテム、サブアイテム、アップデートをリアルタイムで同期したりできます。

タイムラインやガントビューのデータを転換してMonday.com上でのプロジェクト管理を実現します。締め切りを確実に管理する上でも有効です。さらに、SurveyMonkey、Mailchimp、そしてもちろんHubSpotなど、40以上の連携を通じて、手元のデータの視覚化や全社的なコラボレーションを実現できます。

エディションと価格:ベーシック(月額900円/ユーザー)、スタンダード(月額1100円/ユーザー)、プロ(月額1,800円/ユーザー)、エンタープライズ(価格はお問い合わせください)
 

SEMrush

SEMrushのダッシュボード自社のウェブサイトを検索結果ページの上位に表示させるためには、引き続きSEOが重要な要素になります。

SEMrushを活用すれば、SEOの技術的な監査や日々の検索順位の追跡、競合他社のSEO戦略の分析、百万単位でのキーワード調査を行えるほか、オーガニックトラフィック増大のためのアイデアを得ることもできます。

しかし、メリットはSEOの領域だけに留まりません。PPC(クリック課金型)広告の運用に当たっても、効果的なソーシャルメディア戦略やコンテンツプランニング、市場調査の作成や評価に活用できます。

プランと価格:Pro(月額119.95ドル)、Guru(月額229.95ドル)、Business(月額449.95ドル)
 

BuzzSumo

BuzzSumoマーケティング戦略ツール

BuzzSumoを利用すると、自社の業界で高いパフォーマンスを発揮しているコンテンツを調査しながら、データを分析して、マーケティング戦略を強化したり、方向性を定めたりできます。

また、ブランドのリーチを拡大してくれるインフルエンサーを探したり、コメントをモニタリングしたりできるほか、トレンドを発見してあらゆる変化を最大限に活かすためにも活用できます。

ニーズの変化に合わせて危機管理ツールや動画マーケティングツールを活用することもできます。

プランと価格:Plus(月額179ドル)、Large(月額299ドル)、Enterprise(価格はお問い合わせください)
 

Crazy Egg

Crazy Eggによるウェブサイトの最適化今年、ウェブサイトの最適化を行いたいと考えているのであれば、Crazy Eggの導入を検討してみてはいかがでしょうか。商品ページで特に注目されているアイテムを特定したり、サイト上の広告キャンペーンのトラフィックを追跡したり、購入者が意図した通りの場所をクリックしているかどうかを把握したりできます。

「今すぐ購入」ボタンの表示位置を最適化することも可能です。

Crazy Eggには、その他にも録画やA/Bテストなどの機能が搭載されており、ウェブサイトで提供する体験の最適化を支援してくれます。

プランと価格:Basic(月額29ドル)、Standard(月額49ドル)、Plus(月額99ドル)、Pro(月額249ドル)、Enterprise(価格はお問い合わせください)
 

5. 自社が保有するメディアの確認

自社がすでに保有しているメディアで、戦略に役立つものがあるかを判断しましょう。このプロセスを効率化するには、自社のマーケティングアセットをペイドメディア、オウンドメディア、アーンドメディアの3つのカテゴリーに分けて考えます。

  • ペイドメディア:ターゲットオーディエンスの関心を惹きつけるために、費用を支払って利用しているチャネル。テレビやダイレクトメール、看板などのオフラインチャネルから、ソーシャルメディア、検索エンジン、ウェブサイトなどのオンラインチャネルまで、多様なメディアが含まれます。
  • オウンドメディア:画像、動画、ポッドキャスト、eBook、インフォグラフィックなど、社内のマーケティングチームが作成したメディアを指します。
  • アーンドメディア:ユーザー生成コンテンツとも言います。ソーシャルメディアでのシェア、自社についてのツイート、自社ブランドについてメンションするInstagramでの写真投稿などは全てこれに含まれます。

それぞれのタイプのメディアに該当する素材を収集し、1か所に統合することで、現在のアセットや戦略の効果を最大化するための連携方法を明らかにできます。

例えば、すでに自社運営のブログ(オウンドメディア)があり、自社の得意とする領域のコンテンツを毎週配信しているのであれば、ブログ記事をTwitter広告(ペイドメディア)で宣伝することを検討してもよいでしょう。顧客のリツイート(アーンドメディア)を得られる可能性もあります。こうした取り組みが、やがていっそう効果的で充実したマーケティング戦略につながっていきます。

目標にそぐわないリソースは利用しないようにしてください。この機会に自社のアセットを棚卸しして、どのような素材が不足しているかを確認しましょう。
 

6. メディアキャンペーンの計画策定

アセットの棚卸しは直接このステップにつながります。この段階では、どのコンテンツが自社に役立つかを判断しなければなりません。

自社のオウンドメディアやマーケティング目標に焦点を合わせましょう。例えば、ブログ記事の末尾のCTA(Call-To-Action)を更新することで、イベントへの参加登録率が改善される見込みがあるのかどうかなどを確認します。

次に、バイヤーペルソナについて検討します。例えば、動画編集ソフトウェアを販売する企業でマーケティングを担当しているとします。ペルソナの課題の1つは「クリアな効果音の挿入」です。しかし、それを反映したコンテンツがありません。このような場合は、Instagram向けに15秒のデモ動画を作成し、自社の製品がその課題を解決する上でいかに優れているかを示すとよいでしょう。

最後に、コンテンツの作成プランを策定します。このプランには、それぞれのコンテンツのトピッククラスター、目標、形式、チャネルといった要素を盛り込みます。バイヤーペルソナのどのような課題を解決するのかも忘れずに記載します。
 

7. 戦略のドキュメント化

この段階では、ここまでに行ってきた市場調査やプランニングを役立てながら、戦略をどのチームでどのように実行するのかを可視化していきます。

最後のステップは、全ての情報を統合し、プランにアクションを割り当てることです。

キャンペーンを遂行するためのステップについて、詳細な計画を記したドキュメントを作成します。つまり、戦略を定義するのです。

このドキュメントは、長期的な視点に立って作成しましょう。一般的には12か月間の戦略を記します。このドキュメントによって構造化されたタイムラインが、戦略的なマーケティング活動の基礎となります。

例えば、動画ソフトウェア企業の戦略の概要としては次のようなものが考えられます。

「1月にはエクスポートプロセスを改善するソフトウェアアップデートの提供を開始する予定。4月にはバイヤーペルソナのニーズに合わせた編集用語の解説書をeBookとして公開し、9月には、他のソフトウェアとの連携を開始する計画」

デジタル戦略がそれぞれの企業に固有のものであるように、このドキュメントの内容も企業ごとに異なるものになります。ここまでのセクションで説明してきた項目を網羅する戦略を策定すれば、効果的なマーケティング活動の基盤は整ったと言えるでしょう。

ここまで、究極のマーケティング戦略を策定する重要ステップについて解説しました。続いて、「どうしてこれを思い付かなかったんだろう?」と思わされる戦略をいくつかご紹介します。戦略策定の参考としてお役立てください。
 

効果的なマーケティング戦略の実例

1.Regal Movies

デジタル戦略:オウンドメディア

Regal Moviesは、ハロウィンの盛り上がりに合わせて自社のTwitterアカウントの名前を変更するなど、シーズン中の気分の高まりをかつてないほどに活かした戦略を展開しました。「Monster Madness」の投票は、フォロワーをRegalのコンテンツに引き込む、双方向型の楽しい取り組みです。

Regal Moviesのオウンドメディア

画像出典

Regalのツイートは、フォロワーの回答を完全にコントロールできているため、オウンドメディアの事例として考えることができます。

Regalは現代的なひねりを加えつつ、古典的な映画のみを使って投票を行うことで、ブランドイメージに忠実な取り組みを効果的に実施しています。

これは、成功を収めるには必ずしもリツイートは必要ではないことを示す好例でもあります。リツイートは4件と少ないですが、投票数が461件もあります。1件のツイートで400件以上のインタラクションを生み出したことになるのです。
 

2. La Croix

デジタル戦略:ユーザー生成コンテンツ、アーンドメディア

ユーザー生成コンテンツの活用は、自社の魅力を引き出すのに最も優れた方法の1つです。

ロイヤルティーの高い顧客への感謝を示したり、コミュニティーを構築したりするのに役立つほか、他のユーザーが同じように自社商品を宣伝するのを促す効果もあります。

さらに、ロイヤルティーの高い顧客は、時に素晴らしいコンテンツを生み出してくれます。

La Croix

画像出典

この例では、消費者がInstagramでLa Croixの製品を称賛しています。このような素晴らしいレビューに勝るものはありません。
 

3. Small Girls PR

デジタル戦略:イベントマーケティング

この写真に写っているのは、歌手や女優として有名なキキ・パーマーです。

Olay

画像出典

Small Girls PRはニューヨークを拠点とするブティックのPR企業です。同社の優れた人材の1人が、Olayなどのクライアントのため、素晴らしいイベントを開催しています。このイベントを振り返るInstagramでのカルーセルを投稿したことで、ブランドの認知度が向上し、有名人を登場させたことでソーシャルプルーフを確立することもできました。効果的なイベントマーケティングの好例と言えるでしょう。
 

4. Superside

デジタル戦略:ペイドメディア

デザイン企業のSupersideはリード創出を目的とした「デジタル広告デザインガイド」を宣伝するため、Instagram広告を展開しました。このガイドは有料広告を利用したプロモーションのために作成したものかもしれませんが、パフォーマンスの高かったブログ記事をダウンロードできるeBookという形で転用したということも考えられます。

ペイドメディアのマーケティング戦略の事例

その場合は、既存のコンテンツを別の形式でまとめ直し、それを宣伝するクリエイティブを用意して展開するだけでよいのです。

これまでのセクションでは、マーケティング戦略において複数のメディア形態を活用することの効果について説明してきました。この事例は、まさにそれを示すものと言えるでしょう。
 

5. Target

デジタル戦略:ペイドメディア、Twitterカード

ペイドメディアの予算を確保できたら、それを最大限に活用しましょう。

ペイドメディアとは、コンテンツの宣伝などのために費用を支払って利用するTwitterなどのソーシャルチャネルを指します。これを活用することで、当初はリーチできなかったであろう新たなユーザーに、コンテンツを届けることができます。

Targetのマーケティング戦略の例

画像出典

Targetは、インクルージョンを意識したコンテンツで、秋期に向けた商品の広告を展開しました。Twitterカードを活用してブランドの宣伝を行い、ボタンをクリックするだけで簡単に買い物ができる仕組みを採用しています。

他にもさまざまなソーシャルチャネルが、アプリ内で買い物ができる仕組みやそれに近いものを提供しており、売上やブランドの露出を増やすこと貢献しています。
 

7ステップを完了した後は?

マーケティング戦略の策定は、一夜にして成し遂げられるものではありません。理想的なユーザーがいつ、どこでリーチされることを望んでいるにせよ、それを実現するには時間も手間もかかります。

しかし、努力を続ければ(そして、この記事で紹介したリソースのいくつかを活用すれば)、やがては調査や顧客からのフィードバックを基に戦略を改善し、自社のユーザーが最も関心を持つマーケティングチャネルに注力して取り組めるようになるでしょう。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

基礎理解に最適!マーケティング戦略と効果測定

編集メモ:この記事は、2019年10月に投稿した内容を最新の情報に基づいて加筆・訂正したものです。

 基礎理解に最適!マーケティング戦略と効果測定

元記事発行日: 2022年9月21日、最終更新日: 2022年9月21日