HubSpotブログの調査から、YouTubeはInstagramに次いで投資されているソーシャルメディアプラットフォームだという結果が出ています。

YouTubeを動画マーケティングに活用するにはさまざまなポイントがありますが、テクニカルな要素のひとつとして投稿時間の最適化が挙げられます。
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本記事では、HubSpotブログの調査からわかった最適な投稿時間帯や曜日について解説します。
YouTubeに投稿する最適なタイミング
HubSpotの2022年ソーシャルメディア最新動向レポートによると、YouTubeに投稿する最適な時間帯は午後6~9時、午後3~6時、午後0~3時で、最適な曜日は金曜日、土曜日、そして日曜日だと分かっています。
YouTubeに投稿する動画をせっかく作ってアップロードしても、思ったよりも再生数が伸びないことがあります。しばらく経っても再生数が伸びないのであれば、動画をアップロードする時間帯が原因かもしれません。
HubSpotは、米国の300人のマーケティング担当者を対象に2022年のソーシャルメディア最新動向を調査する一環として、YouTubeに投稿する最適な時間帯を尋ねました。
調査では、多くの回答者が週に4~6回の頻度でYouTubeに動画を投稿していると回答し、最適な時間帯については以下のように回答しています。
- 午後6~9時:31%
- 午後3~6時:23%
- 正午12時~3時:19%
※アンケート実施時の回答者の所在地のタイムゾーンに基づいて回答いただきました。およそ40%の回答者が米国東部標準時間のタイムゾーンに属しています。
曜日別に見ると週末の人気が高く、1位が土曜日で、金曜日、日曜日と続きます。
これは、週末になると消費者がプラットフォームを探索し、お気に入りのコンテンツの視聴に費やすことのできる時間が増えるからだと説明できます。
TikTokやInstagramなどのその他の動画プラットフォームは短尺動画に焦点を当てており、消費者が日中の仕事の休憩時間などにも視聴しやすいコンテンツを提供しています。しかし、YouTubeの動画を見るためには、もう少し長い時間が必要です。
YouTube投稿に適さない時間帯は?
投稿に適したタイミングが分かったところで、今度は投稿に適さない時間帯も気になるのではないでしょうか。HubSpotのソーシャルメディア最新動向調査によると、月曜日には投稿が少ない傾向が見られます。
月曜日に動画をアップロードしているのは、回答者のわずか5%でした。次に火曜日、水曜日が続きます。
投稿が少ない時間帯は以下の通りです。
- 午前6~9時
- 午後9~12時(深夜)
- 午後9~12時(正午)
早朝からお昼にかけて(午前6時~正午)の投稿が最適だと答えた回答者は、全体の20%以下にとどまりました。
HubSpot JapanのYouTubeチャンネル事例
動画のアップロード時間の例として、HubSpot Japanの場合をご紹介します。
HubSpot JapanのYouTubeチャンネルでは、曜日・時間帯別の視聴数は以下のようになっています。
なお、HubSpot JapanはBtoB向けにHubSpot製品の解説動画や、マーケティングノウハウに関する動画を発信しているYouTubeチャンネルで、PCからの視聴が大半を占めます。
視聴者の年代では20~30代が多く、ビジネスパーソンが昼休憩の12時前後や退勤の18時以降に視聴しているケースが多いと考えられます。
投稿タイミングの重要性
投稿の時間帯を意識することは必要かと聞かれれば、その答えはイエスでもあり、ノーでもあります。短期的に見ると、投稿タイミングは公開から数時間以内にどれだけ再生してもらえるかに影響するため、時間帯を見計らって投稿することはとても重要です。
アップロード直後の再生回数を伸ばせると、さらなる視聴者を呼び込むことができ、チャンネルの発展に役立ちます。
しかし、それはチャンネルの長期的な発展を左右するための大きな要因ではありません。例えば午前3時に動画を投稿しても、数か月後または数年後の再生回数にはほとんど影響しないでしょう。
新鮮なコンテンツが成功の鍵を握るInstagramとは異なり、YouTubeではコンテンツの目新しさよりも関心のあるテーマを扱っていることが重要視されます。
つまり、投稿の直後はパフォーマンスが低くても、ユーザーの検索キーワードとの関連性が高い動画であれば、すぐに人気が集まる可能性があるのです。
最適な投稿タイミングを見極める方法
YouTubeでは真新しさよりも関心のあるテーマが重要だとはいえ、できるだけ最適なタイミングで投稿できるに越したことはありません。
ペルソナの行動を考える
最適な投稿タイミングを図るには、ペルソナの行動を考えることが重要です。
チャンネルを運用する上で、想定するターゲットのペルソナを設定していることでしょう。そのペルソナは生活の中でどのタイミングでYouTubeを視聴するのか、情報を収集しようとするのかを考え、そのタイミングで動画を投稿できればすぐさまリーチできます。
実際には、ペルソナがYouTubeをよく見る時間の少し前のタイミングで投稿すると良いでしょう。動画の再生回数の初動スピードが良ければ、その後の伸びも期待できるかもしれません。
アナリティクスを参考にする
ある程度チャンネル運用を続けていて、十分なトラフィックを獲得しているチャンネルの場合、チャンネルの視聴者がYouTubeにアクセスしている時間を高度なレポートで確認できます。
その他、YouTubeのアナリティクスダッシュボードを確認すると、チャンネルに関する正確で信頼できるデータを入手できます。
このレポートへは以下の手順でアクセスできます。
- YouTube Studioを開く
- [アナリティクス]をクリックする
- [視聴者]タブを開き、レポートを確認する
YouTubeの投稿時間は固定するのがおすすめ
さまざまな投稿時間や曜日を試し、このタイミングが良さそうだという時間が見つかれば、投稿時間は固定するのがおすすめです。
視聴者の意識に残りやすい
決まった時間に動画を更新することで、視聴者の意識に残しやすく、再生数を伸ばしやすくなる可能性があります。特にファンになってくれた視聴者に対しては、決まったタイミングで動画が投稿されることは見やすさにつながり、さらなるロイヤルティの向上にもつながります。
複数のシリーズがあれば、シリーズごとに投稿タイミングを変えるのも良いでしょう。
ライブ配信を定期的に行うのであれば、時間の固定はなおのこと重要です。
チャンネル登録を増やしやすい
コンスタントに更新を続けているチャンネルであれば、視聴者の「チャンネル登録しておこう」という意欲も高まります。
動画を面白いと思っても、更新が不定期であればチャンネル登録をする意味はあまりありません。毎週このタイミングで更新があるという安心感があれば、ファンを増やすことにつながるでしょう。
チャンネル登録を増やすには、投稿タイミングを固定することにあわせて、更新を途絶えさせないことも重要です。
SNSも活用
動画の更新を通知するために、SNSも活用しましょう。動画を投稿した通知はもちろん、◯日後の◯時に動画を投稿しますという予告を行えることもSNSの強みです。
リッチなコンテンツを更新するときはSNSでのお知らせを強化し、フォロワーの関心を高めることもできます。
YouTubeで魅力的な動画を制作するには?
YouTubeでは動画のアップロード時間が再生数へいくらかの影響を与えますが、魅力的な動画を制作できなければ伸び悩みの根本的な解決にはならないでしょう。
ターゲットにとって魅力的な動画を制作するには、以下にご紹介するポイントを押さえてみてください。
発信するテーマを明確に
自身のYouTubeチャンネル内で発信するテーマは、軸となるものを明確にし、そのテーマの専門チャンネルとなれるように動画を追加していきます。
これは、視聴者から「このトピックならこのチャンネル」という印象を持ってもらう他に、YouTubeのアルゴリズムに合わせる意味もあります。YouTubeでは独自のアルゴリズムで各チャンネルをジャンルごとに振り分けているため、テーマを明確にして発信することでおすすめ動画や関連動画に載りやすくなるのです。
スマホ撮影ではミニ三脚を使用する
実際の動画の撮影においては、スマホでも十分な映像を撮ることができます。映像をワンステップ上のクオリティにするには、ミニ三脚を使用するのがおすすめです。
ミニ三脚を使用すれば、定点の映像を撮りやすくなるだけでなく、手持ち撮影でのブレを抑えることにもつながります。
必要より多めのカットを撮る
YouTube動画の撮影時には、必要な量より多めのカットを撮るようにしましょう。
例えば、最初のテイクでOK映像が撮れたとしても、編集時に「やっぱり」が発生した場合に備えて、もう1カット撮っておきます。
字幕はすべて入れる
YouTube動画は、あまり音が出せない環境で視聴する人も多くいます。また、膨大な数の動画がアップロードされていく中、理解するのに障壁のある動画はすぐにバックされてしまうでしょう。
出演者の話している内容をすべて字幕として入れておくことで、動画の見やすさは格段に上がり、再生数が伸びる可能性があります。YouTubeの字幕機能を活用することもできますが、YouTubeの字幕のオンオフはユーザーの任意となるため、動画に組み込んでしまうほうがおすすめです。
ブランドやシリーズがわかる工夫を入れる
一目見て「これはこのブランドか」「このシリーズ見たことある」と想起できると、中長期的に再生数を維持し、伸ばしやすくなるでしょう。
同じテーマの動画はサムネイルのデザインや動画の構成をテンプレート化しておくと、動画同士のつながりがわかりやすくなり、チャンネル内の回遊効果も見込めます。
YouTubeの再生回数を増やすためのその他8つの要素
YouTube動画は最適な投稿時間を見極めることも重要ですが、再生回数を伸ばすためには要素の1つでしかありません。以下の要素もぜひ参考にしてください。
アルゴリズムを把握
YouTubeでは「検索」「おすすめの動画」「急上昇」などの要素があり、それぞれ独自のアルゴリズムに則って動画が表示されています。このアルゴリズムを把握することで、動画の再生回数を伸ばせる可能性が高まっていきます。
例えば「検索」では、ユーザーが目的をもって動画を探しているため、検索キーワードに合った動画が表示されます。投稿する動画においても、タイトルやタグにキーワードをしっかり入れ込むことが重要です。
YouTubeの再生回数に関わってくるアルゴリズムの詳しい解説は、以下のコラムをご覧ください。
以下にご紹介する8つの要素では、アルゴリズムを押さえた上で再生数を伸ばすためにできることをご紹介しています。
キーワード
上記のとおり、キーワードの最適化は重要です。タイトルはもちろん、説明文にも効果的に配置し、ユーザーの検索意図と一致させることで再生数を伸ばせる可能性があります。
キーワードは動画のトピックやペルソナの検索意図から設定できますが、YouTubeの検索レポートを見ることで実際にどのような検索キーワードからたどり着いているかを確認できます。
1本あたりの動画の長さ
動画1本の長さは、「ホーム」「おすすめ動画」への表示順位に影響すると考えられています。動画の長さについて正解はありませんが、内容に合った長さを模索していくことが重要です。
アップロードされてから再生されるまでの時間
同じ人数が動画を視聴してくれるとしても、アップロードされてからの再生回数の初速は重要だとされています。初速が良ければ、「急上昇」や「おすすめ動画」に表示される可能性が高まります。
総再生時間とチャンネル登録者数
YouTubeでより高く評価されると考えられているのは、個々の動画の再生回数よりもチャンネル全体の総再生時間やチャンネル登録者数です。1回のバズよりも、コンスタントに見られているチャンネルのほうが「人気がある」と捉えられるためです。
YouTube動画の再生回数を増やしていくには、バズを狙うよりも、ファンに向けた確実なコンテンツ更新を心がけましょう。
エンゲージメント
高評価やシェア、動画へのコメントなど、視聴者からのエンゲージメントはYouTubeにおいて高く評価されます。
リーチに対してエンゲージメント率の高い動画は評価が高いと判断され、「ホーム」などへ表示される可能性が高くなります。
再生リスト
シリーズ動画や関連度の高い動画を再生リストにまとめることで、YouTubeに「これらの動画は関連度が高い」と伝えることができ、「関連動画」へ表示される可能性が高くなります。
また、動画に興味を持ってくれた視聴者が関連動画を探す際にも再生リストは有効です。
クリック率
一覧ページでの表示回数に対してクリックされた(再生ページへ遷移した)割合を指し、「ホーム」や「おすすめ動画」に影響するとされている要素です。
クリック率を上げるには、思わず見たくなってしまうようなタイトルやサムネイル画像を設定するようにしましょう。
平均視聴時間
動画が評価されているかどうかを示す重要な指標の1つとして、平均視聴時間があります。平均視聴時間が長ければ、ユーザーは興味深くその動画を視聴していたということになり、YouTubeからの評価も上がります。
タイトルやサムネイル画像で惹きつけるだけでなく、冒頭で視聴者の視聴意欲を刺激し、飽きさせない構成で作成することが重要です。
投稿時間はチャンネル成功の要素のひとつ
YouTubeに投稿する最適な時間帯や曜日は、投稿すべきタイミングを厳密に規定するものではありません。
短期的あるいは長期的な成功を収めるためにチャンネルを最適化するヒントとして、参考にしていただければ幸いです。
Youtubeマーケティング
