Webコンテンツや資料など、個人・企業が作成するコンテンツでは画像素材を使う場面がたくさんあります。
しかし、画像を自ら用意すると手間がかかるため、インターネット上で画像を入手したいと考える方も多いでしょう。そこで役立つのが「著作権フリー画像サイト」です。本記事ではおすすめの著作権フリー画像サイトを10個ご紹介します。
ビジネスシーンで著作権フリー画像を使用する際の注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
マーケターが知っておくべき著作権
国内風景・人物|無料の著作権フリー画像(写真)サイト
著作権フリー画像サイトは海外発のサイトが多いため、国内の風景や日本人の人物画像が見つからない場合も少なくありません。ここでは、日本の風景や日本人の人物画像が多いサイトを紹介します。
1. 写真AC
出典:写真AC
写真AC(エーシー)は、国内企業のACワークス株式会社が運営する著作権フリー画像サイトです。日本発のサイトだけあって、日本人の人物画像や、日本の風景画像が数多く用意されています。
写真のテーマも豊富なので、広告バナー作成やブログ執筆においてテーマに合った画像が見つかりやすいのが特徴です。会員登録をすれば無料で画像をダウンロード出来ますが、枚数に制限があるため、無制限でダウンロードしたい方は有料のプレミアム会員になるのがおすすめです。
特徴:
- 日本人の人物画像、国内の風景画像が多い
- 530万点以上の著作権フリー画像を商用利用可能
- 画像編集エディタを無料で利用できる
基本情報:
2. PAKUTASO
出典:PAKUTASO
PAKUTASO(ぱくたそ)は、「使って楽しい、見て楽しい」がコンセプトの写真投稿サイトです。風景画像や人物画像など、テーマごとに4万点以上の画像が投稿されています。
電化製品や乗り物、ものづくりシーンなど他のサイトでは見られないニッチなテーマから、思わず笑ってしまうようなパロディ画像まで幅広く扱っています。
特徴:
- 人物・動物・風景・街並みなど14以上のカテゴリが掲載
- 4万点以上の無料写真をダウンロード可能
- 有名シーンのパロディなどユニークな画像が豊富
基本情報:
3. タダピク
出典:タダピク
タダピクは、クレジット表記不要かつ商用利用可の著作権フリー画像のみを対象にした、フリー画像検索エンジンです。
45のフリー画像サイトから横断で画像検索を行えるため、特定テーマの画像素材を探す際に重宝します。検索する際は、「会員登録が不要」「海外サイトを除く」「イラストを除く」など、検索条件を指定することも可能です。
特徴:
- 45のフリー画像サイトから横断してフリー画像の検索が可能
- 検索条件機能で「海外サイト以外」「会員登録不要」などの画像検索が可能
- 写真素材以外にも、イラストやベクター画像も検索可能
基本情報:
4. Photock
出典:Photock
Photock(フォトック)は、会員登録・クレジット表記・利用報告が一切不要の著作権フリー画像サイトです。最高8,000px以上の解像度が高い画像も多く、マスコミにも利用されています。
総掲載枚数は7,035枚(2022年9月時点)と、他の著作権フリー画像サイトに比べて多くありませんが、東京・横浜・大阪の都市画像など、他のサイトでは扱っていない画像が豊富なのも魅力です。新しい画像も順次追加されているので、定期的にチェックしたいサイトといえるでしょう。
基本情報:
海外風景・人物|無料の著作権フリー画像(写真)サイト
国内サイトでは見つからないテーマがある場合は海外サイトを活用すると良いでしょう。ここでは、海外風景・人物画像を多く扱っている著作権フリー画像サイトを紹介します。
1. Pixabay
出典:Pixabay
Pixabay(ピクサベイ)は、高品質な画像素材を無料で利用できる著作権フリー画像サイトです。日本語にも対応しているので、日本語で検索しても瞬時に画像が見つかります。
画像のほかにも、動画・イラスト・ベクター素材・音楽など、さまざまな著作権フリー画像をダウンロードできるので、コンテンツ作成時に重宝するでしょう。
ユーザー登録は基本的に不要ですが、高解像度の画像をダウンロードする際はユーザー登録が必要です。世界中のプロのカメラマンが撮影した高品質な写真を使用したい場合は、ぜひ登録してみてください。
特徴:
- 海外の人物・風景のイメージ画像を多く扱っている
- 海外サイトながら日本語に対応しているため、日本語検索が可能
- 画像・動画・ベクター素材・音楽などあらゆる素材をダウンロード可能
基本情報:
2. パブリックドメインQ
出典:パブリックドメインQ
パブリックドメインQは名前の通り、パブリックドメイン(完全著作権フリー)の画像・イラストを掲載している画像素材サイトです。
欧米人以外にもアジア系の人物画像も多いほか、風景画像などテーマごとに最適な画像を探せます。利用時の会員登録は不要ですが、三択クイズに正解することでダウンロードが可能になるなど、ユニークな仕組みとなっています。
特徴:
- 著作権が放棄されたパブリックドメインの写真・イラスト・絵画の素材を掲載
- 日本人以外にもアジア人、欧米人など人物画像が豊富
- 会員登録不要で、サイト内の広告表示が少なく使いやすい
基本情報:
3. Canva
出典:Canva
Canva(キャンバ)は、デザイン未経験者でもデザインができるプラットフォームです。SNSサムネイル、名刺デザイン、スライドデザインなどのデザインテンプレートが豊富なので、プロのようなデザイン制作が可能です。
Canvaには、自然・食べ物・人物などあらゆるジャンルの著作権フリー画像が豊富に備わっており、すべての画像が商用利用可能です。画像を使ってそのままデザイン制作に移れるといった、直感的な操作性が魅力です。
無料版でも100万点以上の写真・画像素材を使えますが、有料版にアップグレードすると1億点以上のプレミアムストック画像を利用できます。
特徴:
- SNSやプレゼン資料など、100種類以上のデザインテンプレート
- 100万点以上の写真・画像素材を無料で利用可能
- ドラッグ&ドロップメインの直感的な操作でデザイン作成が可能
基本情報:
4. Pexels
出典:Pexels
Pexels(ピクセルズ)は、あらゆるフリー画像・動画素材をダウンロードできる著作権フリー画像サイトです。海外サイトですが、日本語にも対応しています。UI(ユーザーインターフェース)が優れた見やすいサイトなので直感的に使えるのが魅力です。
検索履歴によって、おすすめのテーマをレコメンドしてくれるので、使えば使うほど利便性が向上します。おしゃれな画像が豊富なので、Webサイト内に使用するイメージ画像や企画書類の挿絵として使用するのもおすすめです。
特徴:
- 会員登録不要で、風景・食べ物・人物・動物などあらゆるフリー画像を利用可能
- スマートフォンアプリに対応
- 色、テイストなどあらゆるテーマから画像検索が可能
基本情報:
5. Unsplash
出典:Unsplash
Unsplash(アンスプラッシュ)は、100万点以上の高品質な無料画像を掲載する画像ライブラリサービスです。世界中の26万人以上のフォトグラファーが登録し、日々新しい画像を投稿しています。
さらにUnsplashは、誰でも無料で使えるAPIも公開しています。APIを使えばわざわざブラウザ上から画像をダウンロードしなくても、Webサイト内に自動で画像を表示させるプログラムを構築できます。
特徴:
- 世界中のフォトグラファーがハイクオリティの写真を投稿する写真ライブラリ
- 画像取得処理を自動化するUnsplash APIを無償で公開
- キーワード検索以外にも既存写真から類似画像を抽出するビジュアル検索が可能
基本情報:
美容・ファッション向け|無料の著作権フリー画像(写真)サイト
可愛らしい雰囲気の画像や、ファッション・美容向けの画像などを探している方は、本章でご紹介するフリー画像サイトがおすすめです。Instagramやブログ、広告バナーにも活用できるでしょう。
1. GIRLY DROP
出典:GIRLY DROP
GIRLY DROP(ガーリードロップ)は、「女の子による女の子な写真素材」がコンセプトの著作権フリー画像サイトです。見るだけで乙女心をくすぐられるような、可愛らしい画像素材を豊富に扱っています。
お花・美容・カフェ・風景など、ジャンルの幅が広いほか、クリスマスやバレンタインなど季節ごとに使える画像も備わっています。Webサイトや広告バナー、ブログなど用途・利用シーンも選ばないでしょう。
基本情報:
2. model.foto
出典:model.foto
model.foto(モデルドットフォト)は、女性モデルに特化した著作権フリー画像サイトです。プロのカメラマンが撮影した女性の写真を、Webサイト制作や広告デザイン作成などに商用利用できます。
画像を探す際は、シチュエーション・動作シーン・所有アイテムのほか、撮影モデルから選ぶこともできます。同じモデルで統一感を持たせたい場合などにおすすめです。
特徴:
- プロカメラマンによる女性モデルの人物写真を自由に利用可能
- 日本人女性以外にも海外女性の画像素材も豊富に掲載
- 日常シーンやビジネスシーンなどテーマごとに選択可能
基本情報:
有料の著作権フリー画像(写真)サイト
無料の著作権フリー画像サイトは多くの人が利用しているため、ブログやWebサイトに載せた場合、画像素材が被るケースも少なくありません。
同業他社と差異化を図りたい場合や、さらにハイクオリティな画像を使用したい場合は、有料サイトを使うのがおすすめです。ここでは、2つの有料サイトを紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
1. iStock
出典:iStock
iStock(アイストック)は、ハイクオリティな画像を1億2,500万点以上提供する、オンライン画像マーケットプレイスです。
iStockを運営するゲッティイメージズ社は、世界中の34万人のコントリビューター(契約フォトグラファー)に対して撮影指導を行うことで、時代に求められているビジュアルコンテンツを提供し続けています。
特徴:
- 独自のガイドラインにより、時代に求められているビジュアルコンテンツを提供
- 市場分析データに基づいた、高品質なコンテンツを1億2,500万点以上提供
- 単品購入から、お得に購入できる定額制プランなど購入プランが豊富
基本情報:
2. PIXTA(ピクスタ)
出典:PIXTA(ピクスタ)
PIXTA(ピクスタ)は、7,700万点以上の写真・イラスト・動画・音楽素材を提供する素材販売サイトです。
日本人の人物画像や国内の風景、季節の画像など日本人向けの画像を多く扱っており、広告デザイン・Webサイト・チラシデザインなどの商用利用に最適です。
購入する際は、単品購入と定額制プランから選択でき、購入後はロイヤリティフリーになるため、あらゆる用途に何度でも利用可能です。
特徴:
- 日本人の人物画像や国内の風景画像が豊富なので、日本人向けコンテンツに最適
- 一度購入した画像は何度でも加工・編集・使用が可能なロイヤリティフリー形式
- 万が一権利侵害が発生した場合に備えた安心補償サービスを提供
基本情報:
- 会員利用有無:必要
料金: 画像定額制プラン価格・1名利用・年間更新の場合
3点 1,980円/月
10点 6,380円/月
20点 9,900円/月
50点 11,000円/月
100点 16,500円/月
350点 24,970円/月
750点 29,480円/月 - 商用利用:可
- 画像加工:可
Google 画像検索で著作権フリー画像を探す方法
出典:Google 画像検索
著作権フリー画像サイト以外にも、Google の画像検索機能を使えば、著作権フリー画像を効率的に探すことができます。
手順は次の通りです。
- Google にアクセスする
- Google 検索画面の右上にある「画像」をクリックする
- 「Google 画像検索」が表示されたら検索バーにキーワードを入力する
検索方法はキーワード検索以外に「画像で検索」機能もあります。任意の画像を取り込むと、Google が画像の特徴をもとに著作権フリー画像を表示します。
ただし、Google 画像検索で表示された画像はあくまでも「Google が著作権フリーとみなした」というものなので、実際に著作権フリーかどうかは画像の掲載元を確認しましょう。
フリー画像素材(写真)の著作権について
著作権フリー画像とは、著作権の保護期間が過ぎている、もしくは著作権が放棄されたコンテンツを指します。
通常、他人が撮影した画像やSNSで投稿した画像は、撮影者・投稿者が著作権者になるため、無断での使用はできません。
Webサイトやブログに掲載されている画像を使用したい場合は、管理者や企業に使用許可を得る必要があります。
一方、著作権フリー画像は誰でも自由に利用できます。ただし、著作権フリーとはいえ、すべて無料で利用できるわけではありません。なかには、一定の費用を支払って購入する有料の著作権フリー画像もあるので注意が必要です。
著作権フリー画像を利用する際の注意点
著作権フリー画像とはいえ、用途を問わず自由に使って良いとは限りません。ここでは、著作権フリー画像を利用する際の注意点を3つ解説します。
加工の禁止やクレジット表記などの独自ルールがある
著作権フリー画像は基本的に誰でも自由に利用できますが、著作権フリー画像サイトによって利用規約が設けられています。例えば、クレジット表記の必須、商用目的での利用禁止、加工無しでの利用禁止などがあります。
また、人物画像の場合は、モデルのイメージを損なう可能性のある利用(公序良俗に反するなど)は禁止されている場合がほとんどです。
著作権フリー画像の利用範囲はサイトごとに異なるため、利用する際はサイトのルールをあらかじめ確認しましょう。
利用規約を確認しよう
万が一、ダウンロードしたフリー画像が第三者の著作権を侵害していた場合、著作権者から賠償請求などを受ける可能性があります。
こうした場合、利用者側は「サイト運営会社が支払うべきもの」と考えがちですが、サイトによっては「著作権者とのトラブルは自己責任」と利用規約に明示しているケースがあります。
例えば、PIXTAの利用規約では、賠償請求に関して保証しないと明示しています。ただし、利用規約をきちんと守れば大きなトラブルに発展する可能性は低いので、きちんと利用規約を理解したうえで利用しましょう。
もし、著作権フリー画像を利用する際に「こういう用途の場合は大丈夫なのだろうか」と判断に迷う場合は、サイト運営者に直接問い合わせると良いでしょう。
画像の引用元を明記する
著作権フリー画像を利用する際、利用規約に「著作権表記(クレジット表記、リンク表記など)が必須」と書かれている場合は、利用規約に定められた方法で著作権表記を行います。
著作権表記の位置が指定されている場合はそれに従いますが、位置に指定がない場合でも、画像のすぐ下に表記するなど、著作権フリー画像の引用元がひと目でわかるようにした方が望ましいでしょう。
パブリックドメインやクリエイティブ・コモンズからも探してみよう
著作権フリー画像以外にも、パブリックドメインやクリエイティブ・コモンズの作品を利用するのもおすすめです。
パブリックドメインとは、写真・絵画・小説などで作品の著作権がなくなった、あるいは放棄された著作物を指します。著作権は著作者の没後70年と定められていますが、著作者が著作権を放棄した場合は、70年が経たなくても使用できます。
一方、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)とは、米国の非営利団体「クリエイティブ・コモンズ」が提供する著作権に関する意思表示の国際ルールです。著作者が、自らの著作物にCCライセンスの目印を表示すれば、著作者以外が自由に作品を使用できます。
パブリックドメインや、クリエイティブ・コモンズの画像を探す際は次のサイトを利用するのがおすすめです。
パブリックドメイン
- photoAC
- パブリックドメインQ
- GIRLY DROP など
クリエイティブ・コモンズ
- CC Search
- Flickr
- 500px など
著作権フリー画像を使用する際は利用規約に注意しよう
著作権フリー画像サイトを使えば、無料で質の高い画像をダウンロードできるため、ブログやWebサイトなどを作る際に役立ちます。ただし、無料で利用できるとはいえ、商用利用不可となっているなど、利用規定がある場合も少なくありません。
利用規約はサイトによって異なるため、著作権フリー画像サイトを利用する際は、利用規約に必ず目を通し、規約の範疇で活用しましょう。