インバウンドマーケティング戦略でダイレクトメールを使うべきときとは

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戸栗 頌平(とぐり しょうへい)
戸栗 頌平(とぐり しょうへい)

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ダイレクトメールは、「アウトバウンドマーケティングにしか使えない」、「買い手の求めるコンテンツ形式ではない」など、とかく悪者にされがちです。

インバウンドマーケティング戦略でダイレクトメールを使うべきときとは

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しかし、78%の消費者が「受信するEメール数が多すぎる」という理由でEメール配信を停止する時代において、ここぞという適切な状況で使いさえすれば、ダイレクトメールは大きな効果を発揮します。

競合他社と似たような商品やサービスを提供していても成功できないのと同じように、他社と同じマーケティングを実施していても、見込み客の記憶に残ることはできません。Eメールなど従来のデジタルマーケティング手法は、もはや誰もが実施しており、目新しくはありません。これからは、新しい発想で工夫してインバウンドマーケティングに取り組んでいく必要があります。

ダイレクトメールを成功させる鍵は、インバウンド マーケティング ファネルの各段階に合った使い方をすることです。

そのためには、メインの目的からぶれないようにすることが重要です。ダイレクトメールの目的は、見込み客をオンラインに連れ戻し、引き続きナーチャリングできるようにすることです。つまり、見込み客をオンラインに戻して、購入にいたるまでの各段階をトラッキングできるようにしたいわけです

見込み客をオンラインに連れ戻す方法としては、ダイレクトメールにランディングページへのリンクを記載したり、ウェブサイトで使えるクーポンコードを含めたりなど、さまざまな方法が考えられます。それにより反応の多かったオファーを把握できれば、見込み客の悩みやニーズに対する理解が深まり、そこに訴求していくことが可能になります。

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    ダイレクトメールを送る見込み客を選ぶ

    どのようなマーケティングキャンペーンであっても、始める前にまず、想定見込み客の好みやニーズをしっかりと把握する必要があります。

    マーケティングの最優先事項は、「商品を購入してくれる可能性が最も高い人たちにアピールすること」です。これはダイレクトメールでも変わりません。インバウンドマーケティングで重要なのは、見込み客の状況に合った方法でアプローチしていくことです。

    ターゲットにしている見込み客が、郵便受けを頻繁に見ないような層であれば、ダイレクトメールは向いていません。

    見込み客に働きかける手段は他にも数多く存在しますから、たとえばスマートフォンを片時も手放さないような層をターゲットにしているのであれば、ダイレクトメールよりも、SNSの有料コンテンツプロモーションに力を入れる方が得策でしょう。

    ただ、想定見込み客が、持ち家や分譲マンションに住んでいる層であれば、郵便受けはこまめに確認するはずです。この場合、ダイレクトメールが効果を発揮するかもしれません。大事なのは見込み客とそのニーズを理解することです。

    ダイレクトメールを送ることで成果が期待できそうな見込み客層を特定できたら、購買サイクルのどの段階で、パーソナライズしたダイレクトメールを送れば最も効果的かを考えます。

    見込み客が購買サイクルのどの段階にいるかを考慮する

    見込み客が、ブログ記事の情報に関心を寄せ、ブログを購読してくれるようになりました。さて、次は何をすればよいでしょう?

    この段階では、見込み客はブログ記事のメール配信に登録してくれただけにすぎません。つまり、まだ「購入意欲の低い」見込み客です。特に、自然検索やLinkedInなどで記事のタイトルに興味を持ち流入してきた見込み客の場合、売り込み色の強いコンテンツは嫌がられますし、価格表が掲載された葉書などはおそらく読んでもらえないでしょう。

    ご自分の経験から考えてみてください。郵便受けに日々何通も届くダイレクトメールのうち、ほとんどはそのままゴミ箱行きではありませんか。なぜならこうしたダイレクトメールは、受け手のニーズに寄り添っていないからです。

    ダイレクトメールで提供するコンテンツは、個々の受け手に訴えかけるものでなければなりません。つまり、可能であれば、Eメールリストのセグメント化と同じように、ダイレクトメールのリストもセグメント化するのが望ましいのです。やみくもにダイレクトメールを送るのではなく、見込み客がオンラインで閲覧したブログ記事の内容に関連したオファーを提供する必要があります。

    結局のところ、最適なタイミングでダイレクトメールを送るためには、見込み客が購買サイクルのどの段階にいるか把握することが不可欠です。その見込み客のことを理解していることが伝わるようなダイレクトメールを作成し、他社と一線を画してください。

    ベストなタイミングで独創的なダイレクトメールを送る

    先ほどの、ブログ購読してくれた見込み客の話に戻りましょう。

    典型的なインバウンドマーケティングの場合、購読に対するお礼Eメールを送り、今後新しい記事が掲載されたらメールで通知することを伝えるでしょう。しかし、お礼Eメールの代わりに、ダイレクトメールを送ってみてはどうでしょうか?

    ダイレクトメールでは、ブログの購読に対するお礼を述べて、人気のブログ記事を紹介するのもよいですし、パーソナライズしたメッセージ付き動画のランディングページへアクセスするよう促すこともできます。斬新な方法を取ることで、ありきたりなマーケティングに差をつけることができます。

    最初から最後までEメールキャンペーンだけを行うかわりに、ダイレクトメールを使ってeBookや他のオファーを紹介してみてください。

    また、見込み客と同業種の導入事例を、説得力のある統計データとともに紹介するのもよいでしょう。見込み客の抱えている問題が何であれ、それを解消する方法を伝えるコンテンツにすることが鍵となります。

    見込み客がマーケティングファネルの先の段階へと進み、自社ブランドになじんできたら、見込み客の役に立つようなイベントを開催してみるのもよいでしょう。Eメールの招待状よりも紙の招待状のほうが、パーソナルな印象を与えます。結婚式や誕生日パーティーでも、Eメールで誘われるより、紙の招待状をもらったほうが誠実で親密な感じがしますよね。

    招待状にQRコードを印刷すれば、オンラインでの参加申し込みを促せますし、オフラインでの取り組みをトラッキングできます。

    また、ダイレクトメールは、特定の地域、年齢層、年収レベルをターゲットにする場合も有効です。繰り返しになりますが、見込み客の状況に合った方法でアプローチしてください。たとえば、地域限定のキャンペーンを行っている場合、隣人同士が思わず話題にしたくなるような視覚的に説得力のあるダイレクトメールを送ることで成果が期待できます。

    ダイレクト メール マーケティング成功の鍵

    1)キャンペーンをトラッキングできるようにする

    インバウンドマーケティングにおけるオンラインでの取り組みを、自動化ツールでトラッキングされている方は多いと思います。ダイレクトメールも同じで、最大限に活用するためにはキャンペーンをトラッキングし、成果が上がっているかどうかを把握する必要があります。

    見込み客をオンラインに引き戻してトラッキングしない限り、どのコンテンツが見込み客の心を捉えているのか、どのようなトピックが関心を集めているのか、真に理解することはできません。

    2)視覚的にする

    以前に読んだ長くて説明的なパンフレットの内容を覚えていますか? 覚えていませんよね。ダイレクトメールでは、長い文章や段落は避け、紹介しているコンテンツやイベントに関連した美しい画像で、見込み客の関心を引きましょう。

    3)次に何をすればよいかを明確にする

    ダイレクトメールに含めるCall-To-Action(CTA)は1つのみにしましょう。それも分かりやすくすることが大切です。そうすれば、見込み客が混乱することもありませんし、そのコンテンツのROIも評価しやすくなります。

    4)郵便物に目を通している層(特にオンラインでリーチしにくい層)をターゲットにする

    どんなに説得力のある画像やコピーを使っても、見てもらえなければ意味がありません。見てもらえそうな層を特定しましょう。たとえば、自社に関心を示したものの、オンラインでのリーチに一定期間反応していない見込み客に対して、自動的にダイレクトメールを送るようにするのも一案です。

    5)必ずオンラインでの取り組みに紐づける

    ダイレクトメールが売上につながっているかを判断する唯一の方法は、すべての取り組みをトラッキングすることです。ダイレクトメールには、一意のコードや専用の内線番号を付けた電話番号を記載しましょう。

    あるいは、見込み客にトラッキングタグを含むランディングページへのアクセスを促し、次のマーケティング/セールスプロセスに送り込みます。キャンペーンの効果を証明するためにも、どのようにトラッキングするかを事前に決め、準備しておくことが不可欠です。

    インバウンドマーケティングの基本原則は、見込み客の心の準備ができたタイミングで情報を提供することです。

    適切なタイミングで適切な情報を送るプロセスを自動化できれば、見込み客を顧客に変えていくことができます。

    私たちマーケティング担当は、ダイレクトメールをアウトバウンド専用の手法だと考えがちですが、使い方を変えればインバウンドマーケティングでも強力なツールとなります。独創的かつ的を絞ったアプローチで、見込み客との距離をぐっと縮めてください。

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