今この瞬間本ブログを読むまで、少なくても今日一回は何かしらのSNSを触ったのではないでしょうか?
SNSが一般にユーザーに浸透し始めてから10年ほどが経ちました。その勢いは止まることを知らず、ユーザー数の拡大と新しいサービスの出現と衰退を毎月のように何かしらのニュースで見ることができます。
本日は、マーケティング担当者がそのSNSをどのように活用すべきかについて、日本で7000万人近くが利用するSNSのうち、ビジネス利用におすすめの4つのSNS、Facebook、Twitter、LINE、Instagramの特徴をご紹介します。
SNSを活用し、具体的な成果に結びつけるためには、それぞれのSNSの個性を把握し、自社ビジネスにあった使い方をする必要があります。ぜひこちらのブログを読んで頂き御社のマーケティングプロモーションにお役立てください。
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SNSとは~基本的な特徴と活用法
SNSはソーシャル・ネットワーキング・サービスの略で、ネット上でのコミュニケーションを主な目的として設計されたサービスのことです。個人同士で結びつくことが当初の目的でしたが、うまく活用すれば、企業のプロモーションの手段として、高い効果が期待できます。
SNS共通のメリット
拡散力が高いこと
ユーザーは投稿に1クリックで「いいね」などのアクションを起こすことができます。ある投稿が多くの「いいね」を獲得したり、その投稿を友達に知らせる「シェア」をされれれば、拡散され、一気に認知度を高めることができます。
たとえば、フォントの企画・開発や販売を行う株式会社モリサワは、SNSを活用して認知度を向上させました。
Follow @Morisawa_JPモリサワの取引先はB to Bが中心ですが、顧客にフリーランスのデザイナーも少なくないため、個人にリーチしやすいTwitterで情報を発信しています。2017年3月頃、ある漫画家がモリサワの製品をテーマにした漫画をTwitterに投稿し、話題になりました。
これをうけて、モリサワはその漫画と全く同じポーズで撮った写真を投稿し、3000件以上のリツイート(※Facebookのシェアと同様の機能)を獲得しました。自社に関連する話題にうまく反応して、認知度をアップさせた事例です。
企業と顧客の距離を縮められること
顧客が企業に親しみを感じることで、知名度や好感度が高まります。時には美しい写真や、SNSでの交流を通じて、企業のファンになってくれることがあります。
たとえば、lipton_japanは、Instagram にアカウントを開設し、おしゃれで温かみのある紅茶の写真を掲載することで、2万4千人以上のフォロワーを得ています。
紅茶にドライフルーツを入れたホットアレンジティー「Good in Tea」の専門店「Lipton Good in Tea OMOTESANDO」を2018年に期間限定でオープンしたという投稿には、「東京だけですか? 関西もお願いします。」「このタンブラーも販売してますか?」と、美しい写真に心惹かれたファンからの好意的なコメントが寄せられています。
SNS運用の際の注意点
基本的にはSEO効果を期待できない
SNSの投稿に「いいね」が数多くついても、Googleなどの検索結果において上位表示されることはありません。また、基本的にSNSでは長文の投稿は嫌われる傾向があります。SEOを利用したコンテンツマーケティングのためには、ブログを運営し、SNSに更新を告知するのが良いでしょう。
トラブル
良い話題の拡散力も高い分、ネガティブな話題の拡散力も高い点は注意が必要です。炎上によるイメージの低下などのリスクに気を配る必要があります。
そのような炎上事例を防止したり、監視をするイー・ガーディアン株式会社なども存在し、SNSの発展ともに、SNSが備える特殊性に特化したサービスなども増加しています。
日本人に人気の4大SNSと利用状況
「2016年度 SNS利用動向に関する調査 - ICT総研|市場調査」によれば、2016年末のSNS利用者は6,872万人と推定され、ネット利用者の69.3%がSNSを利用しているとされています。
SNSの利用者は、かつては10~20代の若年層が中心でしたが、最近は購買力の高い40~50代の利用者も増加しています。
日本において利用率の高いSNSは、順にLINE(72.1%)、Twitter(40.8%)、Facebook(36.1%)、Instagram(22.1%)となっています。ビジネスへの導入を考える際は、まずこの4つから、自社のビジネスやマーケティング戦略に適合したSNSを選ぶとよいでしょう。以下、おすすめ順に紹介します。
ビジネスパーソンに!実名登録が安心を呼ぶFacebookの特徴
Facebookは世界最大のSNSとも言われ、ビジネスには必要不可欠なツールとされています。実名で登録することから信頼性が高いSNSとして知られ、他のSNSと比べると30~40代の比較的年齢層の高い利用者が多いツールです。4大SNSの中では、比較的長文の投稿も許容される傾向があり、この点もビジネス向けです。
Facebookは実名で、友人とだけではなく同僚や取引先とも繋がるケースが多いため、比較的フォーマルな場として利用されることがあります。企業が広告・宣伝の場としてだけではなく、社内の共有掲示板として利用している場合もあります。
Facebookのビジネス利用
Facebook には、以下の2種類があります。
- 一般ユーザー用の「個人ページ」
- 企業向けの「Facebookページ」
個人ページとFacebookページの機能にはいくつか違いがあります。「Facebookページは、Facebookにログインしていない人も閲覧できる」「Facebookページに投稿した内容は、Googleなどの検索エンジンの検索対象になる」「複数の人数で運用管理ができる」といった点が異なります。
Facebookページは、無料で作成することができますが、最初に個人アカウントを作成する必要があります。
Facebookに向いている企業
ビジネス向けのフォーマルなSNSと認知されているFacebookは、特にBtoB企業であれば是非アカウントを作成しておきたいサービスです。
個人は実名のみでしかログインできないため、匿名のSNSに比べるとネガティブな投稿が少なく、炎上のリスクを減らすことができます。企業にとって参考になるポジティブなコメントが多く、マーケティングに活用しやすくなっています。
中高年層をメインターゲットに、SNSの炎上リスクをおさえつつ告知や交流を行い、有益なコメントを収集したいという企業に向いています。また、今話題のInstagramをビジネス利用したい場合は、Facebookページを開設する必要があります。
また、Facebookには強力な広告配信ツールもあり、企業向けのFacebookページを開設することによってあれでも利用することができます。趣味嗜好にあったターゲティングを行うことができる、そういった点もFacebookの特徴です。
拡散を狙うなら!中の人が垣間見えるTwitterの特徴
Twitterは、日本語の場合140文字以内のメッセージ(ツイート)や画像、動画、URLを投稿できるSNSです。かつては、若年層が趣味や日常の出来事を呟くツールでしたが、東日本大震災で情報インフラとしての価値に脚光があたってからは、幅広い層が情報収集ツールとして利用するようになっています。
Twitterは匿名でアカウントを作成でき、また、複数アカウントを持つことができます。140字以内で投稿する気楽さもあって、ネット上でのオープンなやりとりに使われることが多くなります。
Twitterのビジネス利用
Twitterには個人ユーザー向けアカウントと企業向けアカウントといった区別はありません。そのため、企業であっても個人であっても、また商用利用の場合も、無料でアカウントを作成することができます。非常に敷居の低いSNSといえます。
Twitterに向いている企業
若年層向けのイメージが強いTwitterですが、MMD研究所による、スマートフォンを所有する20歳~69歳の男女558人を対象に実施した「2017年スマートフォンアプリコンテンツに関する定点調査」によれば、 Twitterを現在利用していると答えた割合は、20代が63.6%ともっとも多いものの、30代が48.6%、40代が44.3%、50代も40.7%と、幅広い層にユーザーが存在することがわかります。
また、Twitter Japanの森田謙太郎氏の記事「あなたの知らないTwitterユーザーの“今” 世代を問わず使える情報収集ツールへ」によれば、情報収集の容易さから、自分ではほとんど呟かないアカウントを作って興味のある有名人や企業、団体をフォローするケースが増加しているという内部データがあります。そのため、若年層に限らず幅広い層に訴えることが期待できます。
Twitterによるプロモーションは、NHKなど、堅いイメージだった企業の「中の人」が人間味あふれるツイートをすることにより、企業に親しみや共感を持ってもらえ、認知度をアップする効果があります。
とはいえ、Twitterによるプロモーションが特に効果的なのは、オンラインゲームに代表される若年層向けのカテゴリです。ユーザー同士の横のつながりがあり、親しいユーザーに影響されて自分もゲームを始めるというパターンは少なくありません。
また、Twitter はSNSの中でも特に、一瞬ですさまじい拡散が起こる爆発力を秘めています。反面、炎上が起こりやすいのも特徴で、運営には複数人が関わるなど、慎重を期する必要があります。
国内利用率第一位!スマホアプリLINE(LINE@)の特徴
Lineは国内で最も利用者の多いSNSで、メッセージやスタンプの送信、音声による通話もできるアプリケーションです。携帯電話を所持している世帯のうち、スマートフォンの普及率は72.0%にもなります(「総務省|平成28年版 情報通信白書|インターネットの普及状況)。
こちらをご覧いただくとわかるように、スマートフォンを持っている方の大多数がLINEを利用しています。
LINEは閉鎖的なコミュニティーでの連絡手段に用いられ、学校や家族、企業内での会社員同士の連絡にも使われることがあります。
LINEのビジネス利用
LINEには、大きく分けて以下の3種類があります。
- 一般ユーザー用の「LINE」
- 企業向けの「LINE公式アカウント」
- 企業や個人事業者向けの「LINE@」
「LINE公式アカウント」は初期費用が800万円~、月間費用が250万円~と高額ですが、「LINE@」は無料のアカウントもあり、有料でも月額5,400円~と、スタートしやすい価格になっています。プラン・料金はリンク先からご覧になることができます。
「LINE公式アカウント」と「LINE@」は機能に違いはありますが、友だち登録しているユーザーに一斉にメールマガジンやクーポンの配信が可能なことなど、機能の多くは共通しています。
LINEに向いている企業
スマホアプリということで、若年層をターゲットにした企業の成功例が多いのが特徴です。しかし、銀座で着物の販売や着付け教室などを開催する「日本和装 COCON GINZA」では、LINE@の1:1トーク機能を効果的に活用し、顧客満足度を高めることに成功しています(「1:1トークの活用でお客さまの満足度を向上!きもの着付け教室のLINE@活用方法とは)。
また、千葉県の銀行である京葉銀行では、LINE@で残高照会サービスの告知を配信したところ、登録者数が約4倍に増加しました。京葉銀行ではLINE@の新規登録の際、任意でアンケートを実施し、その結果、若年層だけではなく40・50代の利用者も多いことが判明したため、年齢層を考慮した内容を配信するようにしています(「メッセージ配信で残高照会サービスの登録者数が通常の4倍!キーワード応答メッセージを使いこなしている銀行のLINE@活用方法とは)。
このように、スマートフォンが幅広い世代に普及した今、LINEは若年層だけではなく、中高年層をターゲットとする企業においても有望なSNSということができます。
スマートフォンは持ち歩く端末なので、LINEを使ったプロモーションは飲食店やエステなど、店舗系のビジネスと相性がよいことで知られます。拡散力は低めで、新規顧客の獲得よりも、来店した客にメルマガやお得なクーポンでリピートを促し、ファンを獲得したい企業に向いています。
今最もホット!魅力的な画像で惹きつけるInstagramの特徴
「インスタ映え」が2017年の流行語大賞に選ばれた通り、近年最も注目度の高いSNSがInstagramです。若年層においては、LINEの代わりにInstagramで連絡を取り合う事例も増えています。画像を投稿するSNSであることと、女性の利用者が多いことから、ファッションやインテリア、飲食店などの参入が活発です。
Instagramで注目されるためには、美しくセンスを感じさせる画像と、ハッシュタグの工夫が欠かせません。Instagramには画像を加工する機能がついているので、ある程度は見栄えがする仕上がりにできます。しかし、企業として力を入れるのであれば、プロカメラマンや、写真を撮るのが上手な人に依頼することを考えましょう。
Instagramのビジネス利用
Instagram には、以下の2種類があります。
- 一般ユーザー用の「個人プロフィール」
- 企業向けの「ビジネスプロフィール」
ビジネスプロフィールでは、プロフィール欄に電話番号や住所・メールアドレスといった連絡先を設定できます。ビジネスプロフィールにするには、Facebookページを開設する必要があります。ビジネスプロフィールの利用は無料で、いつでも個人プロフィールに戻すことが可能です。
Instagramに向いている企業
画像の投稿が中心となるため、写真に撮って見栄えのする商品を販売している企業や、美容、旅行関係の企業などが向いています。画像による訴求効果が大きいため、言語を選ばず、ワールドワイドにシェアを伸ばしたい企業におすすめです。
ターゲットとしては、女性向け、特に若年層向けの商品・サービスを扱う企業は是非アカウントを取得したいところです。
また、画像に文章をつけなくてもよいInstagramは比較的炎上しにくいSNSとされており、リスクをおさえつつSNSを活用したい企業に向いています。
まとめ
各SNSにはそれぞれ長所・短所があります。特徴を踏まえたうえで、1つ、ないしは複数のSNSを組み合わせて、最適なマーケティングを行いましょう。