【HubSpotのCMOが解説】AIが未来のビジネスにもたらす6つの変化

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Kipp Bodnar
Kipp Bodnar

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人工知能(AI)によってビジネスのあり方は変わります。そう聞いても、今や驚く話ではないでしょう。

【HubSpotのCMOが解説】AIが未来のビジネスにもたらす革命とは?

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実際、AIは既に働く環境に影響を与えています。

HubSpotがアメリカで実施した「State of AI」(英語)調査によると、ビジネスリーダーの62%が既に従業員向けのAIや自動化ツールに投資しているようです。

さらに、同調査の回答者の65%が、AIイノベーションは産業革命に匹敵するものになると考えています。

この変化は今後のビジネスに対して大きな意味を持ちます。AIの活用により、マーケティング、営業、カスタマーサービスの各担当者は、手間のかかる作業から解放され、浮いた時間で複雑かつ影響力の大きい業務に取り組むことができるようになるからです。その結果、創造的な業務やイノベーションの実現が可能になります。

つまり、Eメールの下書き、マーケティングレポートの作成、コーディングなどに費やしていた多くの時間を、もっと思考が必要な業務に充てられるようになります。例えば、Eメールの送信相手について理解を深めたり、あらかじめ合成されたデータに基づいて戦略を策定したり、ウェブや製品の顧客体験を強化する施策を設計したりできます。

では具体的に、2023年、AIはビジネスにどのような影響を与えるのでしょうか。本記事では、アメリカのビジネスプロフェッショナル1,350名を対象に実施した「State of AI」調査に基づき、AIが職場に変革をもたらしている方法をいくつかご紹介します。

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    近い将来、AIはビジネスに何をもたらすのか

     

    1. AIによって担当者は顧客に集中できるようになる

    2022年に開催されたHubSpotの年次イベント「Inbound 2022」では、今日の企業が直面する分断の危機(英語)が話題になりました。中小企業では複数システムを寄せ集めて使っているケースが多く、顧客データを効率的かつ合理的な方法で統合できていません。また、オフィス勤務とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークの環境で顧客とつながる新たな方法を模索しています。

    そのような状況下で、顧客を理解するという点においてAIは分断の危機に対する非常に有力なソリューションなのです。

    これは多くのビジネスリーダー層も同じ考えのようです。HubSpotの調査によると、回答者の実に63%が、従業員が顧客への理解を深める上で既にAIが役立っていると感じています。

    AIを活用し、さまざまなソースからデータを取得して一元管理すれば、これまで見逃していた可能性のある顧客のインサイトを分析できます。

    ただ、何よりも重要なのは、顧客に集中する時間を取り戻せることです。

    AIのおかげで浮いた時間を活用して、マーケティングチームや営業チームはさらに顧客に寄り添い、自社製品で課題を解決する方法を顧客と共に模索できます。

    カスタマー サポート チームは、チャットボットによる回答でまかなえる範囲が増えることで、人間が対応すべき複雑な課題に重点的に取り組めるようになります。

    そしてリーダー層は、顧客が最も重視するポイントはどこにあるのかを理解し、効果的な意思決定を行うために必要な情報を入手できます。

     

     

    2. AIはデータ分析を自動化し、最適な意思決定を実現する

    ビジネスリーダーにとって特に時間のかかる業務の1つが、必要なデータを整理、統合することです。ビジネスリーダー、アナリスト、マーケティング担当者が顧客データを分析し、有意義な洞察を得るのは簡単ではなく、実際にその分析情報を基に重要な意思決定を行うのに膨大な時間を費やす必要があります。また、データ分析を手作業で行うと、どうしても人為的ミスが起こりやすくなるでしょう。

    そこでAIを活用すれば、分析プロセスを合理化・強化することが可能です。機械学習アルゴリズム、データマイニング、統計手法を駆使して大量のデータを分析し、将来のトレンドや行動に対する高度な予測を行えます。

    データ分析にAIを活用する主なメリットは以下の3点です。

    • AIアルゴリズムは人間が気付かないパターンを発見できる
    • AIはデータから学習し、予測の精度を次第に向上させる
    • 人間が介入する必要がない

    適切なデータ分析が、ひいては顧客体験のきめ細やかなパーソナライズにつながります。顧客データを真の意味で理解できれば、個々の顧客との関わり方を改善できるからです。

    また、企業がリーチを拡大する上でも役立ちます。例えば、営業リーダーはAIが生成した分析情報を利用して、レポートの作成、重点アカウント戦略の策定、優れたパイプライン予測の構築を行うことができます。

    調査に参加したリーダーの4分の1が、AIの最大のメリットは、従業員がデータに基づく適切な意思決定を行えるようになることだと回答しました。

    私の考えでは、近い将来、優秀なリーダーにとってAIはレポート作成や分析のプロセスに不可欠な存在となるでしょう。

     

    3. AIはビジネスコストの削減と業務効率化に役立つ

    昨今の厳しい経済状況において、ビジネスリーダーはコストを抑えながら多くの成果を上げることを求められています。

    そこでAIの出番です。HubSpotの調査でも、ビジネスリーダーの28%がAIは自社のコスト削減に効果的であると回答しています。AIが企業のコスト削減に貢献する方法は無数にあります。

    その1つが、時間のかかる手作業を自動化することです。例えば、カスタマーサポート担当者の多くは、顧客から繰り返し寄せられる質問への対応に膨大な時間を費やしています。AIを活用して、よく寄せられる質問への回答を自動化すれば、その分、サポート担当者は複雑な問題への対応に集中できるようになります。

    同調査でも、AIを利用しているカスタマーサポート担当者の実に91%が、チャットボットは既にカスタマーサービスの問い合わせに効果的に対応していると回答しています。

    また、AIは機器の保全にも利用できます。例えば、多数の機器や機械を使用している企業の場合、AIによって機器の不具合を予測すれば、故障前に保全作業の予定を入れて、修理費を最小限に抑えることが可能です。また、在庫問題を抱えている場合は、AIによって過剰在庫や在庫不足が発生するタイミングや可能性を予測して、過剰在庫の保管費用やその他の無駄を防止できます。

    つまり、AIを活用することでビジネス全体の効率を向上させ、同時に顧客体験も強化できるのです。既にAIは従業員の作業時間を1日当たり平均2.5時間節約しています。

    この浮いた時間を利用して、人間ならではの心からのつながりをいっそう大切にできるでしょう。

    AIによって節約できる1日当たりの時間数

     

    4. ビジネスリーダーはAI専門の担当者の採用に投資する

    誰もが気になっているのが「AIは人間の仕事を奪うのか?」ということでしょう。

    そんなことはありません。むしろ、AIは既存の職務の影響を最適化し、新しい雇用機会を生み出す可能性が高いと言えます。

    Google トレンドでは、2023年初めには事実上存在しなかった「prompt engineer(プロンプトエンジニア)」(英語)というキーワードが急上昇し、4月上旬に過去最高の検索数を記録しました。

    また「State of AI」調査によると、ビジネスリーダーの66%がAIの活用と実装を専門とする従業員を既に採用しています。

    この数は今後も増える一方でしょう。

    HubSpotでは、社内全体の既存のプロセスにAIを組み込む方法を特定する目的で、部門横断的な専任チームを編成しました。

    他の企業でも同様に、自社でAIに重点的に取り組む従業員を任命するか、ニーズを満たすためにAIの専門家やコンサルタントを新たに採用することが見込まれます。
     

    5. AIは企業による不正の検出に役立つ

    AIを活用するもう1つの利点は、あらゆる規模の企業にとって不正の検出が容易になることです。

    2022年に不正行為の被害を受けたりその標的となったりした企業の割合は、65%にものぼります(英語)。

    不正行為は、どのような企業にも財務的かつ法的な不利益をもたらす可能性があります。さらに、不正行為が巧妙化するにつれて、検出がいっそう困難になっています。

    2023年、不正行為を検出し阻止するためのAIツールを活用する企業はさらに増えるでしょう。変則的な支出行動など、データの異変をAIが察知してくれるため、潜在的な不正行為を特定することが可能です。

    さらに、AIはデータを利用して、特定の取引が不正である可能性を予測できます。不審なログイン、消費者行動に基づく変則的な取引、個人情報の盗難などの不正行為をAIアルゴリズムが検出する能力は、時間の経過と共に向上します。

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    6. AIは企業の製品改良に役立つ

    将来的には、ビジネスリーダーがAIを活用して新製品のビジネスチャンスを特定するようにもなるでしょう。

    例えば、ソフトウェアエンジニアはAIツールを利用してフィードバック、エンゲージメント、その他の製品の使用状況データを調査し、既存の製品で改善が必要な機能を判断したり、不足している製品に基づいて新製品のアイデアを発見したりすることができます。

    それだけでなく、AIアルゴリズムによって製品を設計することも可能です。信じられないかもしれませんが、本当です。AIは、顧客の使用パターン、フィードバック、好みに関するデータを分析し、顧客にとって使いやすく、魅力的な製品を開発するために必要となる貴重な知見を提供してくれるようになります。

    また、製品開発プロセス全体のスピードアップも可能です。AIアルゴリズムは、複数の設計オプションをシームレスかつ瞬時に提供できるため、開発チームは最も有望なオプションを短時間で特定し、リアルタイムでイテレーションを行うことができます。
     

    AIによる「創造的破壊」の時代に備えよう

    近い将来、AIは事実上全ての業界に創造的破壊をもたらします。しかし、恐れる必要はありません。

    長期的な成長と成功のカギは、AIと共に迅速に進化を遂げ、AIの時代を受け入れることです。

    AI導入の初期段階では、最優先事項に集中し、まずは自社でAIを最大限に活用する方法を特定することをお勧めします。AIについて更に理解を深めたい方は、「State of AI」シリーズ(英語)のレポートや、HubSpotのAI学習コース(英語)をご確認ください。

    また、HubSpotが提供する最新のAIツールChatSpot」および「AIコンテンツアシスタント」の活用もおすすめです。各ツールの詳細については、ぜひ こちらのページをご覧ください。

    HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

     

    生成AIをコンテンツ制作に活用するための入門ガイド

    トピック: ai

    この入門ガイドでは、コンテンツ制作のプロセスにAIツールを適切に取り入れる方法をご紹介します。