Instagram(インスタグラム)では「ハッシュタグ」を利用した投稿をよく見かけます。ビジネス利用も増えており、ハッシュタグを付けることでユーザーのスムーズな情報収集に繋がります。その結果、企業も商品の認知度向上や売り上げの拡大といったメリットを享受できます。
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・Instagramの投稿やストーリーズの種類別の
エンゲージメントの傾向
・優れたブランドの事例に学ぶハッシュタグの使い方
・タグ付けの最も効果的な方法
今回は、ハッシュタグの効果的な付け方や活用事例について、2023年の最新情報をご紹介します。活用時の注意点もありますので、ぜひ最後までご覧ください。
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Instagramの「ハッシュタグ」とは?
Instagramのハッシュタグとは、投稿のキャプション(文章部分)やコメントに打ち込む「#」マークを使ったタグのことです。
投稿にハッシュタグを付けると、その投稿は該当するハッシュタグの検索結果に表示されます。
ハッシュタグが重要な2つの理由
ハッシュタグで投稿を検索するユーザーは日本で増加傾向にあります。ハッシュタグを上手く活用すれば、多くのユーザーに自社アカウントを見つけてもらえる可能性があります。
まずは、ハッシュタグをビジネスに活用するメリットを紹介します。
1. 潜在顧客や顕在顧客に効率的にリーチできる
ユーザーはInstagramのハッシュタグを使って興味のある投稿を検索できます。ユーザーニーズに合ったハッシュタグの投稿ができれば、そこからフォロワー増加や商品購入までに至り、エンゲージメントも高まります。
Instagramのアルゴリズムは、個人の興味関心のあるものをデータ化し、ユーザーに届ける仕組みになっており、ユーザーが興味のある投稿を発見タブなどに出現させます。例えば、個人の「いいね」や保存数、滞在時間などが、ユーザーに表示する投稿を決める要素(シグナル)となります。
アルゴリズムは、この数千ものシグナルを使って総合的に判断した上で投稿を表示させます。つまり、ユーザーニーズを理解したハッシュタグを付ければ、投稿した質の高いコンテンツに「いいね」や保存数が集まり、アカウントを認知していない潜在顧客にもリーチできるということです。
株式会社GLAPentertainmentが、Instagramを利用している20〜35歳の女性を対象に調査を実施した結果、74.5%がハッシュタグ検索をしており、その中の31.9%が商品購入に至ったという事実があります。ハッシュタグが検索から購買までの導線作りにも役立つことが分かります。
2. 発見タブや人気投稿に載せるにはハッシュタグ最適化が必要
ハッシュタグ最適化とは、ユーザーの検索意図とマッチするハッシュタグをバランスよく選定し、届けたいユーザーに投稿をしっかり届けるための施策です。
潜在顧客の認知を広めるには、発見タブや人気投稿に自社の投稿を載せる必要があります。発見タブや人気投稿に自社の投稿を表示させるには、コンテンツの質とエンゲージメントが重要です。
具体的には、ユーザーからの「いいね」や保存数、滞在時間を伸ばすとアルゴリズムの影響で優先的に表示されやすくなります。
Instagramでのハッシュタグを使った投稿方法
ハッシュタグのメリットについて理解できたら、次に具体的なハッシュタグの付け方や投稿例を見ていきましょう。
基本的なハッシュタグの付け方と投稿例
基本的なハッシュタグの作り方は、半角の「#」マークの後にテキストまたは絵文字を入力して作ります。例としては、「#キッチン収納」「#会社名」などです。作ったハッシュタグはInstagramのフィード投稿やリール、ストーリーズなどで使えます。
また、ハッシュタグを連続でつける際は、前後にスペースを入れて青色のハッシュタグになっていることを確認しましょう。数字や絵文字は使用できますが、$や%などの特殊文字は使用できません。
Instagramのハッシュタグは最大30個
Instagramのハッシュタグは最大30個まで付けられます。ただし、ハッシュタグは多ければ良いというわけではありません。ハッシュタグが多すぎると投稿の専門性が薄まり、リーチされにくくなるともいわれています。
InstagramをSNSマーケティングに活用する際のハッシュタグの付け方については、次の章でさらに詳しく解説します。
使用するハッシュタグは何個がベストなのか?
Instagramの機能としてハッシュタグは30個まで付けられますが、ベストだとされているのは3~5個に抑えることです。
Instagramは、クリエイター向け公式アカウント「Instagram’s @Creators」にて、「ハッシュタグの数は3~5個をキープしよう」「10個や20個など多すぎるハッシュタグは効果的ではない」と述べています。
Instagramで効果的なハッシュタグの付け方5選
Instagram集客で効果的なハッシュタグの付け方を、5つに分けて紹介します。
「何となく」で付けるのではなく、ハッシュタグの特徴を十分に理解した上で活用しましょう。
1. ブランドイメージに合ったハッシュタグを付ける
自社アカウントのイメージに合ったハッシュタグを付けましょう。ハッシュタグからユーザーにブランドイメージを分かりやすく伝えることで、集客を意識しつつブランドイメージもPRできます。
2. ハッシュタグは3~5個がベスト
上記でもご紹介したように、Instagramはハッシュタグの数を3~5個にすることを推奨しています。少なくとも10個を超えるハッシュタグは推奨しないとしているため、露出を増やしたくても付け過ぎには注意しましょう。
なお、ハッシュタグはビッグワード、ミドルワード、スモールワード、ブランドハッシュタグの中から、投稿内容に合わせてバランスよく入れてみてください。
3. 投稿と関連性のあるハッシュタグを付ける
検索エンジン同様、ユーザーの検索意図とマッチするような投稿と関連性のあるハッシュタグを付けることで、「いいね」やフォローの増加に繋がります。
毎回の投稿内容に合わせて、ハッシュタグを複数用意しておくといいでしょう。
4. ミドルワード・スモールワードに注目する
アカウント開設時にビッグキーワードを付けても、他の投稿に埋もれやすくユーザーに見つけてもらえません。
ビッグキーワードよりもミドルキーワードやスモールキーワードの方がより具体的な単語になるため、自社のターゲットへダイレクトにリーチでき、集客に繋がります。
5. 人気投稿のハッシュタグを保存してテンプレート活用する
競合の人気投稿で使われているハッシュタグを保存してテンプレートにすると、簡単にハッシュタグ最適化ができます。また、テンプレートを用意しておくことで、時短かつ入力漏れを防げるので、時間のない時も安心です。
Instagramに直接文字を打つと改行できないので、改行する時は「改行くん」のアプリを使って改行し、そのままテンプレート化するのもおすすめです。
自社に最適なハッシュタグを簡単に探す方法
ハッシュタグに悩んだ時の対処法や投稿に合ったハッシュタグの探し方を紹介します。
競合の人気投稿を分析する
すでに伸びている競合アカウントをモデリングしましょう。すでに伸びているアカウントのハッシュタグを参考にすることで、効率的にハッシュタグ最適化ができます。最初は自分で考えずに、上手くいっているアカウントを分析して流れを掴みましょう。
また、自社と関連性のあるハッシュタグで検索して、人気投稿に載っている投稿のハッシュタグや写真の撮り方、タイトルも参考にすると、その業界で伸びているアカウントの傾向が見えてきます。
分析ツールで関連ハッシュタグを探す
大量のハッシュタグから自社に合ったハッシュタグを見つけるには、ツールの活用もおすすめです。ここでは、関連ハッシュタグを探すための分析ツールを3つ紹介します。
ハシュレコ
ハシュレコは無料のハッシュタグレコメンドツールです。投稿内容を表すキーワードを入力すると、キーワードと関連性のあるハッシュタグが表示されます。各ハッシュタグの右についている虫眼鏡アイコンをクリックすれば、Instagramのハッシュタグ検索結果が起動し、投稿内容や投稿数の確認が可能です。
ハッシュタグはコピー&ペーストで付けられるので、自分でハッシュタグを付ける手間もありません。
Photerloo
PhoterlooはAI搭載の画像アップロードサービスです。投稿する画像をアップロードすると、AIが画像を分析し、ハッシュタグとキーワードを提案してくれます。最大30個までのハッシュタグ表示が可能で、表示するハッシュタグの投稿数も変更できます。
ただし、対応しているのは英語のハッシュタグのみのため、英語圏の方のフォロワーを増やしたい企業におすすめのツールです。
Social Insightは、株式会社ユーザーローカルが提供する無料のInstagram分析ツールです。投稿を表すキーワードを入力すると、キーワードに関連するハッシュタグが表示されます。日本語と英語のハッシュタグに対応しており、ハッシュタグを使う男女比やおすすめ度も表示されるため、詳細なハッシュタグのリストアップが可能です。
人気アカウントと関連度の高いハッシュタグ表示やエンゲージメントの高い投稿なども確認できるので、競合分析ツールとしても活用できます。無料版は機能制限がありますが、ハッシュタグを探すという目的には十分対応できます。
ハッシュタグを種類別に探す
競合アカウントやツールで見つかったハッシュタグから、業界ハッシュタグやコミュニティーハッシュタグ、コンテンツハッシュタグなど、種類別にハッシュタグを分けることで、具体的にどのハッシュタグを選べば良いかが明確になります。
例えば、「#海外旅行」という業界ハッシュタグはビッグキーワードで、何百万人の人が使っている可能性があるので、競合から「#韓国旅行」「#韓国ホテル」など、よりニッチな韓国旅行だけをピックアップします。また、種類別に探しておくと、ハッシュタグを複数つける際にバランスの良い組み合わせができます。
ハッシュタグを付ける際の注意点
ハッシュタグをつける際の注意点を基礎から応用編まで紹介します。
Instagram用のテンプレートを使う時は毎回同じにしない
ハッシュタグのテンプレートを使う場合は、毎回同じハッシュタグにせず、一部変更して使用することをおすすめします。毎回全く同じものだとスパム扱いされてしまいます。極力、機械的な動きは避けましょう。
ハッシュタグの効果をインサイトで分析する
投稿後はPDCAを回して効果測定と改善を実施しましょう。Instagramの機能にあるインサイトを使って、ハッシュタグ流入ができているか確認し、付けたハッシュタグの効果を分析します。
人気のハッシュタグを付けすぎない
世界で流行っているトレンドのハッシュタグを付けても、投稿が埋もれてリーチしづらいので逆効果です。
アカウント開設時は人気のハッシュタグは控えて、届けたいユーザーにだけ届くようなハッシュタグの選定をしましょう。
禁止ハッシュタグに注意
「禁止ハッシュタグを使わないこと」にも注意が必要です。禁止ハッシュタグとは、コミュニティガイドラインに違反している可能性があるためにInstagramから非表示にされているハッシュタグのことで、該当のハッシュタグを使用してしまうとその投稿も非表示になります。
コミュニティガイドラインに違反する可能性があるのは、犯罪に関わるものや暴力的なもの、性的なもの、差別的なもの、それらを連想させるスラングなどです。Instagramは禁止ハッシュタグのリストを公開しておらず、今後も追加されていくと考えられます。
禁止ハッシュタグには、例えば以下のようなものがあります。日本語のものは比較的わかりやすいですが、英語の場合は隠語にあたるものも含まれますので、注意しましょう。
#副業
#グラビアイドル
#谷間
#tag4like
#tagsforlikes
#teens
#teen
#thought
#parties
#prettygirl
#pushups
#milf
#ice
#instasport
#iphonegraphy
#date
#dating
#direct
#dm
基本的には、暴力的な内容や性的な内容などを避ければ問題ありません。使いたいハッシュタグが禁止されているかどうか気になる場合は、そのハッシュタグで実際に検索して表示してみると、「コミュニティガイドラインに違反している可能性がある」という注意書きが出るためすぐに分かります。
もし投稿のリーチが不自然に下がるようなことがあれば、禁止ハッシュタグを使ってしまっている可能性があるため、チェックしてみましょう。
Instagramでおすすめのハッシュタグ活用事例3選
企業によるハッシュタグを活用したInstagramの投稿事例を紹介します。活用のポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
オリジナルのハッシュタグでブランドイメージを強化
自社商品や会社名をハッシュタグに使用し、ブランドイメージをPRしつつ集客を意識した活用事例です。自社商品や会社名のハッシュタグは、最初は拡散力が弱いので、インフルエンサーにギフティングして拡散力を強めるのもおすすめです。
100円ショップの「ダイソー」は、商品に関連する複数のハッシュタグに加えて、オリジナルハッシュタグ「#ダイソー」と英語の「#daiso」「#daisojapan」「#100yenshop」を投稿に付けています。
ハッシュタグを使ったキャンペーンでPR戦略
ハッシュタグを使ったキャンペーンのポイントとしては、普段の投稿に載せやすいハッシュタグでキャンペーン参加率を上げることです。また、ハッシュタグを付けてくれたユーザーの投稿を自社アカウントでリポストして、相互で盛り上げると自然にハッシュタグ投稿が増えて好循環が生まれます。
全米No.1のソーセージブランド「ジョンソンウィル」は、ソーセージと関連する「#簡単レシピ」や「#おうちグルメ」「#ビールのお供」など、顧客がブランドを想起するハッシュタグを使用しています。
大中小のハッシュタグをバランスよく活用して認知度UP
ビッグワードと併せて、地域性のあるミドルワードや独自のサービス名をスモールワードとしてバランスよく活用し、認知度UPと顕在顧客にアプローチした成功事例です。
福岡県の「ヘアケアサロンラポーレ」は、地域性のある「#北九州美容室」や、独自サービスである「#マグネットカラー」などのミドルワード、スモールワードを効果的に活用しています。
潜在顧客のニーズを理解したハッシュタグ選定が重要
Instagramで投稿をより多くのユーザーに見てもらうには、ハッシュタグの活用が欠かせません。特にSNSマーケティングでは、ユーザーニーズを理解したハッシュタグを付けることが大切です。
ハッシュタグの検索ツールを活用するだけでなく、実際に業界でよく使われているハッシュタグで検索し、競合他社の投稿を研究してみましょう。
また、ハッシュタグによってブランドや商品を認知したユーザーの受け皿となるコンテンツ作りも重要です。ユーザーがストレスなく目的を果たせるような導線を考えると良いでしょう。
ハッシュタグもその先のコンテンツも、常にユーザー目線で構築することが何より重要です。