ノーコードWebサイト制作ツールを利用すると、コーディングをはじめとするWeb制作の専門知識がなくても、ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作で、手軽にWebサイトを制作できます。しかし、種類が多いため、自社に適したツールの選定に迷う方もいるのではないでしょうか。

ノーコードで始めるWeb制作解説ガイド
プログラミング不要でサイト制作を効率化する実践的ノウハウを詳しく解説
- ノーコードとは
- ノーコードの活用シーン
- ノーコードツールの種類や選定ポイント
- HubSpotのノーコードツール
今すぐダウンロードする
全てのフィールドが必須です。
本記事では、ノーコードWebサイト制作ツールの概要とメリット・デメリットに加え、12のおすすめツールを解説します。
ノーコードのWebサイト制作ツールとは
ノーコードのWebサイト制作ツールとは、プログラミングの専門知識がなくても、直感的な操作でWebサイトを簡単に制作できるツールのことです。
あらかじめ用意されたデザインテンプレートや素材を、マウス操作によるドラッグ&ドロップなどの操作によって組み合わせるだけで、Webサイトを構築できます。従来、Webサイトの制作には、プログラミングやコーディングなどの専門知識が必要とされてきましたが、ノーコードツールを利用することでWeb制作に取り組みやすくなりました。
ノーコードでWebサイトを制作するメリット・デメリット
ノーコードのWebサイト制作ツールを最大限活用するには、メリットとデメリットを理解し、自社の目的や課題と照らし合わせて導入を判断することが重要です。
メリット
ノーコードでWebサイトを制作するメリットは、外注やプログラミングでの開発に比べ、迅速かつ低コストでサイトを構築・運用できる点です。さらに、コンテンツの更新や修正を担当者自身が行えます。
そのため、スモールビジネスやスタートアップのように、迅速かつ低コストでWebサイトを立ち上げたい企業、ITチームに依存せず、マーケティング部門やデザイナー自身でWebサイトを編集、更新したい企業、簡易的なランディングページをすぐに作りたい企業に最適です。
デメリット
一方、ノーコードのWebサイト制作ツールには、デザインや機能のカスタマイズ性に限界があります。多くのツールでは、あらかじめ用意されたテンプレートや機能を利用するため、独自性の高いデザインや複雑な機能の実装ができないためです。
そのため、Webサイトに高度なカスタマイズや独自のデザイン設定、詳細なUX/UI設計が必要な企業、将来的に大規模なWebサイトへと拡張を計画している企業には、不向きです。
Webサイト制作におすすめのノーコードツール12選
ここからは、ノーコードでWebサイトを制作できる12のツールをご紹介します。
Content Hub
出典:Content Hub|HubSpot(ハブスポット)
HubSpotのContent Hubは、SEO推奨(アドバイス)機能やユーザーの行動分析機能を搭載したマーケティング施策に強いツールです。見たまま編集できるエディタを搭載し、デザイン、レイアウト、動作を確認しながらWebサイトを制作可能です。HubSpotのCRMデータの活用により、パーソナライズされたWebページの表示やコンテンツの提供、さらには効果測定もできるため、マーケティングから営業までの一元管理が可能です。
- 特徴
- 実際に表示される画面を確認しながら、Webサイトを構築できる
- 数百種類のテーマからデザインを選び、カスタマイズできる
- 料金 無料プランあり、54,000円~/月
- 公式サイト https://www.hubspot.jp/products/cms/drag-and-drop-website-builder
Wix
出典:Wix.com
Wixは、セキュリティに強く、EC機能やブログ、オンライン予約などビジネス向けの機能が充実したプラットフォームです。900種類以上のHTMLテンプレートやAIを活用したWebサイトの自動生成機能を搭載しています。SEOやマーケティング機能も備え、ビジネスのオンライン化と成長をサポートします。
- 特徴
- デザイナー作成のテンプレートと直感的に操作できるエディタを搭載
- EC機能や予約システムなどのビジネス向け機能を搭載
- 料金 無料プランあり、2,300円~/月
- 公式サイト https://ja.wix.com/
Studio
出典:Studio
Studioは、7,600以上のフォントとデザインエディタを搭載した自由度の高いノーコードWeb制作プラットフォームです。要素をまとめて移動できるボックスレイアウト機能を搭載する一方で、ピクセル単位での位置調整が可能です。
エディタ上での共同編集やコメント機能により、チームでWebサイトを制作する際の効率化が実現します。ワンクリックでWebサイトを公開できるほか、CMSや分析機能も搭載しており、サイト運用全般をサポートします。
- 特徴
- 頻繁に使うデザイン要素をシンボル化し、簡単に挿入できる
- テキスト・画像・アイコンのみの編集が可能な、コンテンツ編集者向けエディタを設定可能
- 料金 無料プランあり、590円~/月
- 公式サイト https://studio.design/ja
Webflow
Webflowは、ビジュアルキャンパスでHTML、CSSなどの言語を制御でき、デザインの自由度が高いWebサイトビルダーです。AIによるWebページのパーソナライズ化やA/Bテスト、SEO機能を搭載しており、マーケティング効果の高いWebサイトを制作できます。デザインの自由度と拡張性の高さで、企業のブランド表現やビジネスニーズに応えます。
- 特徴
- ザインや複雑なアニメーションを実装可能
- 統合機能やAPIにより主なシステムと連携可能
- 料金 無料プランあり、14ドル~/月(年払い)
- 公式サイト https://webflow.com/
Canva
出典:Canva
デザインツールのCanvaには、無料で利用できるWebサイトビルダーが搭載されています。プロがデザインしたテンプレートを使い、ドラッグ&ドロップでレイアウトをカスタマイズ可能です。
Canvaが提供する何百万もの写真やグラフィックなどのデザイン素材を利用し、ブランドイメージに合ったレスポンシブ対応のWebサイトを作成できるのが魅力です。AIを活用した文章生成機能や分析機能も備えています。
- 特徴
- aドメインを利用すれば、無料でWebサイトを構築可能
- AIを活用した画像編集・文章生成機能
- 料金 無料プランあり、11,800円~/人/年
- 公式サイト https://www.canva.com/ja_jp/websites/
ペライチ
出典:ペライチ
ペライチは、初期費用やサーバー維持費が不要で利用できる国産のホームページ作成ツールです。プロが作った600種類以上の豊富なテンプレートを活用し、ブロックを組み合わせてレイアウトするだけで、業種や目的に応じた本格的なWebサイトを作れます。
簡単操作で無料のサブドメインを設定できるほか、独自ドメインの購入や設定も行えます。さらに、メルマガ配信機能やノーコードアプリ作成ツールも利用できるため、見込み客の創出やリピーターの増加による売り上げ拡大を目指せるでしょう。
- 特徴
- 決済や予約機能、フォームなど、オンラインビジネスに必要な機能を搭載
- チャットサポートや個別サポートなどのサポート体制が充実
- 料金 無料プランあり、1,465円~/月(年間契約)
- 公式サイト https://peraichi.com/
ジンドゥー
出典:ジンドゥー
ジンドゥーは、パーツの組み合わせやテンプレートを利用してホームページを作成できるツールです。質問に答えるだけで目的に応じたWebサイトが自動生成される「AIビルダー」と、テンプレートを利用したりHTMLやCSSで自由にカスタマイズできる「ジンドゥークリエイタ」の2つのモードがあります。
作成されたWebサイトはレスポンシブ対応で、各種SNSとの連携も可能です。Youtubeや地図の埋め込み、問い合わせフォームの設置も簡単に行え、Webサイト運用に欠かせないアクセス解析、SEO機能も搭載しています。
- 特徴
- 日本語によるサポート
- ジンドゥークリエイターにはEC機能を搭載
- 料金 無料プランあり、990円~/(月換算)
- 公式サイト https://www.jimdo.com/jp/
Ameba Ownd
出典:Ameba Ownd
Ameba Owndは、サイバーエージェントが提供する無料のホームページ作成ツールです。作成したWebサイトはレスポンシブデザインに対応し、商用利用が可能です。
ニーズに応じたテーマを基にCSSをカスタマイズできるほか、ブログ機能やEC機能も搭載しています。共同編集や管理も可能で、最大で10個までWebサイトを作成できます。
- 特徴
- Instagram、Xと連携すれば、Webサイトに投稿を表示可能
- EC機能が標準搭載
- 料金 無料 (月額960円のプレミアムプランもあり)
- 公式サイト https://www.amebaownd.com/
Google サイト
出典:Google サイト
Google サイトは、Google アカウントがあれば誰でも無料で利用できるWebサイト作成ツールです。Google ドキュメントやスプレッドシート、Google フォームをWebサイト内に埋め込むことができます。
デザインテンプレートの利用や、ドラッグ&ドロップの操作でデザインやレイアウトを調整してレスポンシブデザインのWebサイトを制作できます。共同編集も可能で変更履歴機能を搭載しているため、社内ポータルサイトやチーム・プロジェクトでのWebサイト制作に最適です。
- 特徴
- Google の共有ドメインでの運用が可能
- Google ドキュメントやカレンダーなどのGoogle サービスとの連携
- 料金 無料 (Google Workspaceの有料プラン契約で使用可能な機能あり)
- 公式サイト https://sites.google.com/u/0/new?authuser=0
Weebly
出典:Weebly
Weeblyは、オールイン型の無料Webサイトビルダーです。ドラッグ&ドロップでWebサイトやブログ、ECサイトを作成し、写真や地図、動画などを簡単に追加できます。
特に、EC機能が充実しており、デザインのカスタマイズや在庫管理、注文追跡、税務処理までを一貫して行えます。Webサイトやストアに同期できるメール送信機能やSEO機能も搭載しています。
- 特徴
- モバイルアプリからWebサイトやストアの編集・管理が可能・メールとチャットによる24時間サポート、専用コミュニティによる運用支援
- 料金 無料プランあり、10ドル~/月(年払い)
- 公式サイト https://www.weebly.com/
BASE
出典:BASE
BASEは、ECサイトの開設・運営に特化した無料のWebサイト作成サービスです。ブログやSNS連携、SEO設定などの集客機能に加え、クーポン発行やセールといった豊富な販促機能を活用し、売上向上を目指せます。
デジタルコンテンツ販売や定期便、抽選販売にも対応しています。
- 特徴
- クレジットカードやコンビニ決済など7つの決済方法に対応
- 個人やスモールビジネスでのショップ開設も可能
- 料金 基本無料+売上があれば「決済手数料+システム利用料」が発生、月額有料プランあり (別途決済手数料などが発生)
- 公式サイト https://thebase.com/
Shopify
出典:Shopify
Shopifyは、世界170か国以上で利用されているECサイト構築プラットフォームです。専門知識なしでオンラインストアを開設でき、商品管理、決済、分析まで一元管理できます。
メールやフォームとシームレスに連携できるマーケティング自動化ツールが組み込まれており、特定商品を閲覧したユーザーへの再エンゲージ、新規顧客の自動セグメントなど、より効果的なアプローチを実現します。顧客データの一元管理や分析、レポート出力も行え、より最適化されたEC運営が可能です。
- 特徴
- 多言語・多通貨対応で、国内外へのEC展開をサポート
- 豊富なアプリ連携により、ビジネスの成長に合わせ柔軟に機能拡張が可能
- 料金 無料トライアルあり、3,650円~/月(年払い)
- 公式サイト https://www.shopify.com/jp
ノーコードのWebサイト制作ツールを選ぶポイント
自社に最適なツールを選ぶには、次の3つのポイントを確認しましょう。
- 操作性に優れているか
- 自社に必要な機能が揃っているか
- 日本語に対応しているか
操作性に優れているか
操作性は、ツールを選択するうえで重要なポイントです。Webサイトの構築・運用を継続するには、専門知識がない担当者でも簡単に扱える必要があるためです。
主に確認したいのは次の項目です。
- ユーザーインターフェースがシンプルで、ドラッグ&ドロップなどの操作で簡単に編集できるか
- 異なるデバイスでも利用できるか
- チュートリアルやサポートが充実しているか
無料プランやトライアルが提供されているツールがあれば、実際に操作性を試すと良いでしょう。
自社に必要な機能が揃っているか
Webサイトを制作する目的や課題に対して、必要な機能が搭載されているかを確認することも重要です。後から機能を追加しようとすると、別のツールへの乗換えなど余計なコストや手間が生じる可能性があるためです。
問い合わせフォーム、EC機能(商品登録、決済システム連携)、アクセス解析機能など、必要とする機能を事前に洗い出し、それらが標準機能として搭載されているか、あるいはアドオンや連携サービスで利用できるかを確認しましょう。
日本語に対応しているか
画面表示やFAQ、サポートが日本語に対応しているかを確認することも大切です。ノーコードのWebサイト制作ツールには、海外製品が多く、日本語に対応していないものもあるためです。日本語でのサポートが手厚いツールを選ぶことで、スムーズにツールを導入し、Webサイトを制作できます。
目的に合ったノーコードツールを選んでWebサイトを制作しよう
ノーコードのWebサイト制作ツールを利用すると、Webサイト制作の知識がなくても、容易に自社のWebサイトを立ち上げられます。ツール導入の際は、自社がWebサイトを制作する目的(情報発信、集客、商品販売など)を明確にし、必要な機能や予算、操作性などを比較検討することが大切です。
今回ご紹介したツールには、無料プランやトライアルが用意されているため、実際に試すことで操作性を確認できます。自社に最適なノーコードのWebサイト制作ツールを導入して、ビジネスの成長につなげましょう。
HubSpotのContent Hubは、決済情報を登録せずに無料で試用できるため、ノーコードでWebサイト制作を始めたい方におすすめです。
AI搭載のブログ生成機能によるコンテンツ作成の効率化やSEO推奨に基づいたサイト改善も容易に行えます。サーバーセットアップやメンテナンス管理を任せられる「マネージド クラウド ホスティング」や、独自ドメインとの接続機能も無料で利用できるため、ぜひお試しください。
