Web広告の課金方式7つを解説!仕組みやメリット・デメリットは?

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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現在のWeb広告は、Googleの検索結果画面やブログ記事、SNSのタイムライン、動画の再生中などさまざまな媒体や場所に設置されています。適切な出稿方法を選ぶためには、多様化した広告の特徴を把握しなければいけません。

Web広告の課金方式7つを解説!仕組みやメリット・デメリットは?

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同時に、各広告の課金方式も頭に入れておく必要があります。様々な形式の広告があるということは、それだけ課金の仕組みも数多く存在するということ。今回は、Web広告の課金方式を7つに分類して、それぞれの概要とメリット・デメリット、主な配信媒体を解説します。

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    Web広告の課金方式は主に7つ

    Web広告の主要な課金方式は、大きく7つに分類できます。

    1. クリック課金(CPC)
    2. インプレッション課金(CPM)
    3. エンゲージメント課金(CPE)
    4. 視聴課金(CPV)
    5. 成果報酬課金(PPA)
    6. 掲載期間保証型課金(CPD)
    7. 配信数型課金

    では、7つの課金方式の仕組みを見ていきましょう。
     

    1.クリック課金(CPC)

    ユーザーが広告をクリックした時点で課金が発生します。クリック課金を採用した広告はCPC(Cost Per Click)広告とも呼ばれます。
     

    クリック課金のメリット・デメリット

    クリック課金のメリットは、広告費と成果が比例しやすい点にあります。広告を配信した媒体でどれだけ見られても、クリックされない限り料金は発生しません。そのため、広告に設置したリンク先に遷移した比較的温度感が高いユーザーが発生した時にのみ広告費をかけれらるのです。

    一方デメリットは、配信媒体や検索ワードのボリュームによって広告費が大きく変わることです。多くのユーザーが訪れるサイトに掲載されれば、当然、広告がクリックされる可能性も高まります。想定よりもクリック数が発生していて、気づいた頃には多額の広告費が使われてしまっているということも十分に起こり得ます。

    そのため、クリック課金型の広告を配信したら、数日は配信媒体と流入数を確認し、広告費の推移を見ておくと良いでしょう。
     

    クリック課金の主な配信媒体

    クリック課金は多くの媒体で採用されています。最もイメージしやすいのはGoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果画面に表示される「リスティング広告」でしょう。
     

    2.インプレッション課金(CPM)

    クリック課金とよく比較されるのが、インプレッション課金です。インプレッション課金とは、配信した広告が1,000回表示されるごとに広告費が発生する課金方式です。CPM(Cost Per Mille)とも呼ばれます。
     

    インプレッション課金のメリット・デメリット

    メリットは、料金の発生が広告の表示回数に依存するため、広告費を一定に保てる点にあります。デメリットは、広告が見られるだけで料金が発生するため、その広告から流入して成約に至る可能性が予測できない点にあります。
     

    インプレッション課金の主な配信媒体

    インプレッション課金は、商品を購入してもらうよりも、商品の認知拡大を目的とした広告に適しています。
     

    3.エンゲージメント課金(CPE)

    エンゲージメント課金とは、広告に対してユーザーがエンゲージメントを起こしたタイミングで広告費が発生する課金方式で、CPE(Cost Per Engagement)とも呼ばれます。エンゲージメントにはSNSでのシェア・いいね・添付画像のクリック・返信など、自社の広告投稿に対する様々な反応が含まれます。
     

    エンゲージメント課金のメリット・デメリット

    エンゲージメント課金のメリットは、ユーザーの能動的なアクションを指標における点です。「既存ユーザーとのコミュニケーションを深めたい」「新規ユーザーに興味を持ってもらいたい」など、問い合わせ・アプリダウンロードなどの明確なコンバージョンを狙うより、まさしくエンゲージメントを高めたい場合に適しています。

    デメリットとしては、逆にコンバージョンを目的としている場合は費用対効果が見合わない可能性が高い点です。
     

    エンゲージメント課金の主な配信媒体

    エンゲージメント課金は、TwitterやFacebookなどのSNS広告で採用されています。また、Googleディスプレイ広告の一種である「ライトボックス広告(1つのバナーに画像・動画・地図など複数のクリエイティブを展開できる広告フォーマット)」でもエンゲージメント課金が採用されています。何をエンゲージメントに設定しているのかは広告媒体ごとに異なるので事前に確認しておきましょう。
     

    4.視聴課金(CPV)

    視聴課金は、ユーザーが動画広告を一定時間視聴すると課金されます。CPV(Cost Per View)とも呼ばれます。
     

    視聴課金のメリット・デメリット

    視聴課金のメリットは、動画をある程度視聴したユーザーにのみ広告費を投資できる点です。単に、広告が目に入った場合よりも広告の内容を認識してもらえた可能性が高い傾向にあります。

    デメリットは、広告のために動画を作成する必要があるため、他の広告と比べると制作費が大きくかかってしまうところにあります。
     

    視聴課金の主な配信媒体

    代表的なものとしては、Twitter広告やYouTube広告に代表されるGoogle広告のTrueView 動画広告、またYahoo!広告が挙げられるでしょう。
     

    5.成果報酬課金(PPA)

    成果報酬課金(Pay Per Action)は、広告配信時に設定した目標(CV:コンバージョン)にユーザーが達した場合に課金されます。コンバージョンポイントには、資料請求・商品購入・会員登録などを設定します。。「アフィリエイト広告」とほぼ同じ意味で使われています。
     

    成果報酬課金のメリット・デメリット

    成果報酬課金のメリットは、成約か、成約に結びつきやすいアクションに対して投資できる点です。広告でどれだけ集客したとしても、成約につながらないのであれば広告費を回収することはできません。成果報酬課金であれば、「問い合わせが来た」「資料請求してもらえた」というように、成約に繋がるアクションにのみ課金できるため、適切に運用できれば高い費用対効果を期待できます。

    デメリットは、成果に達した場合の広告費が他の広告と比べると高い傾向になる点が挙げられます。
     

    成果報酬課金の主な配信媒体

    成果報酬課金の代表的な媒体は、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)が挙げられます。広告主として出稿したい場合、まずはASPに登録し、コンバージョンポイントや広告単価を設定します。そこから、ASPに登録しているアフィリエイターに自社の商材が選ばれ、ブログやウェブサイトに掲載されてはじめて広告として露出できます。
     

    6.掲載期間保証型課金(CPD)

    掲載期間保証型とは、広告の掲載期間を定めて、その期間に応じて広告費が発生する課金方式です。CPD(Cost Per Day)とも呼ばれます。
     

    掲載期間保証型のメリット・デメリット

    掲載期間保証型課金のメリットは、掲載の期間と場所が展開前に定められて、かつ、その要件は掲載期間が終了するまで変わることがないため、広告費が明確であることが挙げられます。

    デメリットは、広告展開後の変更は原則できないために、適切でない枠に出稿しても掲載終了までは掲載しなければいけない点です。広告を掲載する前に、商材の特性や想定ターゲットをできるだけ明確にして、掲載場所と掲載期間、掲載にかかる費用の3点から、広告展開によって見込める効果をしっかりと予測しておく必要があるのです。
     

    掲載期間保証型の主な配信媒体

    掲載期間保証型課金は、電車の中吊りや駅のホーム、ビルに張り出す大型広告がこれにあたります。Web広告では、Yahoo!のトップページに掲載される「Yahoo!プレミアム広告」が代表的です。また、TVやラジオのCMも掲載期間保証型課金が基本です。
     

    7.配信数型課金

    配信数型課金とは、広告配信先の件数によって広告費が変わる課金方式です。広告を配信する先が少なければ広告費も安くすみ、配信先が多いほど広告費も比例して高くなります。メルマガ広告をイメージするとわかりやすいでしょう。メルマガ広告を配信できるユーザー数が多ければ多いほど広告費は高くなる傾向にあります。
     

    配信数型のメリット・デメリット

    配信数型課金のメリットは、媒体が保有するユーザーにのみ広告配信されるため、リーチできるユーザー像がある程度明確になっている点です。ほとんどの場合、どのような属性のユーザーが多いのか媒体側から事前共有されるため自社商材と相性が良いユーザーが多いかどうか判断はしやすいでしょう。

    一方で配信数型課金のデメリットは、クリックやコンバージョンに結びついていない場合でも広告費が発生する点です。配信数をベースに広告費が決められている場合が多いため、10,000通に送信して、クリックがゼロだった、という場合でも関係なく広告費を支払う必要があります。利用する際は配信先のユーザーをしっかり理解し、彼らの興味を引くような広告作成に注力しましょう。
     

    配信数型の主な配信媒体

    会員を保有しているウェブメディアのメルマガ広告が代表的でしょう。また、LINEのビジネスアカウント「LINE@」を運用している場合、登録ユーザーに向けてメッセージを配信する場合も配信数型課金を選択できます。

    【各課金方式まとめ】

      課金発生条件 認知拡大効果 成約確度
    クリック課金 広告がクリックされたら
    インプレッション課金 広告の表示総数が1000回に達したら ×
    エンゲージメント課金 広告にエンゲージメントが発生したら
    視聴課金 動画広告が一定時間視聴されたら ×
    成果報酬課金 設定目標に到達したら
    掲載期間保証型 設定期間 ×
    配信数型課金 広告を配信したら

     

    多くの媒体は、複数の課金形式を採用している

    多くの媒体は、複数の課金形式を採用している

    それぞれの課金方法をみていくと複数の課金方式を採用できる媒体があることに気づいた方も多いのではないでしょうか。

    例えばTwitter広告、Facebookで展開する広告やリマーケティング広告、Youtube広告ではそれぞれ以下の課金方式が採用されています。

    Twitter

    • クリック課金
    • インプレッション課金
    • エンゲージメント課金
    • 視聴課金
    • 掲載期間保証型

    Facebook

    • クリック課金
    • インプレッション課金

    Youtube広告

    • インプレッション課金
    • 視聴課金
    • クリック課金

    実際にどの課金方式の広告を出すべきかは、その広告の種類や広告を出す目的などによって大きく変わります。「どのタイミングで、どの程度の広告費が発生するか?」を把握したうえで予算配分を考えましょう。相場感を知るために、まずはテスト的に各課金方式で配信してみるのも1つの手です。
     

    課金方式ごとの特徴を把握し、商材に合った広告を選ぼう

    今回ご紹介した7種類の課金方式はWeb広告を利用する際はよく見かけるので基本的な仕組みは覚えておいて損はないでしょう。

    媒体によっては複数の課金方式を掛け合わせて採用している場合もあります。どの広告媒体で、どの課金方式を採用するのかは、成果に大きく関わってきます。ただ、それ以前に重要なのは「誰向けに」「どのような情報を発信し」「その結果どのような状態になりたいのか」を明確にしておくことです。この3点を明確にした上で、適切な手段を模索していきましょう。

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