【2022年版】セールスオペレーション完全ガイド

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Aja Frost
Aja Frost

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近年、「セールスオペレーション」の重要度が増しています。当社HubSpotのセールスストラテジー&オペレーション担当バイスプレジデントを務めるChanning Ferrerは、セールスオペレーションは「計画を立て、体制を見直し、改善を図ることで、営業組織の生産性を最大化しようと力を尽くす」存在だと述べています。

【2022年版】セールスオペレーション完全ガイド

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本記事では、セールスオペレーションの基本的な役割を確認したうえで、セールスオペレーションチームの編成・運用について解説します。

レベニューオペレーション最新動向レポート

このガイドではレベニューオペレーションがフライホイールの各部分にもたらす影響をデータを通して詳しく紹介し、自社に合ったレベニューオペレーション戦略を構築し始めるための方法を解説します。

  • フライホイールの摩擦を軽減し、実践する方法
  • 収益率と顧客維持率に関する統計データ
  • ブランドアフィニティーと収益維持に関する指標
  • システム連携と顧客維持率の関係性

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    セールスオペレーションの役割と責任

    セールスオペレーション(Sales Ops)とは、営業プロセスを見直し、営業成果を最大化する役割を指します。その業務は営業戦略の立案や売上予測、営業担当のサポート、他部門との橋渡しなど多岐にわたります。

    セールスオペレーションチームは、営業チームが持続可能な成長基盤を築き、維持するための手助けとなるあらゆる業務を担当します。

    業務例をいくつか挙げてみましょう。

    • ボトルネック解決に向けたデータやレポートの支援
    • 営業段階の見込み客の新規創出サポート
    • 営業に役立つテクノロジーやベストプラクティス(最適な方法)の実装

    営業成果を最大化させるために、セールスオペレーションチームは数々の役割を担い、その責任を全うすることが求められます。ではどのような役割を担うべきなのか、代表的なものを挙げていきましょう。

    1. 部門間連携
    2. 営業データの管理
    3. 売上予測
    4. 業績管理
    5. 営業担当者のサポート
    6. 営業戦略
    7. 営業チームとのコミュニケーション
    8. 営業チームの編成
    9. テクノロジーの管理
    10. 担当領域の定義
       

    1. 部門間連携

    営業成績を最大化させるための施策は、当然、営業部門だけでは完結できません。隣接するマーケティング、カスタマーサービス部門とスムーズにデータを共有できる環境を構築すること、また、スムーズにコミュニケーションできるよう運用体制を見直すことも重要です。
     

    2. 営業データの管理

    営業担当者の進捗状況や成果状況など営業に関するデータのモニタリングおよび評価、現行の製品、営業プロセスの妥当性を判断します。データをもとに、目標と乖離した状態にあると判断した場合は、改善するための新たな営業計画やプロセスの実装を設計します。

    また、目標達成を目指すには、社内の業績データに加え、外部の市場調査や競合他社の動向データの活用も有効です。
     

    3. 売上予測

    過去のデータとパフォーマンスの傾向を調査・把握することで、今後の売上を予測する役割も担います。早いタイミングで売上予測を立てられれば、営業チームはまだ回避や修正できる時間があるうちに、潜在的な課題を洗い出しやすくなるでしょう。
     

    4. 業績管理

    営業担当者の報酬制度とインセンティブを管理します。 特に優れた業績に対する報酬制度を設けると共に、業績の停滞を認識して解決するためのプロセスも確立します。

    さらに、定期的に営業の業績評価を実施したり、適切な評価の実施方法について営業マネージャーに指導したりする場合もあります。また、セールスオペレーションチームが設置されることで、経営幹部や営業マネージャーは営業段階の顧客体験に関するデータを総合的に活用し、体験の改善を図れるようになります。
     

    5. 営業担当者のサポート

    営業担当者の効率と成果を高める一環として、リードの提供、取引の管理、契約書の作成、時間管理スキルのトレーニングなどを行います。
     

    6. 営業戦略

    データ分析と予測を通じて、営業戦略を立案し、今後の販売目標を設定します。コンバージョンの改善、セールスサイクルの短縮、売上額の最大化を達成するための営業プロセスを構築する責任も負っています。
     

    7. 営業チームとのコミュニケーション

    営業活動やキャンペーンの成果を報告したり、契約成立などのニュースを知らせたりして、常に営業チームとの連携を図ります。そのためには、Slackや社内Wikiなどのコミュニケーションチャネルを活用するのも有効です。
     

    8. 営業チームの編成

    営業チームの体制づくりと編成に関与することで、営業チームの効率、成果、パフォーマンスを最大化します。

    例えば、ある営業担当者が中小企業の顧客の対応に強みを持っていて、他の担当者は大企業の顧客への対応を好んでいると分かったとしましょう。その場合、セールスオペレーションは、営業担当者全員が得意な案件に対応できるよう、営業チームの再編成を検討する必要があります。
     

    9. 導入ツールの選定・管理

    セールスオペレーションは、営業担当の業務効率を促進するため、ツールの選定や導入、データ管理とレポート作成などの業務を担います。
     

    10. 担当領域の定義

    さまざまな営業の担当領域の定義と営業担当者への割り当てを担当します。担当領域によって、営業担当者のプロスペクト候補や取得可能な報酬、勤務時間が左右されるため、重要な業務になります。
     

    セールスオペレーションを推進する上で必要な役職は?

    セールスオペレーションを推進する上で必要な役職は?

    セールスオペレーションチームを効果的に編成するには、いくつかの異なるポジションを設けます。
     

    セールスオペレーション担当者

    エントリーレベルのセールスオペレーション業務に従事します。細部への注意力、技術的適性、コミュニケーション能力、マーケティングと営業の自動化に関する知識(または学習意欲)が求められます。
     

    セールス オペレーション アナリスト

    少なくとも3年のセールスオペレーションの実務経験が求められます。セールスオペレーションアナリストは、製品、マーケティング、分析、エンジニアリングなど、さまざまな職務に対応できる必要があります。

    データモデリング、データマイニング、データ品質管理の経験だけでなく、問題解決スキルを有し、職務に対して積極的であることも重要です。Excelやビジネスインテリジェンス ツールに高度に習熟していることも有益なスキルとなります。
     

    シニア セールス オペレーション アナリスト

    4年以上の経験が必要です。CRM、ビジネスインテリジェンスプラットフォーム、データモデリング、およびExcelに精通していると共に、卓越した対人スキルとリーダーシップスキル、そして営業部門の幹部層と協働できる資質が求められます。
     

    セールス オペレーション マネージャー

    リーダーシップ経験とセールスオペレーション部門の業務知識が重要視されます。5年以上の実務経験者がマネージャー候補として理想的です。また、営業の手法、売上の促進要因、営業プロセスの仕組みを理解し、データモデリングと分析にも習熟している必要があります。
     

    セールスオペレーション担当バイスプレジデント(またはシニア セールス オペレーション ディレクター)

    チームを管理し、上級管理職層と緊密に協働します。少なくとも10年のセールスイネーブルメントの経験と、いくつかの実績を伴ったリーダーシップ経験が求められ、通常はMBAまたは技術分野の修士号の学歴が必須となります。

    CRMとセールスオートメーションツールの使用方法を理解し、複雑な財務モデルおよびオペレーションモデルを作成するスキルを備えていることも必要です。また、プレゼンテーションとコミュニケーションのスキルも欠かせません。

    セールスオペレーションチームを編成、拡大、強化するときは、長期的な価値と成果につながるように、ここから取り上げるベストプラクティスを採用することをお勧めします。
     

    6. KPIを設定する

    次のKPI(重要業績評価指標)を設定し、パフォーマンスの可視化および業務の軌道修正を行いましょう。

    • 平均受注率
    • 平均セールスサイクル
    • リード反応時間
    • 売上予測の正確性
       

    セールスオペレーションに必要なスキルは?

    セールスオペレーションは複雑かつ重要性の高い職責を数多く背負っているため、適切なチームを編成できるかどうかが成功の分かれ道となります。以下では、セールスオペレーションで求められるスキルを解説します。
     

    営業プロセスの理解

    セールスオペレーションはデータドリブンで営業活動を推進しますが、現場の状況を十分に理解していなければ、営業部との衝突を招きます。現場の状況に合わせ、最適な提案ができるように、セールスオペレーションにこそ営業プロセスの理解が必要です。そのため、セールスオペレーションのメンバーには営業の実務経験がある人材を採用するのが望ましいです。
     

    幅広い業務への知見

    セールスオペレーションの業務範囲は、見込み客の管理から予算の策定、見積書の作成など幅広いです。マーケティングやカスタマーサポート、インサイドセールスなどの他部門と営業をつなげる役割も担っているため、幅広い業務への知見が求められます。
     

    プロジェクトマネジメント能力

    セールスオペレーションは、セールスやマーケティングツールの導入から研修の実施など、日常的に大小さまざまなプロジェクトを進めます。複数の業務を抱えながら、円滑にプロジェクトを進めるためには、関係者調整などのプロジェクトマネジメントスキルが必要です。
     

    セールスオペレーション推進には、CRMツール活用が重要

    優れたセールスオペレーションは、営業の業務を効率化するだけではなく、顧客を成功へ導き、長期的な関係性の構築の支援も行います。なぜなら、セールスオペレーションはデータと調査に基づき、顧客インサイトおよび顧客理解を深める知見を持っているからです。

    セールスオペレーションのデータを、他部署と共有すれば、あらゆる部署が顧客満足度向上につながる施策に取り組めます。CRMを導入すると、全ての部署が同じデータにアクセスできる環境構築が可能です。
     

    セールスオペレーションを始めてみよう

    この50年近く、世界中のセールスオペレーション部門が営業チームの効率と成果を向上させてきました。かつてセールスオペレーション部門は補助的役割を務めるチームと見なされていましたが、今では営業という難しいパズルの重要なピースになりました。

    セールスオペレーションの役割として何よりも重要なのは、売上を獲得するための仕組みを作り出すことです。データ、インサイト、テクノロジーを活用することで、戦略を強化し、業績を高め、持続可能な成長を後押しします。

    今回ご紹介したヒントを参考に、営業チームを成功に導きましょう。

    HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

     

    レベニューオペレーション最新動向レポート

    このレポートではProfitWellとHubSpotが共同で企業に関する多様なデータを分析し、レベニューオペレーション戦略を最適化する方法を紹介します。