主要な5つのSNSでそれぞれに適したコピーを作成する方法

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戸栗 頌平(とぐり しょうへい)
戸栗 頌平(とぐり しょうへい)

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SNSは企業のマーケティング戦術にほぼ不可欠な要素となりました。ビジネスを成功させるためにSNSが重要であると回答したマーケターは92%にも上ります。ですがその一方で、SNSの管理に頭を悩ませているマーケターが多いのもまた事実です。

その理由は、SNSをマーケティングに効果的に利用するためには、どのくらいの頻度で投稿するべきか、SNS利用のROIを分析するには何を調べる必要があるか、あるいは、どのチャネルに何を投稿するべきかなど、理解すべきことがいくつも存在するからです。

たとえば、SNSには同じコンテンツを複数のチャネルに同時に投稿できる機能がありますが、まったく同じメッセージを各ネットワークに投稿する必要が本当にあるでしょうか。答えはおそらく「No」だと思います。

同じSNSであってもチャネルが違えばオーディエンスも異なり、人々の利用がピークに達する時間帯も、そして文字数制限も異なります。また、各チャネルに適した文章のスタイルも、それぞれに違うはずです。つまり、各SNSにぴったりなスタイルを理解してコピーを作成する必要があるのです。

マーケティングファネルの各段階ごとにSNSを活用する方法はこちら

そこで、今回の記事では、Facebook、Twitter、LinkedIn、Instagram、Snapchatの5種類のSNSチャネルについて、コピーをどのように作成するべきか、1つずつ説明していきたいと思います。次回SNSに投稿する際の参考になさってください。

5種類のSNSチャネルでそれぞれに適した文章を作成する方法

1)Facebook

まず、Facebookの利用者について調査した以下のデータをご覧ください。

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出典: Pew Research Center

成人のインターネット利用者を対象とした79%がFacebookを使用しています。Pew Research Centerが「2016 Social Media Update」で調査した中で、Facebookが前回に続き最も利用率の高いSNSチャネルとなりました。また、このデータからは、65歳以上の利用率が他のチャネルと比較して最も高いことにも、注目しておく必要があると思います。

Facebookに投稿する文章を作成する際には、これらのデータを頭に入れておくことが重要です。そして当然ながら、どのような顧客層をターゲットとして投稿するかを決めておかなくてはなりません。たとえば、マーケティングの予算を立てる際に、SNS用の費用をどのように使うかを考えるとします。

SNSのすべてのチャネルでメッセージを投稿することが望ましいのは確かですが、仮に65歳以上のオーディエンスにアピールすることを目的とするのであれば、このFacebookで広告やPPCキャンペーンを実施することを中心に、予算の計画を立てるのがよいと思います。そして、まずはFacebook用にコンテンツを作成してから、それを他のチャネル向けに作り直すこともお勧めします。

Facebookをマーケティングに効果的に利用できると考えている人は、実際には全体の半数にも及びません。ですがそれはFacebookでシェアするコンテンツの方に問題があるのではと思います。Facebookにコンテンツを投稿する際には、主に以下の点に注意する必要があります。

  • 正しいフォーマットで投稿しているか確認しましょう。同じコンテンツを複数のチャネルに自動で投稿すると、TwitterやInstagramでしか使用できない「@ユーザー」タグが入ってしまう可能性があるなど危険です。
  • Facebookでは63,206文字(英数字)まで近況アップデートを作成することができますが、ほとんどの人は、そのような長い文章をFacebookで読みたいとは思っていません。長い文章はFacebookではなく、ブログに投稿しましょう。Bufferが行った調査によると、80文字以下のFacebook投稿は、66%も高くエンゲージメントを獲得するそうです。
  • また、テキストが短ければ、それに適したビジュアルコンテンツと一緒に投稿しやすくなります。たとえば画像付きの投稿は、画像なしの投稿よりもエンゲージメントが2.3倍高くなることがわかっています。

Facebookはブログの投稿、レポート記事、動画など、外部のコンテンツをプロモーションするのに特に適しています。たとえば、Facebookユーザーの76%が、興味深いコンテンツを探すためにFacebookを利用するという調査結果もあります。

ただし、何の説明もなくただリンクだけを投稿するのは望ましくありません。ユーザーの興味を惹き、コンテンツの内容をわかりやすく示すテキストを短く添えましょう。あるいは、投稿で質問を出し、リンク先のコンテンツでそれに回答してもよいと思います。

2)Twitter

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出典:Pew Research Center

ツイートはずいぶん前から文字数制限が140と決められていますが、この制限には画像や動画、投票、あるいはツイートの引用は含まれません。SNSサイエンティストであるDan Zarrella氏によると、ツイートの長さは120文字から130文字程度が理想的であり、この長さのツイートでクリックスルー率(CTR)が最も高くなるそうです。

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Source: Buffer

ツイートを作成する際には、ハッシュタグを使用するとメッセージの内容を簡潔にわかりやすく示せることを覚ええておきましょう。また、そのトピックに関するツイートをハッシュタグで検索するユーザーに、自分の投稿を見つけてもらいやすくなるというメリットもあります。Buddy Mediaによれば、ハッシュタグ付きのツイートは、エンゲージメントが2倍に向上するそうです。

ただし、必ずしも良いことばかりではありません。大半のツイートはハッシュタグを使用して作成されていることを理解し、あまりにも多くハッシュタグを付けないようにしましょう。ハッシュタグの数が1つか2つのツイートは、3つまたは4つも使用しているツイートよりも、エンゲージメントが21%高いそうです。

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Source: Buffer

下の画像は、ミュージックサイトであるPitchforkが、Twitterを使用して自らのFacebookコンテンツをプロモーションしている例です。

たとえばFacebookよりもTwitterの方がオーディエンスの数が多い企業で、Facebookでの存在感をより高めたい場合は、Twitterを使用して、この例のようにFacebookページで配信されるライブストリームのプロモーションを行うなどして、Facebookへのトラフィックを効果的に増やすことができると思います。

3)LinkedIn

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出典: Pew Research Center

LinkedInは非常に面白いコンテンツ配信チャネルになりました。ユーザーは、人材募集やカンファレンス開催などのビジネス関連の情報を、LinkedInで簡単に投稿することができます。それをTwitterに同時に投稿することもできますが、あまりお勧めはしません。その理由は、この記事で先ほど述べたとおり、SNSの各チャネルに適したスタイルで、メッセージを投稿するべきだからです。

LinkedInは2012年に、LinkedInで影響力の強いユーザーのために、あるプログラムを導入しました。ビジネスで活躍する人たちによるゲストブログを、LinkedInの記事投稿プラットフォームで公開したのです。

その後、2014年にはLinkedInのメンバーが誰でもこのプラットフォームを利用できるようになり、自身のドメインで公開したコンテンツを、それよりはるかに大規模なLinkedInのオーディエンスに対してもシェアできる、情報発信のための場が提供されました。

これが他のSNSチャネルと異なるのは、どこか別のプラットフォームで公開したコンテンツを、LinkedInでもシェアできるという点です。ほとんどのSNSチャネルが、外部のコンテンツの一部だけを紹介するなかで、コンテンツの全文や画像を、著者および画像の作成元を明記して、元のプラットフォームとは異なる場所でシェアできるのがLinkedInの特徴です。

これを利用して、公開済みの記事をLinkedInに再度投稿し、そこからブログのサイトの方へリンクを張るとよいと思います。なぜわざわざ2度公開する必要があるのかと思う方は、インターネット利用者である成人の29%がLinkedInを使用しているという調査データを考えてみてください。

ブログサイトがこれほど規模の大きいリーチを獲得することはほとんど不可能でしょう。そうであれば、LinkedInの大規模なリーチを利用し、自社のコンテンツをこのプラットフォームに再投稿することで、より多くの人の注目を集めることができるはずです。

Andy Footeによれば、このプラットフォームに投稿できる記事の文字数制限は、タイトルが100文字、本文が4万文字だそうです。

4)Instagram

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出典: Pew Research Center

何と言ってもInstagramは、写真や動画をシェアするためのプラットフォームですので、ビジュアルコンテンツを中心に投稿を作成するのが正しいやり方です。しかし、表示している画像の内容をユーザーに伝えるためにテキストを追加するのも、妥当な範囲であれば間違っていないと思います。

これまでに登場した他のSNSチャネルでもそうですが、Instagramで長々とした文章を読みたいと思う人はいません。

Instagramのキャプションに文字制限はないのかもしれませんが、4行目以降のテキストは表示がカットされますので、キャプションには3行分だけテキストを作成し、より長く説明が必要であれば、CTA(Calls-To-Action)などの最も重要な情報を最初の3行目までに表示し、ハッシュタグや@を使用したメンション、およびこまごまとした説明は、キャプションの最後の方に入れましょう。

New York Magazineによる素晴らしい例をご覧ください。この投稿では、再生ボタンをクリックしなければ、洗濯物のバスケットだけが画像に表示され、何を見せたいのかもよくわかりません。ですが、キャプションの部分にある説明を見れば、New York Magazineが最近、あらゆる場面に最適なソックスについてまとめた記事を公開したことがわかります。

キャプションを使用してコンテンツの説明を入れることは、動画を投稿する場合は特に重要です。動画は通常、音声を消去して自動再生されるため、音声で流れている内容をキャプションで説明する必要があると思います。そうすれば、音声をオンにして再生しようと思う人もいるかもしれません。

Twitterではハッシュタグは1個か2個で、と説明しましたが、Instagramの場合は3つ以上でもかまいません。ただし、7つ以内にすることをお勧めします。Piqoraが行った調査によれば、下のグラフからわかるように、ハッシュタグを7つ使用した投稿が最も高いエンゲージメントを獲得しているようです。

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出典: Social Fresh

Instagramストーリーでの文字数制限について、詳しく説明されている記事を見つけることができませんでしたが、テキストの量が多くて画像や動画と表示が重なると、肝心のビジュアルコンテンツが見えにくくなりますので注意してください。

5)Snapchat

先ほども、ビジュアルコンテンツの表示の邪魔にならないように、という説明をしましたが、Snapchatの場合も、最も重要なのはビジュアル要素ですので、テキストを入れ過ぎて表示を損なわないよう注意しなくてはなりません。

Teen Vogueによれば、Snapchatの文字数制限は、1つの投稿につき80文字だそうです。Snapchatの「snap」は簡潔さを意味しますので、回りくどい説明は避けましょう。Snapchatのストーリー(過去24時間以内に一人の友達が投稿した写真をストーリーにまとめたもの)でも同じです。

Food Networkによる楽しいSnapchatストーリーの例をお見せしましょう。「Featured Stories」というメニューの下に「3 Ways to Step Up Your Iced Coffee Game」というタイトルで小さく紹介されているのは、コーヒーのテーマで作られたストーリーです。

Featured Snapchat Stories
出典: Social Fresh

このストーリーでは、コーヒーの楽しみ方のヒントや、Food Networkによるショー、「Cutthroat Kitchen」のワンシーンなど、アニメーション化された画像と動画がまとめて紹介されています。すべてコーヒーというシンプルなテーマながら、エンゲージングで読みやすいコンテンツへと内容を上手に膨らませて、Food Networkの強みをオーディエンスに印象付けています。

少し見えづらいですが、このストーリーではときどき、表示の一番下に「Watch」または「Read」というCTAが表示されます。これは無料のSnapchatではなく、Snapchat広告でのみ使用できる有料の機能のようです。予算に余裕がある方は、このようなCTAを追加すると、表示時間の長いストーリーでも人々の注意を惹くことができると思います。

まとめ

企業のSNS投稿を管理することは簡単ではありません。ですが、もちろん不可能ではありませんし、この記事の内容を理解すれば、クリエイティブで魅力的なコピーをSNSの各チャネルに合わせて作成することが、楽しんでできるようになるはずです。

自社のSNSのオーディエンスがどのように構成されているかを、チャネル別に調べましょう。そして、それを今回の記事でご紹介した、Pew Research Centerによる調査データと比較することで、どのチャネルを使用するのが最も効果的なのか、あるいは、どのチャネルで作成したコンテンツを、別のどのチャネル向けに作り直して再投稿するのが、ウェブサイトへのトラフィックを増やすために有効なのか、などを理解できると思います。

SNSのコピーを魅力的に作成したり、別の目的で書き換えたりする方法について、アイデアをお持ちの方は、下のコメント欄でぜひお聞かせください。

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編集メモ:この記事は、2017年5月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Amanda Zantal-Wienerによる元の記事はこちらからご覧いただけます。

トピック: SNS

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