SNSのユーザー数増加とともに、SNS広告の効果は無視できないものになりつつあります。

SNS広告は基本的には「運用型広告」です。運用型広告というと検索連動型広告のイメージが強いですが、SNS広告と検索連動型広告では運用方法や訴求できるターゲット属性は全く違います。そのため、SNS広告では導入の流れも異なります。

本稿では、SNS広告と検索連動型広告の違いから、SNS広告の仕組みや導入メリット、事例をご紹介します。

特に優れたFacebook広告を展開している50企業の広告無料事例集

そもそもSNS広告とは?

SNS広告とはSNSを露出媒体とした広告です。Web上での集客や認知拡大が売上に直結する今では、SNS広告施策は必須と言っても過言ではありません。
 

SNS広告のメリット

SNS広告には主に3つのメリットがあります。

  • セグメント(ターゲットの属性分け)やターゲティングが細かく設定できる
  • より多くのユーザーにリーチできる可能性がある
  • 潜在顧客にリーチができる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。
 

メリット1:セグメント(ターゲットの属性分け)やターゲティングが細かく設定できる

SNS広告は他の広告と比べて、セグメントやターゲティングをより詳細に行うことができます。これはプラットフォームにユーザーデータが蓄積されているからです。

たとえば、自社商品のターゲットが兵庫県の40代女性の場合、Facebook広告で兵庫県在住の40代女性のみに広告を表示することができます。

自社の商品やサービスに応じてセグメントやターゲティングを行えるため、あらゆる広告媒体の中でも狙った層にリーチしやすいでしょう。
 

メリット2:より多くのユーザーにリーチできる可能性がある

Twitter限定ですが、拡散力が高いために予想よりも多くのユーザーにリーチできる可能性もあります。

SNS広告では、ユーザーとのエンゲージメント(クリック、コメント、シェアなど)と連動して、広告のパフォーマンスが変動するようなアルゴリズムが組まれています。つまり、現在のアルゴリズムでは、SNSの収益はユーザーが広告と接触して初めて生まれるのです。

つまり、ユーザーがSNSから離れてしまうような広告はプラットフォーム側も配信したくありません。そのため、ユーザーとの親和性が高い広告だけが多く配信される仕組みになっているのです。

親和性が高いと多くのユーザーに拡散(バズ)される可能性もあるため、より多くのユーザーにリーチできる可能性があります。
 

メリット3:潜在顧客にリーチができる

SNS広告では他の広告では難しい潜在顧客にリーチすることができます。

繰り返しになりますが、SNS広告のメリットは潜在顧客にリーチできるということです。SNS広告広告では、詳細なセグメントやターゲティングを設定して広告を出稿することができます。しかし、広告が表示されるユーザーが必ずしも顕在ユーザーではありません。

そのため、検索連動型広告などのリターゲティング広告とは違い、自社のプロダクトを知らない層にも認知拡大を図れます。
 

SNS広告の注意点

SNS広告には2つの注意点があります。

  • 炎上の可能性がある
  • 拡散させることが目的ではない

それぞれの注意点について詳しく解説します。
 

注意点1:炎上の可能性がある

SNS広告はクリエイティブのデザインや文章を誤ってしまうと、炎上しやすいリスクがあります。

特にTwitterのような拡散力の高いSNSでは、炎上しやすい傾向があります。そのため、広告を出稿する前には、広告内容に誰かが不快な気持ちになる要素がないか見直しましょう。
 

注意点2:拡散させることが目的ではない

SNS広告は「いいね!」やRTなど、拡散してもらうことが目的ではありません。

SNS広告はリーチやインプレッション数にこだわるあまり、拡散させることが目的になってしまっているケースがあります。拡散を狙うことが目的になってしまうと、自社製品やサービスについての情報が不足し、ユーザーに対して行動を促すことができません。

広告を出稿する前には、本来伝えたいメッセージやユーザーニーズが当初の目的と大きく変わっていないかを確認しましょう。
 

SNS広告と検索連動型広告の違い

SNS広告は検索連動型広告と同じ運用型広告に分類されます。SNS広告と検索連動型広告では主に以下の点が異なります。

  SNS広告 検索連動型広告
リーチできるユーザー層の違い 潜在層・顕在層 顕在層
広告掲載箇所の違い プラットフォーム上 検索ページ

 

日本における5大SNSの特徴

 

日本国内のSNS利用状況と特徴
  Twitter Facebook Instagram TikTok LINE
ユーザー数 4,500万人 2,600万人 3,300万人 950万人 8,000万人
ユーザー層 10〜30代
男女比1:1
10〜50代
男女比1:1
10〜40代
男女比2:3
10〜20代
男女比不明
10〜60代
男女比1:1
ユーザー特徴 ・拡散力が高い
・情報の流動性が高い
・実名登録者数が多い
・40代以上のユーザーが多い
・写真がメイン
・おしゃれ意識の高いユーザーが多い
・音楽と動画を組み合わせたコンテンツがメイン
・若年層ユーザーが多い
・ユーザー数が多い
・コミュニケーションツールとして利用される
広告の種類 5種類 12種類 2種類 3種類 4種類

 

SNS広告の仕組みを理解するためにも、SNSごとの特徴やメインユーザー層を知っておきましょう。
 

日本国内の5大SNS広告の仕組み

SNS広告ではプラットフォームによって仕組みが異なります。そのため、それぞれのSNSにどのような広告があるのかを知った上で、自社の目的に合わせて最適な媒体を選択しましょう。

今回は、前章で紹介した以下の日本の5大SNSについてそれぞれの広告の仕組みを詳しく解説していきます。

  • Twitter
  • Facebook
  • Instagram
  • TikTok
  • LINE
     

Twitter広告の仕組み

Twitter広告サービスとツイッターのビジネス活用 

Twitter広告は広告掲載箇所が3箇所あります。

  • タイムライン上に表示される広告
  • おすすめユーザー欄に表示される広告
  • トレンドテーブルに表示される広告

また、広告種類は以下の3種類があります。

  1. プロモツイートプロモアカウント
  2. プロモトレンド
  3. ファーストビュー広告(Twitterにアクセスしたときにタイムラインに表示される広告)

Twitter広告では、広告の種類に応じて費用が変動します。広告を出稿する前に目的を選択し、その目的を達成するアクションが生じた際に費用が初めて発生します。Twitter広告の課金体系は次の7つです。

インプレッション課金 インプレッション数に応じて発生する費用
エンゲージメント課金 Tweetへのエンゲージメント(リプライ・リツイート・いいね)数に応じて発生する費用
フォロワー課金 Twitterアカウントがユーザーからフォローされると発生する費用
Webサイトのクリック数とコンバージョンに応じた課金 広告のリンクがクリックされた数とウェブサイトカードのクリック数で発生する費用
アプリのインストール数または起動回数に応じた課金 アプリのインストールやアプリのクリック数に応じて発生する費用
動画再生課金1
(画面50%表示+2秒の動画再生)
動画の50%以上が画面に表示された状態で2秒以上経過した場合、もしくはユーザーが動画を拡大表示、またはミュート解除の操作を行った場合に発生する費用
動画再生課金2
(画面全体表示+3秒の動画再生)
動画全体が画面に表示された状態で3秒以上再生された場合、もしくはユーザーが動画の拡大表示、またはミュートの解除を行った場合に発生する費用
動画再生課金3
(画面50%表示+6秒の動画再生)
動画の50%以上が画面に表示された状態で6秒経過した場合、もしくはユーザーが動画の拡大表示またはミュート解除を行った場合に発生する費用


Twitter広告の優れている点は、二次的に拡散された場合などは費用が発生せず認知を拡大できる点です。そのため、当初の予想よりも多くの反響が得られる可能性があり、CPA(リード獲得単価)を抑えられる可能性もあります。

Twitterは若年層のユーザーが多く、目的に応じた広告を出稿できます。そのため、若年層のユーザーにリーチしたい場合にはおすすめの広告です。

また、IT系の人材を中心にTwitterを積極的に活用しているユーザーも多いため、B2B向け商材の広告プラットフォームとしても注目しておきたいところです。
 

Facebook広告の仕組み

Facebook広告マネージャ: Facebook、Instagramなどの広告管理 | Facebook for Business

Facebook広告は広告表示箇所が3箇所あります。

  • Facebookニュースフィード:スマートフォンやPCのタイムラインに掲載される広告
  • Facebookの右側広告枠:PCユーザーのタイムラインの右側に掲載される広告
  • メッセンジャー:メッセンジャー内に表示される広告
  • Facebookオーディエンスネットワーク:Facebookと提携しているアプリに表示される広告

さらに、Facebook広告はSNS広告の中でも詳細にターゲティングができます。ターゲティングの方法は大きく分けて9種類です。

  1. ユーザー属性ターゲティング
  2. 年齢・性別ターゲティング
  3. エリアターゲティング
  4. 利用者層ターゲティング
  5. インタレスト(興味・関心)ターゲティング
  6. 行動ターゲティング
  7. リマーケティング
  8. カスタムオーディエンス
  9. 類似オーディエンス

Facebook広告では2つの課金体系があります。

  • クリック課金:インプレッション数に応じて発生する費用
  • インプレッション課金:広告がクリックされた数に応じて発生する費用

また、Facebook広告では目的に応じた入札戦略をおこなうことも可能です。

入札戦略 目的
最小単価 認知度アップ、リーチ、トラフィック、エンゲージメントなど
入札価格上限 動画の再生数向上、リード獲得、コンバージョンなど
平均目標達成単価上限(50%が利用可能) トラフィック、アプリのインストール、イベントへの参加など
ターゲット単価 トラフィック、アプリのインストール、リード獲得など
最小ROASによるバリューへの最適化 アプリのインストール、コンバージョン、カタログ販売など
最高値 アプリのインストール、コンバージョン、カタログ販売など


他のSNSと比べると、幅広い年齢層のユーザーが利用しているため、幅広い層にリーチしたい場合はおすすめです。また、ターゲティングの設定が詳細にできるため、丁寧にターゲティングしたい場合にもおすすめと言えるでしょう。
 

Instagram広告の仕組み

Instagram Business: Instagramでのマーケティング | Instagram for Business

InstagramはFacebookの小会社が提供するサービスです。そのため、Instagram広告はFacebookビジネスマネージャーを用いて広告出稿されることが一般的です。

Instagram広告は広告表示箇所が2箇所あります。

  • タイムライン
  • ストーリーズ

Instagram広告ではFacebookと同じアルゴリズムが採用されているため、ターゲティングの設定を詳細に行うことも可能です。

Instagram広告の費用発生は4つのケースがあります。

  • クリック課金:広告がクリックされた数に応じて発生する費用
  • インプレッション課金:インプレッション数に応じて発生する費用
  • インストール課金:アプリがインストールされた回数に応じて発生する費用
  • 動画再生課金:動画が10秒以上再生された場合に発生する費用

Instagram広告は最低100円から広告を出稿することができます。従って、比較的低予算で広告を始めることができ、広告の運用テストを行いやすい点が嬉しいです。

写真や文字以上に動画を使った広告を若年層や女性をターゲットにリーチしたい場合にはおすすめです。
 

TikTok広告の仕組み

TikTok - Make Your Day

TikTok広告に出稿できる広告は3種類あります。

  • 起動画面広告
  • チャレンジ広告(タイアップ型純広告)
  • おすすめ画面に流れるインフィード広告

起動画面広告では、動画・画像・GIF画像で出稿が可能です。チャレンジ広告・インフィード広告の表示形式は動画広告のみ出稿可能です。

TikTokの広告の課金体系は公式情報が公表されていなかったため、割愛します。

TikTok広告では動画編集が主なため、基本的には動画広告を出稿することになるでしょう。また、若年層ユーザーが多いことから、若者向けの商品やサービスをユニークに伝えられる場合におすすめです。
 

LINE広告の仕組み

LINE広告|LINE for Business

LINE広告は広告掲載箇所が7箇所あります。

  • タイムライン
  • LINE NEWS
  • LINEマンガ
  • LINE BLOG
  • LINEポイント
  • Smart Channel
  • LINEショッピング

さらに、LINE Ads Platform for Publishersを利用すれば、LINEに関連するプラットフォームにも広告を出稿することができます。

LINE広告では2つの課金方式があります。

  1. クリック数課金:インプレッション数に応じて発生する費用
  2. インプレッション課金:広告のリンクがクリックされた数に応じて発生する費用

他のSNSと比べてユーザー数が圧倒的に多く、さらにユーザーの年齢層も幅広いため、あらゆる商品・サービスに対応した広告と言えるでしょう。

拡散性はありませんが、堅実に多くのユーザーにリーチしたい場合におすすめの広告です。
 

SNS広告の活用事例

最後に、SNS広告の活用事例を紹介します。

日本国内の5大SNSのそれぞれの事例をご紹介しますので、SNS広告の導入を検討している場合には是非ご参考にしてください。
 

Twitter広告の活用事例

gofukuyasan.com

ゴフクヤサン・ドットコムでは、Twitter広告を導入したことによってECサイトの売上が約2倍になりました。

新規顧客の獲得を目的に、もともと着物に興味があるけれど情報の入手方法がわからないユーザーに対して広告を出稿したことで、潜在顧客のニーズを引き出すことができたのでしょう。
 

Facebook広告の活用事例

ユビレジ: Facebook ads case study | Facebook for Business

世界中で利用されているクラウドPOSレジアプリのユビレジは、Facebookのリード獲得広告とCV広告を組み合わせて運用したことで、コンバージョン率が7倍になりました。

サービスの認知拡大とリード獲得を目的として2種類の広告を出稿し、効果を最大化することができたのです。
 

Instagram広告の活用事例

楽天学割: Instagram広告の成功事例 | Instagram Business | Instagram for Business

楽天株式会社は15〜25歳の学生向けのサービス「楽天学割」の新規顧客拡大のため、ストーリーズ広告を利用し、新規会員獲得増加率338%を達成しました。

学生向けのサービスの新規顧客獲得を目的としたため、若年層の多いInstagram広告を選んだことがこのような結果につながったのでしょう。
 

TikTok広告の活用事例

Advertising on TikTok | TikTok Ads

江崎グリコはブランド認知向上のためTikTokのチャレンジ広告を利用した結果、5日間で2,730万再生を達成、ユーザー作成動画も2万3,600本以上作成され、大きな話題となりました。

この企画によって、ユーザーの製品購入意欲が向上しました。
 

LINE広告の活用事例

CPAが257%改善!LINE広告とチャットボット活用によるナーチャリング施策|LINE for Business

メンズスキンケア商品を展開するバルクオムは、LINEのインフィード広告とチャットボットを導入したことでCPAを257%改善しました。

広告だけでなく、チャットボットをあわせて導入することでLINE公式アカウントでユーザーが会話できるシステムを作ったことが成功の秘訣だったのでしょう。
 

まとめ

SNS広告はSNSのプラットフォームに配信する運用型広告のため、各SNSのユーザー属性を理解しておくのが重要です。また、SNSの特性上、接触するユーザーとの親和性が高い広告を出稿しなければ、配信を行う意味がありません。

まずは自社のターゲットであるペルソナを深堀りして、魅力的な広告クリエイティブと付加価値が高いコンテンツを作ることを心がけましょう。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひご活用ください。


 

50_facebook_ad_examples

元記事発行日: 2020年3月15日、最終更新日: 2020年3月16日

トピック::

web広告