多くのWebマーケティング担当者にとって「直帰率」「離脱率」「回遊率」は比較的重要な指標だと思います。

「直帰率と離脱率が高いと、Webサイトとして良くない?」
「回遊率が高いと、ユーザーの興味が持続するいいサイトなのでは?」

そう思われている方は多いかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。Webサイトの目的次第で、良し悪しの評価は大きく異なります。

なぜそうなるのかを理解するために、まずはこれらの単語の意味を正しく把握しましょう。

今回は「直帰率」「離脱率」「回遊率」の基本的な定義を押さえた上で、Googleアナリティクスでの確認方法・分析ポイントや業界別の平均値をご紹介します。

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直帰率とは?

直帰率とは、「最初にアクセスしたページしか見られなかったセッションの割合」を指します。つまり、サイトにやってきた訪問者が1ページだけ見て離脱した割合を示します。計算式は以下の通りです。

直帰率=直帰したセッション数 ÷ 全セッション数
※一般的に%で表現

例えば、1日5セッションのWebページ(上図、ページA)があったとして、うち2セッションがページを訪問した後に離脱し、残り3セッションが同一サイト内の別ページに行ったとすると、該当ページの直帰率は「40%」(2 ÷ 5 = 0.4)となります。
 

離脱率とは?

離脱率とは、「セッションにおける最後の閲覧ページになった割合」を指します。つまり、ページにやってきた人が、どれくらいの割合で離脱したかを示したものです。計算式は以下の通りです。

離脱率=離脱したセッション数 ÷ 全ページビュー数
※一般的に%で表現

例えば、1日5セッションのWebページ(上図、ページA)があったとして、うち3セッションがそのページを見た後に離脱し、残り2セッションが同一サイト内の別ページに行ったとすると、該当ページの離脱率は「60%」(3 ÷ 5 = 0.6)となります。
 

直帰率と離脱率の違い

ここまでご覧になった方は、もうお分かりかもしれません。直帰率が「そのページだけで閲覧が終わった割合」のことで、離脱率は「そのページで閲覧が終わった割合」のことです。直帰は離脱の一部と考えると分かりやすいかと思います。

上の図を見てください。

例えば、ページAへのセッションが4回あったとして、そのうち2セッションにて該当ページが最初のページ、さらにそのページは直後に離脱したとします。その場合、直帰率は、50%(1 ÷ 2 = 0.5)となります。

離脱率についても見てみましょう。ページAへの4セッションのうち、3セッションがページA閲覧直後の離脱で、残り1セッションが同一サイト内の別ページへの回遊です。よってページAの離脱率は75%(3 ÷ 4 = 0.75)となります。

順番にケースを追っていけば、直帰率と離脱率の違いは明白です。
 

回遊率とは?

もう一つの指標「回遊率」とは何かと言うと、「1回のサイト訪問で、ユーザーが何ページ回ったかを表す割合」のことです。計算式は以下の通りです。

回遊率=ページビュー数 ÷ セッション数

「ページパーセッション」とも表現され、一度の訪問でユーザーがどれだけのページビュー数をカウントしたかを示します。

例えば、1日50セッションのWebサイトがあったとしましょう。ページビュー数が100とすると、サイトの回遊率は「2」(100 ÷ 50)となります。

一般的に、回遊率が高いほどユーザーのエンゲージメント率が高いため、ユーザーからの評価が高いWebサイトだと言えます。
 

直帰率・離脱率は低く、回遊率は高ければ良いのか?

直帰率と離脱率が高ければユーザーにとって価値がないコンテンツで、回遊率が高ければ魅力的なのだと捉えている方は多いかもしれません。間違いではないのですが、全てのコンテンツに該当するわけではありません。

例えば、欲しい情報をなかなか見つけられず、サイト内を回遊しているだけかもしれません。あるいは、ページ分割が多すぎて、閲覧の負担が過度に増えているのかもしれません。つまり、離脱したくてもできない状態です。

一方で、直帰率や離脱率が高いほどユーザーのニーズを満たしていると捉えられるケースもあります。トラブルを解決したくてヘルプページを訪れたユーザーは、最短で自分の知りたい情報が書かれたページにたどり着きたいし、問題を解決できればすぐに離脱するはずです。情報が検索しやすい、たどりつきやい、ユーザーに対して優しいUI設計になっていれば、直帰率や離脱率は高くなります。

一括りに「直帰率・離脱率は低く、回遊率は高ければ良い」と捉えればいうものではないのです。「情報収集したい」「商品の金額を知りたい」「詳しい使い方を知りたい」など、ユーザーのどのようなニーズに答えるページなのかを明確にした上で目標を設定しましょう。
 

Googleアナリティクスで直帰率・離脱率・回遊率を確認する方法

では、実際の直帰率・離脱率・回遊率をGoogleアナリティクスで調べましょう。
 

直帰率の調べ方

・サイト全体の直帰率

画面左側メニュー「オーディエンス」の中にある「概要」を選択すると、サイト全体のユーザーサマリーが表示されます。その中に、目的の「直帰率」が表示されています。

下の例では、直帰率は「81.9%」だとわかります。

・ページ別の直帰率

画面左側メニュー「行動」の中にある「サイトコンテンツ」を選択し、プルダウン表示される「すべてのページ」を選択すると、ページ別の直帰率を確認できます。

・チャネル別の直帰率

画面左側メニュー「集客」の中にある「すべてのトラフィック」を選択し、プルダウン表示される「参照元/メディア」を選択すると、チャネル別の直帰率を確認できます。


 

離脱率の調べ方

・サイト全体の離脱率

画面左側メニュー「行動」から「概要」を選択すると、サイト全体のユーザーサマリーが表示されます。その中に、目的の「離脱率」が表示されています。ちなみに、ここに表示されている「直帰率」は先述した画面の数値と同じものです。
下の例では、離脱率は「77.53%」だとわかります。

・ページ別の離脱率

ページ別直帰率と同じ画面を確認します。画面左側メニュー「行動」の中にある「サイトコンテンツ」を選択し、プルダウン表示される「すべてのページ」を選択すると、ページ別の離脱率を確認できます。

なお、チャネル別の数値はセッション別となるので、離脱率を確認することはできません。
 

回遊率の調べ方

Googleアナリティクスでは、回遊率は「ページ/セッション」と表示されます。では具体的な調べ方を見ていきましょう。

・サイト全体の回遊率

画面左側メニュー「オーディエンス」の中にある「概要」を選択すると、サイト全体のユーザーサマリーが表示されます。その中に、目的の「ページ/セッション」が確認できるはずです。

このサイトでは、設定期間内の回遊率は「1.29」だとわかります。

・チャネル別の回遊率

ここも、直帰率と同じ画面を確認します。画面左側メニュー「集客」の中にある「すべてのトラフィック」を選択し、プルダウン表示される「参照元/メディア」を選択すると、チャネルグループ別のページ/セッションを確認できます。

ページ別の回遊率は、セッションにおける最初のページだった場合に限りチェック可能です。画面左側メニュー「行動」の中にある「サイトコンテンツ」を選択し、プルダウン表示される「ランディングページ」を選択すると、該当のページ/セッションを確認できます。

※ここで言うランディングページは、「最初にアクセスしたページ」のことです。縦長サイトのランディングページとの混同に注意してください。
 

目安は何%?直帰率・離脱率・回遊率の平均

では、各数値の目安はどれくらいなのでしょうか。ここでは直帰率・離脱率・回遊率それぞれの平均をご紹介します。
 

直帰率の目安【ジャンル別】

直帰率の平均は、業界やチャネル、ページの種類によって大きく異なるようです。

①業界別の平均直帰率

  • 金融サービス:53%
  • 病院&ヘルスケア:54.96%
  • 医療機器・医薬品:55.33%
  • 不動産:57.47
  • コンピューターソフトウェア:60.76%
  • ヘルス・フィットネス関連:63%
  • ITおよび関連サービス:64.21%
  • 経営コンサルティング:67.49%

②チャネル別の平均直帰率

  • バナー広告:56.50%
  • ソーシャルメディア:54%
  • ダイレクト:49.90%
  • リスティング広告:44.10%
  • オーガニック:43.60%
  • リファラル:37.50%
  • Eメール:35.20%

③ページ・サイトの種類別の平均直帰率

  • EC&リテールサイト:20~45%
  • B2Bサイト:25〜55%
  • リードジェネレーションサイト:30~55%
  • 非EC型コンテンツサイト:35〜60%
  • ランディングページ:60〜90%
  • 辞書サイト、ブログ、ポータルサイト:65~90%
     

離脱率の目安

直帰率と異なり、ページビューの組み合わせは無限に存在するため、離脱率の平均は非常に出しにくいです。目安として絶対的な数値を出す必要はないと言えるでしょう。
 

回遊率の目安

2018年1月にログリー株式会社が発表した調査結果リリースでは、以下のように、業界カテゴリ毎に回遊率と再訪率の関係性が示されました。取り扱うカテゴリによって大きな差が見られることが分かります。

こちらは、同社によるツール「Loyalfarm」を導入している約100媒体を対象にしたものではありますが、参考に確認しておきたい情報です。
 

直帰率・離脱率・回遊率分析のポイント

直帰率・離脱率・回遊率の分析の基本は、「単体ではなく、他の指標も組み合わせて判断すること」です。

当然ですが、直帰率だけを見て良し悪しを判断するのはリスキーです。コンバージョン率と直帰率、読み込み速度と回遊率、離脱率と滞在時間など、相関関係のありそうな指標を照らし合わせ、期間ごとの変化も見ながら「ボトルネックはどこにあるのか」を模索し、検証し続けるのが大事です。

 

各数値の意味を理解してサイト改善を

今回は「直帰率」「離脱率」「回遊率」という基礎知識から、Googleアナリティクスでの確認方法、業界カテゴリやチャネル等における数値傾向の目安、そして分析を進める上でのポイントについて解説しました。

単体の指標だけを見て一喜一憂したり、離脱率が高いから改善しなければと焦ったりせず、各コンテンツの目的を理解した上で冷静に数字と向き合いましょう。

ただ、数字だけを見ていてもいけません。なぜこのページは直帰率が高いのか、なぜオウンドメディアの回遊率が高いのか、要因を探るには、ユーザーに直接聞いてみるのが一番です。ユーザーインタビューやヒアリングを通じて生の声を集め、インサイト理解に努めましょう。

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元記事発行日: 2020年3月24日、最終更新日: 2020年3月24日