ECサイト運用を自動化するための13のアイデア

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Lucy Fuggle
Lucy Fuggle

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時間は限られているにもかかわらず、EC事業を運営する上でやるべきことは山のように積み上がっています。例えば、ECサイトに掲載されている商品に間違いがないか確認したり、24時間体制で注文や支払いに対応したり、手際よく梱包して発送したりしながら、マーケティングキャンペーン、ユーザーからのレビュー、カスタマーサービスに関する状況も常に把握しておく必要があります。

eコマースビジネスを自動化する14のアイデア

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しかも事業規模が拡大すれば、業務負担もさらに大きくなります。

こうした作業を滞りなく進めつつ、集客に取り組む時間を確保するにはどうすればよいのでしょうか?

そこで取り入れたいのが「eコマースオートメーション」です。

オートメーション(自動化)は、テクノロジーの未来を担う重要な機能であり、ECサイト運営企業向けのツールへの導入が増えているのも自然な流れといえるでしょう。オンラインストアを運営する皆さんにとって、時間のかかるタスクを効率化するための強力な手段となります。

この記事では、eコマースオートメーションについて説明するとともに、オンラインビジネスを自動化する14のアイデアを見ていきます。

マーケティングオートメーション基礎ガイド

マーケティングオートメーション(MA)の基礎と導入・運用・実践方法を解説

  • マーケティングオートメーションの概要
  • マーケティングオートメーションツールの主な機能
  • 導入から運用までの流れ
  • マーケティングオートメーション実践例

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    eコマースオートメーションとは

    eコマースオートメーションとは、ソフトウェアを利用してEC関連の作業をできるかぎり自動化することを指します。例えば、社内外へのEメールや通知の送信、ヘルプデスクでのサポートチケットの新規作成などを自動化します。

    ただし、eコマースオートメーションのおかげで作業時間が短縮されるといっても、人間の力が完全に不要になるわけではありません。むしろ、オートメーションによって空いた時間を有効活用して、顧客とのコミュニケーションを増やしたり、創意工夫に思考を巡らせたり、事業運営に最も大切なことについて俯瞰して考えてみたりできるようになります。

    まず、ShopifyやWooCommerceなど、どのプラットフォームをお使いの場合にも役立つ、eコマースでのマーケティングオートメーションの活用法をご紹介します。 

    eコマースのためのオートメーションソフトウェア

    eコマースには複数の種類のオートメーションソフトウェアが活用できます。中でも人気が高いのが次に挙げるツールです。
     

    Shopify

    Shopifyは広く利用されているeコマースプラットフォームであり、同社のアプリストアを通じて高機能の生産性向上アプリを数多く提供しています。100万人のユーザーが利用するArigato Automationや、Shop Workflow Automation、Stock Syncなど、自動化を目的に開発されたアプリが多数公開されています。
     

    Shopify Flow

    Shopifyの上位プラン「Shopify Plus」で利用できるeコマースオートメーションのツールです。Shopify Plusの投資回収には年間1億円以上の収益が必要となるため、導入しやすいとはいえません。しかし、Shopify Flowの場合、Shopify内ではもちろん、その他のアプリ(英語)ともシームレスに連携し、驚くほど簡単にオートメーションのフローを作成できます。テンプレートも豊富に用意されており、コピーして必要な編集を加えるだけで簡単に設定できます。

    Shopify Flowのテンプレートは、顧客の購買体験、顧客管理、在庫とマーチャンダイジング、顧客ロイヤルティー、注文管理、プロモーション、危機管理など多様なカテゴリーが揃えられています。

    Shopify

     

    WooCommerce(英語)

    WooCommerceを利用してWordPress上でオンラインストアを運営している場合(英語)も、さまざまな自動化の選択肢があります。その多くが、WooCommerceの豊富な拡張機能を活用したものです。各種の有料機能やツール連携によって、WooCommerceで構築したeコマースのウェブサイトをさらに充実させることができます。
     

    お使いのeコマースプラットフォームと連携できるその他のソフトウェア

    eコマースプラットフォームには、次に挙げるようなオートメーションソフトウェアも組み合わせられます。

    • 顧客へのメール送信を自動化するEメール マーケティング オートメーション ツール(例:Mailchimp)
    • 社内のプロセスや顧客とのコミュニケーションのためのワークフローを自動実行するオートメーションツール(例:ActiveCampaign)
    • オートメーション機能を搭載したCRMツール(例:HubSpot
    • オートメーション機能を搭載したヘルプデスクツール(例:Freshdesk、Zendesk)
    • 会計・請求処理ツール(例:Wave Accounting、Xero、QuickBooks Online)

    ここからは、ご利用のeコマースプラットフォームの機能やその他簡単に同期できるオートメーションツールを使ってeコマースのビジネスを自動化するおすすめの方法を14通りご紹介します。
     

    eコマースビジネスを自動化する13のアイデア

    顧客体験と顧客管理のオートメーション

    1. エンゲージメントの高い顧客を把握して特典を提供する

    優良顧客に対してどのような特典を提供していますか?

    顧客維持はあらゆるビジネスにも重要で、eコマースも例外ではありません。Marketing Insider Groupの記事(英語)によると、顧客維持率を5%向上させるだけで収益を25~95%増やせることがわかっています。

    購入額が1万円を超える場合に自動的に無料ギフトを進呈したり、送料を無料にしたり、ロイヤルティーの高い顧客に感謝を示すための施策を検討し、そのプロセスを自動化しましょう。ActiveCampaignなどのツールを使えば、累計購入額に応じて顧客をセグメント化し、特定のセグメントに特典付きのメールを自動配信することもできます。
     

    2. 顧客のデータをEメールマーケティングツールのリストに同期する

    WooCommerceやShopifyなどの主要なeコマースプラットフォームには、人気のEメール マーケティング ツールであるMailchimpとの連携機能が標準で組み込まれています。メールマガジンの配信やEメールマーケティングのワークフローにMailchimpを使っているなら、忘れずにアカウントを同期しましょう。

    Mailchimpと連携すると、Eメールの受信に同意した顧客のEメールアドレスが、指定したMailchimpリストに自動的に渡されるため、新商品やキャンペーンの情報を逃さずお届けできます。
     

    3. 購入後のフィードバックを集める

    eコマースストアを運営している皆さんなら、ユーザーレビューや率直なフィードバックがどれだけの影響力を持っているかよくご存じのはずです。その内容次第では、事業の行方を大きく左右することにもなり得ます。レビューの投稿を呼びかける方法として、購入後に一定期間が経過してからフォローアップEメールを自動送信するワークフローを設定することをおすすめします。このEメールにレビュー投稿のリンクを挿入し、顧客の本音を尋ねてみましょう。
     

    4. 否定的なレビューに対処する

    ユーザーから星1つの評価を受けてしまった場合、そのまま放置してはいけません。ヘルプデスクソフトウェアでサポートチケットを自動作成するように設定しておけば、そのユーザーに速やかに連絡して改善を図ったり、せめてユーザーの声に耳を傾けて状況を把握したりしやすくなります。
     

    5. 顧客の購買行動に基づいてタグ付けとセグメント化を行う

    顧客のセグメント化は、顧客について理解を深め、それぞれの固有のニーズをしっかり把握するのに役立ちます。CRMを使えば、デモグラフィック属性(性別や居住地など)、累計購入額、マイルストーン、購入回数、契約や会員サービスの利用状況などに基づいて、顧客をセグメントに分類したりタグを付けたりできます。
     

    在庫管理のオートメーション

    6. 在庫が少ない品目を把握する

    商品の在庫を切らしてしまうと、その分収益機会を逃し、顧客に不満を感じさせることにもなります。このような事態を避けるため、在庫管理を自動化して、在庫不足の状況を把握できるようにしましょう。

    WooCommerceでは、事前に設定した値を基準に在庫不足や在庫切れの通知を自動送信できます。こうした機能によって、商品の再発注が必要なときにすぐに気付くことができます。

    WooCommerceの商品在庫管理設定画面

     

    注文管理のオートメーション

    7. カート放棄Eメールを送信する

    Barillianceの記事(英語)によると、ショッピングカートに商品を入れたまま購入せずに離脱するユーザーの割合は75%にのぼります。カートに商品が残っていることを知らせるカート放棄Eメール(カゴ落ちEメール)を送信することで、顧客を呼び戻すきっかけが作れます。しかもオートメーションに任せておけば、メール送信に手作業は一切発生しません。

    お使いのeコマースソフトウェアとEメール配信サービスを連携させることで、簡単にカート放棄Eメールを送信できます。または、トランザクションEメール(購入や会員登録といったユーザーのアクションに対して自動送信される確認メール)の配信サービスをeコマースソフトウェアにネイティブ連携することを検討してもよいでしょう。
     

    8. ドロップシッピングで受動的収入を得る

    一部のeコマース企業では受注処理と発送が自動化されていることをご存じでしょうか? それを可能にするのがドロップシッピングです。ドロップシッピングとは、オンラインストア側では在庫を持たずに商品を掲載し、顧客が購入したときには製造元や卸売業者が直接発送する仕組みを指します。eコマース企業にとっては、在庫を抱えなくて済むためリスクが抑えられます。

    Shopify社が2017年に買収したOberloは、広く利用されているドロップシッピングツールです。OberloはShopifyとシームレスに連携し、ドロップシッピング対象商品を既存のShopifyストアに追加することも、ドロップシッピング対象商品のストアを新たに作成することもできます。

    ドロップシッピングに取り組むには、自社ストアのブランディングや品質基準に沿った商品を見つけることが大きな課題となります。

     

    9. 消耗品の再注文を促すリマインダーを送る

    食品や健康・美容に関する消耗品を取り扱っている場合、顧客は以前購入した商品を使い切ったころに再購入を検討するはずです。

    そのきっかけ作りとして、購入から一定期間が経過したときに商品に関するリマインダーEメールを自動送信するようにワークフローを設定しましょう。
     

    マーケティングオートメーション

    10. Eメールマーケティングを通じて見込み客の購入意欲を醸成する

    誰もがすぐ購入に踏み切るわけではありません。潜在顧客は最終的な判断を下すまでに、じっくりと比較・検討を行います。

    ただし、すでにEメールアドレスを企業に提供し、メール配信を承諾している見込み客に対しては、マーケティングコンテンツを送信して購入の意思決定を後押しすることができます。このとき送るのは、価値ある良質なコンテンツでなくてはなりません。可能な場合には、割引コードや無料ギフトなどを添えるとよいでしょう。
     

    11. SNSの自動投稿スケジュールを設定する

    ソーシャルメディアの運用に時間を取られている場合は、そのプロセスを効率化するツールも数多く提供されているため、導入の検討をおすすめします。

    Facebook & Instagram AutoPostrというShopifyアプリを利用すれば、毎日FacebookやTwitterに商品に関する情報を自動的に投稿できます。

    SNSの自動投稿スケジュールを設定する

    Bufferも、投稿を事前に予約できる便利なアプリです。反響の大きかったコンテンツの再投稿も簡単に自動化できます。
     

    ビジネス管理のオートメーション

    12. タスクをTrello、Asana、Slackに追加する

    在庫が少なくなったときや顧客が不満を示すレビューを残したときに自動で検知するように設定している場合、対応が必要な旨を担当チームに知らせるとさらによいでしょう。Trello、Asana、Slackなど、よく使っている社内プラットフォーム上で担当チームに通知できるのも、オートメーションを利用するメリットです。

    Shopifyをお使いなら、Arigato Automationアプリをおすすめします。Google スプレッドシート、Slackメッセージ、Trelloカードなどへのデータのプッシュを含め、100種類以上のオートメーション機能が提供されています。

    タスクをTrello、Asana、Slackに追加する

     

    13. 高性能のヘルプデスクソフトウェアを選ぶ

    eコマースビジネスを拡大していく上では、カスタマーサービス体制を整えることが重要になります。その方法として効果的なのがヘルプデスクソフトウェアの導入です。

    ヘルプデスクプラットフォームを活用すると、カスタマーサポートを一元化し、全てのチャネルから寄せられているチケットの状況を明確に把握することが容易になります。こうしたソフトウェアには、チャットボットや満足度アンケートなど、顧客体験の向上に役立つオートメーション機能も数多く備わっています。

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