「新規にWebサイトを立ち上げる」「既存のコーポレートサイトを作り直す」のいずれのケースでも、Webサイトの構築にはある程度まとまった投資が必要です。
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Webサイト上のコンテンツを充実させ、多くのアクセスを集めるにはCMSの導入を検討するといいでしょう。
本記事ではCMSを導入する際の価格相場を、3つの視点で比較しご紹介します。予算の組み方やコストを抑えるコツも合わせてご紹介するので、ぜひご覧ください。
企業がWebサイトを新しく立ち上げて軌道に乗せるまでには、通常は「要件定義」「設計」「導入・実装」「運用」のプロセスをたどります。
Webサイトの構築費用は、4つのプロセスをどこまで自社で行うかで大きく異なります。
どんなサイトにしたいかだけをざっくりWeb制作会社に伝えて、あとは企画から運用まで含めてすべておまかせ、という場合がもっともコストがかかというのは、わかりやすくイメージできると思います。
一方すべてを自社で行うのであれば、人件費以外は保守管理費のみに抑えることもできます。
CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)とは、Webサイトの構築から運用までをパッケージ化し、容易に行えるようにしたシステムです。構築時にはテンプレートを用いて直感的な操作でWebサイトを制作でき、ドキュメントを編集するようにブログなどのコンテンツを更新できます。
特にWebサイトの更新においては、CMSがないと1ページずつ制作会社に依頼するしかありませんでしたが、CMSを導入すれば専門的な知識がなくても自社のチーム内で完結させることが可能になります。
CMSについてさらに詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
CMSの費用面でのメリットは、運用コストを抑えられる点です。
CMSは構築しやすいとはいえ、企業サイトにふさわしいデザインや構造設計においては、Web制作会社に依頼したりCMS開発会社の協力を求めたりとプロの力を借りるケースがほとんどです。そのため、構築のフェーズではある程度の投資が必要となるでしょう。一方、運用に関しては費用を大幅に抑えられます。
自社で更新作業ができないコンテンツは、更新のたびに外注することになり、都度費用が発生します。
CMSを導入して社内で更新する体制を確立すれば、更新費用は人件費以外はかかりません。
CMS導入予算の内訳は、おもに「要件定義」「設計」「導入・実装」「運用」と4つの工程で構成されます。
「要件定義」では、大まかには以下のポイントを決定します。
この段階をWebサイトの要件を自社で煮詰めておけば、Web制作会社に依頼する場合でも、CMS開発会社の導入支援を受ける上でも、取捨選択の余地が生まれコスト削減できます。
Web制作会社に依頼した場合は、10万円~50万円程度です。
要件定義が決まると次は「設計」です。ここでは以下の内容を検討、決定します。
この工程をWeb制作会社や外部のWebデザイナーに依頼するか、CMS開発会社の導入支援を受けながら行うか、自社で行うかによって、コストが大きく異なります。
Web制作会社に依頼する場合は、大体の相場は30万円~100万円程度です。
「要件定義」や「設計」に基づいて「導入・実装」段階の検討を行います。
この工程では実装する機能が少ないほど、実装コストは抑制されます。この時点の価格・費用を押さえるにも要件定義時点でWebサイトの目的を絞ったことが活かされます。
Web制作会社に依頼すると、相場は40万円~300万円程度となります。
Webサイトを開設したあとは「運用」の段階です。
運用やセキュリティ、サポートなど、自社内で管理するか外部パートナーと提携するかによって、費用は大きく変わってきます。自社内ですべて運用する場合は社内の人件費のみですが、外部パートナーと契約する場合は保守費用が計上されます。
Web制作会社に依頼すると、大体月額1万円~3万円程度の費用がかかります。
CMS導入時の費用は、CMSのタイプによって大まかに変わってきます。
CMSには無料CMSと有料のCMSがありますが、有料CMS(商用CMS)には以下の3つのタイプがあります。
クラウド型CMSは、開発ベンダーが提供するCMSのうち、クラウド経由で利用するCMSです。レンタルサーバーと契約する手間などがなく、ベンダーが提供するプラットフォーム上でWebサイトを構築し、運用できます。月額課金制のところが多く、比較的低コストで導入・運用できます。
なお比較として、WordPressなど基本無料で利用できるオープンソース型のCMSは、無料の代わりにレンタルサーバーの契約・ドメインの取得など一定の手間がかかります。自由度が高い代わりに構築には一定のスキルを必要とするため、イニシャルコストは高くなる場合があります。その代わり、ランニングコストは抑えやすいでしょう。
WordPressについては、以下コラムにて解説しています。
パッケージ型CMSは、中~大企業向けに開発されたCMSです。
ライセンス費用・初期費用がかかりますが、提供するシステムベンダーの保守とサポートが受けられます。
フルスクラッチ型CMSは、導入する企業の要望に合わせて1からシステムを開発していくCMSです。
そのため完成まで時間がかかり費用も高額になりますが、独自のシステムが必要な場合などに導入されます。
「WordPress」「クラウド型CMS」「パッケージ型CMS」「フルスクラッチ型CMS」の4種類のCMSを導入してWebサイト構築した場合に、必要なコストは以下の1→2→3→4の順で高額になります。
Webサイトを代表的な無料CMSであるWordPressで構築した場合には、WordPress自体は無料でもレンタルサーバーの契約費用とドメイン取得費がかかります。もしWordPressに有料のテンプレートやプラグインをインストールした場合には、さらに追加で費用が必要です。
自社Webサイト構築をWeb制作会社に外注する際にWordPressを選択した場合にも、制作工数や作成期間を抑えることができます。そのため、他の商用CMSを外注した場合に比べて導入費用が抑えられます。
また、国内でCMSを導入している企業の約8割がWordPressを利用しているため、制作会社も豊富な経験を持っている点も魅力です。
CMS導入費用は、どのようなCMSを、どのような形で導入するかによって大きく変わります。
ここではCMSの種類別の価格と、実際に導入した場合にかかる価格を見ていきます。
Webサイトの構築は大きく分けて3つの方法があります。
導入コストは1→2→3の順で高くなりますが、1に関しては自社にスキルのある人がいる場合に限られます。また、導入するプラグインや保守費用など、1の価格に関してはサイトを構築する企業によってかなり差が生じます。
ここからは3の「外部のWeb制作会社に依頼するケース」と2の「商用CMSを使ってサポートを受けながら内製するケース」の2つを比較します。
◆外部のWeb制作会社に依頼するケース
◆商用CMSを使ってサポートを受けながら内製するケース
◆外部のWeb制作会社に依頼するケース
◆商用CMSを使ってサポートを受けながら内製するケース
◆外部のWeb制作会社に依頼するケース
◆商用CMSを使ってサポートを受けながら内製するケース
ここまでの内容を一覧化すると以下のようになります。
CMS導入費用を抑えるポイントは3つあります。
この3点をくわしく見ていきましょう。
CMS導入コストを抑えるために最も簡単な方法は、内製化できることは内製化することです。
どこまで自社内で行えるかを見極めるために、次の3点を明確にしておきます。
内製化が目的ではなく、目指すのはWebサイトの効率的な運用です。必要であれば外部の支援を検討してください。
DataSign社の「上場企業CMS調査」によると、WordPressは日本の上場企業80%以上の企業が導入している無料CMSです。
ここで改めてWordPressのメリット・デメリットを整理しておきましょう。
WordPressを使うと導入費用が削減できますが、デメリットがある点も踏まえて自社で用いるかを判断することが重要です。
WordPressのメリットは、大きく分けて以下の2つあります。
WordPressのデメリットも、大きく分けて以下の2つあります。
外部パートナーと提携することで、この2つのリスクをより低くできます。
Webサイトの保守・管理に費用がかかることまで考えると、WordPressが他の商用CMSに比べて低コストで運用できるとは、一概に言えなくなっています。
商用CMSは導入コストがかかります。パッケージ型CMSを利用すると、最初にまとまった導入費用がかかりますし、クラウド型CMSを利用すると、パッケージ型よりも導入費用が抑えられますが、月額料金がかかってきます。
しかし、商用CMSではドメイン取得やサーバーレンタル料などの初期費用、またWebサイトの保守点検費用なども、導入費用や月額料金の中に含まれています。また、多くの商用CMSは導入支援が受けられるため、自社に専門知識がない場合でも心強いです。
ここではHubSpotの導入支援を例に取り、商用CMSではどのような支援を受けられるのかを見ていきましょう。
HubSpotでは、有償(税別価格96,000円)で以下のような導入支援を提供しています。
ENTERPRISEコースでは、さらに専門的な支援を受けることができます。
HubSpotが提供しているContent Hubでは、AIの支援によりコンテンツの作成効率を大きく上げることができます。これによりコンテンツの更新にかける労力が下がるため、運用の内製化を視野に入れることができます。
Content HubのAI支援では、トピックやプロンプト(指示)を入力するだけで情報の下調べから記事の執筆までをAIが行います。担当者はこれをメディアの仕様に合わせて調整するだけで記事を公開でき、強力なマーケティング機能により分析や改善も可能です。
詳しくは「無料で使えるAI搭載のブログ生成機能」をご確認ください。
モバイル機器の普及と加速するマスメディア離れの中で、自社Webサイトをユーザーに見つけてもらい、ファンになってもらうことがますます重要になっています。ユーザーに価値ある情報を豊富に掲載した企業のWebサイトが求められています。
しかし、実際にWebサイトを作成することは簡単ではありません。企業の顔となるWebサイトの作成には、費用もコストもかかってきます。
自社サイトを新規に開設する場合でも、Webサイトを作り直す場合でも、費用対効果の高いWebサイトを構築するには、大きく分けて3つの方法があります。
どれが自社にとって最適かは、Webサイト構築の目的や社内の運用体制によって変わってきます。予算額やCMSの価格だけでなく、自社の目的や運用体制、人的リソースなどを考慮し、最適な方法を探してください。