YouTubeの企業アカウントの作り方｜個人アカウントとの違いや活用方法

Google が発表しているYouTubeの国内のアクティブユーザーは、月間7,000万人を超え（2022年10月時点）、10代から60代までの幅広い年代が利用しています。動画を通してターゲット層に直接アプローチできるため、YouTubeの企業アカウントを運用する企業も増えてきました。

本記事では、YouTubeの企業アカウントの作成方法を画像付きで解説します。企業アカウントが使用すべきYouTubeアカウントの種類や、YouTubeの活用方法、アカウント作成時の注意点もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

YouTubeの企業アカウントとは、企業（法人）が開設したYouTubeアカウントのことです。企業アカウントとしてYouTubeチャンネルを開設するには、次の2つの方法があります。

• YouTubeブランドアカウントの使用
• Google 個人アカウントの使用

本章では、それぞれのアカウントの特徴や違いについて詳しく説明します。まずは2つのアカウントの概要を理解していきましょう。
 

YouTubeブランドアカウント

YouTubeブランドアカウントとは、「企業、政府、地方自治体、学校などの団体名」や「商品のブランド名」をアカウント名に設定できるYouTube上のアカウントをさします。YouTubeブランドアカウントの特徴は次の2つです。

• 複数のアカウントでチャンネルを管理できる
• 複数のYouTubeチャンネルを作成できる

ブランドアカウントなら、複数のメンバーでアカウントを管理でき、目的や用途に応じてYouTubeチャンネルを増やせます。また、メンバーごとに、オーナー、管理者、コミュニケーション管理者の3つの権限を設定できます。

Google 個人アカウント

Google 個人アカウントとは、一般ユーザー向けのGoogle アカウントで作成されたYouTubeアカウントで、次のような特徴があります。

• 1アカウントで作成・管理できるのは1チャンネルに限られる
• 複数のアカウントでチャンネルを管理できない

1つのGoogle 個人アカウントで作成できるチャンネル数は、1チャンネルに限られるため、複数人で管理する場合にはGoogle アカウントごと共有しなければなりません。セキュリティ面からも、複数のチームメンバーで共有する場合には、ブランドアカウントを使用したほうが良いでしょう。
 

YouTubeブランドアカウントと個人アカウントの違い

YouTubeのブランドアカウントと個人アカウントの違いは次の通りです。

これまでチャンネル名が変更できるのはブランドアカウントのみでしたが、現在は個人アカウントでも変更ができるようになりました。

そのため、2つのアカウントの大きな違いは、開設が可能なチャンネル数と管理アカウント数です。個人アカウントは1つですが、ブランドアカウントでは最大200個までチャンネルを作成し、管理できます。

どちらのアカウントも作成時の料金は無料です。
 

YouTube運営は、企業にとってさまざまなメリットがあり、商品やサービスの紹介といったマーケティング活動に利用できるだけでなく仕事の利便性向上にも有用です。

本章では企業アカウントのメリットや使い方を詳しくご紹介しますので、運用の参考にしてください。
 

会社紹介

自社の概要や雰囲気を幅広いユーザーに対して効果的に伝えることができます。YouTubeだから配信できる動画の特性を活かして、さまざまな角度から紹介すると良いでしょう。
 

商品やサービスの紹介

商品やサービスの特徴や、使い方を詳しく解説する動画を配信すれば、ユーザーの商品やサービスへの理解が深まります。文章だけでは理解しづらい商品やサービス内容は、動画での解説が効果的です。

YouTube動画の概要欄にはURLリンクを掲載できるため、購入や問い合わせの創出にも役立つでしょう。
 

お役立ち情報の紹介

ユーザーにとって役立つ情報を発信するのもYouTubeの活用方法のひとつです。例えば、自社でヘアケア商品を取り扱っている場合は、トリートメントの選び方や正しい使用方法を紹介するなど、ターゲット層が知りたい情報を発信すると良いでしょう。

ユーザーのニーズに対応した動画を配信することで、視聴回数やチャンネル登録の増加につながります。
 

ユーザーの生の声を届ける

自社の商品やサービスを実際に利用しているユーザーに、商品やサービスの感想をインタビューして配信することも可能です。新規顧客層に向けてユーザーの声を届けることで、商品やサービスを利用した時をイメージしやすくなります。

トラブルを防ぐため、インタビュー動画の作成時には、出演者に顔出しの可否を確認しておきましょう。
 

求人者へのアピール

YouTube動画は、人材採用にも活用できます。社内や働いている人の雰囲気、仕事内容を伝えるには、写真やテキストよりも動画の方が効果的です。

ただし、ユーザーの混乱を避けるためにも、人材採用目的で動画を投稿する場合は商品やサービスの紹介のようなユーザー向けコンテンツとはチャンネルを分けておきましょう。
 

資料動画の保存

YouTubeは社外向け動画だけでなく社内向け資料動画の保存にも最適です。

社内専用チャンネルを開設し、勉強会やセミナー、ミーティングの動画をYouTubeにアップロードしておけば、URLによって動画を共有できます。機密事項は限定公開にしておくなど、公開設定も活用しましょう。

YouTubeで企業アカウントを作成するには複雑な作業が必要だと思われるかもしれませんが、手順通りに進めることで容易に作成できます。本章では、YouTubeのブランドアカウントと個人アカウントの作成方法を画像とともにご紹介します。企業アカウントの開設時にご活用ください。
 

YouTubeブランドアカウントの作り方

企業が運用する場合には、管理者やチャンネルを追加できるブランドアカウントの使用がおすすめです。これから企業アカウントを作成する場合は、次の方法で進めていきましょう。
 

1.Google アカウントの作成

YouTubeチャンネルを作成するには、Google アカウントが必要になります。すでに自社のアカウントがある場合は手順2にお進みください。まだGoogle アカウントを持っていない場合には次の手順で作成します。

1. 「 Google アカウント」にアクセス
2. ページ右上の［アカウントを作成する］を選択
   
3. 表示に沿って姓、名、ユーザー名、パスワードを入力
4. 電話番号、生年月日、性別を入力
5. プライバシーポリシーと利用規約に同意
    

2. YouTubeチャンネルの開設

続いて、企業のGoogle アカウントを使用してYouTubeブランドアカウントを作成し、チャンネルを開設します。具体的な手順は次の通りです。

1. 企業のGoogle アカウントでYouTubeにログイン
   
2. 画面右上のアイコンをクリックし［設定］を選択
   
3. ［チャンネルを作成する］をクリック
   
4. チャンネル名を入力し［チャンネルを作成］をクリック※ハンドル（＠から始まり英数字や記号で構成されるチャンネルの識別子）は自動で生成されます
   
5. 設定ページに戻り［詳細設定を表示する］もしくは［詳細設定］を開く
   
6. ［チャンネルをブランドアカウントに移行する］を選択
   
7. 本人確認を行って完了
   

管理者を追加したい場合には、先ほどの［設定］から［チャンネルのステータスと機能］を開きます。

［権限］から［招待］をクリックして追加したいアカウント情報を入力してください。

個人アカウントを企業アカウントとして作る

個人アカウントでYouTubeチャンネルを開設する方法は次の通りです。

1. Google 個人アカウントでYouTubeにログイン
2. 右上のアイコンをクリックし［チャンネルを作成］を開く
   
3. 名前とハンドルの入力、プロフィール画像のアップロードを行い［チャンネルを作成］をクリックで完了
   

チャンネル名を後から変更したい場合は、チャンネルページの［チャンネルのカスタマイズ］から編集します。

YouTubeの企業アカウント運営では、アカウントやチャンネルの見せ方に注意が必要です。

企業チャンネルのなりすましや悪用などの被害を防ぐためにも、本章で解説する注意点を事前に把握しておきましょう。
 

公式であることを明記する

YouTubeで企業アカウントを作成する際には、公式チャンネルであることがわかる工夫が大切です。

YouTubeの企業アカウント（ブランドアカウント）を作成することでGoogle アカウントとは別のチャンネル名を登録できますが、公式マークが付くわけではないためユーザーからは一般アカウントと区別ができません。

ユーザーに自社の企業アカウントを「公式」だと認識してもらうには、次の工夫をしましょう。

• チャンネル名に企業名を入れる
• プロフィール画像もしくはバナー画像は高画質なものを使用する
• 画像に自社のロゴやキャラクターを使用する
   

チャンネルの認証バッジは問い合わせが必要

公式アカウントであることを示す方法として、チャンネル名の横にYouTubeからの「認証バッジ（チェックマーク）」の表示があります。

チャンネルの認証を受けるには、チャンネル登録者が10万人以上になってからチャンネルの認証を申し込む必要があります。ただし、YouTube外でも企業の知名度が高い場合には、チャンネル登録者が10万人未満でも認証されるケースがあります。自社がこの条件に該当しているのか、YouTubeに問い合わせてみるのも良いでしょう。
 

YouTubeの企業アカウントは幅広く活用でき、マーケティング活動はもちろん、人材採用や社内の人材の教育にも役立ちます。

企業アカウントを作成するなら、複数のアカウントでチャンネルを管理できるYouTubeブランドアカウントがおすすめです。ユーザーから見ると個人アカウントとの区別がつきにくいため、アカウントが公式であることを示す工夫をしながら、効果的にアカウントを運用しましょう。

企業アカウントは無料で容易に開設できるため、ぜひ本記事を参考に開設してみてください。