優れたコンテンツを作成したら、多くの人にそれを見てもらうために、SNSに投稿することが、最も効果的な手法の一つと言えます。ただし、SNSへコンテンツを投稿するのに最適な時間帯というものがあり、いつでも気が向いたときに投稿すれば良いというものではありません。
では、いつ投稿すればよいでしょうか。
その答えは、残念ながら一つではありません。投稿に最適な曜日や時間は、企業ごとにそれぞれ異なります。
使用するSNSの種類や、バイヤーペルソナがSNSを何に使用するか、あるいはターゲットとする地域、投稿するコンテンツ(楽しい内容か、真面目な内容か)、そして目標(クリックか、シェアか)などに応じて、コンテンツを投稿するのに最適なタイミングを検討する必要があります。
と言うことは...そうです。Facebook、Twitter、LinkedIn、Pinterest、Instagramでコンテンツを投稿するための最適な時間帯について、データはすでに豊富に揃っています。私たちは、CoScheduleがQuickSprout、SurePayroll、The Huffington Post、 Buffer、TrackMaven、Fast Company、KISSmetricsというさまざまな企業から集めた調査データを、以下のインフォグラフィックスにまとめました。
このインフォグラフィックスのデータを参考に、コンテンツを投稿するのに最適な時間帯についてご説明したいと思います。
インフォグラフィックの下には、各項目を日本語で説明させて頂いておりますので、ぜひそちらと合わせてご覧ください。
SNSでの投稿に最適な時間帯
ここからは、Facebook、Twitter、LinkedIn、Pinterest、Instagramという人気の高い5つのソーシャルネットワークについて、投稿にベストな時間帯を調査したデータをご紹介します。
タイムゾーンの設定についてですが、米国の場合は、東部時間と中部時間のあいだで考えるのが(このエリア米国の人口のおよそ8割を占めているため)ベストだと思います。米国以外では、ターゲットオーディエンスのタイムゾーンに合わせてください。
ターゲットオーディエンスの地域は、バイヤーペルソナの調査によって決定しているはずですので、それを適用してください。(関連記事はこちら:ビジネスに効くバイヤーペルソナの作り方【無料ペルソナテンプレート】)
1)Facebookでの投稿に最適な時間帯
Facebookをモバイルデバイスで使用する人もいれば、デスクトップコンピュータを使用する人もいます。仕事でもプライベートでもよく利用されますが、何に使うかは利用者によって大きく異なります。
Facebookでの投稿に最適な時間帯は、水曜日の午後3時です。そのほかでは、土曜日と日曜日の正午から午後1時、あるいは木曜日と金曜日の午後1時から4時が適しています。
木曜日と金曜日には、エンゲージメント率が18%高くなります。また、平日の午後1時から4時は、クリックスルー率が非常に高くなる傾向があります。金曜日には、Facebookを使用する人は10%も増加します。
Neil Patelによると、金曜日はご機嫌な人が多くなるので、面白くてノリの良いコンテンツを投稿するのが良いそうです。
Facebookへの投稿時間で望ましくないのは、(SurePayrollの調査によると)平日の朝8時よりも前か、午後8時よりも後です。
2)Twitterでの投稿に最適な時間帯
Facebookと同じくTwitterも、モバイルデバイスとデスクトップコンピュータの両方で、仕事あるいはプライベートで利用されます。やはり、利用者によって使い方が大きく異なりますが、Twitterの投稿をRSSフィードのように利用する人が多く、通勤中や休憩時間などに読まれるのが一般的です。
Twitterでの投稿に最適な時間帯は、平日の正午から午後3時のあいだと、午後5時です。
B2B企業の場合は、月曜日から金曜日のあいだに投稿してください。クリックスルー率は水曜日に最も高くなります。一方、B2C企業の場合は、水曜日または週末が適していて、クリックスルー率も高くなります。CoScheduleによれば、B2B企業によるコンテンツは就業時間中にパフォーマンスが16%高くなり、B2C企業によるコンテンツは週末にパフォーマンスが17%高くなります。
また、午前2時から3時、午前6時から7時、午後9時から10時のあいだの投稿で効果が上がった企業も見られました。皆さんもこれらの時間帯が適しているかどうか、テストしてみてください。
3)LinkedInでの投稿に最適な時間帯
LinkedInは主に仕事で使用されるため、平日や就業時間中、あるいは始業時間の直前か、終業時間の直後に多く利用される傾向にあります。
LinkedInでの投稿に最適な時間帯は、週の中頃の午後5時から6時です。そのほかでは、火曜日の午前10時から11時、あるいは火、水、木曜日の午前7時半から8時半、正午、および午後5時から6時が適しています。
火曜日に、クリックやシェアの数が大幅に増える傾向ががあります。月曜日は他の曜日よりもエンゲージメント率が低下しますが、これは週末の休み明けで忙しい人が多いためと思われます。金曜日は仕事を急いで片付ける人や、早めに帰ろうとする人が多く、やはりエンゲージメント率が下がります。
LinkedInへの投稿時間で望ましくないのは、午後10時から朝6時の夜間です。
4)Pinterestでの投稿に最適な時間帯
Pinterestの利用者は女性が圧倒的に多く、ほとんどが午後に利用されます。
Pinterestでの投稿に最適な時間帯は午後です。曜日は問いません。特に土曜日の午後8時から11時が適しています。
そのほかで最適なのは、すべての曜日の午前2時から4時と、午後2時から4時、そして金曜日の午後3時です。
5)Instagramでの投稿に最適な時間帯
Instagramはモバイルデバイスでの利用を目的としています。利用者の多い時間帯は特になく、いつでも利用されますが、平日よりもプライベートな時間帯にコンテンツにエンゲージするユーザーが多くなります。
Instagramでの投稿に最適なのは、月曜日と木曜日の任意の時間帯です。ただし、午後3時から4時の間を除きます。
TrackMavenの調査によれば、動画コンテンツのパフォーマンスは、すべての曜日で午後9時から午前8時の夜間に最も高くなります。ただし、午前2時、午後5時、および水曜日の午後7時に投稿して効果が高かった企業も見られますので、これらの時間もテストするとよいでしょう。
SNSにどのコンテンツを投稿するべきか
SNSに投稿するコンテンツの内容は、自社のオーディエンスに応じて慎重に検討する必要があります。
オーディエンスのエンゲージメントを高めるには、詳細なバイヤーペルソナを作成すること、つまり、ターゲットオーディエンスを調査し、理解することが非常に重要です。(関連記事はこちら:ビジネスに効くバイヤーペルソナの作り方【無料ペルソナテンプレート】)
そして、フォロワーやファンを増やすための鉄板法則に従うことも大切です。
とは言え、各SNSに最適な投稿の種類というものも確かに存在します。
SNSでは、ブログへのトラフィックを増やす、コメントを促す、シェアなどの数を増やす、といった目標が明確に設定された投稿が良い結果を生みます。これまでの経験によれば、実践的で関連の高い内容のものが好まれるように思います。
FacebookやTwitterでは、コンテンツ全体のおよそ30%をプロモーション目的の内容とし、自社のウェブサイトやブログへのリンクを追加してください。そして残りの70%は、ターゲットオーディエンスにとって価値のある関連の高い情報を提供したり、便利で喜ばれるような内容にしたりするのが良いと思います。
Twitter、Facebook、LinkedIn、Pinterestなどでは、簡潔かつ魅力的な言葉で投稿を作成してください。「次のページでは信じられないほど貴重な情報をお届けします」などの言葉でクリックを誘う「クリックバイト」は避けましょう。
Instagramでは多少長めにキャプションを作成できます。Instagramの文字数制限は公式には2,200文字ですが、読み手のことを考えて、それよりも短くすることをお勧めします。
各SNSにはそれぞれの特徴が存在し、SNSごとに投稿に最適な文字数が存在しています。
Instagramのキャプションを利用して、写真のストーリーを伝えたり、フォロワーとつながったり、近日中に開始されるキャンペーンを宣伝したり、あるいは写真を投稿した製品を販売したりすることができます。この記事のSNSでは(特にTwitterとInstagramで)ハッシュダグを利用できますが、ハッシュタグは賢く使うことを心がけてください)。
最後に、ビジュアルコンテンツはどのソーシャルネットワークでも非常に効果的ですので、投稿の重要な部分には、必ずビジュアルコンテンツを使用してください。写真や画像、アニメーションGIF、動画などを上手に利用して、オーディエンスのエンゲージメントを高めましょう。
皆さんの企業では何曜日の何時に投稿するのが効果的でしたか。下記のコメント欄でご意見をお聞かせください。
編集メモ:この記事は、2016年1月に稿した内容に加筆・訂正したものです。Lindsay Kolowichによる元の記事はこちらからご覧いただけます。