LINEチャットボットを導入するには?作り方とできること・活用事例を紹介

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長島 茜(ながしま あかね)
長島 茜(ながしま あかね)

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「LINEチャットボット」とは、人が直接対応するのではなく、プログラムによって自動でメッセージの送信や返信を行う機能です。LINE公式アカウントには、チャットボットを設定でき、うまく活用することで企業の業務負担を減らしながら、スムーズな顧客対応を実現できます。

LINEチャットボットを導入するには?作り方とできること・活用事例を紹介

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本記事では、LINEチャットボットの3つの種類とその仕組み、導入方法から使い方まで、導入において知っておきたい基礎知識をご紹介します。導入のメリットと注意点も解説していますので、あわせてご確認ください。

LINEチャットボットの種類と仕組み

LINEチャットボットの種類と仕組み

LINE公式アカウントには、次の3つのチャットボットがあります。

  • 応答メッセージ(LINE標準搭載)
  • AI応答メッセージ(LINE標準搭載)
  • Messaging API活用チャットボット

ここからは、各チャットボットの概要と使用できるメッセージについてご説明します。
 

応答メッセージ(LINE標準搭載)

応答メッセージは、シンプルな返答を行うチャットボットです。

ユーザーから受信したメッセージに含まれるキーワードに応じて、設定しておいた内容を返答する仕組みです。この機能はLINE公式アカウントに標準搭載されており、管理画面から次の設定を行えます。

  • キーワード:反応したいキーワード
  • メッセージ:キーワードに対して返信するメッセージ

【応答メッセージで使用できるメッセージ】
応答メッセージで使用できるメッセージタイプは次の8つです。

  • テキスト
  • スタンプ
  • 画像
  • 動画
  • カードタイプ:画像・ラベル・テキスト・リンクを組み合わせたカードを最大4つまでカルーセル表示できるもの
  • リッチメッセージ:画像・テキスト・リンクを組み合わせて一つのメッセージとして送信できるもの
  • リサーチ:投票・アンケート形式のリサーチページを作成できるもの
  • クーポン:割引クーポン
     

AI応答メッセージ(LINE標準搭載)

AI応答メッセージは、より複雑な返答ができる機能で、AIが自動で受信メッセージを分析し、その結果に応じた返答を行います

細かくキーワードを設定する必要がなく、メッセージのタイプと返信メッセージの2つを設定します。

  • メッセージのタイプ:メッセージのカテゴリー
  • 返信メッセージ:タイプごとに返信するメッセージ

例えば、「クレーム」というタイプに対して「ご意見ありがとうございます。改善に務めてまいります。」といった返信メッセージを設定することが可能です。AI応答メッセージもLINE公式アカウントに標準搭載されています。

【AI応答メッセージで使用できるメッセージ】
AI応答メッセージは、応答メッセージよりも使用できるメッセージタイプが少なくなっています。

  • テキスト
  • スタンプ
  • 画像
  • カードタイプ
  • リッチメッセージ
     

MessagingAPI活用チャットボット

Messaging APIは、LINE公式アカウントに標準搭載されている機能ではなく、独自開発した高性能なチャットボットをLINE公式アカウントに連携させる機能です。

自動返信に加えて、サイトへのリンクや画像を使ったテンプレートを活用し、自由にチャットボットの仕組みを実装できるため、CV率やエンゲージメントを増やすのに適しています。

例えば、いくつかの質問・返答から自動で診断を行う診断機能を実装し、ユーザーに最適な商品やサービスを表示させることも可能です。

Message APIは、標準搭載されていないため、チャットボットを開発・提供しているベンダーを利用する必要があります。

【Messaging APIで使用できるメッセージ】

  • ボタンテンプレート:画像・テキスト・ボタンを組み合わせたもの
  • 確認テンプレート:「はい・いいえ」などの選択ボタンを含んだもの
  • カルーセルテンプレート:横にスワイプして項目を選択できるもの
  • 画像カルーセルテンプレート:カルーセルテンプレートに画像とタイトルを合わせたもの
  • Flex Message:テキスト・画像・ボタンなどのレイアウトを自由にカスタマイズできるもの
     

企業がLINEチャットボットを導入するメリット

企業がLINEチャットボットを導入するメリット

LINEチャットボットの活用は、ユーザーからのメッセージに24時間対応できることに加えて、独自のメリットもあります。
 

多数のアクティブユーザーにリーチ可能

2022年10月にLINEが発表したデータによると、LINEの日本国内MAU数は9,200万人以上で、日本人口の約7割がLINEを使用しています。多くのアクティブユーザーにリーチできるのが大きなメリットです。

広告を出稿するよりも大きな効果が見込めるでしょう。
 

問い合わせ対応の工数が削減される

チャットボットによって問い合わせ対応が自動化されるため、問い合わせの工数を削減でき、コスト削減や業務効率化につながります
 

LPやECサイトなどで満足できなかった層へもアプローチできる

ECやLPに集客したが離脱してしまった層など、コンバージョンに至らなかったユーザーに対してもLINEの友だち追加をしてもらうことでリーチ可能です。LINEチャットボットによってユーザーとの関係性を継続的に構築できれば、ブランドや企業のファン化にもつながります
 

ユーザーがアクションを起こしやすい

ユーザーが使い慣れたLINEであれば、電話やメールよりもアクションへのハードルがさがります。家族や友人と連絡を取るように、気軽にメッセージを送れるため、ユーザーがアクションを起こしやすい点もLINEチャットボットのメリットといえるでしょう。
 

LINEチャットボットの導入方法

LINEにチャットボットを導入するには、自社でLINE公式アカウントを作成・運用する方法と外部サービスを利用する方法があります。
 

LINE公式アカウントを使用

応答メッセージとAI応答メッセージは、LINE公式アカウントに標準搭載されています。LINE公式アカウントは、LINE for Businessから作成可能です。

LINE公式アカウントの料金プランの内容は、次の通りです。2023年6月1日よりプラン改定が予定されているので、ご注意ください
 

現行の料金プラン(2023年5月31日まで適用)

  • フリープラン
    月額固定費(税別):無料
    無料メッセージ通数:1,000通
    追加メッセージ料金(税別):追加送信不可
  • ライトプラン
    月額固定費(税別):5,000円
    無料メッセージ通数:15,000通
    追加メッセージ料金(税別):5円/通
  • スタンダードプラン
    月額固定費(税別):15,000円
    無料メッセージ通数:45,000通
    追加メッセージ料金(税別):~3円/通(メッセージ配信数によって変動)
     

新料金プラン(2023年6月1日より適用)

  • コミュニケーションプラン
    月額固定費(税別):無料
    無料メッセージ通数:200通
    追加メッセージ料金(税別):追加送信不可
  • ライトプラン
    月額固定費(税別):5,000円
    無料メッセージ通数:5,000通
    追加メッセージ料金(税別):追加送信不可
  • スタンダードプラン
    月額固定費(税別):15,000円
    無料メッセージ通数:30,000通
    追加メッセージ料金(税別):~3円/通(メッセージ配信数によって変動)

なお、新旧プランとも、LINEチャットの送受信とMessaging APIの「Reply API」は課金対象に含まれず、無料で利用可能です。ただし、Messaging APIの「Push API」「Multicast API」「Broadcast API」「Narrowcast API」は課金対象になるので、ご注意ください。

LINEチャットボットの使い方については、次の章で詳しくご紹介します。
 

外部サービスを利用

Messaging APIはLINE公式アカウントのオプション機能ですが自社開発が難しい場合は、チャットボットを開発・提供しているベンダーを利用する必要があります。ベンダーによっては、使い方の提案・設定・運用まで依頼可能なので、依頼したい範囲をあらかじめ決めてからサービスを選定すると良いでしょう。
 

LINEチャットボットの使い方

LINEチャットボットの使い方

LINEチャットボットの使い方について、応答設定・あいさつメッセージの送信・ユーザーメッセージへの返信の3つを紹介します。
 

応答設定

LINE公式アカウントのチャットボットには、「bot」と「チャット」の2つの運用モードがあります。
 

【bot】

  • Messaging APIが使えるので、自由度が高い
  • 自動回答機能によって、メッセージを送信できる
  • 指定されたメッセージの一斉送信が可能
  • 営業時間外など、スタッフが対応できない時間帯に有用
  • 1:1トークに対応していないので、個別対応には向いていない
     

【チャット】

  • AI応答機能が使えるので、チャットモード中も自動回答は可能
  • 1:1トークによって、個別対応ができる
  • Messaging APIが使えず自由度は低いが、人による細やかな対応が可能
  • 自動回答機能は使えず、メッセージの一斉送信も不可

「bot」は一斉送信を行う場合に、「チャット」は個別対応をしたい場合に有用です。応答モードの切り替えは、[応答設定]から行えます。
 

あいさつメッセージの送信

あいさつメッセージとは、ユーザーが友だち追加をした際に自動で送信されるメッセージです。次の手順で作成してください。

  1. ホームメニューから[トークルーム管理]→[あいさつメッセージ]を選択
  2. テキストやスタンプを組み合わせて自由にメッセージを作成
     

ユーザーメッセージに返信

応答モードを[チャット]にすると、応答メッセージやAI応答メッセージを設定できます。

今回は、応答メッセージを作成する方法をご紹介します。

  1. メニューから[自動応答メッセージ]→[応答メッセージ]を選択
  2. 応答したいキーワードと返信メッセージを作成

応答メッセージとは、メッセージに「方法」というキーワードが含まれていたら「マニュアルはこちらです」という返信メッセージを送信するような運用イメージです。キーワードは複数設定できるため、該当しそうなキーワードをできるだけ多く設定しておくと良いでしょう。
 

LINEチャットボットを導入する際の注意点

LINEチャットボットを導入する際に知っておきたい注意点をご紹介します。
 

導入工数がかかる

LINEのチャットボットだけではなくそもそもチャットボットの導入には手間と時間、そしてコストもかかります。さらに、AIを搭載したチャットボットにする場合は、外部への開発依頼などの工数が生じるため、導入前に必要な工数やコストを確認しておきましょう
 

認知拡大には向いていない

LINEで情報発信を行うには、ユーザーに「友だち追加」をしてもらうことが必要です。ブランドの認知拡大などを目的とした不特定多数への情報発信はできないので、TwitterやInstagramなどのオープンな発信手段とバランスよく使い分けましょう
 

複雑な質問には対応できない

チャットボットの欠点として、自由な形式の複雑な質問には回答できないことがあげられます。AI型のチャットボットであればユーザーとのやりとりを繰り返すことによって学習し、答えられる問題も増えますが、限界があることに留意しておきましょう。
 

LINEチャットボット活用でユーザーとの繋がりを強化しよう

日本国内で多くのアクティブユーザーがいるLINEは、民間企業から行政機関まで、さまざまなシーンで活用されています。

LINEチャットボットはシンプルな返答からAIを使ったやや複雑な返答まで幅広く対応できることがメリットです。応答メッセージやAI応答メッセージなど、LINE公式アカウントに標準搭載されている機能であれば無料で利用できるため、初めてチャットボットを利用する企業であっても導入しやすいでしょう。LINEチャットボットは、業務効率化やコスト削減だけでなく、ユーザーとの関係性構築にも有用ですので、ぜひビジネスにお役立てください。

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トピック: チャットボット

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