最近ニュースなどでもよく取り上げられるように、企業は女性の労働環境を大幅に改善する必要があります。皆さんの会社では、どのようにして女性がリーダーになれる環境を整えていますか?
職場でのセクシャルハラスメントは世の中に広く蔓延している問題です。そして、この問題を完全になくせない文化が私たちの世界には深く根付いてしまっています。女性創業者の78%は、自分や知人がセクハラを受けたことがあるといいます。このように声を上げる女性の勇気はすばらしいものですが、企業や経営幹部が被害者を支援する体制には大きなばらつきがあります。
さまざまな声が上がり問題への注目度が高まる一方で、企業は長期的にはすべての従業員の安全を確保するにとどまらず、従業員がジェンダーに関わらず成長し、成功できる職場環境を作るべく努力すべきだという事実は見落とされがちです。そこで今回は、企業の規模、ステージ、業界に関係なく、女性が働きやすい職場を作る鍵となる方法をいくつかご紹介します。
1. 女性の経営幹部の採用を優先事項にする
社内の上級職の女性の数が十分でない企業は数多くあります。企業の上級管理職のうち、女性が占める割合は全体のわずか25%です。その現状をただ嘆くのではなく、時間をかけて男女比を調整するための計画を作成し、従業員と共有しましょう。
何から手を付けたらよいかわからない場合は、来月中に同じ業界の面識のない経営幹部の女性10人と会って話を聞き、知り合いになり、考え方を学ぶことを目標にするだけでもかまいません。そうすれば、少なくとも新たに10人の経営幹部から長期的に学ぶことができます。
2. 社内規定を見直す
ジェンダーの平等を重視する姿勢を反映した規定がなければ、上級職の女性を採用し、定着させ、育成することは期待できません。職場でのセクハラから従業員を守る規定を設けていない場合は、今すぐ作成して公開しましょう。
それで終わりではなく、産休制度、柔軟な勤務形態やワークライフバランスへのアプローチ、教育支援制度などについても確認してください。企業の福利厚生は、企業の価値観や従業員を大切にする文化の表れです。チーム全体で見直して更新し、社内全体、そして現在と未来の従業員に向けて価値観を共有するようにしましょう。
3. 女性の成長を支援する方法について意見をすり合わせ、周知する
女性従業員の数を増やすだけでなく、入社後の成長を支援する方法を定める必要があります。Wyndham Hotelsでは、女性旅行者を守るために始まった取り組みが、経営幹部の女性を支援して成長させるための全社的な取り組みに発展しました。つまり、顧客向けの企業努力をきっかけに、全社的な活動がスタートしたのです。
あるデータによると、男性幹部による支援はメンタリングよりも有効で変革をもたらす力があるといいます。そのため、経営幹部の男性と女性の両方が積極的に将来の女性幹部候補を支援する体制を整えることが大切です。どのような方法を選んだとしても、女性従業員の学びと成長を支援するための取り組みを社内外で行うことで、変革の必要性を語るだけでなく、実際に時間と労力をかけて変革を目指す姿勢を従業員に強くアピールできます。
ジェンダーの多様化に向けた取り組みは、待ったなしで進めなくてはなりません。経営幹部の女性を採用し、定着させ、育成する方法について話し合うには今が絶好のタイミングです。
従業員の価値観に耳を傾ける。ビジネスの意思決定をもたらすプロセスと規定に注意を払い、規定を改善してジェンダー間の差別撤廃に取り組む道筋を検討する。経営陣全体を議論に引き込み、関連するアクションプランの作成に参加させる方法を模索する。やるべきことは山積みですが、根気よく取り組めば結果は後からついてくるはずです。
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