過去2年間と同じように、2022年も働き方に多くの変化が起こった年でした。HubSpotをはじめとする多くの組織は、長期にわたって持続可能なハイブリッドワーク環境を確立するための新たな方法を引き続き模索してきました。その中で、1つの重要な事実が明らかになりました。それは、従業員がこれまで以上に他者とのつながりやコミュニティーを求めているということです。
HubSpotは「つながり」が世界中でどのような役割を果たしているのか把握するために、米国、英国、アイルランド、ドイツ、オーストラリア、フランス、カナダ、シンガポール、日本、コロンビアの10か国の企業で、リモート勤務、オフィス勤務、ハイブリッド勤務(リモート勤務とオフィス勤務の組み合わせ)のいずれかの形態で働くフルタイムの従業員5,000人以上を対象に調査を実施しました。本日公開したHubSpotのハイブリッドワーク実態調査2023では、その調査結果を基に、つながりに強いハイブリッドの職場環境づくりに関する課題と改善点を考察しています。また、HubSpotのハイブリッド戦略(従業員が勤務形態を選ぶことができ、2023年には63.4%が自宅勤務、8.3%がオフィス勤務、28.3%がその両方を組み合わせたフレックス勤務を選択している)の成果についてもご紹介しています。
調査結果からはっきりと言えるのは、新時代の働き方に移行しつつある今、従業員が自社の文化や社会的役割との結びつきを感じ、同僚と関係を構築するための方法を開拓する必要があるということです。職場内のつながりを強めるための万能な方法はありません。多種多様なツールやリソース、機会を提供することが、つながりを育む方法の再構築に役立つと考えられます。2022年12月に実施された本調査結果のハイライトは以下の通りです。
HubSpotハイブリッドワーク実態調査2023のハイライト
- 勤務形態に関係なく、従業員は同僚との有意義な「つながり」を求めています。「職場での良好な人間関係」と「10%の昇給」のどちらを希望するかという質問に対し、回答者の52%が「良好な人間関係」を選びました。また、回答者の70%が自社の文化とのつながりを、69%が自社のミッションや社会的役割とのつながりを感じていると回答した一方で、同僚との強いつながりを感じていたのは34%にとどまりました。
- 従業員が「つながり」を感じていると、組織内の連携は強化され、会社への定着率が向上し、結果として顧客体験に好影響を与えます。ハイブリッド勤務の従業員の33%が、ハイブリッド型のチームで働く上での最大の課題として、同僚と関係を築き、つながりを確立することを挙げました。また、職場に親しい友人がいると答えた回答者のうち、そのことが現在の職場にとどまる意思に影響を及ぼしていると答えた割合は66%にのぼります。さらに、回答者の31%が、チームメンバーとのつながりが顧客体験の向上に役立つと考えています。
- 従業員は、互いの体験を共有し、胸の内を明かせるような安全な場所を必要としています。回答者の43%が、強い企業文化を醸成するために、チームの連帯感を高めるためのイベントを会社でもっと実施してほしいと答えました。育児中や介護中の従業員へのサポート体制に関して、同じ立場の従業員同士がつながるための社内フォーラムや従業員リソースグループがあると回答した割合は全体のわずか13%でした。
調査結果の地域別の内訳や詳しいデータは、レポートの完全版でご覧いただけます。
HubSpotでカルチャー担当シニアディレクターを務めるEimear Marrinanは次のように述べています。「ここ数年間、柔軟性はハイブリッドワークの要となっていました。一方、柔軟性を持つことから生まれる課題もあり、その主たるものがつながりの欠如です。しかし、柔軟性を制限したところで分断の危機が解決されるわけではありませんし、以前のように全ての従業員を出社させることもできないでしょう。企業に今求められているのは、対面とオンラインの両方で、従業員が互いに結びつき、共同体を形成し、顧客とも良好な関係を築くための有意義な手段を、従業員が見つけられるように支援することです。HubSpotでは、従業員から意見を集めたり、従業員の家族向けの職場見学会といったハイブリッド型のイベントを試験的に開催したりしながら、ハイブリッドワーク環境でつながりの強化を後押ししようと、状況に合わせて意識的に取り組んでいます」
成長と意欲向上を促し、社員に心から愛される会社を作るために、何よりも優先すべきなのは「つながり」です。ハイブリッドワークを確実に実現できる万能なアプローチは存在しません。HubSpotも日々学びながら歩みを進めています。持続可能な未来の職場環境を構築する上で、当社のレポートが皆さまの一助となることを願っています。
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