マーケティングの問題点を正しく理解するのは、広い森の中で水をちょろちょろと出すホースを相手にするようなものです (妙な例え話であることはわかっています。このまま続きをお読みください)。 水が漏れているのは見えても、木々の間の隠れたところにホースが伸びていて、つながっているはずの蛇口は葉陰の向こうです。マーケティングに携わると、そんな状況でも問題点を正しく理解する必要があります。
問題の原因にはあらゆることが想定されます。 どこかでホースがねじれたり、 穴が空いたりしているのかもしれません。 蛇口がきちんと開いていない可能性もあります。
こうした「森のホース」とでも呼べるような状況が、マーケティングでは頻繁に発生します。 インバウンドマーケティングに関するレポート”2013 State of Inbound Marketing” ではマーケティング担当者の20%が「リードの総数を増やすことが今年の最優先課題」と述べていますが、 実はリードジェネレーションは直近の課題でないと私は思います。
こんなことを言えば、森の中で水をちょろちょろと出す不思議なホースよりも、奇抜な話に聞こえるでしょうか。
ですが、さきほど言ったことは本当です。 多くの場合、リードジェネレーションへの取り組みは、ウェブサイトへのトラフィックなどの他の問題を修正すれば改善できます。 なぜならリードに転換するにはウェブサイトへのトラフィック量が絶対的に足りないのが現状だからです。
ウェブサイトでリードジェネレーションを成功させたいのにトラフィックに問題がある場合は、 次のパート1とパート2の方法を試してください。
リードジェネレーション基礎ガイド
新規リードの創出に必要なベストプラクティスを、基礎から解説しています。リードジェネレーションに取り組もうとしている方や、納得できる成果が得られていないという方は、ぜひ参考にしてください。
- リードジェネレーションにおけるコンテンツの重要性
- リードジェネレーションを実行するための5つの方法
- リードジェネレーションを成功させるポイント
- リードジェネレーションの効果測定方法
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全てのフィールドが必須です。
パート1: ウェブサイトにトラフィックを呼び込む
ウェブサイトでのリード獲得をしばし忘れましょう。まず、訪問者を玄関まで連れてくることに集中し、その後で彼らをリードに転換します。 その方法をご紹介します。
多くの見込み客や顧客が聞きたいと思っている質問に答えるブログ記事を書く
新製品の紹介や企業のニュースをブログに書くのはやめて、教育的な記事を書きましょう。 そのためには「商談中に顧客からよく質問されること」を営業担当者から聞き出し、 その質問とそれに対する回答をブログに書くことをお勧めします。何回かに分けてシリーズ化するとよいでしょう。 あなたの業界について人が知りたがるような疑問への答えが、あなたのブログには書いてあります。それを見つけた人はあなたの記事をきっとクリックするでしょう。
たとえば、タイヤ製造会社のマーケティング担当者なら、 タイヤを購入するほとんどの人が気にする「質」と「価格」に 関する記事をぜひ書いてください。 2008年型Volkswagen Jetta用のハイグレードタイヤの比較記事でもよいですし、 2012年型Honda Accord用の安価なタイヤのまとめ記事でもよいでしょう。
ウェブサイトにトラフィックを呼び込むコツは、顧客が聞きたい質問を想定し、その答をブログに書くことです。 そうした記事が増えれば増えるほど、検索で見つかりやすくなり、ソーシャルメディアでシェアされる機会が増えます。その結果、ウェブサイトへのトラフィックも増えます。
パート2: 訪問者をリードに転換する
トラフィックを呼び込む方法を十分理解したら、リードの獲得に取りかかります。 次の方法を試してください。
ランディングページのフォームに記入したら無料でもらえるeBookなどの「 オファー(offer)」を用意する(参照記事はこちら:そもそもオファーとは?インバウンドマーケティングの基本用語を再確認)
訪問者をリードに転換するには、ランディングページでフォームに記入してもらう必要があります。 このときクレジットカード情報などを要求しては絶対にダメです。記入してもらうのは、氏名、メールアドレス、企業名などの連絡先情報にとどめるべきです。
それでも、そうした情報を気前よく差し出す人はそう多くないので、 情報提供への「お返し」を用意する必要があります。 これが「オファー」です。オファーは、訪問者が自身のプロフィール情報を入力しても欲しい価値のあるものでなければなりません。よく見かけるのは、無料のeBook、テンプレート、プレゼンテーション、ホワイトペーパーです。
初めてオファーを用意するならeBookをお勧めします。 eBookの作り方はこちらの記事でご紹介しています(参照記事はこちら:eBookの作り方(+eBook用無料テンプレート18種))。
CTA(Calls-to-Action)をブログに置いてランディングページへ誘導する
ブログ記事をいくつも書いて投稿し、訪問者がオファーをリクエストできるランディングページを用意しても、この2つを結ばなければ意味がありません。 CTAをブログに配置して、読者がブログからランディングページに飛べるようにしましょう。
たとえば次のような画像のCTAがあります。
次のような文章のタイプもあります。
「マーケティングの最適化手法についてさらに詳しく知りたい場合は、 ガイドブック(全ページ)をダウンロードしてください。」
どちらのタイプであっても、CTAの目的は、ブログ記事をリードジェネレーションに結びつけることです。 記事の複数の箇所、たとえば末尾、サイドバーにCTAを置きましょう。 配置に迷ったら、 こちらのテンプレートを参考にしてください。
ランディングページの作成は、無料で使えるHubSpotのランディングページ作成ツールをぜひお試しください。テンプレートを選び、ドラッグ&ドロップの簡単な操作でデザイン性が高いランディングページを短時間で作成できます。
パート1とパート2を繰り返す
はい、たったこれだけです。 ブログ記事を書き、 そこにCTAを置いて、ランディングページに読者を誘導します。 オファーを提供する見返りにフォームに入力してもらい、 リードをひとつ獲得します。 この繰り返しです。
もちろん、 ソーシャルメディア、 パーソナライズキャンペーン、 スマートウェブサイトの活用など、ほかにもいろいろな方策があります。 ここで紹介したのは基本ステップです。 読者が知りたがるテーマを見つけるたびにこれを繰り返せば、トラフィックとリードを常にとうとうと流し込む太いパイプラインができあがります。
編集メモ:この記事は、2014年5月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Ginny Soskeyによる元の記事はこちらからご覧いただけます。