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リードジェネレーション(Lead Generation)とは「見込み客の創出」を指します。
ここでいう見込み客とは、将来の顧客になるであろう潜在顧客のうち、コミュニケーションを開始するのに必要な情報が得られた人を指します。

→ダウンロード: リードジェネレーション基礎無料ガイド

どれだけ優れた商品も、その商品の価値を知ってもらうには、見込み客とのコミュニケーションが必要です。
コミュニケーションをとる中で、相手が知りたい情報を伝え、相手に商品の価値を理解・納得してもらう必要があります。

しかし、そのコミュニケーションをとるためには、相手がどのような人たちかという「前情報」が必要です。

たとえば、単に「商品に興味がある」という情報だけよりも、「商品に興味があり、従業員数70名の製造業の老舗企業」や「商品に興味があり、都内在住かつ年収600万円の30代男性」といった具体的な情報があったほうが、コミュニケーションは円滑に進むはずです。

このような相手とのコミュニケーションに必要な「相手の情報」が入手できている見込み客のことを一般的には「リード」と呼びます。
そして、そのリードを創出する(=ジェネレイトする)取り組みを「リードジェネレーション」と呼びます。

ただし、リードは単に多く創出すればよい、というわけではありません。
どれだけリードを創出したとしても、見込み客にとって価値のある良好なコミュニケーションを実現できない場合、かえって自社のブランド価値の低下を招く原因となってしまいます。
リードジェネレーションで大切なのは「自社がしっかり貢献できる見込み客」と接点をもつことです。
そのため、「自社の商品はどのような人の役に立てるのか?」「相手にどうアプローチすれば、自然な接点を持てるのか?」を事前に考え、取り組み全体を設計しておく必要があります。

本記事では、リードジェネレーションの本来の意味や進め方、さらには成功につながるノウハウを解説します。
また、リードジェネレーションをおこなった後の「リードナーチャリング」「リードクオリフィケーション」といったステップについてもお伝えします。

リードジェネレーション基礎ガイド

1.リードジェネレーションとは?

ここで「リードジェネレーション(Lead Generation)」という言葉の定義をおさらいしておきましょう。

リードジェネレーションとは、「潜在顧客からリード(見込み客)を創出する」ことです。
そして「リード」とは「コミュニケーションに必要な情報が得られた見込み客」を指します。

潜在顧客がリードジェネレーションを通してリードへと変化する図

リードジェネレーションのわかりやすい取り組みとして、コンテンツを軸にする方法があります。

たとえば、自社の商品に興味・関心を抱いてくれそうな「潜在顧客」を、検索エンジンを通して自社サイトへ集客するとします。
そのサイトには潜在顧客の課題解決につながるコンテンツを用意しておくだけでなく、さらに深い情報が得られるコンテンツをダウンロードできるようにしておきます。
ただし、そのコンテンツをダウンロードするには、専用フォームからの申し込みが必要です。
つまり、コンテンツと引き換えに相手の情報を提供してもらい、その後のコミュニケーションへつなげるのです。
このような取り組みを「リードジェネレーション」と呼びます。

1-1.リードとは?

「リード」という言葉についても掘り下げておきましょう。

先ほど、リードとは将来の顧客になるであろう「潜在顧客」の中から「コミュニケーションに必要な情報が得られた見込み客」を指すといいました。
(ただし企業によっては、メールアドレスしか取得できていない見込み客をリードとは呼ばないなど、独自のルールを設けている場合があります)

このコミュニケーションは、将来の顧客になってもらうために、自社の商品の価値を知ってもらうべく実施するコミュニケーションです。

どれだけ優れた商品も、その商品の価値を知ってもらうには、相手とのコミュニケーションが必要です。
コミュニケーションをとる中で、相手が知りたい情報を伝え、相手に商品の価値を理解・納得してもらう。
そうすることで、見込み客が顧客になる可能性は高まります。

ちなみに、「リード」とは英語の「Lead」という言葉を指します。
「Lead」の意味は「導く」「先導する」というもの。
つまり「リード」とは「将来の顧客になるよう導く見込み客」なのです。

ここでの「導く」という言葉は、見込み客を強引に商品の購買へ導くことではありません。
見込み客が、自身の課題をその商品で解決できることに納得し、自らの意思で「自分の課題解決のために商品を買おう」と思えるように導くことを指します。

1-2.「潜在顧客」と「リード」の違い

ここまで説明してきたように、「潜在顧客」と「リード」は明確に異なります。
この両者の違いを以下にまとめておきます。

(1)潜在顧客

将来の顧客にはなってくれそうだが、情報をまだ取得できていない人たち。
この「潜在顧客」の中には、そもそもまだ商品を知らない人や、商品の存在は知っているがまだ興味・関心をもてていない人などが含まれる。

(2)リード(Lead)

自社の商品に興味・関心がありそうで、メールアドレスや電話番号といった、相手とのコミュニケーションで使える情報が取得できた見込み客。
リードになった時点では、自社の商品に対する興味・関心がまだまだ弱い見込み客もいる。
そのような見込み客に対しては、後述する「リードナーチャリング(Lead Nurturing)」という取り組みを通じて、自社の商品の価値を伝える必要がある。


リードジェネレーションとは、あくまでもリードを「創出」する取り組みです。

リードが最終的に顧客となるためには、リードに自社の商品の価値をより深く理解してもらうための「リードナーチャリング(Lead Nurturing)」や、自社がより貢献できそうなリードを絞り込む「リードクオリフィケーション(Lead Qualification)」といったプロセスを経る必要があります。

続いて、リードジェネレーションとセットにして押さえておくべき「リードナーチャリング」と「リードクオリフィケーション」について説明していきます。

2.「リードジェネレーション」「リードナーチャリング」「リードクオリフィケーション」の違い

リードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーションの各言葉が表す意味やプロセスを以下にまとめました。

1.リードジェネレーション(Lead Generation)
リード(見込み客)を創出するプロセス

2.リードナーチャリング(Lead Nurturing)
リード(見込み客)の商品に関する知識と興味・関心を高め、購買意欲を醸成するプロセス

3.リードクオリフィケーション(Lead Qualification)
リードナーチャリングによって、自社の商品への購買意欲が醸成されたリード(見込み客)のうち、営業や商談対象のリードの購買意欲を確認して絞り込むプロセス

リードジェネレーションからリードクオリフィケーションまでのプロセスを表したファネル

上図のように、リードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーションという3つのプロセスは順番につながっています。

「ナーチャリング(Nurturing)」の意味は「育成する」「育てる」というもの。
つまり「リードナーチャリング(Lead Nurturing)」とは、自社商品に関する知見をリードに提供して、自社への理解や興味を深めてもらうための施策と言えます。

なお「リードナーチャリング」を「リードの育成」という言葉で表すことがありますが、「育成」という言葉は、企業が顧客よりも上の立場であるかのような誤解を生む言葉です。
よって当社HubSpotでは、リードナーチャリングを「購買意欲を醸成するプロセス」と定義しています。

企業がリードに有益な情報を提供し、購買意欲を醸成するまでの流れを示した図

そしてナーチャリングを経た結果、商品に強い興味・関心を抱いたリードの中から、将来の顧客となる確度の高いリードを絞り込むプロセスを「リードクオリフィケーション(Lead Qualification)」と呼びます。

「Qualification」という英語は「適正」や「資格」という言葉。
つまり「リードクオリフィケーション」とは、将来の顧客として適切なリードを絞り込む、という意味になります。

リードジェネレーションからクオリフィケーションまでの流れ

リードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーションという順序を経て、リードとの商談が生まれるまでの流れについて、BtoBのケースで例をあげて説明します。

リードジェネレーション、リードナーチャリング、リードクオリフィケーションの各領域を示した図

レンタルサーバーを提供している企業が、サーバーの移転を検討している企業との商談を生み出す場合

●ステップ1:検索エンジン経由の集客

サーバーの移転を検討している企業が抱えている課題と、検索エンジンで検索しそうなキーワードを調査・分析する。
課題の解決につながるコンテンツを制作し、そのキーワードでの上位表示を目指す。
(例:「WordPress 高速化」という検索ワードでの上位表示を目指し、WordPressを高速化するためのサーバーの設定方法や選び方についてまとまったコンテンツをつくる)

SEOを通じた検索結果での上位表示が厳しそうな場合は、検索連動型広告での集客も検討する。

●ステップ2:リードの創出につながる魅力的な「オファー」を提示

Webページを訪れた担当者に対して「より詳しい知識が得られるダウンロードコンテンツ」を提示する。
ただし、そのコンテンツを手に入れるには、企業名やメールアドレスなどの情報提供が必要とする。
そういった相手からの情報提供と引き換えに提供するコンテンツを「オファー(offer)」と呼ぶ。
(例:WordPressを高速化するまでの流れがわかりやすく解説されている読み物式のPDFファイルを「オファー」として準備する。そのオファーに申し込むには、企業名や担当部署名、メールアドレス、抱えている課題に関する情報提供を必須とする)

●ステップ3:オファーに申し込み、リードとなった見込み客に対して「ナーチャリング」をおこなう

リードとなった見込み客に対して「WordPressの高速化に関する知識」が深まるメールマガジンを送付する。
そのメルマガの内容は「WordPressの高速化を実現した企業の事例」を学べる全8回のステップメールとする。
また、メルマガの中で「サーバー移転の裏側を学べるオンライン勉強会」への招待もおこなう。
そのオンライン勉強会では、社内の意思決定者(=ステークホルダー)がサーバー移転について承諾できるような、社内稟議用の提案書のつくりかたなども教える。

●ステップ4:ナーチャリングを経て、自社商品に強い興味・関心をもってくれたリードの中から、営業につなげるリードを選ぶ(=リードクオリフィケーション)

オンライン勉強会に参加してくれたリードのうち、「満足度アンケート」の点数が高く、自社サーバーへの興味・関心が高そうなリードを選ぶ。
そのリードを営業担当につなげ、商談をもちかける。

●ステップ5:商談からの受注、そしてロイヤルカスタマー(=お得意さま)へ

【ステップ3】や【ステップ4】でリードに必要な情報を提供し、丁寧にコミュニケーションを重ねられていれば、受注を得やすくなる。

また、受注した顧客がロイヤルカスタマー(=お得意さま)となってくれる可能性も高くなる。

顧客がロイヤルカスタマー(=お得意さま)になれば、自社サーバーの魅力をまわりにクチコミなどで発信してもらえることも期待できます。


上記はあくまでもBtoBにおける一例ですが、BtoCにおいても基本的な流れは同じです。
いずれのケースでもポイントとなるのは、いきなりオファーの申し込みフォームへ誘導するのではなく、コンテンツをクッションにしていることです。

たとえば、当社HubSpotのサイトを例に説明します。

2021年8月現在、検索エンジンで「CRM事例」と検索すると、HubSpotが制作したコンテンツが上位表示しています。
これは、CRMの事例を知りたい人へ向けたコンテンツであり、同時に、CRMの導入を検討している人へ向けたコンテンツでもあります。

HubSpotブログの「CRM事例」の記事のキャプチャ画像

このコンテンツを読めば、CRMの事例を知れるだけでなく、CRM導入のポイントや活用のノウハウも学べます。

さらに、CRMのノウハウをより深められる「オファー」も用意されています。

そのオファーとは「営業チームを成功に導くためのCRMテンプレート」です。

HubSpotブログの「CRM事例」の記事下部のCTAボタンのキャプチャ画像

訪問者は、以下の画面に表示されたフォームに個人情報(企業情報)を入力すると、「オファー」であるCRMテンプレートを受け取れます。
私たちは入力してもらった情報をもとに、その訪問者と接点をもてるようになります。

こうして私たちはリードを創出し続けています。

HubSpotブログの資料ダウンロードページのフォーム入力画面

こういった一連のリード創出プロセスは、顧客の検討期間が長い商材を扱う際にとくに重要です。

たとえば車や不動産のような衝動買いしづらい商材において、顧客は購買の意思決定をおこなうために、さまざまな情報を必要とします。
その情報収集の過程においては、検索エンジンが多用されるでしょうし、メルマガも積極的に購読される可能性があります。

では続いて、リードジェネレーションというプロセスにフォーカスを当て、リードジェネレーションをどのように進めればよいのか、具体的な進め方を見ていきましょう。

3.リードジェネレーションの進め方

リードジェネレーションを進めるには、基本的には以下の5つのステップを順に押さえます。

  1. 潜在顧客のどのような情報がほしいのかを明確にする
  2. リードにつながりそうな潜在顧客との「接点」や「手法」を考える
  3. その接点において、潜在顧客が必要とする「コンテンツ」や「オファー」を準備する
  4. 集客を始め、コンテンツ(オファー)へ誘導する
  5. 成果を確認し、必要に応じてPDCAを回す

ただし、リードジェネレーションを始める前には、自社が対象とする顧客のペルソナを明確にしておきましょう。
なぜなら、リードジェネレーションの目的は、将来、顧客として商品やサービスを利用してもらえる確度が高いリードを創出することだからです。
つまり、リードは将来顧客となり得る人たちなのです。

自社が対象とする顧客像を明確にすることで、どんなリードと接点をもちたいのかや、どんなコミュニケーションを取りたいのかを定められます。
その結果、潜在顧客から得たい情報の種類を決めたり、潜在顧客が求める情報に合わせてオファーを提供できるようになります。

そのため、まずは自社が対象とする顧客像を明確にしてから、以下のステップに取り組みましょう。

【ステップ1】潜在顧客のどのような情報がほしいのかを明確にする

リードとのコミュニケーションにおいて、どういった個人情報(企業情報)を必要とするのかを決めます。
たとえば、取得する個人情報(企業情報)には以下のようなものがあります。

BtoBにおける企業の情報 BtoCにおける個人の情報
1.会社名 1.名前(姓・名)
2.担当者名(姓・名) 2.性別
3.担当者の部署名 3.年齢
4.担当者の役職名 4.メールアドレス
5.担当者のメールアドレス 5.電話番号
6.担当者の電話番号 6.職業
7.業種 7.家族構成
8.従業員数 8.年収
9.売上 9.利用中の商品・サービス
10.利用中の商品・サービス 10.利用を検討している商品・サービス
11.利用を検討している商品・サービス 11.自社を知った背景
12.自社を知った背景  

自社が対象とする顧客のペルソナをもとに、リードとなる潜在顧客からどんな情報を得たいかを定め、社内で共有しましょう。

潜在顧客からどんな情報を取得したいかを決める際には、次の2点に注意しましょう。

BtoB商材の場合、複数の意思決定者の存在に注意する

BtoB商材の場合、購買の決定には複数の意思決定者(=ステークホルダー)が関わります。
そのため、企業担当者の個々人のリードに注目するのではなく、「アカウント・ベースド・マーケティング(Account Based Marketing)」、通称「ABM」と呼ばれる企業単位でのアプローチをおこなったほうがよいケースもあります。

このABMをリードジェネレーションに活かす場合、具体的には「その企業の意思決定がどのようにおこなわれるのか?」という情報を得るようにします。

たとえば、相手の役職名を確認したのち、意思決定者(ステークホルダー)が他にいると推測される場合には、「対面での説明を希望されますか?」といったチェック項目をあらかじめ設けておくとよいでしょう。
対面での説明を希望したリードには、上司や決裁者などの意思決定者(ステークホルダー)にも説明の場に同席してもらうことで、商談がスムーズに進みます。

なお、以下の記事で「ABM」の定義や導入するメリットについて詳しく解説しているため、興味のある方はぜひご覧ください。

>ABMとは?インバウンドマーケティングとの違いとそのメリット

営業担当者との連携を視野に入れておく

営業担当者にリードの情報を渡し商談につなげてもらう場合、「営業担当者がリードと商談する際に必要な情報は何か?」をあらかじめ知っておく必要があります。

そのため、リードジェネレーションを設計する時点で、営業サイドとの打ち合わせは必須です。
とくに営業成績のよい担当者は、商談を成功させる上で必要な情報に詳しいため、彼らの意見には積極的に耳を傾けるようにしましょう。

【ステップ2】リードにつながりそうな潜在顧客との「接点」や「手法」を考える

続いて、リードにつながりそうな潜在顧客と「どこでどう出会うのか?」という「接点」を考えます。

接点となる場所は大きく分けて、オンラインとオフラインの2つの場所があります。

オンラインでの接点 オフラインでの接点
1.検索エンジン(自然検索) 1.イベント・セミナー
2.検索エンジン(検索連動型広告) 2.展示会
3.SNS(Twitter、Facebook、Instagramなど)  
4.YouTube  
5.各種Web広告  
6.既存顧客へのメールマガジン  
7.イベント・セミナー  
8.自社サイト内の他のページ  

それぞれの接点について解説していきます。

オンラインでの接点

●1.検索エンジン(自然検索)

潜在顧客が課題を解決するために何らかのキーワードで検索した際、自社のコンテンツが上位表示されることで生まれる接点です。

この接点を生むには、「SEO(検索エンジン最適化)」を意識したサイト運用やコンテンツ制作が必要です。
ただし、SEOの成果を上げるには時間がかかるほか、確実に上位表示できる保証はありません。
しかし、検索エンジン経由のトラフィックはニーズが明確であり、コンテンツやオファーとのマッチングが非常に良い傾向にあります。
そのため、重要な接点のひとつとして考えておきましょう。

SEOに取り組む際は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。

>SEOとは?成功させるために知っておきたいポイントを徹底解説

●2.検索エンジン(検索連動型広告)

潜在顧客が課題を解決するために何らかのキーワードで検索した際、自社のコンテンツが「検索連動型広告エリア」に表示されることで生まれる接点です。

たとえば2021年8月現在、Googleにて「CRM」と検索すると、広告エリアにHubSpotの広告が表示されます。
これは当社HubSpotがGoogle広告に出稿しているためです。

この当社の広告をクリックしていただくと、HubSpotのCRMツールの紹介ページへ遷移し、そこでHubSpot CRMの無料体験のオファーに申し込んでいただけます。

「CRM」でのGoogle検索結果ページのキャプチャ画像

検索連動型広告には「Google広告」や「Yahoo!広告」などがあります。

検索連動型広告を活用する利点は、何といっても、出稿から表示までのスピードが早いことです。
SEOでの上位表示には時間がかかりますが、広告経由の上位表示は特殊な事情がないかぎりスピーディです。

ただし、検索キーワードの内容やコンテンツの質によっては、1クリックあたり数百~数千円という高額な出稿額が必要となることがあります。

そのため、最初は検索連動型広告を利用して集客をし、自然検索結果でコンテンツが上位表示されるようになったタイミングで広告出稿を止めるという方法があります。
予算に余裕があり、より多くの潜在顧客を集客したいのであれば、広告を出し続け、広告と自然検索結果の双方で集客し続けることもオススメです。

●3.SNS(Twitter、Facebook、Instagramなど)

TwitterやFacebookなどのSNSを通して、自社のコンテンツやオファーを拡散することで生まれる接点です。
SNSアカウントの影響力が高ければ高いほど、コンテンツやオファーはSNS上で拡散されやすくなります。
また、影響力がなくとも、拡散の方法を工夫すれば、多くの人にコンテンツやオファーを知ってもらえます。

SNSを活用する際は、各SNSごとの利用者の属性を考えることが大事です。
Twitter、Facebook、Instagram、TikTokなど、各SNSの利用者の属性は異なります。
そのため、自社が対象とする潜在顧客がどのSNSを利用しそうかを事前に考えるようにしましょう。

●4.YouTube

YouTubeへ投稿する動画の中で、自社のコンテンツやオファーを取り上げます。
YouTubeにはチャンネル機能があり、潜在顧客に自社のチャンネルを登録してもらえれば、コンテンツやオファーを繰り返し訴求できる強みがあります。
またYouTube内検索での上位表示を意識したり、「YouTube 広告」の活用を検討することで、多くの潜在顧客に訴求できます。

企業がYouTubeチャンネルを作成し活用するコツについては、以下の記事で解説しています。

>YouTubeのチャンネル作成方法&活用のコツを解説

●5.各種Web広告

先ほど検索連動型広告を活用するメリットについて取り上げましたが、Webにはそれ以外にも「SNS広告」「ディスプレイ広告」「ネイティブ広告」「記事広告」といったものがあります。
ディスプレイ広告には「リターゲティング広告(リマーケティング広告)」なども含まれます。
それらの広告も、活用次第では潜在顧客との大きな接点となります。

●6.既存顧客へのメールマガジン

既存顧客のアフターフォローやファン化のために、すでに発行されているメールマガジンがあるのなら、その中で新しいコンテンツやオファーを伝えるのもよいでしょう。

●7.イベント・セミナー

オンラインでのイベントやセミナーを実施し、その中で自社のコンテンツやオファーを知ってもらいます。
イベントやセミナーを開催する際は、自社だけで開催するのではなく、他社と共同開催することもオススメです。
他社と共同開催することで、他社に興味がある潜在顧客に対して、自社について知ってもらえる機会を生み出せます。
その結果、普段自社では出会えない潜在顧客と出会えます。

●8.自社サイト内の他のページ

自社サイトを回遊する潜在顧客に対して、サイト内の回遊動線を通じてオファーを訴求します。
たとえば、CRMについて興味がありそうな訪問者が、「SEOに関するコンテンツ」を閲覧しているとします。
その場合、「SEOに関するコンテンツ」から「CRMに関するコンテンツ」へ移動できるよう内部リンクを調整したり、「SEOに関するコンテンツ」の中でCRMに関するオファーを自然な流れで訴求してみます。

本サイトでも、各記事の下部に「関連記事へのリンク」を設置することで、訪問者の方が興味・関心をもちそうなコンテンツやオファーへの誘導をおこなっています。

HubSpotブログの記事下部の関連記事エリアのキャプチャ画像

では続いて、オフラインでの接点についても取り上げます。
コロナ禍においては、オフラインでのイベントの実施が厳しくなっていますが、次に紹介する接点はいずれもオンラインでの実施も可能です。

潜在顧客の希望に合わせて、オンライン、オフラインのいずれでも参加可能にすることで、より多くの潜在顧客との接点をもてます。

オフラインでの接点

●1.イベント・セミナー

イベントやセミナーを実施し、自社のコンテンツやオファーを知ってもらいます。
オフラインでのイベント・セミナーは、オンラインでのイベントに比べて参加者との距離感が近く、熱量が伝わりやすいというメリットがあります。
またオンラインに比べて、参加者の回線状況に影響されることがないという安心感があります。
ただし、コロナ禍においては、会場の密を避けるために、参加人数を絞らなければいけません。
また、オフラインでの参加をためらう人もいます。
よって、オフラインだけでなく、当日の内容をオンラインでライブ配信するといった工夫も必要です。

●2.展示会

複数社がひとつの会場に集まり、自社の商品・サービスを訴求する「展示会イベント」。
展示会開催のメリットは何といっても、複数社が一堂に会することでの熱気です。
また、情報収集のために足を運ぶ企業の担当者も多く、非常に多くの潜在顧客と接点をもてます。
さらには、対面で商品・サービスに関する説明をおこなえるため、その場で商談が決まることもあります。

ただし、この展示会もコロナ禍の影響を受け、会場に足を運ぶことを懸念される人もいます。
よって最近ではオンラインで展示会をおこなうケースも増えてきました。
オンラインであれば、会場を手配するコストや、会場内の交通整理をおこなう必要はありません。
そのため、他社が主催する展示会に参加するより、自社が展示会を主催し、自社が求める潜在顧客とつながりがありそうな他社に参加してもらうのもよいでしょう。


ここで、「CRMツール」を求める潜在顧客と、上記で説明した「1.検索エンジン(自然検索)」で接点をもつ場合を考えてみましょう。

実は潜在顧客は「認知段階」「検討段階」「決断段階」という3つの段階によって、少しずつ行動が変わります。
以下の図は、「CRMツール」を求める潜在顧客が、3つの段階においてどんな検索行動をとるかをまとめたものです。

3段階の潜在顧客の状態を示した図

たとえば【認知段階】における潜在顧客は、Webマーケティングを強化したいと考えているがまだ「CRM」という解決策には気付いていません。
そのような潜在顧客に対しては、「顧客満足」や「Webマーケティング」といったキーワード経由で集客をし、コンテンツの中でCRMという解決策に気付いてもらいます。
また、人によっては、CRMという言葉をなんとなく知っていて、何気なくCRMの意味について検索するケースもあるでしょう。
その場合には「CRMとは」「CRM 意味」といった検索ワードで集客をおこない、CRMの魅力を伝えます。

次に【検討段階】における潜在顧客は、CRMの重要性に気付いているものの、本当にCRMを導入すべきか迷っています。
よって、CRMの事例を見せたり、オススメのツールをいくつか紹介したりすることで、CRM導入の確度を高めます。

そして最後の【決断段階】は、特定のブランドの商品・サービスの導入を検討している段階です。
たとえば、当社HubSpotのCRMツールの導入を検討している方は、「HubSpot」と検索し、当社のサイトを訪れるでしょう。
そのような潜在顧客はHubSpot CRMの導入を前向きに検討している可能性が高いため、ランディングページなどでHubSpot CRMの詳しい機能や料金プランを紹介します。

ここまでの【ステップ2】では、潜在顧客との「接点」のつくりかたを取り上げました。

次の【ステップ3】で、それらの接点において、どのようなコンテンツやオファーを提供すればいいかを見ていきましょう。

【ステップ3】その接点において、潜在顧客が必要とする「コンテンツ」や「オファー」を準備する

潜在顧客が自社のサイトを訪れる際、潜在顧客が求めているのは課題解決につながる「解決策(ソリューション)」です。

その解決策(ソリューション)を、「コンテンツ」や「オファー」の形で提供します。

集客からリード創出までのプロセスを示した図

ちなみにオファーとは英語の「Offer」を指し、「提供する」「申し出る」という意味の言葉です。
つまり「あなたの情報を提供していただければ、我々は何らかの情報や機会を提供します」ということを指します。

相手がオファーを得る際に情報を提供してもらうためには、情報提供フォームが必要です。
たとえば当社HubSpotでは、各コンテンツに合わせてさまざまなオファーを提供しており、それらのオファーに合わせて以下のようなフォームを用意しています。

HubSpotブログの資料ダウンロードページのフォーム入力画面

ここで、先ほど紹介した図を再度用います。
以下の図は、「CRMツール」を求める潜在顧客が「認知段階」「検討段階」「決断段階」という3つの段階によって、どんな行動をとるかをまとめたものです。

この図の中に、各段階において提示できそうなオファーについて書き加えました。

潜在顧客の状態によって異なるオファーを提供することを説明した図

一般的なオファーには次のようなものがあります。

  1. eBook
  2. テンプレート、チェックシート、比較表など
  3. セミナー
  4. 商品・サービスに関する詳細な資料
  5. 体験版
  6. 説明会・デモンストレーション

オファー1:eBook

潜在顧客の課題解決につながる情報をホワイトペーパーとして提供します。
(ホワイトペーパーとは「白書」のことで、マーケティング業界では情報がまとまった文書を指します)

BtoBの場合は、業界の最新情報や傾向を取りまとめた業界レポートや、製品・サービスに関する最新技術をまとめたeBookがオススメです。

とくに業界レポートは、社内の営業担当者が独自で作成しているケースもあるため、営業担当者と連携しながら、オファーを申し込みたくなるような濃い内容のレポートを作成するとよいでしょう。

また、サイトやメディア内にある人気のコンテンツの内容を抜粋し、読みやすく体裁を整えたものをeBook化するのもオススメです。

eBookを作成するときは、eBookで潜在顧客が求める情報を多く提供することを心掛けましょう。

eBookの目的は、あくまでも潜在顧客の課題解決となる情報提供です。

情報を多く提供することで、相手は「これだけの濃い情報を無料で提供してくれるなら、きっとさらに深い情報をもっている会社に違いない」と感じ、前のめりのリードとなってくれます。
そうすれば、その後のリードナーチャリングにおいて良い成果をあげやすくなります。

そのため、潜在顧客の情報取得だけを目的とし、情報の少ないeBookを提供するのではなく、潜在顧客が必要としている情報をしっかり提供できるeBookを作成しましょう。

なお、eBookの形式はさまざまなものがありますが、PDFファイルで提供されるのが一般的です。

オファー2:テンプレート、チェックシート、比較表など

顧客の情報をまとめたり、マーケティングを進めたりする際に活用できる「テンプレート」や「チェックシート」を提供します。
これらのオファーは潜在顧客の課題解決につながるため、潜在顧客から求められやすいオファーです。

実際にHubSpotが提供している「Excel形式の営業案件管理テンプレート」や「マーケティング予算管理テンプレート」は、毎月一定数ダウンロードされています。

オファーの内容としては、たとえばチェックシートについては、潜在顧客の課題解決につながるチェック項目をまとめておくとよいでしょう。

また、比較表の場合は、サービスの導入を検討している人が自分に合ったサービスを選べるよう、さまざまな切り口でさまざまな製品・サービスを比較した表を作成しておきます。

オファー3:セミナー

無料で参加できるセミナーを、申し込んだ人限定で開催します。

具体的な解決策を決め切れていない潜在層に向けたセミナーや、特定の解決策に興味をもっている顕在層に向けたセミナー、さらには自社商品・サービスに興味がある見込み客に向けたセミナーなど、相手の段階に応じていくつかのセミナーを実施します。

セミナーは参加者との双方向のコミュニケーションが実現できるため、自分が気になっている疑問を払拭するためにセミナーに参加する人もいます。

オファー4:商品・サービスに関する詳細な資料

自社商品・サービスにすでに興味・関心をもっている相手に対しては、商品・サービスについて詳しく書かれた資料を提供します。
その資料には、導入までの具体的な流れや、顧客事例などを掲載します。
とくに、サイト上に掲載されていない情報が多ければ多いほど、潜在顧客にとっては有益です。

オファー5:体験版

自社商品・サービスの「体験版」、すなわち「無料トライアル」を提供します。
どんな商品・サービスもその価値を知ってもらうには、実際に体験してもらうことが一番です。
とくにコモディティ化した商品・サービスが多い業界においては、実際に体験するからこそ他社商品との違いに気付けることが多くあります。

ただし、見込み客が使い方をよく知らずに体験版を使った結果、自分の期待したクオリティではないと勝手に判断してしまうことがあります。

そうならないためにも、体験版を提供する場合には、その体験版の使い方をしっかりとレクチャーできる体制が必要です。
使い方に関する解説動画をセットにする、もしくは希望者にはオンライン体験会に参加できるといったアプローチも検討しましょう。

また、自社のビジネスがコンサルティングといった無形のサービスの場合は、30分だけ無料相談できるなどのオファーがよいでしょう。

オファー6:説明会・デモンストレーション

自社商品・サービスに関する説明会や、商品の使い方を潜在顧客が自ら確認できるデモンストレーションを実施します。

説明会もセミナーと同様、参加者との双方向のコミュニケーションが実現できるため、自分が気になっている疑問を払拭するためにセミナーに参加される人もいます。

潜在顧客との接点を知り、コンテンツとオファーの準備ができれば、いよいよ集客を始めます。

【ステップ4】集客を始め、コンテンツ(オファー)へ誘導する

集客をおこなう際は【ステップ2】で取り上げた潜在顧客との接点を意識します。
それぞれの接点において、どのようにアプローチするかを考えましょう。

オンラインでの接点 オフラインでの接点
1.検索エンジン(自然検索) 1.イベント・セミナー
2.検索エンジン(検索連動型広告) 2.展示会
3.SNS(Twitter、Facebook、Instagramなど)  
4.YouTube  
5.各種Web広告  
6.既存顧客へのメールマガジン  
7.イベント・セミナー  
8.自社サイト内の他のページ  

集客し、オファーへ誘導する際、最終的にはオファーの申し込みフォームの使いやすさが鍵となります。

フォームからは、【ステップ1】で定めたリードに必要な情報をすべて取得できるのが理想です。
しかし実際は、最初から多くの情報を提供することに、潜在顧客は抵抗を覚えます。
そのため、最初の段階では潜在顧客が入力すべき情報を減らし、その後メールマガジンなどでオファーを提供するなかで、追加の情報を得ることも検討するとよいでしょう。

【ステップ5】成果を確認し、必要に応じてPDCAを回す

リードジェネレーションのプロセスが動き始めたら、そのプロセスが本当に効果的かどうかを定期的に確認します。

たとえばリードが意図したとおりに増えているかを確認したり、潜在顧客の流入数を確認するためにアクセス解析をおこない、流入経路別のトラフィックを確認したりします。

さらには、創出したリードが受注につながっているかを知るために、経路別のリードの「受注率」も算出するとよいでしょう。
もし受注率が高いリードの創出経路がわかったのであれば、その経路の集客を強化します。
たとえば、検索連動型広告経由でリードが増えていて、そのリードの受注率が高いのであれば、検索連動型広告にかける予算を増やし、集客を強化します。

どのような施策も実際に動かしてみないことには、その成果はわかりません。
そして、当初の成果とのズレを確認するには、目標設定が必要です。

サイトへのアクセス数、オファーのフォームへのアクセス数、オファーの申し込み数といった数値をKPIに掲げ、必要に応じてPDCAを回しましょう。


ここまで、リードジェネレーションの進め方について解説してきました。
リードジェネレーションを成功させるには、潜在顧客の状態に応じてオファーを用意したり、PDCAを積極的に回したりすることが重要です。

そういった一連のプロセスを効率よく回すにはどうすればよいのでしょうか。

その答えのひとつに、マーケティングオートメーション(MAツール)を用いたアプローチがあります。

4.マーケティングオートメーションのツール(MAツール)を活用し、リードの創出を効率化する

マーケティングオートメーションのイメージ図

マーケティングオートメーション(通称:MA)とはその名の通り、マーケティングの自動化です。

具体的には、マーケティングにおいてツール化できる領域は積極的にツール化する、という意味を指します。

最近では、このマーケティングオートメーション(MA)を実現するさまざまなMAツールがあり、多くのMAツールが「リードジェネレーション」「リードナーチャリング」「リードクオリフィケーション」といった、リードの創出から購買意欲の醸成までのフローに対応しています。

具体的には以下のようなことが実現できます。

機能の例 詳細
リードの管理 リードとして集めた見込み客の情報をデータベースで管理できます。
ランディングページ(LP)やWebコンテンツの作成 潜在顧客に向けたランディングページやWebコンテンツの作成ができます。
SEOを意識した記事を作成できるMAもあります。
フォームの作成 オファーの申し込みフォームを作成できます。
アクセス解析・行動解析機能 Webサイトに訪れた潜在顧客がどのような経路か訪れたのか、どのようなコンテンツを閲覧したのかなどの解析ができます。
メール送信(メルマガの配信) 特定のリードだけにセグメントしたメール(メルマガ)の送信や、ステップメールの設定(シナリオの作成によるメールの自動送信)ができます。
リードのスコアリング 「リードクオリフィケーション」のためにリードを一定の基準で絞り込み、分類できます。
リードの一括インポート オフラインのイベントなどで、すでに創出していたリードの情報を一括で読み込む
SFAツール、CRMツールとの連携 営業を支援するSFAツール、顧客との関係を管理するCRMツールとの連携ができます。

上記のように、MAツールを使えば、潜在顧客に向けたコンテンツ制作から、オファーの申し込みフォームの作成ができます。
さらには、その申し込みフォームを経由してリード化した見込み客に対して、より詳しい知識を提供するためのメールマガジンの送信も可能です。
その中で、メルマガの開封率の高いリードを選び、スコアリングした上で、受注確度の高いリードを営業担当者へつなげられます。

そういったリードの創出から購買意欲の醸成までのフローを一元化してくれるのがMAツールの強みです。

MAツール及び、マーケティングオートメーション(MA)についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。

>【2021年度】MA(マーケティングオートメーション)完全ガイド(ツール比較あり)

5.リードジェネレーションの成功事例

ここで、リードジェネレーションのひとつの成功事例を紹介します。

以下は当社HubSpotのお客さま事例です。
リードジェネレーションの取り組みをアップデートしたことで、かつての7倍ものリード創出を達成しました。

リードジェネレーションに取り組む際の参考にしてください。

■企業名
イベントレジスト株式会社

■事業内容

  • イベント作成や告知、イベントの参加者を管理できる「EventRegist」というSaaSの提供
  • イベントの企画や当日の運営など、イベント運営のサポート

■対象となる顧客
BtoBのイベントや展示会の主催に関わるマーケティング担当者

■背景
イベントレジスト株式会社ではかねてから、イベント主催者となり得るBtoBのマーケティング担当者を主なターゲットとし、自社サービス「EventRegist」の営業をおこなっていた。

■課題

  1. マーケティング担当者には電話営業などの「アウトバウンド」な営業が受け入れられにくく、営業の効果が少なかった。
  2. イベント主催者の多くが、イベントの予約管理システムを十分検討しないまま利用してしまっていた。

■対策
上記のような課題をもつ潜在顧客を集客するためには、こちらから積極的に営業をおこなう「アウトバウンド」なスタイルから脱却し、相手に情報が欲しいと思ってもらい、相手から情報を取りに来てもらう「インバウンド」なスタイルが重要だと考えた。

そこで、潜在顧客との接点となるコンテンツをつくるために、HubSpotを使って新たにオウンドメディアを作成し、毎日1記事を継続して更新。

そのメディアの中では「EventRegist」に関する情報だけでなく、イベント開催に関するノウハウをできる限り公開し、「セミナーやイベントの運営で悩んでときは、このメディアを見たい」と感じてもらえるような、潜在顧客の課題解決につながる記事を作り続けた。
すると、100記事ほど公開したタイミングで、顧客対象であるイベント主催者から「より詳しく話を聞いてみたい」「さらにノウハウを教えてほしい」という問い合わせが急増。
その結果、従来のアウトバウンドな営業のときよりも高い確率で受注できるように。

また、オファーとして2種類のeBookを作成。
ベーシック版とプレミアム版という、扱う情報のレベルを変えた2種類のeBookを用意し、各記事の下にeBookをダウンロードできるCTAボタンを設置。
ベーシック版の資料をダウンロードした人にはプレミアム版の資料を案内するなど、見込み客の知識レベルに合った情報を提供するように。

これらの取り組みをおこなった結果、リードの数が最終的にはかつての7倍以上に増加した。

引用:長生きするコンテンツを制作し、見込み客数が7倍以上へ(イベントレジスト株式会社)

上記のようにリードジェネレーションには、ビジネスを劇的に変える効果があります。

ただし、そんなリードジェネレーションも、取り組み方を間違えると、思うような成果につながらないことがあります。

リードジェネレーションにすでに取り組んでいるがなかなか成果が上がらないという場合は、いずれかのプロセスにボトルネックがあるはずです。

以下より、ボトルネックの発見にもつながる、リードジェネレーションに取り組む際の3つの注意点を取り上げます。

6.リードジェネレーションに取り組む際の3つの注意点

ビジネスに大きなインパクトを生み出すリードジェネレーションですが、実行にあたっては以下の3つのことに気をつけなければなりません。

  1. リードの「数」だけを追わない
  2. 営業担当者と、リードジェネレーションに関する取り組みを共有する
  3. Takeの前に「Give」の精神をもつ

注意点1:リードの「数」だけを追わない

冒頭でも触れたとおり、リードは単に多く創出すればよい、というわけではありません。
どれだけたくさんのリードを創出したとしても、リードとの良好なコミュニケーションが実現できない場合、かえって自社のブランド低下を招く原因となってしまいます。
リードジェネレーションで大切なのは「自社がしっかり貢献できる見込み客」と接点をもつことです。
そのため、「どんなリードを創出したいのか?」「どんなリードなら無理なくコミュニケーションを取れるのか?」を事前に考え、取り組み全体を設計しておく必要があります。

注意点2:営業担当者と、リードジェネレーションに関する取り組みを共有する

リードを創出する目的は、将来、商談や受注につながる見込み客を創出することです。
リードを創出したあとは、営業担当者にリードの情報を渡し、商談につなげてもらう流れが一般的です。

そのため、リードとして取得する情報を考える際は「営業担当者がリードと商談する際に必要な情報は何か?」を念頭に置きながら考えます。

そのため、リードジェネレーションを設計する時点で、営業サイドとの打ち合わせは必須です。
とくに営業成績のよい担当者は、商談を成功させる上で必要な情報に詳しいため、彼らの意見には積極的に耳を傾けるようにしましょう。

また、コンテンツやオファーを作成する際、潜在顧客の課題を知るために、「営業に同行し顧客の生の声を聞く」という方法もあります。

顧客が自社商品をどの経路で知ったのか、どんな情報が購入の決め手となったのかなどを聞いてみましょう。

営業への同行が難しい場合は、商談の模様を録画してもらい、映像を見ながら顧客の雰囲気や発言内容をチェックしてみるのもよいでしょう。
もちろん、営業担当者から直接、顧客に関する情報をヒアリングするという方法もあります。

注意点3:Takeの前に「Give」の精神をもつ

コンテンツやオファーを作成する際に意識すべきポイントは、下手に情報の出し惜しみをしないということです。
Give&Takeという言葉がありますが、相手から受け取るというTakeではなく、「相手に与える」という「Give」を大事に行動しましょう。

世界で最も権威のあるビジネス・スクール「ペンシルベニア大学ウォートン校」で史上最年少終身教授となったアダム・グラント氏は、自著『GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代(三笠書房)』にて、他者志向の思いやりの発想とコミュニケーションが、ビジネスにおいて大きな成功をもたらすと説いています。

先述したように、オファーを用意する場合は、相手の課題解決を最優先に考え、潜在顧客にとって本当に役立つ情報を提供するようにしましょう。

情報をしっかり提供することで、相手は「これだけの濃い情報を無料で提供してくれるなら、きっとさらに深い情報をもっている会社に違いない」と感じてくれます。
その結果、潜在顧客はモチベーションの高いリードとなり、その後のリードナーチャリングにおいても、良好な関係性を築きやすくなるのです。

7.リードジェネレーションは「ファネル」より「フライホイール」で考える

この記事では、リード創出の流れを、上から入ってきた水が下に流れ出る「漏斗(ろうと)=ファネル」の形で表しました。

リードジェネレーションからリードクオリフィケーションまでのプロセスを表したファネル

このファネルの図を見ると、リード(見込み客)が顧客になることが最終的なゴール、と見えます。

しかし実際は、リードもしくは顧客に対して手厚いフォローをおこなうことで、そのリードもしくは顧客が、新たなリードにつながっていくのです。

たとえば、あるリード(見込み客)が、自社のメールマガジンの内容をしっかりと読み続けてくれた結果、商品について詳しい知識を得たとします。
そのリードは、メールマガジンを通して、商品について強い興味・関心を得るようになったのですが、諸事情があり、商品の購入には至りませんでした。
しかしその商品の魅力や、購読していたメールマガジンの内容の面白さをSNSを通してクチコミしてくれるようになりました。
その結果、新たな潜在顧客が自社のコンテンツに興味を抱き、オファーを申し込むことに。
つまり、リードからリードが創出されたのです。

このようなケースを考えると、リードや顧客が生まれる流れは、ファネルのような最終的に流れが止まって見えるような図よりも、リードや顧客がさらなるリードや顧客を創出するような循環型の図のほうが適していることがわかります。

そのためHubSpotでは「フライホイール」という名の循環型の図を用いて、ビジネスにおけるあらゆるコミュニケーションを説明しています。

▼フライホイールの図

フライホイールの図

このフライホイールの図が伝えたいことは、あらゆる人に対して優れた体験を提供し続けることで、新たなリードや顧客、ファンが生まれ、それが結果的に自社の成長の原動力になるということです。

このフライホイールには、「Attract(惹きつける)」「Engage(信頼関係を築く)」「Delight(満足してもらう)」という3つの段階があり、それぞれの段階がまるでひとつの車輪を回すようにして、お互いに影響し合うことを表しています。

このフライホイールの回転速度を早め、摩擦を減らし、サイズを大きくしていくことで、ビジネスは大きく成長していくのです。

フライホイールに関する詳しい説明は、以下の記事もお読みください。

>HubSpotが提唱する「フライホイールモデル」について

8.ビジネスは相手と出会った瞬間から始まっている

今回はリードジェネレーションに関するノウハウをお伝えしました。

リードジェネレーションとは、将来の顧客とのつながりを創り出す取り組みです。
それは言うなれば、未来の顧客との出会いを創ることでもあります。

そしてその出会いにおいて大切なのは、未来の顧客との出会いにおける「第一印象」をできるだけ良いものにすることです。

行動経済学の世界には「初頭効果」という言葉があります。
これは「最初に与えた印象が後々の印象に影響を及ぼすこと」を指します。

営業担当者が身なりの清潔さや丁寧な言葉遣いに気を配るのは、まさに第一印象で失敗しないためです。

もちろんコミュニケーションは、相手と出会ったあとも続いていきます。
出会った瞬間だけでなく、その後のコミュニケーションを良好なものにし、相手を落胆させないことも大切なのですが、それでもやはり最初が肝心。

オンライン・オフラインと、顧客との接点はたくさんあります。
その接点(=出会いの場)がどのような状況であっても、相手に好印象を与える行動を心がけましょう。

そしてそのためには、Takeではなく「Give」の精神をもち続けることが大事です。
「ビジネスは相手と出会った瞬間から始まっている」
その言葉を胸に、リードジェネレーションに取り組んでみましょう。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

リードジェネレーション基礎ガイド

 リードジェネレーション基礎ガイド

元記事発行日: 2016年10月30日、最終更新日: 2021年8月11日

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