【徹底解説】コンテンツマーケティングとは?基礎・作成するべきコンテンツ・実践手順・成功・失敗例

執筆者 亀山 將(かめやま まさし)
コンテンツマーケティング入門ガイド2021

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見込み客を惹きつけるコンテンツとは?

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【徹底解説】コンテンツマーケティングとは?基礎・作成するべきコンテンツ・実践手順・成功・失敗例

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コンテンツマーケティングとは、商品やサービスの価値を「コンテンツ」を通して知ってもらうための一連のマーケティング手法を指します。

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本ガイドでは、コンテンツマーケティングの基本から実践方法までをわかりやすく解説しています。ぜひご活用ください。

コンテンツマーケティング入門ガイド

商品をいきなり売り込むのではなく、買い手(潜在顧客・見込み客・顧客)の興味・関心に寄り添った価値ある情報「コンテンツ」を先に提供し、そのあとで商品の存在や価値を認識してもらいます。

たとえば、ネットショップを立ち上げたいと考えていた経営者がいたとします。その経営者は検索エンジンで「ネットショップ 開業」と検索し、ネットショップの立ち上げに関するさまざまな記事を見ていました。いくつかの記事を見ていると、その中に図解付きでとてもわかりやすく説明してくれている記事を見つけます。

記事の内容に好感をもった経営者は、その記事のサイトに「ネットショップオーナー向けマーケティング講座」という連載コーナーがあることに気付きます。

「マーケティングのノウハウも学んでおかねば」と感じた経営者はそのサイトを定期的に訪れ、マーケティングのノウハウも学ぶことにしました。そんなあるとき、そのサイトが開講しているオンラインセミナーの存在を知ります。そのサイトのファンとなっていた経営者は、そのセミナーに申し込み、より学びを深めることにしました。

このように、潜在顧客にとって価値ある「コンテンツ」を提供しておくことで、潜在顧客と企業との間に接点が生まれ、やがて信頼関係が醸成されます。その信頼関係は、企業が手がける商品やサービスの認知度向上や、その企業のファンとなった潜在顧客の優良顧客化に貢献する可能性があります。

インターネットが普及し、スマートフォンを使うユーザーが増えた今、潜在顧客は自分が求める情報を、検索エンジンやSNSを用いて、自分の好きなタイミングで取りに行けるようになりました。その変化の中で、企業(売り手)が主体となって発信する情報は潜在顧客に届きにくくなっており、企業と潜在顧客をつなぐ「媒介」となるものが必要とされています。

その媒介となるものこそが、潜在顧客の興味・関心に寄り添った「コンテンツ」です。このコンテンツには記事や画像、動画や音声、さらには電子書籍やホワイトペーパーなど、さまざまな形があります。

コンテンツマーケティングは、企業側の都合でアプローチする「アウトバウンド」なマーケティングから、買い手に合わせてアプローチをする「インバウンド」なマーケティングへシフトするきっかけにもなります。

本記事では、コンテンツマーケティングとは何かをわかりやすく伝え、買い手にとって価値あるコンテンツを上手く届けるための方法を解説します。

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コンテンツマーケティング入門ガイド

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1. コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングをあらためて説明すると、買い手(潜在顧客・見込み客・顧客)の求める「コンテンツ(=情報)」を先に提供し、そのコンテンツを通じて相手との信頼関係を結んだあとで、自社商品の価値を知ってもらうという一連のマーケティング手法を指します。

どれだけ魅力的な商品も、その価値が伝わらなければ、購入には至りません。

しかし、企業がどれだけその商品の価値を一生懸命に伝えようと情報発信し続けても、イソップ寓話「北風と太陽」のように、買い手はかえって企業からの情報に耳を塞いでしまうでしょう。

なぜなら、企業が一方的に発信する情報の多くは、企業の都合ばかりが考えられており、買い手のニーズに寄り添えていないからです。

多くの人は、見ず知らずの人や信頼できない人から、いきなり商品は買いません。 しかし、自分が困ったときに助けてくれて、なおかつ信頼できる相手であれば、その相手が何かの商品を勧めてくれたときに、興味を抱くはずです。

1. コンテンツマーケティングとは?1. コンテンツマーケティングとは?

たとえば、あるユーザーがiPhoneのバックアップ方法を知りたいと思い、「iPhone バックアップ 初心者」というキーワードで検索したとします。

iPhoneに慣れていないユーザーは、上位表示している記事の中から、初心者に優しい記事を探しました。するとちょうど、わかりやすいイラストでバックアップの方法を解説してくれている記事を見つけます。ユーザーはその記事を参考にし、無事にバックアップの作業を終えることができました。

「とても親切なサイトだった」、そう感じたユーザーは、そのサイトの他の記事も見て回ることにします。
すると、ほかの記事でスマホの回線料金を抑えるためのおトクなプラン情報が紹介されていることに気付きました。「これだけ親切なサイトなのだから、きっと、紹介されているプランも良いに違いない」、そう考えたユーザーは、そのプランについて興味をもち、調べることにしました。

上記の例は、「iPhoneのバックアップ方法」に関するコンテンツをきっかけとして、「スマホのおトクなプラン」という商品に興味をもってもらえた事例です。そのコンテンツがユーザーにとって「価値ある情報」だったからこそ、ユーザーはそのサイトを信頼し、ほかの情報をキャッチアップしました。

このように価値ある情報の提供が、ユーザーに好印象を与え、将来の買い手を創出するきっかけとなります。

このようにコンテンツマーケティングには、買い手との信頼関係の構築、購買意欲の醸成、さらには企業のブランディングにいたるまで、さまざまなメリットがあるのです。
 

1-1. コンテンツとは?

コンテンツマーケティングにおける「コンテンツ」とは、買い手が求める「情報」を何らかの「形式」にパッケージングしたものだと考えてください。

よって、コンテンツは記事だけを指すのではなく、写真や図解、動画や音声、ときには、Web上で何かのキーワードを入力するだけで求める情報が返ってくるジェネレータのようなツールを指す場合もあります。

コンテンツのアプローチは以下のような形式が挙げられます。

1-1. コンテンツとは?

 

1-2. コンテンツマーケティングは「誰にどこで伝えるか」も重要

ユーザーにとって有益なコンテンツを作ったとしても、それを閲覧してもらわなければ意味がありません。例えば、ターゲットとなる人が普段はYouTubeをよく見るのに、ブログ記事を多く書いても上手く届けることは難しいでしょう。

そのため、コンテンツを考えるときは「誰に(Whom)」「どんな情報を(What)」「いつ(When)」「どこで(Where)」「どのように(How)」伝えるのかという点を考え抜きましょう

1-2. コンテンツマーケティングは「誰にどこで伝えるか」も重要

  •  誰に(Whom)
  • 潜在顧客、見込み客、顧客
  •  どんな情報を(What)
  • 相手が求める情報(相手の悩みを解決したり、願望をかなえる情報)
  •  いつ(When)
  • 相手がコンテンツと接点をもつタイミング
  • どこで(Where)
  • 相手が情報を収集している場所
  • どう伝えるか?(How)
  • 相手がコンテンツの価値を享受できる形式(記事、画像、動画、音声など)

たとえば、上記のプロセスにおける「Where」と「How」に関しては、買い手が普段から情報収集している場所を知っておくことが大切です。

1-2. コンテンツマーケティングは「誰にどこで伝えるか」も重要_2

また、「Where」に関しては、「トリプルメディア」という言葉を知っておくことでも理解が進みます。

続いて「トリプルメディア」について説明しましょう。
 

1-3. コンテンツマーケティングを進める上で意識しておきたい「トリプルメディア」

「トリプルメディア」とは、「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」という3つのメディアの総称です。

この3つのメディアの存在を意識しておくことが、コンテンツマーケティングの成功につながります。
 

オウンドメディア(Owned Media)

オウンドメディアとは、企業が自ら管理・運営するメディアを指します。自社管理のメディアのため、自社のコンテンツを自由に発信できます

このオウンドメディアには、企業のWebサイトだけでなく、運営するコミュニティ、企業が開設したSNSのアカウント、YouTubeのチャンネル、メールマガジンなどが含まれます。

このオウンドメディアを立ち上げ、オウンドメディアのファンを増やすことが、コンテンツマーケティングのベースとなります。
 

ペイドメディア(Paid Media)

費用を払ってコンテンツを露出させるメディア全般を指します。

たとえば、TwitterやFacebook、InstagramといったSNSにて「広告費」を払ってコンテンツを露出させる際、企業が開設したアカウント以外の場所での露出となり、ペイドメディアで露出したことになります。

従来型のテレビ・ラジオ・新聞・雑誌といったマス媒体もここに含まれるほか、各種Web広告やイベントのスポンサーシップなどもここに含まれます。

Web広告では、広告をどんな対象に表示するかというターゲティングがある程度可能であり、コンテンツを届ける相手を絞れます
 

アーンドメディア(Earned Media)

企業側がコントロールできない、SNSやブログといったソーシャルメディアに投稿されたクチコミや、第三者が自分のブログなどで発信する自社の情報を総称してアーンドメディアと呼びます。アーンドメディアは直訳すると「獲得したメディア」という意味です。

「第三者が発信する」という点が大きな特長であり、第三者によるクチコミは客観性があるため信頼されやすく、アーンドメディアでの露出につながるようなコンテンツを作ることで、コンテンツを多くの人に知ってもらうだけでなく、商品の興味・関心の向上を期待できます。

これら3つのメディアでの露出を意識しながらコンテンツマーケティングを進めてゆけば、高い相乗効果が見込めます。

トリプルメディアについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

1-4. Webコンテンツにおける主な流入経路

コンテンツマーケティングにおける「コンテンツ」とは、Web上のものに限られず4マスや書籍なども重要になることは上述したとおりですが、昨今はWebコンテンツの重要性が増してきています。

Webコンテンツにおいては、コンテンツを作成して終わりではなくコンテンツをどのように見つけてもらうかも重要です。Webコンテンツでは主に以下のような流入経路があります。
 

自然検索からの流入

Googleなどの検索エンジンから流入です。ユーザーは調べたいこと、知りたいこと、行きたい場所などの情報を知るために単語やフレーズで検索を行い、気になったサイトへアクセスします。

検索結果ページでは上位に表示されるほどクリック率が高くなることから、掲載順位を上げるためのSEO(検索エンジン最適化)が重要です。

検索エンジンではクエリ(ユーザーが検索窓に入力する単語やフレーズ)との親和性が高いページを上位表示させる他、コンテンツがユーザーの解決に役立つ上質な内容であることも重視します。
 

広告からの流入

SEOはすぐに結果が出るものではありませんが、広告であればコンテンツを掲載した直後でも流入が期待できます。代表的なWeb広告にはGoogle広告やMeta(Facebook、Instagram)広告などがあり、近年はAIのアシストも借りて費用対効果を高められるようになっています。

一方で、広告による流入は広告を配信している時期に限られるため、コンテンツマーケティングにおいては向いていない場合もあります。
 

SNSからの流入

SNSも、コンテンツマーケティングの重要な流入源です。

SNSの投稿自体もコンテンツマーケティングの一環だと言えますが、カジュアルに見てもらいやすい媒体であることから、Webサイト上のお役立ちコンテンツや商品情報、ホワイトペーパーなどへの橋渡しの役割が期待できます。
 

サイト内回遊

ユーザーは訪れたWebページの情報に満足するとそのままページを閉じることもありますが、さらに情報が気になってサイトを回遊してもらえることもあります。特にホワイトペーパーなどのコンバージョンにつながる大きなコンテンツは、サイト内回遊からのアクセスを頼りにすることになります。

まずはランディングページとなるコンテンツを魅力的なものにする必要がありますが、その上で次のコンテンツが気になるようなサイトデザインにすることが重要になります。

ただし、コンテンツマーケティングにおいては、どこで露出するか以上に「何」を作るかが大事、すなわち、買い手が求めるコンテンツを作ることが先決です。

よってここからは、コンテンツマーケティングの肝となる「コンテンツ作成」の話に移ります。
 

2. コンテンツマーケティングで作成すべきコンテンツ

コンテンツを作成する際は、そのコンテンツを提供することでどんな成果を期待したいのか?を考えます。

商品の認知目的や、企業のブランディング目的で実施されるケースもありますが、ここでは、最終的なゴールである「顧客を増やす」ことを念頭に説明していきます。

顧客を増やすためには、コンテンツの作成計画をゴールから逆算し、「買い手の購買意欲を高めるコンテンツ」を意識して作っていくことが重要です。
 

2-1. 買い手の4段階の購買意欲と、それぞれの購買意欲を高めるコンテンツ

買い手の購買意欲は、商品のニーズ(必要性)とウォンツ(欲求)の高さに合わせて、以下の4段階に分けられます。
 

買い手の購買意欲の4段階

  1.  今すぐ客
    購買意欲の高い買い手(見込み客)。
    商品の必要性を強く感じており、すぐにでも商品が欲しいと思っている。
    「この商品が欲しい」という顕在層や、「AとBのどちらがよいか迷っている」という準顕在層にあたる。
  2.  お悩み客
    課題や悩みを解決する必要性を日常的に感じているが、どんな商品を買えば解決するのかがわかっていない。
  3.  そのうち客
    気になっている商品はあるが、その商品をなぜ買うべきかの必要性を強く感じていない。
  4.  まだまだ客
    課題や悩みをある程度認識しているが、解決の必要性を感じていない。また、何となく気になる商品はあるが、手に入れたいとは思っていない。

以下の図は、上記の4段階の購買意欲を図に表したものです。

5つの矢印は購買意欲の変化(醸成)を表します。「1」から「5」の順で、コンテンツ作成を進める上で重要です。

2-1. 買い手の4段階の購買意欲と、それぞれの購買意欲を高めるコンテンツ

買い手の購買意欲の醸成のためには、基本的には買い手が「今すぐ客」に近づくようなアプローチを考えます。
たとえば、「1」の「お悩み役→今すぐ客」や「2」の「そのうち客→今すぐ客」という矢印を意識したコンテンツを作り、購買意欲の醸成をおこなっていきます。また「3」の「まだまだ客→今すぐ客」の矢印も、コンテンツ次第では期待できます。

「4」の「まだまだ客→お悩み客」はまずは買い手のニーズ(必要性)を高めるアプローチ、「5」の「まだまだ客→そのうち客」はまずは買い手のウォンツ(欲求)を高めるアプローチになります。

「1」~「5」、それぞれの矢印にて、どんなコンテンツを提供すればよいかをまとめました。
 

買い手の購買意欲を醸成するコンテンツ、5つのパターン

  1.  「お悩み客」を「今すぐ客」に
    課題や悩みを解決する必要性を日常的に感じているが、どんな商品を買えば解決するのかがわかっていない。
    そんな「お悩み客」に対しては、その悩みの原因や解決策についてわかりやすく解説したコンテンツを作り、解決策のひとつとして商品を紹介しましょう。
    「お悩み客」を「今すぐ客」に
  2.  「そのうち客」を「今すぐ客」に
    気になっている商品はあるが、その商品をなぜ買うべきかの必要性を強く感じていない。
    そんな「そのうち客」に対しては、その商品がどんな課題を解決し、どんなベネフィットを生み出すのかという気付きにつながるコンテンツを作りましょう。
    「そのうち客」を「今すぐ客」に
  3.  「まだまだ客」を「今すぐ客」に
    課題や悩みをある程度認識しているが、解決の必要性を感じていない。また、何となく気になる商品はあるが、手に入れたいとは思っていない。
    そんな「まだまだ客」については、相手が課題や悩みを感じたタイミングで、その課題の本質を明示し、その課題の解決策についてわかりやすく解説したコンテンツを届けましょう。
    「まだまだ客」が「今すぐ客」になる場合、突発的な出来事がきっかけとなるケースが多く、そのタイミングで届けられる、もしくは見つけてもらえるコンテンツを前もって準備しておくことが大切です。
    「まだまだ客」を「今すぐ客」に
  4.  「まだまだ客」を「お悩み客」に
    「まだまだ客」は潜在的な悩みや願望に気付くことで、ニーズをもった「お悩み客」になります。
    そのためには、悩みや願望に気付くきっかけとなるようなコンテンツを提供しましょう。
    きっかけとなるコンテンツはさまざまで、感情を揺さぶられる情緒的なコンテンツだったり、物事の理(ことわり)に触れられる理性的なコンテンツだったりします。
    たとえば、「自分もこうなりたい」といった変身願望を刺激するコンテンツなどもオススメです。
    「まだまだ客」を「お悩み客」に
  5.  「まだまだ客」を「そのうち客」に
    「まだまだ客」は自分の興味・関心をひくアイテムに出会うことで、ウォンツをもった「そのうち客」になります。そのためには、アイテムを魅力的に紹介するコンテンツを提供しましょう。
    また、普段から憧れている人が、そのアイテムを使っていたといったきっかけでも、そのアイテムに関するウォンツは醸成されます。
    「まだまだ客」を「そのうち客」に

上記では、最終的なゴールである「顧客を増やす」ことを念頭に説明してきましたが、もちろん、買い手はカンタンに態度変容するわけではありません。買い手には価値観や前提となる知識があるため、余程信頼できるコンテンツや、自分の価値観に影響を受けるようなコンテンツでないと、行動変容は起きません

たったひとつのコンテンツやたった一回の出会いでの態度変容を期待するのではなく、コンテンツを通した複数回の買い手との接点を通じ、信頼関係を醸成した上で、行動変容を期待してください

そのためにも、買い手を自分たちの都合に合わせて動かそうとするのではなく、買い手が納得して自分から動きたくなるような、「買い手に寄り添うアプローチ」を意識しましょう。
 

2-2. 買い手の「意思決定」を助けるコンテンツ

「お悩み客」「そのうち客」「まだまだ客」が「今すぐ客」になった場合、商品の購入を検討中の状態となります。

そして、「他社商品との違いを知りたい」「この商品を購入して本当に後悔しないか知りたい」といった、意思決定に関わる情報を求めるようになります。

2-2. 買い手の「意思決定」を助けるコンテンツ

この検討ステージにある買い手には、以下のような「意思決定を助けるコンテンツ」を提供します。
 

買い手の「検討ステージ」で提供したいコンテンツの例

  1.  商品詳細コンテンツ
    商品に関する具体的な情報をまとめたコンテンツです。
    たとえば、商品の詳細なスペック情報や、活用方法について取り上げます。提供できる情報が多ければ多いほど、買い手の商品購入時の不安を払拭できます。また、情報を提供する際は、情報量だけでなく、見やすさやわかりやすさにも配慮しましょう。
    さらには後述する、商品の「機能的価値」や「情緒的価値」もしっかり伝えます。
  2.  選び方コンテンツ
    その商品カテゴリにおける賢い選び方について教えるコンテンツです。買い手の求める条件に合った商品を選ぶノウハウや、購入後に失敗したと感じない選び方について伝えます。
    比較コンテンツとセットにして提供すると、買い手の意思決定がよりスムーズになります。
  3.  比較コンテンツ
    他社商品との違いや、比較した際のメリットを取り上げたコンテンツを提供します。他社商品より優れている面だけでなく、あえて劣っている面も包み隠さず伝えることで、売り手の誠実さや自信が伝わり、買い手の購入意欲醸成につながることもあります。
  4.  事例コンテンツ
    その商品を使っている他の購入者の活用事例を紹介し、商品の利用シーンを「疑似体験」してもらいます。事例を紹介する際は、買い手にとって、できるだけ「自分事」となるような事例を紹介します。
  5.  レビューコンテンツ
    外部の専門家がその商品をどのように評価しているのかを伝えるコンテンツです。買い手は、売り手主体の情報よりも、客観的な第三者が伝える情報のほうを信頼する傾向にあります。
    外部の専門家の評論や意見を伝えることで、「お墨付き」を得た商品だという印象を高められ、買い手に安心感を与えられます。
  6.  資料・カタログ
    プリントアウトや、PCやスマートフォンへのダウンロードが可能な資料やカタログを用意します。買い手によっては、他社商品の資料やカタログとつき合わせながら意思決定したいケースがあるため、比較用のツールとしての資料やカタログの用意は喜ばれます。
    また、資料やカタログのデータをダウンロードしてもらえれば、Webサイトに毎回アクセスしてもらわなくても済むメリットがあります。
  7.  商品に関するQ&A
    商品に関するよくある質問への回答や、商品の利用時に想定されるトラブルなどをリストアップし、それらのトラブルへの対処法を伝えます。
    商品に関する質問は、商品前には思い付かなくても、商品を実際に使ったタイミングで増えてきます。よって、買い手の商品購入後、「先に言っておいてほしかった」「知っていれば購入しなかったのに」といったトラブルを防ぐためにも、Q&Aコンテンツは必要です。
  8.  説明会・体験イベント
    記事や動画といったコンテンツは一方通行での情報発信となるため、買い手が抱えている悩みに的確に応えられない場合があります。
    よって、説明会や体験会といったイベントを開催し、そこで買い手とコミュニケーションをし、買い手の不安を払拭します。
    たとえば、オンラインでの説明会・体験会などは、買い手の住んでいる地域に関係なく参加してもらえるため、より多くの買い手とコミュニケーションできる場合があります。
  9.  無料体験版
    商品の情報を参考にするよりも、実際に商品を手に取って使ってみたほうが早い、という買い手もいます。よって、体験版の提供も前向きに検討しましょう。
    ただし、体験版を提供した場合、買い手が使い方を間違えてしまったり、上手く活用できなかったりした場合、商品の価値を低く見積もられてしまう場合があります。
    そうならないためにも、体験版を提供するときには、その商品の使い方をしっかりレクチャーする体制を整えておきましょう。

 

2-3. 商品の「機能的価値」と「情緒的価値」について

先ほど「商品詳細コンテンツ」においては、商品の「機能的価値」と「情緒的価値」をしっかり伝えたほうがよいと言いました。

すべての商品には、スペックや性能といった「機能的価値」と、心地よさや安心感といった「情緒的価値」が存在します。

この2つの価値についてあらためて説明しておきます。

  1.  機能的価値
    商品のスペックや性能といった、技術的な価値。
  2.  情緒的価値
    その商品から受ける印象や、体験・体感することで得られる精神的な価値。

この2つの価値をしっかり伝えるには、以下のような情報を提供します。

2-3. 商品の「機能的価値」と「情緒的価値」について

商品の情報を届ける際には、これらの情報を可能なかぎり伝えるようにしてください。

ただしその場合も、一方的な情報提供になってはいけません。買い手が求める商品情報は何かを考え、その情報から優先的に提供するようにしてください。

また、この「機能的価値」と「情緒的価値」は、コンテンツにも含まれている根源的な価値です。作成したコンテンツにおける「機能的価値」と「情緒的価値」は何なのかを考えることも、コンテンツマーケティングにおいては重要です。
 

2-4. 実際に作成されるコンテンツの例

上記の内容にしたがってコンテンツマーケティングのコンテンツを設計していきますが、実際にどんなコンテンツがあるのか上手く想像がつかない場合は以下の例を参考にしてください。
 

ブログ記事

コンテンツマーケティングの中でも、ブログ記事の掲載は一般的であり、有効な手段の1つです。ブログ記事で読者を獲得し、そこからその他のコンテンツへと誘導するという流れを作ることができます。

多くの場合は、自社が保有するオウンドメディアにブログを投稿します。オウンドメディアは企業のカラーをあまり強く出しすぎないことが多く、純粋にブログコンテンツを楽しんでもらうための作りを意識するのがおすすめです。
 

ニュースレター(メルマガ)

メールなどを利用して、読者にコンテンツを届けるプッシュ型のメディアとして、ニュースレター(メルマガ)があります。ニュースレターはブログ記事に比べ、定期的に読んでもらえる特徴があります。

ニュースレターを読んでもらった後、いかに多くのユーザーを自社メディアや関連サイトに誘導できるかがポイントです。
 

リサーチレポート

企業で独自に行っている調査などがある場合は、調査結果をリサーチレポートとして配信することも有効です。ブログやニュースレターよりも専門性が高く、一定数のロイヤルユーザーの醸成にも役立ちます。

価値あるリサーチを提供できれば、長く参照されるソースとして資産価値を高めることも期待できます。
 

事例

実際に自社商品やサービスを利用してもらっている事例を紹介することで、自社の言葉ではない客観的な意見をユーザーに提供できます。

ユーザーは実際の使用感などを求めていることも多いため、コンバージョンにつなげやすいと言えるでしょう。
 

プレスリリース

新商品やサービスの情報や、ブランドにおけるニュース性のある話題があれば、プレスリリースとして発信するのもおすすめです。ニュースメディアにピックアップしてもらえれば情報の露出が増え、注目を集めることができます。

また、自社メディアやSNSで紹介すれば、見込み顧客に対して効果的にPRできます。
 

SNS投稿

公式アカウントからの投稿もコンテンツマーケティングのひとつです。SNSの最大の特徴は、ユーザーとの距離が近く、双方向の情報交換が可能な点です。ユーザーに寄り添った投稿を行うことで、親近感や信頼感を持ってもらうことができます。
 

動画コンテンツ

動画コンテンツは視覚・聴覚に直接訴えかけることができ、強い訴求力を持ったコンテンツですYouTubeなど配信プラットフォームを利用すれば、比較的安価に動画コンテンツを活用できます。

また、動画コンテンツは今後のコンテンツマーケティングにおいて重要となるため、ぜひ挑戦してみてください。
 

ウェビナー

ウェビナー(オンラインセミナー)も効果的なコンテンツマーケティングです。リアルタイム配信の他、事前に録画された動画を公開する方法もあります。

オフラインのセミナーと違い、世界中どこにいても参加できる利便性がウェビナーの大きな特徴です。リアルタイム配信では、視聴者と講師がコミュニケーションをとりながら進めていける点も魅力です。一方、録画配信の場合、いつでも都合のいい時に視聴してもらえます。
 

製品・サービスページ

製品・サービスについて紹介しているページも、コンテンツマーケティングの一環となります。製品・サービスの情報を詳しく記載しておけば、ユーザーは比較検討の対象に入れてくれるでしょう。

ここで選ばれなかったとしても、しっかり情報を提供しているブランド・会社だと認識してもらえれば、いずれ顧客になってくれるかもしれません。
 

ランディングページ

広告をクリックしたユーザーが最初に目にするページを指すランディングページは、商品を直接訴求することが多いですが、コンテンツマーケティングとして活用することもできます。
 

インフォグラフィック

インフォグラフィックとは、ビジュアルイメージにより作られたコンテンツのことを指します。文字情報だけのコンテンツに比べて高い訴求力を持ち、ソースとしての価値を高めることもできます。
 

ホワイトペーパー

企業の概要や製品・サービス情報、あるいは調査報告書などをまとめたホワイトペーパーの公開もおすすめです。ホワイトペーパーはブログ記事に比べて文字数が多く、より専門的な内容をまとめ、企業やブランドについて深く知ってもらうために用意します。

コンテンツマーケティングにおけるコンテンツの種類について、さらに詳しいことは以下のコラムにて解説しています。

3. コンテンツマーケティングは、商品購入後の顧客にもおこなう

コンテンツマーケティングは、潜在顧客や見込み客だけでなく、商品購入後の顧客に対してもおこなわれるアプローチです。

カスタマーサポートやカスタマーサクセスの一環としても、コンテンツを提供しましょう。

たとえば、商品の活用法をまとめた「活用ガイド」や、他の顧客の「活用事例」などを提供することで、顧客は商品の価値をより理解できるようになります。

また、顧客が商品の使い方に悩んだとき、悩みがすぐ解決するヘルプページやヘルプデスクがあると便利ですし、顧客同士で情報交換ができるコミュニティの存在も喜ばれるでしょう。そうした一連の顧客体験は、顧客のロイヤリティ(愛着)を高め、商品やブランドのファンを生み出します。

その結果、SNS等での商品のポジティブなクチコミが増え、そのクチコミがさらなる潜在顧客を連れてきてくれます。

このコンテンツを軸とした良質な循環を、私たちHubSpotが提唱している「フライホイール」という概念を用いて図に表せば、以下のようになります。

3. コンテンツマーケティングは、商品購入後の顧客にもおこなう

このフライホイールモデルは、まずは潜在顧客をコンテンツの力でひきつけることから始まります。

潜在顧客にとって価値あるコンテンツを提供し続けることが、このような好循環を生み出すきっかけとなることをおぼえておいてください。
 

4. コンテンツマーケティングと「コンテンツSEO」の違い

コンテンツマーケティングと混同されやすい言葉に「コンテンツSEO」というものがあります。

SEOは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略語で、特定の検索ワードでの検索結果で上位表示することで、より多くの検索ユーザーにページやコンテンツを見てもらうための施策を指します。

つまり、「コンテンツSEO」とは検索結果での上位表示を目指すコンテンツを作ることを指します。

先ほども取り上げましたが、買い手とコンテンツが出会う場所(Where)はさまざまです。よってコンテンツSEOとは、以下の図のように、あくまでも検索結果での接点を生むためのコンテンツマーケティングであると知っておいてください。

4. コンテンツマーケティングと「コンテンツSEO」の違い

ただし、コンテンツSEOは、コンテンツマーケティングを成功させる上で重要な役割を担っています。なぜなら、コンテンツSEOを意識しておくことで、買い手にとって必要なコンテンツを提供しやすくなるからです。

その理由を以下にまとめました。
 

コンテンツSEOを意識すれば、コンテンツマーケティングが成功しやすい理由

  1. 検索エンジンを使うユーザーは、悩み(ニーズ)や願望(ウォンツ)を認識した状態で検索するため、いわゆる「今すぐ客」「お悩み客」「そのうち客」のユーザーが多い。よって、コンテンツを通してユーザーの購買意欲を醸成すれば、購買につながりやすい。
  2. 検索結果での上位表示を目指すコンテンツは、検索ユーザーの検索意図を分析しながら作る必要があり、それはつまり、買い手のニーズやウォンツの分析にもつながる。
  3. 検索結果が変動しなければ、検索行動を繰り返すユーザーに対して、何度もコンテンツを見てもらえる。また、関連ワードでも上位表示していれば、複数の接点をもてる。

上記の「1」のとおり、検索ユーザーは基本的に何らかの悩み(ニーズ)や願望(ウォンツ)をもって検索します。そして、検索結果で上位表示するコンテンツとは、そのニーズやウォンツを満たすコンテンツです。

つまり、コンテンツSEOを意識してコンテンツを作ることが、そのまま買い手にとって価値あるコンテンツにつながりやすいのです。

検索エンジンを使うユーザーは多くいるため、コンテンツSEOから始めることで、コンテンツマーケティングの成果が上がりやすくなります。その意味で、コンテンツSEOは、コンテンツマーケティングを成功させる上で重要な地位を占めているのです。
 

5. ひとつのコンテンツを拡張し、さまざまな接点で価値を届ける

先ほど、コンテンツのアプローチには、ざっとあげるだけでも以下のような形があるとお伝えしました。

  • 記事(文章)
  • 写真
  • イラストや図解
  • 動画
  • 短尺動画
  • 音声
  • スライド
  • セミナーやイベント
  • メールマガジン
  • ツールやWebサービス
  • マンガ
  • 電子書籍や書籍

ここで紹介したいのは、ひとつのコンテンツを複数のアプローチで活用する方法です。たとえば、以下の図を見てください。

5. ひとつのコンテンツを拡張し、さまざまな接点で価値を届ける

この図はひとつの「記事」を、さまざまなコンテンツの形に「拡張利用」する例です。

たとえば、記事を作ったのなら、その記事の内容を動画にしたり、セミナーやイベントで取り上げたりしてもよいでしょう。また、動画を作成したあと、動画の中から音声だけを取り出し、Stand.fmなどの音声メディアで配信するのも有効です。

さらには、動画の内容をぎゅっと圧縮し、TikTokなどで配信するための短尺動画を作るのもオススメです。とくに短尺動画は今注目されており、短時間で買い手に情報を伝えられるメリットがあります。

長尺を短尺にすると情報量が減ると心配される方もいるかもしれませんが、若い人たちの中には、まずは短時間の動画を見たうえで、自分がその情報に興味をもってから、詳しい情報を知りたい、という人が増えています。

最近では、オススメの書籍を1分間の短尺動画で解説することで、読書に興味がなかった層に読書への関心を高めたTikToker(ティックトッカー)が話題を集めていました。

▼参考記事:文芸の最前線はTikTokにあり 1分動画で小説紹介

コンテンツを提供するうえで重要なのは、コンテンツを届けたい相手がどのような「動線」にいるか、すなわち日常的に何に触れているかを知ることです。それを知った上で、その動線上にある場所でコンテンツを露出させましょう。

また、コンテンツの露出場所を変えたことで、コンテンツが再び日の目を浴びるケースもあります。

たとえば、動画をYouTubeに投稿したものの、YouTubeではあまり再生されず、逆に音声のみを抜き出してPodcastで配信したところ人気が出たというケース。またはYouTubeで人気の出なかった動画を文字起こしして記事化したところ、その記事がSNSでバズり、検索結果でも上位表示したというケースなどもあるでしょう。

コンテンツマーケティングを上手く進めるためには、コンテンツのひとつの形にこだわらず、適宜形を変え、露出に最適な場所を見つけ出すことが大切です。

さてここまで、コンテンツマーケティングにおいて、どんなコンテンツを作るべきかを解説してきました。ここからは、コンテンツマーケティングに取り組む「メリット」と「デメリット」についてあらためて整理していきます。

まずはメリットから取り上げましょう。
 

6. コンテンツマーケティングに取り組む8つのメリット

コンテンツマーケティングに取り組むメリットは大きく分けて8つあります。

  1.  潜在顧客との接点が増える
  2.  買い手のニーズのデータが集まる
  3.  その業界での存在感(プレゼンス)が高まる
  4.  広告出稿せずに、買い手を集客し続けられる
  5.  買い手のロイヤリティが高まる
  6.  コンテンツを資産として蓄積できる
  7.  自社の情報プラットフォームをもてる
  8.  ソーシャルメディアとの相性がよく、露出の機会が増える

 

【メリット1】潜在顧客との接点が増える

コンテンツマーケティングの大きなメリットは、今すぐ商品を購入するわけではない「お悩み客」や「そのうち客」といった、潜在顧客との接点が中長期的に増えることです。

潜在顧客にとって価値のあるコンテンツを提供し続ければ、潜在顧客が自社のファンとなり、将来の顧客となる可能性が高まります。商品そのものにまだ興味をもっていない潜在顧客に対しては、魅力的な商品より、魅力的なコンテンツを提供しているかどうかのほうが重要です。

その魅力的なコンテンツを届け続ければ、潜在顧客はそのコンテンツの発信者である企業にロイヤリティ(愛着)を感じるようになります。そうして、中長期的な信頼関係が育まれます。

潜在顧客は「今すぐ客」に比べ母数がとても多く、この層とつながっておくことで、将来の顧客を創出する機会を増やせます。
 

【メリット2】買い手のニーズのデータが集まる

買い手にとって価値あるコンテンツを作るためには、買い手のニーズやウォンツの分析は欠かせません。また、コンテンツに訪れた買い手の反応をデータとして蓄積しておくことで、さらなる分析につながります。

とくにWebサイト上にアクセス解析やヒートマップといったツールを設置しておけば、買い手の流入経路や、どんな情報に関心があるのかを知ることができます。

そういったデータや分析は、コンテンツ作成だけでなく、広告施策や商品の改良にも役立ちます。
 

【メリット3】その業界での存在感(プレゼンス)が高まる

自社の業界に関する専門的なコンテンツを提供し続けることで、多くの買い手の中に「この企業は専門性がある」「信頼できる」という印象を醸成できます。その結果、買い手がその業界に関する何らかのニーズやウォンツを抱えたとき、第一に想起してもらえる存在になれます。

ちなみに、オンライン上に情報が少ないニッチな業界ほど競合が少なく、コンテンツを発信し続けることで業界内での存在感(プレゼンス)を確立しやすい傾向にあります。
 

【メリット4】広告出稿せずに、買い手を集客し続けられる

Web広告を用いて買い手と接点をもち続ける場合、広告出稿中は常に費用がかかってしまいます。また、出稿を止めると、それ以降は買い手にアプローチできません。

しかし、コンテンツマーケティングであれば、一度コンテンツを作りさえすれば、そのコンテンツを通して繰り返し買い手と接点をもち続けることができます(ただし、SEOを意識したコンテンツの場合、取り上げている情報が古くなると順位が下落する場合があるため、定期的なブラッシュアップは必要です)。
 

【メリット5】買い手のロイヤリティが高まる

コンテンツマーケティングで継続的に情報発信をおこない、買い手との間に信頼関係を築けば、買い手の企業へのロイヤリティ(愛着)が高まります。その結果、企業が発信する商品情報に興味をもってもらいやすくなり、商品の購買が期待できます。

また、ロイヤリティの高い買い手は、SNSなどでその企業に関する好意的なクチコミを発信してくれることがあり、買い手が新たな潜在顧客を連れてきてくれる場合があります。
 

【メリット6】コンテンツを資産として蓄積できる

【メリット4】でお伝えしたとおり、コンテンツは一度作りさえすれば、そのコンテンツを通し繰り返し買い手と接点をもち続けることができます。また、第5章「ひとつのコンテンツを拡張し、さまざまな接点で価値を届ける」でもお伝えしたように、ひとつのコンテンツを拡張利用し、さまざまな形で価値を届けることもできます

たとえば、記事を作成後、記事の中で取り上げた画像をInstagramでシェアしたり、記事の内容を要約した文章をTwitterに投稿してもよいでしょう。

さらには、複数の記事をまとめて「電子書籍」という形にしてもよいかもしれません。

コンテンツを作り込んでおけば、いろいろな形式のコンテンツに拡張利用しやすくなります。
 

【メリット7】自社の情報プラットフォームをもてる

自社のドメインやサーバー内に立ち上げたオウンドメディアであれば、外部のプラットフォームのルール変更の影響を受けずに運用を続けられます。また、外部のプラットフォームにてコンテンツを提供することは、そのプラットフォームに技術的なトラブルが起きた際、トラブルに巻き込まれるリスクが残り続けることになります。

もちろん、多くのプラットフォームはセキュリティや負荷などに配慮されていますが、自社のドメインやサーバー内でコンテンツを公開しておくことは、何かと安心です。

ただし、SEOの観点でいえば、外部のプラットフォームを用いることで、外部のドメインの信頼度を利用できるメリットがあります。

ドメインの信頼度が高いと検索結果で上位表示しやすいため、最初は外部のプラットフォームでコンテンツを公開しておき、トラフィックが集まりファンも増えてきたタイミングで、徐々に自社のドメイン内にコンテンツを移すのもよいでしょう。そうすれば、自社ドメインの評価も徐々に高まり、SEOにおける不安も少なくなります。

ドメインの評価も、コンテンツと同じく立派な資産になるとおぼえておきましょう。
 

【メリット8】ソーシャルメディアとの相性がよく、露出の機会が増える

SNSを使うユーザーのニーズを満たしたコンテンツは、SNS上でポジティブにシェアされる可能性があります

SNSを使うユーザーの多くは、企業の広告塔となることを嫌い、商品情報などをなかなかシェアしませんが、「コンテンツ」であれば話は別です。多くのユーザーから支持されるコンテンツは、SNS上での企業の存在感(プレゼンス)を高め、ブランドが広く認知されるきっかけとなります。その結果、いつしかたくさんの潜在顧客を創出していた、といった状況も起こり得ます。

上記のように、コンテンツマーケティングに取り組むと、買い手との信頼関係の構築、購買意欲の醸成、さらには企業のブランディングにいたるまで、さまざまなメリットがあります。

一方で、コンテンツマーケティングには取り組むデメリットも存在します。続いて、そのデメリットを紹介します。
 

7. コンテンツマーケティングに取り組む2つのデメリット

コンテンツマーケティングに取り組むデメリットは主に2つあります。

  1.  買い手のニーズを把握するための分析とコンテンツ作成に時間がかかる
  2.  短期間で成果を得づらく、効果測定できるようになるまで時間がかかる

 

【デメリット1】買い手のニーズを把握するための分析とコンテンツ作成に時間がかかる

買い手に価値を感じてもらうコンテンツを作るためには、買い手がどんなニーズやウォンツをもち、どんな情報に関心があるかを知らなければいけません。そのための分析にはそれなりに時間がかかります。

たとえば検索結果での上位表示を目指すコンテンツの場合、実際に上位表示している1位~10位(20位)までのコンテンツを分析したうえで、検索ユーザーの検索意図を丁寧に解き明かす作業が発生します。

また、コンテンツの作成には、時間や予算などのリソースが必要です。

コンテンツを外部の制作会社に外注する場合、作るたびに費用がかかりますし、制作を内製化しようとする場合も、社内の体制構築に時間がかかります。さらには、質の高いコンテンツを作ろうとすればするほど、リソースが多くかかります。効率化の工夫も必要となるでしょう。

ただし、それらの課題は、自社だけでなく、コンテンツマーケティングを手がける他社も同じように抱えるものです。

そう考えれば、これらの課題を乗り越えることで、他社よりも有利にコンテンツマーケティングを進められるともいえます。
 

【デメリット2】短期間で成果を得づらく、効果測定できるようになるまで時間がかかる

コンテンツマーケティングの多くは、すぐに成果が上がるようなものではありません。よって、社内でコンテンツマーケティングの費用対効果を説明する際、明確な効果を見える化できず、上長やメンバーからコンテンツマーケティングに対する理解を得られないケースがあります。

コンテンツマーケティングは基本的には中長期的に実施する施策です。すぐに効果が出るものではない、という前提をステークホルダーに共有し、周囲からの理解を得ることが大切です。

もし、コンテンツマーケティングによる短期間での効果を期待されてしまっている場合、そもそもコンテンツマーケティングを進めるべきか、コンテンツ作成にかける予算を用いて、広告出稿をしたほうがよいのではないか、などを検討したほうがよいでしょう。

コンテンツマーケティングのデメリットを取り上げましたが、実際のところ、コンテンツマーケティングを進める上で大きなデメリットはありません。

中長期的なビジョンをもてるか、リソースを用意できるか、という点が大きな課題ですが、その課題さえクリアできれば、コンテンツマーケティングには積極的に取り組んだほうがよいでしょう。

冒頭でもお伝えしましたが、今の時代、企業(売り手)が主体となって発信する情報は潜在顧客に届きにくくなり、企業と潜在顧客をつなぐ「媒介」となるものが必要とされています。

その媒介となるものこそが潜在顧客の興味・関心に寄り添った「コンテンツ」であり、今、コンテンツマーケティングが注目されている理由なのです。
 

8. コンテンツマーケティングを成功させるための4つのポイント

ここからは、コンテンツマーケティングを成功させるためのポイントをお伝えします。コンテンツはただやみくもに作成しても、成果は上がりません。

買い手の購買意欲を醸成するために、以下のポイントをしっかり押さえましょう。

  1.  目的を明確にする
  2.  買い手が求める情報を理解し、価値の高い情報を提供する
  3.  成果が出るまでに最短1~2年かかる前提で取り組む
  4.  継続してコンテンツを作成できる体制を構築する

 

【ポイント1】目的を明確にする

「自社の認知につながりそう」といった曖昧な理由でSNS運用や記事作成を始めてしまうと、コンテンツマーケティングは上手くいきません。コンテンツマーケティングの目的が曖昧だと、たとえば「Web記事からの資料ダウンロード数を増やす」といった具体的な目標を定められず、コンテンツの効果測定を進められないからです。

コンテンツの効果測定ができなければ、自社の売上やブランディングに対するコンテンツの貢献度がわからなくなってしまいます。その結果、「貢献度がわからない施策にリソースをかけるのがもったいない」という考えから、コンテンツマーケティングの優先度が下がり、予算や人的リソースを割いてもらいにくくなるケースもあります。

また、KPIという指標やゴールがないと、「コンテンツを作ること」自体が目的化し、チームメンバーが大量の記事作成を求められ疲弊してしまいます。
ゴールがない上に効果もわからず人事評価にもつながらないとなれば、当然個人やチームのモチベーションも低下するでしょう。

そういった状況を防ぐために、まずは「何を目的にコンテンツを作り、届けているのか」「何を達成したら成功したといえるのか」を明確にしましょう。

短期的に成果が見えづらい分、きちんと目的をもち、その目的を達成するための指標を段階的に追うことで、コンテンツマーケティングは目的を達成するための手段として機能します。目的の達成度合いが分かると、施策を実施するメンバーのモチベーションも維持できるでしょう。
 

【ポイント2】買い手が求める情報を理解し、価値の高い情報を提供する

自分の悩みが解決されるようなコンテンツを受け取って初めて、買い手は企業を信頼します。

買い手の悩み解決に役立つコンテンツを提供するためには、買い手への理解が欠かせません。コンテンツの届け先である買い手のニーズを明確にしない場合、以下のような状態に陥りがちです。

  • 企業が伝えたい情報ばかり伝えている
  • 買い手が求めている情報と提供している情報がズレている
  • サービス、会社に関係ないコンテンツを提供してしまう

コンテンツ内容が買い手のニーズに沿っていなければ、買い手からの信頼が積み上がりません。買い手から十分に信頼されていない状態では、自社のコンテンツを受け取ってもらいにくくなります。

またSEOコンテンツの場合、検索ユーザーのニーズに沿っていないコンテンツは検索エンジンからも評価されにくいため、上位表示しづらくなります。

その結果、思うようなリード創出数や自社サイトへの流入数も得られないでしょう。

このような状況に陥らないよう、コンテンツマーケティングに取り組む際は、対象となる顧客像(ペルソナ)を明確にし、買い手が求めている価値を明確にしておきましょう。
 

【ポイント3】成果が出るまでに最短1~2年かかる前提で取り組む

コンテンツマーケティングで成果を得るには、一定数以上のコンテンツを出す必要があります。

実際に、BtoBサイトにおけるSEO記事の場合、サイト内の記事数が60を超えると、コンテンツ経由でのサイト訪問数が指数関数的に増加するという調査結果もあります(参考:BtoBサイトにおけるコンテンツマーケティングのあるべき姿についての提言|WACUL TECHNOLOGY & MARKETING LAB | 株式会社WACUL)。

サイト内で60記事公開しようとした場合、月に20~40本ほど記事を公開できる大手企業であれば数ヶ月で済むでしょうが、実際にはそこまでリソースをかけられない企業も多いはず。そのため、成果を得られるだけのコンテンツを蓄積するまでには、長い時間がかかることを念頭に置いておきましょう。

このように長期戦となるコンテンツマーケティングに最後まで取り組むためには、取り組む前に上層部や社内の他部署にも、これらの前提を事前に理解してもらうことが重要です。

コンテンツマーケティングの目的と必要性を社内でしっかり共有し、時間をかけて取り組むだけのメリットがあることを示しましょう。

なお、それでも一定の成果を短期間で示したいという場合は、「2. コンテンツマーケティングで作成すべきコンテンツ」にてご紹介した「今すぐ客」にアプローチできないかを考えてみましょう。

今すぐ客に当たる層は、自身の課題を解決する必要性を強く感じているか、すでに比較検討に入っていることが考えられます。このような心理状態のユーザーの後押しができるコンテンツが何かを考え、導線と合わせて設計してみましょう。

コンテンツや導線の設計は、後の章「9. コンテンツマーケティングを実践する6つの手順」にて詳しくご紹介しますが、ターゲットユーザーが購買するまでの道のりを示す「カスタマージャーニーマップ」に沿って行うことが大切です。
 

【ポイント4】継続してコンテンツを作成できる体制を構築する

先ほど説明したように、コンテンツマーケティングで成果を出すためには、ある程度コンテンツ数が必要です。また、継続してコンテンツを出すことは、買い手との接点を持ち続けることにつながるため、買い手との信頼関係を築くうえでも重要です。

コンテンツを継続して出すためには、コンテンツの企画から効果測定までを一貫して続けられる体制が欠かせません

そこでオススメなのが、コンテンツマーケティングの運用チームを作ること。コンテンツマーケティングを進めるには、企画、コンテンツ作成、編集、効果測定のすべてを漏れなくおこなう必要があります。これらの作業を分担することで、各担当者が自分の担当する業務をしっかり進められます。

なお、少人数でコンテンツ作成に取り組む場合であっても、効果測定の人員は必ず確保しましょう。コンテンツ作成チームのリソースが割けないのであれば、チーム外のメンバーに依頼してもかまいません。

ここまで何度かお伝えしたように、コンテンツの効果がわからなければ、コンテンツマーケティングに長期的に取り組むのが難しくなるためです。効果測定をおこなえる体制は、必ず整えるようにしてください。

これらのポイントを押さえ、買い手との信頼関係を築ける、効果的なコンテンツマーケティングを実践しましょう。それでは次の章で、コンテンツマーケティングを進める手順を紹介します。
 

9. コンテンツマーケティングを実践する6つの手順

この章では、コンテンツマーケティングの進め方の手順を6つ紹介します。

9. コンテンツマーケティングを実践する6つの手順

 

【手順1】解決したい自社の「課題」と「目的」を明確にする

コンテンツマーケティングに取り組む際は、まず解決したい自社の課題を明確にしましょう。自社の課題とリソースの状況によって、今すぐコンテンツマーケティングに取り組むべきかが異なります。

たとえば、短期間で多くのユーザーと接点をもったり、売上を創出したりする必要がある場合には、コンテンツマーケティングは向きません。

また、時間的な余裕があっても社内リソースの確保が困難な場合は、現在おこなっている施策を改善し、取り組み続けた方がよい場合もあります。

このように、自社の課題と、社内リソースや成果を出したいタイミングを踏まえて、何のためにコンテンツマーケティングに取り組むのかという目的を明確にしましょう。
 

【手順2】ペルソナを設計する

コンテンツマーケティングは、買い手にとって価値のある情報を届ける取り組みです。よって、「買い手のニーズ」を理解することが欠かせません。

「買い手のニーズ」を理解するためには、「ペルソナ」を設計しましょう。「ペルソナ」とは、自社の商品やサービスの価値を必要としている、自社にとっての理想の顧客像です。

たとえば「35歳、IT企業勤務、チームリーダー、休日は息子の参加するサッカーチームでコーチ・・・」というように、ある特定の人物を鮮明にイメージできるレベルで考えます。

ペルソナを具体的に決めることで、買い手の求める情報が明確にイメージでき、コンテンツで発信する情報がブレにくくなります。

ペルソナの具体的な設計方法については、以下記事に記載しています。ペルソナ設計に使えるテンプレートも用意しているため、ぜひ活用してみてください。

【手順3】誰にどんなコンテンツを届けるかを考える(コンテンツ設計)

2で設計したペルソナには、本記事でお伝えしてきたように購買意欲の段階が異なるペルソナがいます。購買ステージに応じて、ペルソナが求める情報や情報収集の経路は異なります。そのため、購買ステージごとに、発するコンテンツの内容を変えたり、届け方を変えたりする必要があります。

ペルソナが求める情報やペルソナの行動経路を可視化するためには、カスタマージャーニーマップの作成がオススメです。カスタマージャーニーマップとは、顧客が自社の業界やサービスを認知し、購買に至るまでの行動の流れを示した図です。

カスタマージャーニーマップを作成すると、ペルソナが何を考え、どう行動するのかが可視化できます。そのため「どのタイミングで」「どんな情報を」「どんな形で」届けるべきかを考えやすくなります。

【手順3】誰にどんなコンテンツを届けるかを考える(コンテンツ設計)

上の図はあくまでも見込み客の、商品購入前までの行動プロセスを示したカスタマージャーニーマップの一例です。実際には、商品購入後の行動も合わせて考えると、各段階に置いて出し分けるコンテンツの内容がより明確になります。

また、各段階で「提供する情報」や「情報提供時に用いるメディア」なども合わせて記載すると、ペルソナの行動に合わせてどんなコンテンツを届けるのかを考えやすくなります。

以下記事では、カスタマージャーニーマップの具体的な作成方法を解説し、カスタマージャーニーマップ作成時に活用できるテンプレートを用意しています。カスタマージャーニーマップを作る際には、ぜひ参考にしてみてください。

【手順4】KGI・KPIを決める

誰にどのコンテンツを届けるかが決まったら、目的に応じた「KGI」と「KPI」を設定しましょう。

  • KGI(Key Goal Indicator )
    マーケティングの目的を達成するための最終ゴール。
    例)商談数を●件増加、売上を●%向上
  • KPI(Key Performance Indicators)
    KGIを達成するために必要な中間目標(KGIの達成度を測る指標)
    例)コンテンツ閲覧数、資料ダウンロード数、問い合わせ数

たとえば、以下のようなケースの場合、KGIは最終目標である「新規成約数」です。

  • 最終目標
  • 新規成約数の増加
  • 課題
  • 見込み客(リード)は十分創出できているが、商談につながる見込み客が少ない
  • コンテンツマーケティングの目的
  • 創出したリードの購買意欲を高める

KPIは、KGIを達成するためのコンテンツマーケティングの目的に応じて決めます。このとき、ペルソナ(買い手)の購買意欲に応じてKPIを決めることが重要です。

たとえば、課題をある程度認識しているが、解決策を見つけられていない潜在顧客に対して、自社商品の認知を目的としてコンテンツを発信するとします。この場合は、いかに多くの人に見てもらえるかが重要になるため、記事やSNS投稿のPV数、シェア回数やリアクション数がKPIとして考えられます。

一方、課題解決のための具体的な商品やサービスを探している買い手には、自社商品を解決策の候補にしてもらうために、コンテンツを通して自社商品の概要やメリットを理解してもらう必要があります。よって「サービス概要資料のダウンロード数」「記事の滞在時間」「記事の離脱率」などがKPIとして考えられます。

このように、KPIはKGIを達成するためにユーザーの購買ステージに合わせて設定することが重要です。

ちなみに当社HubSpotは、見込み客の購買ステージごとに、以下のような指標をKPIに定めています。

【手順4】KGI・KPIを決める

ただし、コンテンツの内容によって、ステージごとに使えるKPIは異なってきます。KPIとしてこのような指標があることを踏まえ、発信するコンテンツの内容や自社の目的に合ったKPIを設定してください。

また、KPIを設定する際は「SMARTの法則」に基づいて考えてみるのもおすすめです。SMARTはそれぞれ以下の頭文字から取られています。

  • Specific(具体的であること):実際の数字、具体的な期限
  • Measurable(測定可能であること):アナリティクスなどで測定が可能な数値
  • Attainable(達成可能であること):挑戦的でありつつ、無謀な目標は立てない
  • Relevant(経営目標と適合していること):その施策が企業の大きな経営目標から逸れていないかを確認する
  • Time-bound(期限があること):期限を設けて成果を確認できる目標を設定

目標設定についてさらに詳しく知りたい方は、以下のコラムもぜひ参考にしてください。

また、具体的にどのようなKPIを設定すればいいのか迷ってしまう方は、定性的な目標に合わせた具体的なKPI例を以下にご紹介するので、こちらも参考にしてください。

「SMART」の法則に従ってマーケティング目標を設定する方法とは?_2

【手順5】コンテンツを作成する

届けるコンテンツの内容とKPIが決まったら、いよいよコンテンツを作成します。

このとき、コンテンツ作成計画を管理するためのカレンダーを作ると、コンテンツ配信の予定日やコンテンツ作成に着手し始めるタイミングについて社内で共通認識を持てるため、計画通りに進めやすくなります。
 

【手順6】効果測定をする

コンテンツを配信したあとは、ステップ4で定めたKPIを達成できているかどうかを分析し、効果測定をおこないます。

たとえばWeb記事の場合、さまざまな分析ツールがあります。

Google Anayltics やGoogle Search Console などが無料の分析ツールです。これらのツールは、記事ごとに欲しいデータをGoogle スプレッドシートなどにエクスポートでき、目標に達していないKPIの確認に便利です。

記事数が多い場合は、これらのデータ分析を効率化できるツールの導入がオススメです。

たとえば、当社HubSpotが提供する「HubSpot CMS Hub」では、Google Anarytics と連携したり、創出したリードをツール上で確認したりできます。

ここまででご紹介した手順を参考に、ぜひコンテンツマーケティングに取り組んでみてください。
 

10. コンテンツマーケティングの事例 6選

この章では、コンテンツマーケティングの参考になる事例をBtoBとBtoCに分けてそれぞれ3つずつ紹介します。

以下の事例は、私たちHubSpotが調べ、独自の見解を記した事例も含まれます。ぜひ自社の取り組みの参考にしてください。

【BtoCの事例】

  • 木村石鹸
  • となりのカインズさん
  • ダイソー

【BtoBの事例】

  • HubSpot
  • 株式会社ホットリンク
  • 株式会社ベイジ

 

【BtoCの事例】

1. 木村石鹸

プロダクト・コンテンツ・広告すべてで「正直さ」という価値観を一貫させ、飽和状態のヘアケア市場で目立つ存在に(大正時代から手作りで石鹸を製造する「木村石鹸」の事例)

1. 木村石鹸

【施策内容】

  • プロダクトのコンセプトである「正直さ」を軸としたコンテンツを展開
  • Instagramのコメント欄に寄せられるユーザーの質問や意見に真摯に回答
  • ユーザーの疑問に開発者が直接回答

【とくに参考になるポイント】

  • SNSを通した買い手とのコミュニケーションの姿勢

【事例の参照元】

「これは広告です」老舗町工場が正直すぎるSNS広告で売り上げ3倍:日経クロストレンド

1924年創業の「木村石鹸」は、日本で数社しかおこなっていない手作業での石鹸作りを続けている企業です

そんな木村石鹸は、「正直な処方」という商品コンセプトのもと、肌に優しく、髪のダメージをケアできるシャンプー「12/JU-NI(ジューニ)」を5年かけて開発しました。

ところがシャンプー市場はすでに飽和しており、「天然素材」をウリとした訴求では競合との差異化が難しい状況でした。

宣伝手法に悩む一方でシャンプーの質に自信があった同社は、「正直」という商品コンセプトに立ち返ることにしました。InstagramとTwitterを使った広告で「商品の良さを伝えたいからこそ広告を出している」という事実を、以下のような文面で「正直」に表現することにしたのです。

「小さな町工場ですが、心から良いと思えるシャンプーができました。合う人と合わない人が分かれますが、この使い心地はきちんと伝えたくて広告をやってみます。」(出典:「これは広告です」老舗町工場が正直すぎるSNS広告で売り上げ3倍:日経クロストレンド

広告ではないように見せる広告が多い中、この「正直」な広告は大きな反響を呼びました。Twitter上で4,000リツイート、3万件の「いいね」がつき、売上は広告出稿前の3倍にも伸びたといいます。

同様に、Instagram上で寄せられるユーザーからのコメントにも誠実に対応。たとえば「お試しセットを使ったが効果を感じられなかった」というユーザーのコメントに対して「5日間使うと効果を感じられる」ことを伝えたうえで、「効果的な髪の洗い方」などをアドバイスしています。

髪の悩みを抱えた人にとって役立つ情報を伝えることで、ユーザーからの信頼を築いているのです。
 

2. となりのカインズさん

オウンドメディア運用の目的を「インナーブランディングの推進」に定め、社内の風土改革に活用(ホームセンターの店舗運営および自社プロダクトの開発をおこなう「株式会社カインズ」のオウンドメディア「となりのカインズさん」の事例)

となりのカインズさん

【施策内容】

  • 「組織の風土改革」を主な目的として、ジャンルにとらわれない多種多様な記事を制作
  • メディア立ち上げ当初の目的が達成できるよう、目的に合致した運用方針を徹底

【とくに参考になるポイント】

  • コンテンツマーケティングを通して、「風土改革」という抽象度の高い目的を達成している点

【事例の参照元】
担うミッションはCVだけじゃない オウンドメディア「となりのカインズさん」の秘密

全国に約230店舗以上(2023年5月末時点)のホームセンターを運営する「株式会社カインズ」は、より良い商品を低価格で提供するために、自社プロダクトを製造から販売まで一貫しておこなっている企業です。

同社のオウンドメディア「となりのカインズさん」は、立ち上げから1年で400万PVを集めている話題のメディア。「ホームセンターを遊び倒すメディア」として、毎日の生活が豊かになるようなアイデアを提供しています。

自社商品の紹介や活用方法だけでなく、他社商品の紹介やホームセンターと関連なさそうなトピックなどバラエティ豊かな記事が並ぶ様は、まるでメディア自体が一種のホームセンターのよう。

これには、同社が「多様な価値観を受け入れる環境整備」を目的としてメディアを立ち上げたという背景があります。「となりのカインズさん」は、顧客の実店舗への集客ではなく、組織の風土改革を主な目的として運用が始まったメディアなのです。

「多様な価値観を受け入れる」をメディア内で体現するため、提案されたコンテンツ企画は「ほんの少しでもホームセンターに関係がある」内容であればGoサインが出ました。

その結果、「多様な価値観を受け入れていこう」という気運が社内で高まったといいます。

コンテンツマーケティングは顧客に対してだけでなく、社内メンバーに対するアプローチにも活用できるという事例です。
 

3. ダイソー

ユーザーが「試してみたい!」と感じるような商品の活用方法を、1枚の画像と簡単な手順でわかりやすく解説。商品の新たな魅力を伝える(全国で「100円SHOPダイソー」を運営し、100円均一の商品を販売する「ダイソー」の事例)

ダイソー

【施策内容】

  • 「100円の商品に見えない!」と感じるようなリッチな画像を投稿
  • 他社とコラボし、商品の活用方法を伝える企画を実施
  • 紹介した活用法をユーザーが実践しやすいよう、活用手順を複数の方法で解説

【とくに参考になるポイント】

  • 写真・動画・テキストが使えるInstagramの利点を活かした訴求方法

180万人(2023年5月時点)のフォロワーを有する「100円SHOPダイソー」の公式Instagramの最大の特徴は、高級感のあるわかりやすい画像を使用している点です。一見どれも100円の商品には見えない、もしくは100円ショップとは関係がなさそうなリッチな写真が並び、「これを安く実現できるならやってみたい!」といった驚きや新たな気づきが得られます。

商品の活用方法をわかりやすく伝える取り組みも参考になります。たとえば、クリーニングの大手「お掃除本舗」とコラボし、同社商品を使った掃除方法を紹介する投稿。画像に手書き風フォントで書かれた活用方法だけでなく、お風呂場で使えることがわかるような写真が添えられており、「いつどうやって使える商品なのか」が画像だけで理解できます。

画像を見て「この掃除方法を実践したい!」と思ったユーザーへの配慮も忘れていません。投稿文を見れば必要な商品が分かるため、店舗で商品を探すためのメモとしても活用できるのです。

専門家とコラボすることで情報の信頼性が増し、ユーザーの「試したい」という気持ちをより高めているという点も、参考にできるでしょう。

また、ユーザーが自分の理解度や状況に合わせて情報を受け取れるよう、同じ情報を複数の方法で伝えている点もポイントです。たとえば、「味付け卵メーカー」の活用法を紹介する投稿では、同商品で作った味付け卵を活用できるレシピが、動画と投稿文の両方で解説されています。

動画とテキストの両方があることで、テキストだけではイメージしづらい内容を動画で確認したり、実際の調理中に手順を自分のペースでテキストで確認したりでき、便利です。

Instagramを使った自社商品の紹介方法や、ユーザーの目を引く投稿の見せ方を検討している方に、ぜひ参考にしていただきたい事例です。
 

【BtoBの事例】

4. HubSpot

「顧客起点」でユーザーに有益な情報を提供し続けたオウンドメディアが自社のブランディングに貢献。SEOの成果向上も達成(顧客起点のマーケティングを実践するCRMベンダー「HubSpot」の事例)

4. HubSpot

【施策内容】

  • 「インバウンド」の思想に沿って、顧客にとって有益なコンテンツやホワイトペーパーをオウンドメディアで提供
  • ユーザーのニーズを軸に作成するコンテンツのトピックを考える「トピッククラスター戦略」を実践

【とくに参考になるポイント】

  • 買い手の知りたい情報が網羅できるようなコンテンツの整理法

【事例の参照元】

HubSpotブログ編集長に聞く、BtoBのオウンドメディアで追うべきKPIとトピック選定3つの条件

私たちHubSpotは、ユーザーから価値を得るより先に価値を提供することで、ユーザーと良好な関係を築くという「インバウンド」の思想を提唱しています

インバウンドの思想を体現するため、私たちは「顧客の成功を支援するために自社は何をできるか」を重視しており、社内でも頻繁に議論しています。

この考えは、オウンドメディア「HubSpotブログ」の記事内容やダウンロード資料へのこだわり、ブログトピックの選び方にも及んでいます。

HubSpotが提供する無料ダウンロード資料の数は200以上。読み物資料だけでなく、営業案件の進捗管理ができるExcelシートや、SNS投稿スケジュール管理用のカレンダーなど、実務ですぐに活用できるテンプレートも豊富に用意されています。

4. HubSpot_2

また、HubSpotでは記事制作の際、ユーザーのニーズを軸にトピックを作成する「トピッククラスター戦略」を実践しています。

トピッククラスター戦略とは、メインのトピックに関する概要的な内容をまとめた記事(ピラーコンテンツ)と、同トピックをより具体的に掘り下げた内容を扱う記事(クラスターコンテンツ)をハイパーリンクでつなぎ、コンテンツ群を作成するという考え方です。

4. HubSpot_3

通常、SEOコンテンツを作成する際は「検索ボリュームが見込めるか」「成果が得られそうか」などを重視し、記事で上位表示を目指すキーワードを選びます。しかしその場合、同じブログ内で記事の内容が重複する場合があります。その結果、自社の記事どうしでトラフィックを奪い合ったり、ユーザーが知りたい情報を提供できず、ブログに価値を感じてもらえなかったりすることがあります。

これに対し「トピッククラスター戦略」では、「ユーザーの知りたい情報は何か」を重視して各記事のトピックを決めます。

たとえば「アクセス解析」のクラスターコンテンツを作成する場面を例に考えてみましょう。仮に「アクセス解析 無料」というトピックで多くの検索ボリュームを見込めたとしても、ユーザーが「直帰率」に関する情報に関心があると考えられるのであれば、「アクセス解析 無料」ではなく「直帰率」について解説する記事を作成します。

このようにトピックを決めることで、ピラーコンテンツを中心としたコンテンツ群が、ユーザーの知りたい情報を網羅できます。その結果、ユーザーにブログ内の記事を回遊してもらいやすくなり、各記事へのトラフィック増加が見込めるのです。

また、同じブログ内の記事同士でトラフィックを奪い合う問題も解消できます。

HubSpotでは実際に、この戦略に取り組むことで、ブログ全体でPV数や順位の向上を実感できるようになりました。トピッククラスター戦略について、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

5. 株式会社ホットリンク

SNSマーケティングのノウハウを6つのメディアで紹介することで、採用活動や自社のブランディングを促進(データドリブンなSNSマーケティングを支援する「株式会社ホットリンク」の例)

5. 株式会社ホットリンク

【施策内容】

  • 自社のSNSマーケティングの知見を6つのメディアで提供
  • SNSマーケティングに関する独自の調査結果を100以上の記事で紹介
  • 出版した書籍が採用活動にも貢献

【とくに参考になるポイント】

  • 複数メディアの活用により、買い手が情報の受け取り方を選択できるようになっている点

Twitter・Instagramのマーケティング支援やSNSのコンテンツ企画の支援・コンサルティングをおこなう「株式会社ホットリンク」。「クチコミが売上に繋がる」ことをデータで実証し、「ULSSAS」というSNS時代のユーザー行動モデルを提唱しました。

データドリブンなSNS運用支援を強みとする同社は、SNSやCGMの情報を収集・分析するためのツール開発もおこなっています。

コーポレートサイト内の「SNSを学ぶ」のページでは、SNSマーケティングや社内文化について、記事、動画、メルマガなど6つのメディアで情報が発信されており、ユーザーがコンテンツの受け取り方を選べるようになっています。

5. 株式会社ホットリンク_2

「記事で読んで学ぶ」ではさまざまなカテゴリの記事がありますが、なかでも特徴的なのが「調査・分析」カテゴリ。SNSマーケティングに関する独自の調査・分析の結果をまとめた記事が、110以上も公開されています。

【ソーシャル・ビッグデータから見る】今年は去年よりも花粉が飛ぶ?!クチコミ分析からみる花粉症予測」など、いずれもユーザーがSNSマーケティングに興味をもつきっかけとなりそうなコンテンツです。

また、SNSマーケティングを3分で学べる動画や、SNS施策の戦略立案や効果検証について学べるウェビナーも用意。ウェビナーページ下部には、ウェビナーに参加できないユーザー向けにeBookを用意するなど、各ユーザーにとって受け取りやすいコンテンツの発信方法を工夫していることがわかります。

5. 株式会社ホットリンク_3

書籍の出版も積極的におこなっており、同社社員の著書は計8冊。そのうち、当時のCMOいいたか氏の著書「僕らはSNSでモノを買う」は、SNSマーケティングに関心のある人材の採用にもつながっています(参考:「転職して、実際どう?」入社半年~1年の社員が語った会社のリアル)。

SNSマーケティングに興味がある各ユーザーの状態に合わせたコンテンツを提供したことが、結果的に同社の「データドリブンなSNS運用・データ分析に強い」というイメージの構築やブランディングに繋がっているのです。
 

6. 株式会社ベイジ

自社の取り組みをノウハウとして発信し、顧客獲得や採用に繋げる(BtoBのWebサイト制作・コンサルティングをおこなう「株式会社ベイジ」の事例)

6. 株式会社ベイジ

【施策内容】

  • 社長や社員による積極的なTwitter運用
  • 実践的なノウハウをブログ・SNS・ウェビナーで提供
  • 「働き方」に対する考え方や、社内でのメンタルケアの取り組みをブログで発信
  • 社員が毎日書く日報をコンテンツとして公開し、採用コンテンツとしても活用

【とくに参考になるポイント】

  • 実用的なノウハウを、買い手にとって使いやすい形で届けるための工夫
  • 継続的なコンテンツ発信のための工夫

BtoBに特化したWebサイト制作やサイト改善のコンサルティングをおこなう「株式会社ベイジ」。Webマーケティングやサイト制作に関心があるユーザーにとって有益な情報を積極的に提供しています。代表の枌谷(そぎたに)氏をはじめとして、社員がTwitterを通じて積極的に情報発信しています。

そのうち3名のアカウントはそれぞれ10,000人以上からフォローされており、発信する情報を多くの人が参考にしていることがうかがえます。

また、同社の取り組みはTwitter運用だけではありません。オウンドメディア「knowledge / baigie」では、実務的なノウハウだけでなく「働き方」や「組織づくり」に関する考え方なども紹介しています(参考:マインドフルネス瞑想に2か月間、全社員で取り組んでみた結果)。

さらに、社員が書く日報の一部を「ベイジの日報」で一般公開するなど、社員のありのままの姿を社外に発信しています。

こうした取り組みは、同社の文化やそこで働く社員の考え方を社外に伝えるきっかけにもなります。また、新しいコンテンツを作るのではなく、社内で毎日生まれているコンテンツを上手く活かすことで、継続したコンテンツ発信を実現する例としても参考になります。

6. 株式会社ベイジ_2

以下の記事では、海外のコンテンツマーケティングの事例も紹介しています。自社でコンテンツマーケティングに取り組む際に、ぜひ参考にしてみてください。

それでは最後に、コンテンツマーケティングを実現するために欠かせない存在となっているマーケティングオートメーション(MA)を紹介します。
 

11. コンテンツマーケティングを支援するマーケティングオートメーション(MA)とは

MAを活用してコンテンツマーケティングをおこなえば、施策のPDCAがスムーズに回せるようになります。そのため、各施策の精度が高まり、施策間の相乗効果が見込めます。

MAとは、見込み客(リード)の情報を管理し、マーケティング活動を自動化するツールです。主に、以下のような機能があります。

  • 見込み客のあらゆる情報の一元管理
  • 見込み客の購買意欲に合わせたシナリオ設計
  • シナリオに沿ったコンテンツの自動メール配信
  • 自社サイトでのキャンペーン(特定の条件に合わせてWebチャットやポップアップを出す機能)
  • 見込み客のサイト上での行動やコンテンツへの反応(エンゲージメント)の記録
  • 見込み客の購買意欲の数値化(スコアリング)
  • 蓄積したデータの分析、レポーティング
  • 社内への通知の自動化
  • LPやフォーム作成支援

MAはこのように多機能ですが、コンテンツマーケティングにおいてはすべての機能を使う必要はありません。

各機能をすべて解説すると長くなるため、ここではコンテンツマーケティングに直接関わる部分のみ紹介します。
 

見込み客のサイト上での行動やコンテンツへの反応の記録

見込み客の行動を記録できる機能を使うと、「どの見込み客が」「どのコンテンツを」「いつ」「どれだけ」見たか、「どのコンテンツから」「どういう経路で」購入に至ったか、などを可視化・分析できます。そのため、各コンテンツの「購入(CV)への貢献度」が可視化されます。貢献度を可視化できれば、施策の改善方法を検討しやすくなります

たとえば、CVへの貢献度が低いコンテンツをリライトしたり、配信する見込み客を変えたりできます。コンテンツに想定と違う見込み客が訪れたり、想定と異なる動きをしていたりすることがMAの分析機能でわかれば、コンテンツの対象者の再検討や新たなユーザー層の発見にもつなげられます。

一方、貢献度の高いコンテンツのさらなるブラッシュアップも可能です。

たとえば、配信範囲を広げたり、配信チャネルを複数に拡張したりするとよいでしょう。

このように、MAを使えばコンテンツマーケティングの成果を逐一検証でき、PDCAをスムーズに回せるようになります。
 

見込み客の購買意欲に合わせたシナリオ設定と、コンテンツの自動メール配信

見込み客の購買意欲に応じたコンテンツを自動で配信する機能です。

豊富な種類のコンテンツをもっていても、各見込み客のニーズに合致したコンテンツを、その都度手動で配信し分けるのは困難です。見てもらうべきタイミングを逃したり、購買意欲の度合いにそぐわないコンテンツを届けたために不信感を抱かれたりすれば、結果的に機会損失につながるでしょう。

MAでシナリオを設定すると、見込み客ごとに適切なコンテンツを適切なタイミングで届けられます。こうすることで、自社のコンテンツを最大限に活用し、効率よく購買意欲を高められるのです。
 

データの分析、レポーティング

MAで設定したシナリオの効果検証ができます。そのため、思うような成果が上がっていないシナリオについて改善点が見えやすくなります。

また、「毎週月曜9時に先週のレポートを社内の関係者に配信する」といったレポート作成の自動化も可能なため、レポート作成自体に割く人的リソースも最小限に抑えられます。

シナリオの問題点がわかりやすくなるため、スムーズにPDCAを回せるようになります。
 

シナリオに沿ったコンテンツの自動メール配信

MAでシナリオ設定さえすれば、あとはMAが自動で配信してくれます。人力でメール配信する必要がないため、マーケティング戦略立案やコンテンツ作成に人的リソースを割ける、というメリットもあります。

このように、MAを活用すると、機会損失を減らせるだけでなく、より買い手のニーズに寄り添ったコンテンツマーケティングの実践が可能になるのです。

MAについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

12. コンテンツマーケティングは「買い手第一主義」で進める

コンテンツマーケティングを実践する際は、「買い手第一主義」での情報発信が大切です。自社が発信したいコンテンツではなく、「買い手が求めるコンテンツ」を発信し続けましょう。

ただ、そのためには、買い手の気持ちに寄り添い、あらゆる買い手にとって価値あるコンテンツとは何かを常に考え抜く必要があります。それには、時間・費用・人材といったリソースを忍耐強く投資し続ける必要がありますが、中には無理な投資をし続けてしまい、結局上手くいかずに頓挫したというケースも多くあります。

そうならないためには、コンテンツマーケティングを無理なく進める必要があります。

たとえば、買い手に求められているコンテンツは、必ずしも数万字にわたるようなボリュームのある記事ではありません。価値を感じてもらえるのであれば、たった1枚の図解や、140文字の文章でもいいのです。たとえば、まずはTwitterを使って潜在顧客の悩み解決につながるような投稿を発信するのもよいでしょう。記事を作るのは苦手だけれどトークなら自信があるという場合は、ノウハウについて話す動画を撮影し、YouTubeにアップしてもよいかもしれません。

コンテンツマーケティングは、企業側の都合でアプローチする「アウトバウンド」なマーケティングから、買い手に合わせてアプローチをする「インバウンド」なマーケティングへシフトするきっかけにもなります。ぜひコンテンツマーケティングに取り組み、たくさんの買い手との良好なコミュニケーションを実現してください。

今回の記事をきっかけにコンテンツマーケティングに興味をもったという方は、ぜひ、以下のリンクから無料のeBookをダウンロードしてください。このeBookでは、コンテンツマーケティングを進める上でのより実践的なノウハウがまとめられています。

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